著者
河合 忠
出版者
Japanese Electrophoresis Society
雑誌
生物物理化学 (ISSN:00319082)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.81-84, 2004-09-15 (Released:2009-03-31)

Protein science has been advanced with new development of various separation and analytical techniques, and one of the most useful techniques at the beginning was various electrophoretic fractionation. In 1973, Watson & Crick reported on a structure of deoxyribonucleic acid, and then molecular biology has progressed rapidly. In 1991, the international cooperative project on human genome started, and ended in 2003, reporting more than 99% of the whole base sequence of human genome. However, the project has left most of human genes functionally unknown. Currently the major research in life science is aiming to determine biological functions of individual proteins as well as regulatory networks among many proteins, namely “proteomics”.
著者
河合 忠
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.12, pp.3080-3087, 2013-12-10 (Released:2014-12-10)
参考文献数
7
被引用文献数
1

保健・医療における臨床検査の役割が増大しており,ほとんどの臨床検査は医療機関検査部または臨床検査センター(登録衛生検査所)において,主治医の関与なしに独立に行われている.臨床検査室の信頼性を高め,対外的にも公示の必要性が高まっていることから国際標準化機構ISO 15189国際規格に基づく第三者認定機関による認定が世界的に広まりつつある.さらに,国際試験所認定協力機構による認定機関同士の相互承認協定も進んでいる.
著者
河合 忠彦
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.54-66, 1987 (Released:2022-07-14)

日本経済の戦後の好パフォーマンスの重要な一因は「企業間での競争と協調の適切なミックス」が実現したことだが,そのようなミックスの実現に際し,財界組織,ことに経団連が重要な役割を果した.また,それが可能となったのは,企業,業界・財界組織,政府等を主要な構成主体とする日本の産業システムが,エリート的,各主体の高い自律性,および構造的安定性,等のユニークな属性を有していたためであった.
著者
河合 忠一 松森 昭
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.1115-1122, 2010 (Released:2012-03-23)
参考文献数
13

今でこそ心筋症の研究が進み, さまざまな診断や治療法が行われるようになりましたが, その心筋症の原因と病態の解明に大きな足跡を残されたのが河合忠一先生です.本日は, その河合先生をゲストに, そして京都大学で河合先生に師事し, 心筋症研究をさらに発展させている松森 昭先生をホストに, 心筋症との出合いから心筋炎との関係, 感染・免疫説などさまざまな研究の現在に至るまでの進展について, そのときどきのエピソードを交えながらお話しいただきました.
著者
戸嶋 裕徳 小柳 仁 藤田 毅 橋本 隆一 矢崎 義雄 河合 忠一 安田 寿一 高尾 篤良 杉本 恒明 河村 慧四郎 関口 守衛 川島 康生
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.27, no.12, pp.1033-1043, 1995

1994年9月までに提出された日本循環器学会心臓移植適応検討会の適応判定申請例は50症例に達した.うち2例は取り下げとなったが,判定を行った48症例につき調査し以下の結果を得た.<BR>1)5例は公式の検討会開催を待たずに死亡した.<BR>2)資料の不備や現時点での適応なしなどの理由により6例は保留と判定された.また1例は肺血管抵抗増大のため適応なしと判定された.<BR>3)適応ありと判定された36例中14例が2年以内に心不全または突然死により死亡した.7例は米国において移植手術を受けた.<BR>4)内科的治療によって3例は改善して当面は移植の必要性がなくなった.1994年末現在の待機中患者は13例である.<BR>5)心臓移植適応ありと判定後最長余命1年を予測しうる指標を求めるために,判定後1年以内に死亡した12例に対し2年以上生存した7例および臨床像の改善を認めた3例の計10例を対照群として,多変量解析数量化理論第II類を応用して生死の判別を試み,両群をよく判別しうる予後指数を求めることができた.<BR>6)今回の解析結果から得られた1年以内の予後不良因子は,心機能NYHA IV度,3回以上のIV度心不全の既往の他,従来用いられてきた血行動態的指標よりは低電位差(肢誘導<5mm),異常Q波>2誘導,QRS間隔の延長といった心電図に関する情報が心筋自体の高度の病変を反映する所見として予後不良を示唆し,心臓移植の適応を考える上で重要な意義をもつと思われた.ただし統計処理に用いた症例数が少ないので,今後も引き続き症例を増すと共に今回は検討できなかった血中ノルアドレナリン,ANPおよびBNPなどの神経体液性因子その他の予後予測因子をも含め再検討することが望まれる.
著者
三羽 邦久 神原 啓文 河合 忠一
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.15, no.8, pp.928-932, 1983

