著者
藤井 勝紀 田中 望
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.113-121, 2014-08-25 (Released:2017-07-28)

In this study, to determine delayed menarche in individual female athletes, the age at maximum peak velocity of BMI and the interval with age at menarche were analyzed. An attempt was made to verify the frequency with which physical stress gives rise to delayed menarche. The subjects were 95 female athletes and 232 girls in their final year of high school. Information including age, age at menarche, and athletic practice was obtained from a questionnaire given to the athletes and control group. Data were also obtained on the girls' longitudinal growth in height and weight from the first year of elementary school (6 years old) to the final year of high school. BMI was calculated from this data, and the wavelet interpolation method was applied for changes in height and BMI with age from 6 to 17 years old. It was found that among female athletes judged to have had delayed menarche the physical stress type of delayed menarche was much more common than fat-related delayed menarche. Therefore, it is speculated that physical stress acts a large role in delayed menarche in athletes.
著者
上野 田鶴子 山田 泉 八代 京子 箕口 雅博 田中 望 甲斐 睦朗
出版者
東京女子大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1992

外国人技術研修者が生活の場でどのようにして日本人と関わり、コミュニケーション・ネットワークを形成していくのか,その際の問題は何か,それに対して日本語教育はどのような対応が可能であるかを明らかにすることを目的とし,インタビュー調査等を用いたエスノグラフィック調査により,長野県小諸市を中心に調査を行い以下の結果を得た.1)技術研修者を含む外国人のネットワーク形成にはボランティア的支援を行う日本人の側のネットワークの存在が前提となる 2)日本人のネットワークには,外国人の危機状況に応じて支援を行う危機対応ネットワークと日常的なコミュニティ・ネットワークとがある.3)小諸市においては危機対応ネットワークには病気,怪我に対応する医療関係の医師ネットワーク,法律の問題に対応する弁護士ネットワーク,タイ語,タガログ語などができる日本人ボランティアネットワーク等がある.4)コミュニティ・ネットワークとしては,まだ明確なものは形成されていないが子供たちをキ-として保育園に形成される母親たちのネットワーク,外国人と結婚した日本人を中心としたネットワーク等が萌芽的な形で存在している.これらの地元の支援グループと外国人グループとの共同の活動を通して行うアクション・リサーチを行い,調査を継続し,さらに具体的な内容と問題の検討を行った.日本語教育関係の活動としては,こもろ日本語教室が試験的に開かれたが,これは当面ボランティア教師の養成を中心に,市民の間に外国人日本語を教えることの意味を考える場を提供することを目的としている。本研究は今年度で科学研究費補助金による調査研究を終了したが,アクション・リサーチの中で提起された問題については今後も引き続き調査研究を行う予定である.
著者
田中 望美 セージ クリスティー
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
人間文化論叢 (ISSN:13448013)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.113-129, 2006

本研究はSageとTanaka(2006b)によるTOEFL^[○!R] iBTとセンター試験の聴解を比較・対照した前研究に引き続き、テスティングを真正性の面からさらに深く考察してゆく。センター試験のための学生に対して不利になりうる教育を懸念し、センター試験の問いと基準(若しくは、対象言語領域)がこれまでの研究や理論及びTOEFL^[○!R] iBTの特徴に基づいて、厳密に調査されている。本研究の構成は、1)過去の研究における真正性と相互性に関する概念、2)テストにおける伝達能力の側面、3)センター試験とTOEFL^[○!R] iBTのテストの問いと対象言語領域の比較及び分析、4)聴解の真正性の今後の方向性と提案、となっている。要するに、TOEFL^[○!R] iBTが対象言語領域で必要とされる能力を測定している点、また統合テスト形式を採用しているという2点から、本研究はセンター試験の聴解はTOEFL^[○!R] iBTの特徴に倣ってさらに改定していくことができると示唆する。
著者
福士 知加 田中 望美 斉藤 ひとみ 諏訪 正樹 福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

生活者は誰しも心に物語を有するが,それを表現し伝えきるのは難しい.本人には当然の 事が省略されたり,語る内容の関係性に当人が気付かない事がよくある.我々は他者の視点 の介入がその顕在化を促せると考えメモキット知得めもを開発した.知得めもは対話の流 れを可視化するメモ、違う視点を導入するメモからなり、参与者の視点を強制的にインタラクト させる.話者は物語る事で新たな気づき(知)を得る.
著者
田中 望 斎藤 里美 岡崎 敏雄 山田 泉 林 さとこ 上野 田鶴子 大橋 敦夫 大谷 晋也 古川 ちかし
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

今回の3年間の研究の結果として概略つぎのようなことが判明した.1. アジアからの外国人女性たちに対する日本語教育は,多くの場合,抑圧的な構造をもち,彼女たちを日本人につごうのよい「疑似日本人」にしたてるために機能する,同化的なものであること.2. それに対して,日本人による支援活動のなかに,アジアからの外国人女性たちにコミュニティでの声をもたせることに成功している少数の例があること.3. 地域社会では,抑圧的な日本語教育と声をもたせるための支援活動のあいだで,どちらをとるかの議論がおこっており,外国人に日本語を教えるというパラダイムに変更を迫る動きがあること.なお,3年間の調査を通じて,もつとも重要な成果といえるのは,調査研究そのものに対する見直しを被調査者から突きつけられたことである.このことは,エスノグラフィ的調査といえども,調査のもつ搾取的構造から逃れられないことを意味しており,調査のあり方に根本的な反省を加えなければならないことになった.今後は,調査研究という枠組みをはなれて,研究者といえどもたんなる「異者のかかわり」として地域社会と関係をもつというあり方を追求する必要があると思われる.
著者
田中 望 原田 賢一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.133-134, 1996-03-06

LZH法はLZ77法という,多くのデータ圧縮プログラムで使用されている基本アルゴリズムにハフマン符号化を組み合わせた,高圧縮率をほこるアルゴリズムである.ハフマン符号化は,単純で高速に実行できるため,圧縮プログラムの実行時間の80%以上がLZ77法において最長一致を探索するために費されている.LZ77法は,データ復元に比べ圧縮に時間がかかるという特徴をもっている.最長一致を探索する時間を短縮するため,KMPやBMなどのパターンマッチングアルゴリズムを使用する他に,圧縮アルゴリズムに適したデータ型とアルゴリズムがいろいろ考えられている.並列化パターンマッチングを用いて,圧縮アルゴリズムを並列化することは,構造的に容易である.しかし非常に多くのプロセッサが使用可能だとしても,パターンマッチを行なう最初の段階しか,多くのプロセッサを必要とせず,最終的には多くのプロセッサがアイドル状態になる.また,並列化の単位が小さいため,プロセッサ間の通信コストが問題になる.以上のようなことを考慮して,考案したのが,今回,紹介するデータ圧縮アルゴリズムの並列化法である.実装はネットワーク環境において行っており,その時の,実験結果についても紹介する.