著者
河瀬 彰宏 村井 源 徃住 彰文
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.129-134, 2010-05-15
被引用文献数
1

本研究では,音楽評論家によって語られる作曲家の概念的特徴とそれらの関係を明らかにするために,作曲家に対する感性的表現を計量的に分析した.データは音楽評論雑誌『ポリフォーン‐音楽評論の開かれた場』のテキスト全13冊を対象とし,最も多く語られる7名の作曲家(出現回数が多い順に,モーツァルト,ベートーヴェン,ワーグナー,マーラー,J.S.バッハ,ドビュッシー,シェーンベルク)を形容する感性的表現,語彙レベルで用いられる頻出感性語とその用法の特徴を解析することで,作曲家概念の感性的要素を精緻に特徴づけた.
著者
髙木 紀久子 河瀬 彰宏 横地 早和子 岡田 猛
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.235-253, 2015-06-01 (Released:2015-12-01)
参考文献数
28

The process of formation by an artist of an art concept for the production of a new series of artwork has not yet been empirically elucidated. The goal of this study is to describe the process of art concept formation by a contemporary artist through metrical analyses of a text corpus based on interviews with the artist. From an analysis of the frequency of occurrence of items of vocabulary in the interview data and the TF-IDF (term frequency-inverse document frequency), we find that the second of three phases in the artist’s creative process was the most critical for the formation of the art concept,as shown in our previous qualitative study. Additionally, it is demonstrated that the art concept, White Noise, was inspired by a motif generated by the artist, and its contents were continuously modified and developed over time. Further, based on an analysis of co-occurrence frequencies of words, the structure of the art concept was deduced from the importance of co-occurring vocabulary. By means of visualizing the network of co-occurrence analysis, it is clarified that the feature words Large Glass functioned in the first phase as an intermedium for dividing the structure of the concept into two parts. In the second phase, these two parts of the structure of the concept became integrated into one. In the last phase, the structure of the concept was elaborated with the revived feature words, White Noise and Duchamp.
著者
河瀬 彰宏
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.105-110, 2018-05-26 (Released:2018-06-08)
参考文献数
11

本研究の目的は,R.Schumann 作曲《子供の情景》とA.C.Debussy 作曲《子供の領分》の旋律を計量比較し,作曲家ごとの子供らしさの描写の差異を明らかにすることである.本研究では《子供の情景》と《子供の領分》の共通点・相違点を探るために,比較対象として同時期に作曲された両作曲家の作品群を用意した.計77 曲のデータから音高の使用頻度を特徴量として抽出し,線形判別分析を用いて両作曲家の「子供らしさ」の差異を明らかにした.
著者
河瀬 彰宏 村井 源 徃住 彰文
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.129-134, 2010-05-15 (Released:2010-07-10)

本研究では,音楽評論家によって語られる作曲家の概念的特徴とそれらの関係を明らかにするために,作曲家に対する感性的表現を計量的に分析した.データは音楽評論雑誌『ポリフォーン‐音楽評論の開かれた場』のテキスト全13冊を対象とし,最も多く語られる7名の作曲家(出現回数が多い順に,モーツァルト,ベートーヴェン,ワーグナー,マーラー,J.S.バッハ,ドビュッシー,シェーンベルク)を形容する感性的表現,語彙レベルで用いられる頻出感性語とその用法の特徴を解析することで,作曲家概念の感性的要素を精緻に特徴づけた.
著者
河瀬 彰宏 村井 源 徃住 彰文
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.138-143, 2009-05-16
参考文献数
4
被引用文献数
1

音楽の様式は刻一刻と連続的な変化を遂げていくため,これらに対して,音楽美学や音楽史学において議論されるような区分,例えば,古典主義音楽,ロマン主義音楽といった確定的な定義を与えることは難しい問題である.しかしながら,時代によって特徴や差異が確認されることは否めない.本研究では,音楽概念を構造的に抽出・体系化することで,音楽概念がどのような差異・変遷をもつものか検討する.具体的には,音楽評論雑誌『ポリフォーン音楽評論の開かれた場』全13冊から,言及対象が20世紀以前の西洋音楽に該当する記事と,20世紀以後の西洋音楽に該当する記事とに試験的に分類し,ネットワーク分析を用いて語彙間の共起関係からそれぞれの音楽評論の思考の中心概念を構造的に抽出する.結果,前者は「世紀」「時間」,後者は「音」「主義」を音楽概念の中心性に強く据えていることが確認された.
著者
市村 太郎 河瀬 彰宏 小木曽 智信
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.1-8, 2012-10-05

本稿では,国立国語研究所 「通時コーパス」 プロジェクトの一環として検討されている, 『洒落本大成』 『虎明本狂言』 の電子化について,構造化仕様・文書型定義を示し,割書や発話表示等,資料特有の形式の扱いや,それに伴う課題等について論ずる.This paper describes the specification and Document Type definition(DTD) for digitized documents of "Sharebon" and "Toraakira's Kyogen", as part of NINJAL Diachronic Corpus Project, and discusses its characteristic properties, styles and issues.
著者
河瀬 彰宏 村井 源 徃住 彰文
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.138-143, 2009-05-16 (Released:2009-06-27)

音楽の様式は刻一刻と連続的な変化を遂げていくため,これらに対して,音楽美学や音楽史学において議論されるような区分,例えば,古典主義音楽,ロマン主義音楽といった確定的な定義を与えることは難しい問題である.しかしながら,時代によって特徴や差異が確認されることは否めない.本研究では,音楽概念を構造的に抽出・体系化することで,音楽概念がどのような差異・変遷をもつものか検討する.具体的には,音楽評論雑誌「ポリフォーン 音楽評論の開かれた場」全13冊から,言及対象が20世紀以前の西洋音楽に該当する記事と,20世紀以後の西洋音楽に該当する記事とに試験的に分類し,ネットワーク分析を用いて語彙間の共起関係からそれぞれの音楽評論の思考の中心概念を構造的に抽出する.結果,前者は「世紀」「時間」,後者は「音」「主義」を音楽概念の中心性に強く据えていることが確認された.
著者
河瀬 彰宏
巻号頁・発行日
2015-04-01 (Released:2015-04-16)

本研究課題では,日本民謡における地域的特徴(各地域の民謡を構成する要素とそれらの相互的関係)を定量的に明らかにすることが目的である.この目的を実現するために,初年度にあたる平成27年度は,日本民謡の旋律における計量的分析を実施するための分析基盤の構築に努めた.具体的には,『日本民謡大観』(日本放送協会出版)に掲載されている全楽曲の旋律を地域ごとにXML形式として電子データ化する作業を実施した.また,今後の分析の模範的事例として,九州地方(西海道)および中国地方(山陽道・山陰道)の全楽曲の電子データ化とその整備が完了した時点で,試験的に令制国(旧国名)単位での多変量解析に基づく楽曲の分類実験に着手した.これにより,隣接する地域ほど旋律の骨格となる特徴が類似するという結果が得られた.さらに,従来の音楽学研究によって日本音楽の旋律構造を把握する上で重要な概念とされてきた小泉文夫のテトラコルドの使用傾向は,九州地方全域や中国地方全域において,全国規模の標本調査と比較して大きな偏りがあることが数値によって示された.また,現時点では考察の域を出ないものの,テトラコルドの使用傾向による令制国の分類実験の結果は,日本民謡がもつ特徴の伝播・変遷が陸路よりも海路・水路によって進められた可能性を示唆するものであった.これらの成果は,投稿論文,国内学会および国際学会発表,学際的研究会の開催となって結実した.