症例は53歳,男,夜間安静時または早朝ランニング時の胸痛発作を主訴とする.入院後,胸痛発作は起こらなくなっていたが,冠動脈造影時のエルゴノビン試験で,右冠動脈近位部の冠攣縮が証明され,発作時,II,III,aV<SUB>F</SUB>に加え,I誘導でもSTが上昇し,Mobitz II型の房室ブロックとなった.V<SUB>2</SUB>,aV<SUB>R</SUB>,aV<SUB>L</SUB>ではST低下を認めた.このとき,左室圧は55/end25と低下し,ノルエピネフリンの少量動注により回復した.前日のエルゴノビン誘発発作時には,II,III,aV<SUB>F</SUB>でSTが上昇したが,IではST低下を認め,血圧の低下も少なかった.右冠動脈攣縮異型狭心症でI誘導でもST上昇の見られる例は報告されておらず,まれな症例である.右冠動脈攣縮による血流途絶に加え,左回旋枝末梢部の冠攣縮あるいは血圧の低下などにより,心尖部に近い下側壁部にも貫壁性虚血が拡大し,I誘導にST上昇をきたした可能性が考えられる.
著者
井戸 健一 関 秀一 酒井 秀朗 山中 桓夫 木村 健 河合 忠
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.18, no.7, pp.464-467, 1977-07-26 (Released:2009-07-09)
参考文献数
6
被引用文献数
1

肝疾患における自己抗体の検索を性別差の観点から行なった.対象は肝硬変60名,慢性肝炎33名,急性肝炎27名,脂肪肝9名の計129名.自己抗体は抗核抗体(蛍光抗体間接法),抗DNA抗体(赤血球間接凝集反応),リウマチ因子(血球凝集反応)を検索した.抗核抗体(P<0.05),抗DNA抗体(P<0.005),リウマチ因子ともに女性の陽性率が男性より高かった. さらに抗核抗体陽性者は全員HBs抗原(RIA)陰性であった.このような結果は“性”というgeneticな要因が病因論的に大きな役割をはたしている可能性を示唆するものと考えられた.
著者
青木 正和 片山 透 山岸 文雄 横田 総一郎 亀田 和彦 斎藤 肇 原 耕平 江崎 孝行 河合 忠 四元 秀毅 関口 進
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.593-605, 1994-10-15 (Released:2011-05-24)
参考文献数
8
被引用文献数
8

