著者
山本 光重 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.625, pp.55-60, 2002-01-23
参考文献数
6
被引用文献数
1

花火ショーの演出作業において, 花火師は花火の打ち上げ位置, タイミングや音楽との同期などの多くの要素を決定する必要がある.しかし従来, 花火師は危険性や金銭的なコストの問題から演出結果を視覚的に確認することができず, 演出作業を円滑に行うことが困難であった.そこで, 本研究では, 効率のよい演出作業を実現するための花火演出支援システムを提案する.ユーザは計算機を用いて打ち上げ位置, 花火の種類, 打ち上げタイミング, 音楽といった情報を入力し, 演出作業を行う.演出結果は入力されたデータに沿って, 花火の実写映像を利用して計算機上でシミュレートされ, モニタやHMD上に可視化される.これによって, 花火師は効率よく作業を進めることが可能となる.
著者
尾上 良雄 山澤 一誠 横矢 直和 竹村 治雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.40, pp.151-157, 1997-05-15
被引用文献数
7

移動ロボットの遠隔操作や多人数で行う遠隔通信会議などにおいて,遠隔地の情景を画像として提示するテレプレゼンス技術の必要性が高まっている.遠隔地の画像を観察することにより,前者においてはロボットの周囲の状況の理解が深まり,後者においては臨場感が増すという利点がある.従来は,視野の狭い固定されたカメラの利用や,見回しに時間遅れが生じる回転するカメラの利用が一般的であった.本稿では,全方位視覚センサを利用し,利用者の視線に追従しながらその方向の透視投影画像を生成・提示する実時間テレプレゼンスシステムについて報告する.
著者
森田 真司 山澤 一誠 寺沢 征彦 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.864-875, 2005-05-01
被引用文献数
36

カメラを使った遠隔監視においては, 環境を常に広範囲に撮影し, かつ注目対象の実時間での検出・追跡が求められる.環境を常に広範囲に撮影するために回転カメラを用いる方法や全方位画像センサを用いる方法が提案されている.前者では見回しに機械的な時間遅延が生じる.これに対し後者では観測者の視線変化からその方向の画像提示までの時間遅延が少ないが, 取得した全方位画像を直接, 計算機に伝送しており, ネットワークを介した実装には至っていなく, ビル全体など多くのセンサを必要とする環境には適用できない.本論文ではネットワークを介して複数の全方位画像を伝送する遠隔監視システムについて述べる.本システムは監視環境側をサーバ, 監視者側をクライアントとしたサーバ/クライアントモデルであり, サーバ側において移動物体の検出, クライアント側において移動物体の位置推定及び物体方向の画像提示による追跡を行う.また, ネットワークを利用した画像及び物体の検出情報の伝送を行うことで, クライアント側での一極集中型遠隔監視を実現する.
著者
荒木 昭一 横矢 直和 岩佐 英彦 竹村 治雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.1704-1711, 1996-10-25
被引用文献数
32

従来の動的輪郭モデル(Snakes)では,Snakes内部の複数対象物を独立して抽出できないため,対象物の数だけ初期輪郭を与える必要があった.本論文では,Snakesによる複数対象物の自動抽出を目的として,複数対象物を包含するように初期輪郭を一つ与えるだけで,それらを独立して抽出できるSnakesを実現するため,面積項による収縮型のSnakesが変形の際に自己交差を起こすという挙動に着目し,Snakesを自己交差部分で切り離して複数に分裂させる分裂型の輪郭モデルを提案する.提案手法は,分裂により生じた小さな輪郭モデルを消滅させることにより,画像中に散在するノイズや抽出対象外の小物体に捕獲されにくく,初期輪郭を対象物から離して与えても安定して対象物を抽出できるため,例えば,画像の枠を初期輪郭として,複数対象物を自動的に抽出することもできる.提案手法の有効性を示すため,まず人工画像を用いた動作確認実験を行い,次に実画像を用いた実験として,顕微鏡写真からの複数細胞の抽出および動画像を用いた複数移動物体の抽出・追跡への適用例を示す.
著者
薄 充孝 中川 知香 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.161-170, 2008
被引用文献数
15

