著者
渡辺 謙仁
巻号頁・発行日
2014-08-10
著者
渡辺 謙仁 田邉 鉄
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.255-269, 2016-09

The purpose of this paper is explorning potential for new learning through an ethnographic study in a nanosatellite-developing project generated from among "Nico-TECH:." "Nico-TECH:" is a makers' community spreading like wildfire mainly mediated by NiconicoVideos. "Nico-TECH:" has no institutional organizasion. It is "Social Media Satellite Development Project" (SOMESAT) which is the project for developing a nanosatellite on which "Hachune Miku" (Hatsune Miku) does performance in the space. From the result of the ethnographic study, SOMESAT was able to be taken as a goal-oriented project, and also a zone of human development such as a distributed, mobile and multidirectional pulsation. Activities which realized such a human development were partially mediated by architecture of NiconicoVideos to stimulate emergence of contents and ideas, and by a boundary crossing body of Hatsune Miku's character. This paper must show potential for new learning and give some kind of suggestions about school education in the future.
著者
渡辺謙 大石悠貴 柏野牧夫
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013-MUS-99, no.57, pp.1-4, 2013-05-04

これまで、多くの研究で音楽が人間に与える影響が調べられ、自律神経活動や呼吸が計測されてきた.しかし、音楽の各パラメータがどのように影響を与えるかはまだわかっていない.そこで、本研究では音のパラメータの中でもテンポに着目し、音のテンポと呼吸数の組み合わせが自律神経系に与える影響について調べた.本研究では、二つの実験を行い、それぞれ18名の健常者が参加した.実験条件として、音のテンポは60BPM,80BPM、呼吸数は15CPM,20CPMの全組み合わせ4条件で各5分間の実験を行った.音刺激は、単純なドラム音を用いて、呼吸はメトロノームを用いて統制した.実験中に、心電図と呼吸を計測し、自律神経活動の指標として平均心拍数と心拍の変動成分を解析した.結果として、20CPMで呼吸をしながら、80BPMのテンポの音を聴く条件のみで、交感神経活動が増加し、平均心拍数の増加が見られた.他の条件では平均心拍数の変化は見られなかった.本研究から、交感神経活動の顕著な増加には、交感神経中枢であるRVLMの一定以上の発火率と、音と呼吸リズムの同期という二つの条件が必要な可能性が示唆された.結論として、音楽が生体の交感神経活動に影響を与えるには、音楽のテンポと呼吸数の組み合わせが重要な要因になると考えられる.
著者
渡辺 謙仁
出版者
天文教育普及研究会
雑誌
天文教育 (ISSN:1346616X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.39-42, 2019-03

日本のアニメなどは国内のみならず海外からも注目され、アニメキャラクターなどに扮するコスプレもまた、オタク趣味やハロウィンの一般化に伴って、若い世代を中心に普通の行為になってきている。発表者は、近年の参加者数が5 万人を超えるTOYAKO マンガ・アニメフェスタ(以下、TMAF)において、過去6 回にわたりアニメファンやコスプレイヤーに向けた観望会などの天文イベントを実施してきた。他方、アウトドア市場の中でも特にキャンプが好調という社会的背景も存在する。外岡は次のように報告している。2016 年の国内アウトドア市場規模は4,274 億3000 万円と推計されることが、矢野経済研究所の調査より明らかになった。キャンプやハイキング、釣りなど自然環境と関わる「ライトアウトドア分野」が市場全体の半分以上を占めている。(中略)キャンプは、メディア露出の増加やキャンプ場設備の整備、用品の改良などによりハードルが低下し、若年層からファミリー、シニア層まで幅広い世代で関心が高まっている。加えて、天体観望はキャンプにおけるアクティビティとして人気がある。このような社会的背景から、発表者は2018 年のTMAF において、キャンプ気分を味わいながら天体観望などができる天文イベントを実施することにした。本発表では、この天文イベントについて報告する。
著者
渡辺 謙仁 田邉 鉄
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.255-269, 2016-09-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
47