Recently, a new kit to detect and indentify mycobacteria in clinical specimens was developed by Japan Roche Co. Limited. The new method is based on amplification of DNA of mycobacteria in clinical specimens by PCR and hybridization of amplified DNA b. microwell plate hybridization method, which is the “AmplicorTM Mycobacteria, Roche. (AMP-M) ”. Cooperative study was organized with 15 tuberculosis hospitals and institu tions throughout Japan, and 349 clinical specimens from newly admitted tuberculosis patients and/or suspects were collected during July and August, 1993. All the specimens were examined by smear microscopy (Ziehl-Neelsen's staining), culture on Ogawa egg media, culture on variant 7H9 liquid media and by AMP-M. Excluding 25 specimens which had failed to identify the species of mycobacteria because of contamination, disability to multiply on the transplanted solid media and so on, the results of the examinations in 324 specimens consisting of 167 specimens from previously untreated cases and those of 157 specimens from previously treated cases were analysed. Main results obtained were as follows;1. Of 70 smear positive specimens from previously untreated cases, culture positive on Ogawa media and 7H9 media, and by AMP-M positive were 59 (84.3%), 61 (87.1%) and 66 (94.3%), respectively. Of 97 smear negative specimens, culture positive were 20 (20.6%), 22 (22.7%) and 27 (27.8%), respectively. The AMP-M showed the highest positive rate in both groups.2. The sensitivity and the specificity of AMP-M in previously untreated cases were calculated by assuming that positive on Ogawa and/or variant 7H9 media is “positive”. The sensitivity was 95.8% (68/71) and the specificity was 94.8% (91/96) for M. tuberculosis in previously untreated cases. The sensitivity and the specificity for M. avium and M. intracellulare were all 100%, although the numbers observed were small.3. So-called false positive of the AMP-M were observed in 5 cases out of 96 culture negatives on both Ogawa and variant 7H9 media. However, all 5 cases were positive by repeated AMP-M, 3 become culture positive later, and another 2 showed clinical findings consistent with tuberculosis. Hence, the authors considered that the false positive rate of the AMP-M method is to be very low in previously untreated cases.4. Of 86 smear positive cases with history of previous chemotherapy, the positive culture on Ogawa media, variant 7H9 media and that by AMP-M method were 64 (74.4%), 77 (89.5%) and 85 (98.8%), respectively. In the smear negative cases, culture positive was 10 out of 71 (14.1%), 13 (18.3%) and 24 (33.8%), respectively.5. The sensitivity and the specificity of the AMP-M were 98.7% (77/78) and 81.0% (64/79) for M. tuberculosis in previously treated cases calculated by the same method as in previously untreated cases. They were 77.8% (7/9) and 100% (148/148) for M. avium, and 100% (4/4) and 100% (153/153) for M. intracellulare.Based on these results, the authors concluded that the AMP-M is a very efficient and rapid method to detect and identify M. tuberculosis, M. avium and/or M. intracellulare in clinical specimens. This method will be useful to diagnose tuberculosis and diseases caused by mycobacteria other than M. tuberculosis rapidly.
著者
大谷 泰照 河合 忠仁 竹内 慶子 林 桂子 平尾 節子
出版者
一般社団法人大学英語教育学会
雑誌
JACET全国大会要綱
巻号頁・発行日
vol.40, pp.246-247, 2001-09-10

JACET関西支部「海外の外国語教育研究会」は、諸外国・諸地域の外国語教育の現状や政策を調査研究し、国際的な視点から、日本の外国語教育のあり方を点検し、新しい時代の展望をきり拓く目的をもって発足した。その後約10年を経過した1999年、蓄積された研究成果のうち、東アジア地域 (韓国、中国、香港、台湾、マレーシア) を取り上げ、それらの地域の外国語教育政策を検討することによって、日本の外国語教育の問題点を指摘した^※。これらの地域の多くは、地理的にも日本に近く、言語・文化的にも日本と多くの類似点をもつ。それらの地域との対比を通じて、日本の外国語教育のあり方と数々の問題点が浮き彫りにされた。現在では、研究の焦点を欧米に移し、いわゆる「先進諸国」の外国語教育に注目している。今日のグローバル化の進む社会では、一見、外国語教育が不要に見える「先進国」でさえも、自国語の運用能力だけでは不充分であるという事実に直面しているからである。本シンポジウムでは、連合各国の言語を公用語とし、母語以外の言語教育を早期から開始しようとしているヨーロッパ連合 (EU)、その一メンバーであり高い英語運用能力を誇るオランダ、長年にわたり外国語に関心を示そうとしなかった英語本国のイングランド、国を二分する緊迫した言語問題をかかえるカナダなどの国々を取り上げ、その言語教育政策、教育制度の特徴などをふまえて、特に最近の顕著な傾向である「早期外国語教育」の取り組みに焦点を当てながら、日本の外国語教育政策に与える示唆を考える。
著者
河合 忠
雑誌
臨床化学 (ISSN:03705633)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.175-181, 1999-12-31