In this paper, we propose a novel method that estimates camera position and posture from a single image using a feature landmark database. Conventionally, several kinds of camera parameter estimation methods are proposed in which pre-constructed database is used to estimate the camera parameters. In the most of these methods, they achieve fast and high accurate estimation by limiting searching range for the database using the assumption that camera motion for successive image frames is small. However, if the input is a single image, these approaches do not work because there is no good initial parameter to limit the searching range for the database. In this research, we gradually limits the searching range for the landmark database by using GPS position, SIFT distance, and consistency of camera position and posture. The validity of the proposed method has been shown through experiments for an outdoor environment.
著者
山澤 一誠 鈴木 可奈 横矢 直和
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.9, pp.1561-1569, 2011-09-01

近年,付箋の直観性・操作性を模倣した電子的な付箋システムが開発されている.本研究では電子的な付箋の利点であるマルチメディアへの対応と,紙媒体の付箋の利点である一覧性や直観的な操作感を,拡張現実感(AR)を用いて融合するシステムを構築した.マルチメディア情報の管理はブログシステムを採用することにより,閲覧・編集を簡単に行えるようにし,紙の付箋にマーカとしてQRコードを描くことで,ブログデータベースへのアクセスを容易にする.これによりユーザは紙媒体の付箋と同じように実環境に付箋を貼り,PCを通して実環境に重畳表示されたマルチメディア情報を閲覧・編集することで,効率的にメモを残すことが可能となる.
著者
山本 光重 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.627, pp.55-60, 2002-01-23
参考文献数
6

花火ショーの演出作業において, 花火師は花火の打ち上げ位置, タイミングや音楽との同期などの多くの要素を決定する必要がある.しかし従来, 花火師は危険性や金銭的なコストの問題から演出結果を視覚的に確認することができず, 演出作業を円滑に行うことが困難であった.そこで, 本研究では, 効率のよい演出作業を実現するための花火演出支援システムを提案する.ユーザは計算機を用いて打ち上げ位置, 花火の種類, 打ち上げタイミング, 音楽といった情報を入力し, 演出作業を行う.演出結果は入力されたデータに沿って, 花火の実写映像を利用して計算機上でシミュレートされ, モニタやHMD上に可視化される.これによって, 花火師は効率よく作業を進めることが可能となる.
著者
横矢 直和 竹村 治雄 神原 誠之 山澤 一誠 大隈 隆史 荒木 昭一
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

1.現実世界と仮想世界の幾何学的位置合わせ拡張現実環境を構築するための最も基本的な課題である現実世界と仮想世界の位置合わせ問題に関して、複数の基本手法を開発した。具体的には、(1)ステレオカメラで取得した現実世界の映像からのマーカと自然特徴点の自動切換え追跡に基づくビジョンベース手法、(2)ジャイロセンサを併用することによる位置合わせのロバスト化手法、(3)赤外線ビーコンやRFIDタグのような環境インフラと歩数計測を用いるセンサベース手法、(4)屋外においてGPSとジャイロセンサを併用する手法等である。2.現実世界への注釈情報の付加現実世界の特定の場所・物に関する注釈情報を提示するためのユーザインタフェースの研究を行い、ユーザの眼前の実物体に対するオブジェクト名の重畳表示とユーザが注視している物体に対する詳細情報の提示からなる2段階情報提示法を開発した。またネットワーク環境において実時間で注釈青報の追加・更新・引用を行うためのネットワーク共有型注釈データベースの設計・実装を行い、複数のユーザが場所に依存した情報の実時間での発信と共有を行うための基本的な枠組みを確立した。3.プロトタイプシステムの開発上記1、2の成果を統合して着用型拡張現実感システムのプロトタイプを複数開発し、実験を通して機能実証を行った。開発したシステムではいずれも、現実世界の映像に注釈を重畳合成したものをユーザに提示するビデオシースルー型拡張現実感方式を採用した。最終的には、屋内外無線ネットワーク環境(IEEE802.11a及びb)での技術デモを行い、着用型拡張現実感システムの可能性を世に示した。
著者
横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1667-1675, 1993-08-25
被引用文献数
34