The purpose of this paper is exploring potential for new learning through an ethno-graphic study in a nanosatellite-developing project generated from among “Nico-TECH:.”“Nico-TECH:”is a makers’community spreading like wildfire mainly medi-ated by NiconicoVideos. “Nico-TECH:”has no institutional organization. It is “ Social Media Satellite Development Project”(SOMESAT) which is the project for developing a nanosatellite on which “Hachune Miku”(Hatsune Miku) does performance in the space.  From the result of the ethnographic study, SOMESAT was able to be taken as a goal-oriented project, and also a zone of human development such as a distributed, mobile and multidirectional pulsation. Activities which realized such a human development were partially mediated by architecture of NiconicoVideos to stimulate emergence of contents and ideas, and by a boundary crossing body of Hatsune Miku’s character. This paper must show potential for new learning and give some kind of suggestions about school education in the future.
著者
桑江 朝比呂 吉田 吾郎 堀 正和 渡辺 謙太 棚谷 灯子 岡田 知也 梅澤 有 佐々木 淳
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.10-20, 2019 (Released:2019-06-20)
参考文献数
34
被引用文献数
10

浅海生態系における気候変動の緩和機能(大気中二酸化炭素(CO2)の吸収機能や生態系内への炭素貯留機能)が注目され始めているものの,その全国推計例はない.そこで本研究では,気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のガイドラインに倣い,生態系内の炭素貯留量の増加量を大気中CO2の吸収量と定義し,国内外の既往文献をベースにデータ解析した.そして,我が国の浅海生態系(海草藻場,海藻藻場,マングローブ,干潟)における年間CO2吸収量の全国推計を試みた.その結果,現状におけるCO2吸収量の平均値は132万トンCO2/年,上限値は404万トンCO2/年と見積もられた.このような現状値あるいは将来値の推計を進めていくことは,地球温暖化対策計画における吸収源対策に浅海生態系を新たに定める検討や,浅海生態系の価値評価において有用であると考えられる.
著者
渡辺 謙仁
雑誌
第31回天文教育研究会・2017年天文教育普及研究会年会 集録
巻号頁・発行日
2017

第31回天文教育研究会, 2017年8月6日-8日, 西本願寺 聞法会館, 京都市.
著者
渡辺 謙仁
雑誌
第31回天文教育研究会・2017年天文教育普及研究会年会 集録
巻号頁・発行日
2017

This action research is based on "performance psychology." The author tried to utilize a cosplay (costume play) space as a stage of co-creative and improvised learning and development through holding astronomical events. These events may start to expand communities of learning and playing astronomy. It will be good to walk about initiatively to make chances of improvisation.
著者
渡辺 謙仁
出版者
草の根文化研究会
雑誌
草の根文化の時代
巻号頁・発行日
vol.2, pp.33-53, 2015-03-31

本稿は、「ソーシャルメディア衛星開発プロジェクトSOMESAT」を対象としたフィールドワークに基づく、初音ミクと宇宙開発の「草の根な関係」についての論考である。文化人類学者の小田(2010 p.46)は次のように言う。「どのエスノグラフィーも、特定のエスノグラファーが、特定の時期の、特定のフィールドで調査をし、特定の読者層に対して書いていったものです。そこには常に誤解、誇張、歪曲の可能性がつきまといます」。また、社会学者の佐藤(2006 p.174)は次のように言う。「対象者のスポークスマンによるものとも思えるような民族史を発表するフィールドワーカーもいます」。本稿は、対象者にとっての「正史」ではない。著者から見た「唯一の正しい」対象像を提示するものでもない。むしろ、対象を取り巻く文脈や解釈の多様性を示したい。 本稿では、2章で一見無関係な「初音ミク」と「宇宙開発」、3章でこの2つが結び付いて生まれたSOMESATをそれぞれ概説する。4章では、SOMESATを取り巻く社会状況を見ていくことで、「初音ミク」と「宇宙開発」を結び付けた条件を探る。5章では、SOMESATへの多様な解釈や参加をもたらす、草の根的文脈の多様性と多重性を見る。6章では、初音ミクが有する宇宙へ飛翔するキャラクター的身体について論じる。7章では、まとめと本稿が今後の草の根文化の研究とデザインに貢献する点について述べる。
著者
渡辺 謙仁
巻号頁・発行日
2013-11-25

