著者
小林 清吾 田村 卓也 安藤 雄一 矢野 正敏 高徳 幸男 石上 和男 永瀬 吉彦 佐々木 健 堀井 欣一
出版者
一般社団法人 日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.192-199, 1993-04-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
30
被引用文献数
1 1

The purpose of this study was to evaluate the effects of a fluoride mouth-rinsing program (FMR) on dental health after the FMR program was completed. The state of dental health, including caries prevalence, was examined under blind recording conditions concerning participation in the FMR for 11th grade students in 10 public high schools, from 11 municipalities in Niigata Prefecture. The procedures of the FMR were carried out in these areas weekly, with 0.2% NaF, or daily, with 0.05% NaF, supervised by the classroom teachers in each school. The subjects, 321 in total, were classified into 3 rinse groups, each of which participated in the FMR for different periods of time, and a control group. The results of the statistical analysis showed increasing benefits in relation to increasing periods of participation. The reduction rate of caries prevention was the highest in the F11-group, subjects who participated in the program for 11 years from 4 to 14years of age. The F11-group was 56.0% lower in the mean DMFT and 81.8% lower in the mean number of highly progressed carious teeth than the control group, with statistical significance in both cases. The percentage of students who had toothaches or who were absent from school in order to visit a dentist was lower in the rinse groups than in the control group. We conclude that, in countries such as in Japan where caries prevalence is relatively high, a school-based FMR program throughout the school years is profoundly effective in preventing the occurrence and the progression of caries, and it could be the foundation of lifelong dental health care.
著者
矢野 正隆
出版者
日本アーカイブズ学会
雑誌
アーカイブズ学研究 (ISSN:1349578X)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.92-115, 2014

<p>本稿は、近年盛んに議論されている「MLA 連携」「資料保存」を、メディアへの「共時的アクセス」「通時的アクセス」を保証する営みである、と読み替え、両者が密接な関係を有することを、東京大学経済学部資料室が収蔵する資料の例を踏まえて、示そうとするものである。その際、まず、メディアへのアクセスが様々な水準で行われること、そして、そのアクセスの在り方が、メディア自体の構造と機能によって規定されることを明らかにする。このように、各種メディアの特性を捉え直すことにより、博物館(M)、図書館(L)、文書館(A)という既存の枠組みを自明の前提としない、取り扱うメディアそのものを基盤に置いた、収蔵機関の在り方の可能性を提示する。</p>
著者
矢野 正子
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

20世紀後半の保健医療制度の変遷における看護分野の課題について、国の看護施策と看護の変化を明らかにするためにマスネディアである新聞と看護関係誌の内容を分析することによって、その変化を看護政策論の立場から説明出来る資料を得ることを目的とした。全国紙について1945(昭和20)年から1999(平成11)年迄の55年間の記事内容をKeyword「看護」で年次別に検索・整理し、最終的に15大分類とした。「看護」に関する新聞記事数は55年間で1672あり、1945(昭和20)年には4件であったが次第に増え、夕刊の発行(1961(昭和26)年、紙面数も増もあるが年平均4.8(1945〜1949年)、11.6(1950〜1959年)、30.2(1960〜1969年)、30.2(1970〜1979年)、33.6(1980〜1989年)、57.6(1990〜1999年)であった。記事数の多さから見た10位迄の順位は、1位:看護婦が関わる事件、2位:看護争議、3位:マスメディア、4位:看護行政、5位:看護婦(士)事情、6位:国際、7位:老人看護、8位:看護教育、9位:裁判、10位:看護体制であった。報道の内容と国会審議議事録等に見る経緯から戦後55年間は、看護婦確保の課題を基軸に3期に分けられ、第1期:戦後の混乱と看護婦の労働者意識目覚めの時期(1945〜1965年)、第2期:看護婦確需給計画による看護婦確保対策の始まった時期(1966〜1984年)、第3期:高齢社会に備える看護職員需給見通しによる看護職員確保対策の時期(1985〜1999年)とした。「看護」に関する新聞報道記事数から、それを分類・整理してみることにより、現状施策に観する施策の有無と将来施策の予測性とを兼ね備えた供覧されている、と分析した。
著者
矢野 正 下村 容子 橋本 健次郎 金谷 末子
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.107-118, 1993-08-01
被引用文献数
12

照度レベル, および, 光源の光色が高齢者と若年齢者の色識別性に与える影響を調べるために100hueテストを用いて実験検討した。実験条件は, 照度レベルが10, 100, 1000lxの3条件で, 相関色温度が3000, 5000, 6700Kの3段階で, 光源として3波長域発光形蛍光ランプを用いた。その結果, (1)照度レベルが1000lxの場合は, 高齢者, 若年齢者ともに光源の光色によって色識別性に差はなかったが, 照度レベルが100lxの場合は, 高齢者のみで, その識別性が3000Kと6700Kとで差がみられ, 照度レベルが10lxでは, 高齢者, 若年齢者ともに光源の光色によって色識別性に差が生じた。(2)高齢者は若年齢者の色識別能カよつどの色相でも劣り, 特に紫赤色系で劣った。(3)各色票に対するエラースコアは, 隣合う色票の色相差と関係があった。(4)高齢者が若年齢者と同等に色識別を有するためには約1.5倍の色相差が必要であった。
著者
矢野 正治 大本 義正 西田 豊明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

移動を伴う複数人会話の分析のために,会話場面を三次元記録し閲覧できるシステムを構築した.複数のRGB・深度カメラで撮影した会話参加者の動きを,データごとの信頼性を計算し統合することで三次元モデルと骨格座標データを推定する.3m四方程度の領域で相談しながら物の飾り付けを行うような会話場面に対して,会話参加者や物による映像の遮蔽を補完し,環境自体の三次元復元と合わせて会話場面全体の復元ができる.
著者
花岡 誠之 中原 成人 矢野 正 吉澤 聡 平田 哲彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.395, pp.5-10, 2006-11-22
被引用文献数
15

移動通信システムにとって使い勝手の良い6GHz以下の帯域については,第3世代携帯電話や無線LANを始めとして稠密に利用されており,深刻な電波の逼迫状況が生じている.電波の利用状況は時間や場所に応じて異なっており,逼迫している電波をより有効かつ効率的に活用するため,複数の電波利用システム間における電波の高度な共同利用の実現が求められている.報告者はこれまでに複数の無線システムを統合するコグニティブ無線システムについて無線環境認識技術やコグニティブ無線を実現するためのシステム構成について検討してきた.本報告では端末に対して単一のIPアドレスを付与しつつ複数システムの切り替えを高速に行う方法について提案し,その制御シーケンスやパケットフォーマットについて述べる.