3次元シーンの理解には距離情報が不可欠であり,さまざまな距離測定法が考えられているが,最も汎用的で対象に何ら影響を与えない受動的手法に両眼ステレオ法がある.両眼ステレオでは対応点探索が問題であり,一般に画像上での明るさの変化点等の特徴点でしか距離が求まらない.このため,密な距離マップを得るためには後処理として曲面再構成処理が必要で,その場合にはオクルージョンや不連続部の検出が問題となる.本論文では,ステレオ画像から不連続を保存しながら直接,対象の密な距離マップを生成する手法について述べている.対応点間での特徴の類以度を評価する項と画像内での視差の区分的連続性を表す制約条件から,ステレオ対応問題を視差に関するエネルギー汎関数の最小化問題として定式化し,弛緩法によって,不連続部を保存しながら反復的に密な視差マップを計算する.視差推定過程でエネルギーの局所最小点に陥るのを回避するための簡易的な手法として,ピラミッド型ステレオ画像を用いた接続法を採用している.
著者
横矢 直和 山澤一誠 竹村 治雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:18827810)
巻号頁・発行日
vol.42, no.13, pp.59-70, 2001-12-15
被引用文献数
11

近年,レンズ・ミラー系の組合せによって側方360 度の視野をビデオレートで撮影できる様々な全方位画像センサが開発されるようになってきた.このような全方位ビデオカメラの中でも特に,1 点中心投影の光学特性を有するカメラは,撮影された全方位画像から任意形状のディスプレイ・スクリーン面への透視投影画像を計算によって生成できることから,最終的に人間への画像・映像提示を目的としたメディア応用に適している.本論文では,全方位画像からの任意視線画像の実時間生成による,視覚情報メディアへの全方位ビデオカメラの応用について述べる.具体的には,全方位ビデオカメラHyperOmni Vision を用いて筆者らの研究室で進めてきたテレプレゼンス,代理身体としての移動ロボットの遠隔操縦,およびビデオサーベイランスに関する一連のプロジェクトの概要について述べる.Recently an increasing number of catadioptric video-rate omnidirectional imaging sensors with 360-degree of horizontal view have been developed. Among those omnidirectional video cameras, ones which satisfy the single-viewpoint constraint are suitable for emerging interactive media-oriented applications, because perspective re-projection onto any display or screen sufaces can be computed from captured omnidirectional images. This omnibus paper describes a number of applications of catadioptric omnidirectional video camera HyperOmni Vision to visual information media, especially focussing on our recent activities including telepresence, teleoperation of mobile robot, and video surveillance. All of these applications are based on computing view-dependent perspective images from omnidirectional video streams in real time.
著者
横矢 直和 マーチンD.レビン
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.944-953, 1989-08-15
被引用文献数
9

3次元物体のモデル化と認識を目的とした距離画像解析の初期段階において最も重要な処理はセグメンテーションである.本論文では この問題に対して領域およびエッジに基づくハイブリッドな手法を提案する.距離画像のセグメンテーションを 観察方向に不変な微分幾何学特徴が一様でかつ 距離と法線ベクトルに関する不連続点を含まないような表面領域への分割と定義する・この分割を実現するために まず汲初に初期分割としてルガウス曲率と平均曲率の符号の組合わせに基づく 座標のとり方と観察方向に不変な画素分類(曲率符号マップ)を行い 同時に 距離の不連続点(ジャンプエッジマップ)と法線ベクトルの不連続点(ルーフエッジマップ)を抽出する.そして最後に この3種類の初期分割マップを統・合することによって最終的な分割を得る・本手法は 距離画像を物体の部分表面に対応した領域に分割するとともに 各面を物体認識の観点から重要な観察方向不変な8つの基本曲面タイプに分類することもに また 本手法は多面体と自由曲面物体が混在するような複雑なシーンに対しても有効である.これは人工データとレーザレンジファインダから得られた実データを用いた実験によって確かめられた.
著者
西海 嘉志 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.27, pp.321-326, 2008-03-11

