著者
田中 雄一
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.15-29, 2014-07-01 (Released:2014-07-01)
参考文献数
91
被引用文献数
2

定義域を時間軸上に持つ通常の信号に対しては,信号の有する周波数特性の解明が研究の中心である.例えばフーリエ変換は,周波数領域へと信号を射影した際の周波数成分,すなわち信号と周波数固有関数の内積として算出される.同様に,定義域をグラフの頂点上に持つグラフ信号に対しては,グラフ信号の有するグラフスペクトル特性の解明が研究の中心となる.グラフ信号に対するフーリエ変換は,グラフスペクトル領域へと信号を射影した際のグラフスペクトル成分,すなわちグラフ信号とグラフ固有関数の内積として算出される.本稿では,近年盛んに研究が進められているグラフ信号処理におけるフーリエ変換,フィルタリング,サンプリング,ウェーブレット変換等に焦点を当て,以下の点を中心にしてグラフ信号処理への研究参入を「おすゝめ」する. i) グラフ信号処理の基礎的事項,ii) 伝統的な信号処理との類似点・相違点,iii) 現在までの理論的発展,iv) グラフ信号処理の応用等.
著者
田中雄一郎 笹河良介 佐藤真平 吉瀬謙二
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.26, pp.1-6, 2013-03-06

近年では,ソフトプロセッサがFPGAを使用するシステムにおいて一般的なコンポーネントとなっており,制御やデータ処理などの幅広い機能を実現するために使用されている.小型デバイスにおいてハードウェア容量は限られており,多機能・高性能化においてその容量制限が障害となる.ゆえに,小さいソフトプロセッサの開発が重要である.このようなソフトプロセッサの既存研究に,Supersmall Soft Processorが存在する.本研究ではSupersmall Soft Processorを元に使用面積の削減,並びに性能向上を目指すUltrasmall Soft Processorを提案する.Supersmall Soft Processorに対し,主要データパスの2ビット化,状態遷移の最適化,マルチプレクサの入力ロジックを含む最適化を施す.その結果,Virtex-7においてハードウェア量の削減を達成し,1.88倍のIPCを実現した.また,Ultrasmall Soft Processorの応用としてメニーコア化を検討する.
著者
田中 雄一朗
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.113, pp.69-103, 2017

一 はじめに二 日韓教科書問題をめぐる先行研究三 一九八〇年代の韓国の対日報道状況の検討と分析枠組み (一) 民主化以前の韓国の対日報道状況の検討 (二) 分析枠組み四 一九八二年の日韓歴史教科書問題をめぐる韓国紙の言説分析 (一) 日本各紙の「誤報」前(一九八二年六月二五日以前) : 「歴史歪曲」フレーム (二) 「誤報」から「松野発言」まで(六月二六日~七月二二日) : 「歴史歪曲」フレーム (三) 「松野発言」から「宮沢談話」まで(七月二三日~八月二六日) 1 「韓国政府の不作為」フレーム 2 「歴史重点化」フレーム 3 「中国重視, 韓国軽視の日本」フレーム (四) 「宮沢談話」から「近隣諸国条項」の発表とその後の展開まで(八月二七日~一二月三一日) : 「是正措置不満」フレーム五 メディア・フレームの誕生とその変容六 おわりに
著者
福岡 岳美 花岡 農夫 李 力行 大内 慎一郎 田中 雄一 瀬戸 泰士
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.1816-1819, 2000-07-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
10

81歳の女性で, 1年前から痴呆症状がみられていた. 10日前から腹痛があり,腹満感が増強してきたため当院を受診した.腹部の筋性防御が著明で,腹部単純X線写真,腹部CT検査で遊離ガス像を認めた.消化管穿孔の診断で緊急開腹術を行い,腹腔内には混濁した腹水を認め,下行結腸からS状結腸にかけて異物により多発穿孔を起こしていた.左結腸切除,洗浄ドレナージ,および横行結腸人工肛門造設を行った.切除した結腸にはビニール製の紐が充満しており,後に,患者がビニール製のゴザを蕎麦と思い食べたことがわかった.異食は痴呆の1症状であるが,痴呆患者は訴えが乏しく,重篤な状態になってから受診するため注意を要する.痴呆老人が腹痛を訴えて受診した場合は,異食の可能性も念頭に入れて,診察にあたる必要があると思われた.
著者
望月 通子 阪上 辰也 船城 道雄 田中 雄一郎 田中 舞 牛尾 佳子 手塚 まゆ子 萩野 里香 アックシュ ダリヤ 芦 媛媛 アン ジュンミン
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