サツカフェスクール. 2013年11月25日(月). 札幌カフェ(札幌市)
著者
渡辺 謙仁
巻号頁・発行日
2011-09-19

現在進行中のソーシャルメディア上で展開する宇宙を題材とした興味深い協働学習の例として、「ソーシャルメディア衛星開発プロジェクトSOMESAT(サムサット)」が挙げられる。動画共有サイトなどのソーシャルメディアにおいては、異なるカテゴリのクリエイターたちの相互作用によってコンテンツが生成されることがあるが、SOMESATのプロジェクトは、特定の研究機関や大学、企業などによってではなく、また仕事縁や学閥などではなく、主にインターネット上で知り合った、異なるカテゴリの技術者や事務担当者たちの相互作用、つまりソーシャルメディア的な手法によって進められている。現在でもSOMESATには原則的に誰でも参加できる。つまりSOMESAT とは、ソーシャルメディアによる、ソーシャルメディアとしての衛星開発プロジェクトである。 著者によるこれまでの参与観察から、SOMESATのメンバーが持つ関心(宇宙・自主工作・キャラクターなど)やニーズ、共同体に対する意識が、メンバーのSOMESATへの参加を決定付けると考えられた。 SOMESATはインターネット上で集まったメンバーによる実践であることもあり、参加を決定付けるそれらの有様は様々であると考えられる。本研究では質問紙調査によってそれらを中心に調査し、SOMESATとは何かを大まかに捉え、結果を実践に活かすことを目指した。
著者
北村 倫夫 石田 宰 渡辺 謙仁 李 在栄
出版者
北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院 = Graduate School of International Media, Communication, and Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
国際広報メディア・観光学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.15, pp.99-118, 2012-09-20

This study was aimed at proposing a strategy for promoting Science and Technology Tourism (STT) in Hokkaido, and was based on the case study for about thirty examples in Japan and foreign countries. By definition, STT is "the tourism aiming at learning about science and technology by seeing, hearing and experiencing." Although STT has been recognized as an important domain of tourism in foreign countries, it has not been right in Japan. However, as people's concern about science and technology is increasing in recent years, STT is playing a more important role in Japan and also in Hokkaido. The conditions for a success of STT in Hokkaido are having fundamentally three functions which consist of an exhibition function, a knowledge exchange function, and a participating experience function. Moreover, realization of the "economies of scale in tourism," effective use of unique natural resources, use of advanced science institutions, organizing of science tours, training of science communicators, cooperation with school education, etc. are also desirable conditions to make STT successful.
著者
小林 尚輝 内山 秀樹 山本 仁 神尾 誠也 木下 拓史 島野 誠大 武井 大 松山 福太郎 内山 智幸 内田 匡 石代 晃司 渡辺 謙仁
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.79-86, 2020-06-10 (Released:2020-09-05)
参考文献数
15

2013 年の調査では日本の高校生の理科の有用感は米中韓と比較し低いが,一方で天文や宇宙開発への関心は高い。そこで,これらと関連し,理科の有用感も増す可能性のある教材として人工衛星電波受信実験に着目した。 受信実験の中では万有引力による運動やドップラー効果など高校物理で学ぶ多くの内容がわかりやすい形で現れ,物理や数学と科学技術との繋がりを実感できる。我々は科学教室と高校授業で実践を行い,理科の有用感と物理内容の理解の向上に対する効果を検証した。結果,多様な学生を対象とする高校授業の実践において効果が確認できた。
著者
渡辺 謙仁
巻号頁・発行日
2018-05-07

メディア社会学 第4回. 2018年5月7日(月). 同志社女子大学.