静止画像からカメラの位置・姿勢を推定する技術は,現在広く普及しているカメラ付き携帯電話などの小型のカメラ付き端末上における拡張現実感を用いたヒューマンナビゲーションなどに応用できる.従来我々は物理的なインフラを用いずに静止画像一枚からのカメラの位置・姿勢を推定できるランドマークデータベースに基づくカメラ位置・姿勢の推定手法を提案した.しかし,ランドマーク照合のための計算コストが大きく,推定完了までの待ち時間が長いという問題や,類似した自然特徴点が多く存在する環境では推定が失敗するといった課題が残されていた.本稿では,ランドマークの情報に照合の信頼度の指標として特異度を付加し,特異度を考慮してランドマークの探索範囲を空間的に限定することで,誤対応の低減と処理の高速化を実現する手法を提案する.実験では,屋外環境での推定結果を示し,本手法の有用性を確認する.In this paper, we propose a fast and robust camera parameter estimation method from a single image using a feature landmark database with uniqueness of image features. Although we have already developed and proposed a landmark based camera parameter estimation method in which no markers and no positional sensors are needed, its computational cost was expensive and estimation sometimes failed when environment has many similar features. To achieve fast and robust camera parameter estimation, we newly employ uniqueness of image features as a measure for the confidence of feature point matching. In experiment, we show the validity of the proposed method.
著者
石川 智也 山澤 一誠 横矢 直和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1599-1610, 2006-10-01
被引用文献数
2 1

The advent of high-speed network and high performance PC_s has prompted research into networked telepresence, which allows a user to see a virtualized real scene in remote places. View-dependent representation, which provides a user with arbitrary images using an HMD or an immersive display, is especially effective in creating a rich telepresence. The goal of this study is to create a novel view telepresence that enables a user to control the viewpoint and view-direction by virtualizing real dynamic environments. We describe a novel method of generating views that uses image-based rendering techniques from multiple omni-directional images captured from different positions and that evaluates image quality using a simulated environment. We also describe our prototype system and an experiment with the novel view telepresence that used the system in a real environment. Our prototype novel view telepresence system constructs a virtualized environment from real live videos. The system synthesizes a view based on the user's viewpoint and view-direction as measured by a magnetic sensor attached to an HMD and presents the generated view on the HMD. Our system can generate a user's view in real-time by presenting corresponding points and estimating camera parameters in advance.
著者
石川 智也 山澤 一誠 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.113-114, 2008-01-10

児童が登下校や単独で外出している間に事故や犯罪に巻き込まれる事例が多数報告されている.これに対し,児童が現在の位置情報や視聴覚情報を実時間で親元に送信することができれば,事故や犯罪を未然に防ぐことが可能になると考えられる.本報告では,装着可能な全方位カメラからの映像とヘッドセットからの音声,そしてGPSからの位置情報を実時間で伝送し,それらを利用して遠隔の状況を把握することが可能な位置情報システムを提案する.本システムは. GPSの位置情報を基に取得した地図,全方位ビデオ映像から変換した視界画像,そして遠隔からの音声を同時に提示することで,子供など遠隔地の状況把握を容易にした.また,各情報の伝送に一般の高速無線通信サービスを利用することで,広い範囲での動作を可能とした.
著者
岩崎 季世子 鈴木 雄大 神原 誠之 山澤 一誠 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.114, pp.31-36, 2007-06-21