(1) ICLEAJ(International Corpus of Learner Japanese「国際学習者日本語コーパス」)の構築・分析、(2)産出過程を分析対象に含めた認知的側面からの分析、(3)学習者コーパスに基づく作文技術教育のweb教材の開発について報告する。(1)はすでに構築してあった日本語作文コーパス「KCOLJ_NNS」「KCOLJ_NS」を大幅に拡充し「ICLEAJ」を構築、そのβ版をweb上で配布している。正式版を2013年8月に配布予定。モダリティ、「思う」、有対自他動詞、外来語などの研究に進展がみられた。(2)は、実験装置の事情で産出過程の記録採集は不可。 (3)教材開発の予備調査として作文の学習過程の質的研究・分析を行った。
著者
宮地 隆雄 長谷川 まどか 田中 雄一 加藤 茂夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.9, pp.1513-1521, 2011-09-01

現在のユーザ認証方式は,文字入力による認証方式が主流である.しかし,セキュリティの強化を目的に,パスワードとして長くランダムなテキストをユーザに要求するシステムが多く,記憶がユーザにとって負担になっている.これに対し,画像は人間にとって認識及び記憶が容易であるという特性に着目し,テキストの代わりに画像をパスワードとして用いる画像認証方式が近年提案されている.しかし,多くの画像認証方式は,認証時にパスワード画像がディスプレイに表示されるため,第三者によるのぞき見攻撃に脆弱である.そこで,我々は,離散ウェーブレット変換を使用し,パスワードの代わりとなる画像の高周波成分とおとりとなる背景画像の低周波成分を合成した画像を認証に使用する方式を提案する.一般に画像の高周波成分は,離れた位置から見るほど認識しにくくなるという性質があるため,ディスプレイから離れてのぞき見を行う者に対しパス画像の認識を困難にすることが期待できる.本論文では,提案方式による認証システムを試作し,本方式と既存方式とのユーザビリティ及びのぞき見攻撃耐性の比較を行ったので報告する.
著者
長谷川 まどか 加藤 茂夫 田中 雄一
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

本研究は,携帯デバイスを対象としたマルチセンソリー認証方式の開発を目的としている.現在,携帯デバイスでの認証には暗証番号やパスワードが多用されているが,覗き見への耐性の面で問題がある.本研究では,画像などの視覚情報,音声などの音響情報,振動などの触覚情報といった複数の知覚要素を組み合わせて認証に利用することで,覗き見への耐性が高く,かつ,ユーザが使いやすい認証方式の検討を行った.さらに,携帯端末を振る動作や空中描画動作などの行動的特徴を認証に利用する方式についても検討を行った.
著者
松木 俊二 菅原 英世 坂本 真佐哉 田中 雄一郎 楢原 久司 宮川 勇生 中野 重行
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.62-68, 1999

不妊症経過中に発症したうつ病2症例の睡眠障害に対して,腕時計型活動性モニタリング(ACTIWATCH^<[○!R]>)と睡眠チェックリスト,睡眠日記を併用して評価を行った.症例1は27歳主婦.2度の卵管妊娠(両側卵管摘出)の既往あり.2度目の退院後にパニック障害とうつ病を発症した.ACTIWATCH^<[○!R]>は睡眠薬離脱期に2週間装着した.症例2は35歳主婦.両側卵管閉塞による続発性不妊症(体外受精-胚移植による1児あり).ACTIWATCH^<[○!R]>は睡眠薬導入期に4週間装着した.睡眠-覚醒の客観的評価(ACTIWATCH^<[○!R]>)と主観的評価(チェックリスト,日記)は必ずしも符合しなかった.即ち,患者自身が眠っていると感じた時間帯にACTIWATCH^<[○!R]>で評価した身体活動量は増加し,患者自身が眠れないと感じた時間帯にその活動量は低下していた.睡眠障害患者の睡眠の評価には自覚症状のみでなくACTIWATCH^<[○!R]>や睡眠チェックリスト,睡眠日記を用いた客観的指標の有用な場合があることが示唆された.