本研究では,GPSやコンパス等が取り付けられたビデオカメラを用いて撮影することで撮影位置・姿勢情報が付加された観光地映像を,その位置・姿勢情報に基づいて検索・閲覧する映像ブラウジングシステムを提案する.システムは,ユーザが効率的に観光地映像を閲覧するために,地理情報データベースを利用して,映像の検索を行う.本研究では,地理情報データベースとして,被写体の位置情報だけでなく,これまでに被写体が撮影された履歴情報から推定された各場所から撮影される各々の被写体の尤度を保持したものを利用する.また,プロトタイプシステムを用いて行った評価実験の結果を示す.
著者
武富 貴史 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.281-286, 2008-01-10
被引用文献数
1

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感やロボットナビゲーションなどの分野に応用が可能である.従来提案されているランドマークデータベースを用いたカメラの位置・姿勢の推定手法は,物理的なインフラを用いずにカメラの位置・姿勢を推定できる.しかし,従来手法では全てのランドマークを対等に取り扱っているため,自然特徴点との対応付けに失敗しやすいランドマークを何度も選択するという問題がある.本研究では,過去に同じ場所でユーザによって撮影された入力に対する推定結果を利用して,各ランドマークが利用される頻度を算出しランドマークに優先度を付加する.また,これを用いて推定に有効な優先度の高い少数のランドマークをデータベース中から選択することで,対応付けの計算コストの低減とロバスト性の向上を図る.実験では,仮想物体の実時間合成の結果を示し,提案手法の有効性を確認する.
著者
松田 幸大 池田 聖 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.535, pp.5-10, 2007-02-16
被引用文献数
2

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感,ロボットナビゲーションなど様々な分野で応用が可能である.従来提案されている,環境の特徴点の三次元位置や画像テンプレートが登録されたランドマークデータベースを用いたカメラの位置及び姿勢の推定手法は,物理的なインフラの整備を必要とせず,カメラの絶対的な位置及び姿勢が得られるという特長がある.しかし,ランドマークデータベースを用いた手法では,入力画像中の特徴点と登録されたランドマークをテンプレートマッチングによって対応付けることで各フレームのカメラの位置及び姿勢を推定するため,カメラが高速な回転を伴う場合に誤対応が生じ,カメラの位置及び姿勢の推定誤差が増大する問題がある.本稿では,ランドマークデータベースと姿勢センサにより得られる角速度情報を併用したカメラの位置及び姿勢の推定手法を提案する.提案手法では,まず角速度情報を用いてデータベース中の多数のランドマークから推定に用いるランドマークを効果的に選択する.次に,データベース中の画像テンプレートに対してモーションブラーを再現することで,カメラが高速に回転する場合に生じるモーションブラーによる誤対応を防ぐ.
著者
松田 幸大 池田 聖 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.537, pp.5-10, 2007-02-16

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感,ロボットナビゲーションなど様々な分野で応用が可能である.従来提案されている,環境の特徴点の三次元位置や画像テンプレートが登録されたランドマークデータベースを用いたカメラの位置及び姿勢の推定手法は,物理的なインフラの整備を必要とせず,カメラの絶対的な位置及び姿勢が得られるという特長がある.しかし,ランドマークデータベースを用いた手法では,入力画像中の特徴点と登録されたランドマークをテンプレートマッチングによって対応付けることで各フレームのカメラの位置及び姿勢を推定するため,カメラが高速な回転を伴う場合に誤対応が生じ,カメラの位置及び姿勢の推定誤差が増大する問題がある.本稿では,ランドマークデータベースと姿勢センサにより得られる角速度情報を併用したカメラの位置及び姿勢の推定手法を提案する.提案手法では,まず角速度情報を用いてデータベース中の多数のランドマークから推定に用いるランドマークを効果的に選択する.次に,データベース中の画像テンプレートに対してモーションブラーを再現することで,カメラが高速に回転する場合に生じるモーションブラーによる誤対応を防ぐ.