著者
北村 信也 矢野 正孝 原島 和海 堤 直人
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.213-218, 1994-03-01 (Released:2009-06-19)
参考文献数
10
被引用文献数
25 25

A new decarburization model for the vacuum degasser was constructed. In this model, the mass transfer of carbon andoxygen in the liquid phase, the mass transfer of CO in the gas phase and the chemical reaction rate at the interface were taken into account for the rate controlling steps. Also, as the decarburization sites, the Ar bubble surface, bath surface, and the CO bubble formation at inner sites were considered. This model was verified by the correspondence of the calculation results with the experimental results of the small scale tests and applied to the various RH degassers. The following results were clarified :1) Decarburization at inner sites mainly occurs in the initial stage of the decarburization process (Stage I ), and decarburization at the bath surface becomes predominant in the final stage of the decarburization process (Stage II).2) The reaction in Stage I is mainly governed by the circulation rate and evacuation rate.3) The evacuation rate has a smaller influence on the reaction in Stage II. In this stage, it is essential to increase the circulation rate and to increase the effective reaction area for the decarburization at the bath surface by inducing violent surface agitation.
著者
矢野 正雄 後藤 哲宏 北村 陽平 西尾 乾司 三浦 康誠 松井 聡
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.636-639, 2020 (Released:2020-10-31)
参考文献数
7

肝障害は薬物治療に際して普遍的に認められる副作用の一つである.従来,脂肪肝は良性可逆性肝疾患の病態とみなされ,有害な疾病としての認識に乏しかった.非アルコール性脂肪肝変性(NAFLD)もその一つであり,今回われわれはタモキシフェン(TAM)におけるNAFLDの発現頻度をレトロスペクティブに検討した.結果29.1%と高率にNAFLDが発現していた.そのうちの68%は可逆性であったが,TAMによるNAFLD発症頻度は高く,改善しない症例もあり,医療者はそのことに関して注意しなければならない.
著者
矢野 正
出版者
奈良学園大学人間教育学部
雑誌
人間教育 = Online Journal of Humanistic Education (ISSN:2433779X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.111-114, 2020-05

西日本私立小学校連合会学級経営部会において,長年にわたり大変お世話になった森本幸一先生が,この度ご退職されるにあたって,1つの区切りとしてこれまでの教育実践をご高著としてまとめられた。大阪教育大学教育学部の大先輩でもある森本幸一先生には,学級づくりや学校経営をはじめ,学級経営部会以外でも多くのご指導を受ける機会に,これまでに恵まれてきた。森本先生は,ご勤務の間の多くを児童の指導や教育・研究に没頭され,1988年度には兵庫教育大学大学院教育方法コースにて1年間,杉浦美朗教授より,「豊かな感性を育てるには」というテーマで研究指導を受けられた。また,教科の枠を越えた研究会「新視界クロスオーバー21」や「日韓・アジア教育文化センター」,「学校改造研究会」などの先生方と研究,研修,研鑽を日々重ねられてこられている。近年は高齢社会の中で,何かと老年期や晩年の生き方が話題とされているが,肩ひじを張らずに社会や家庭の中でできることをしていければと考えておられるご様子である。森本幸一先生の素晴らしい教師としての姿やまなざしを私たちは教育現場へと還元し,引き継いでいかなければならないだろう。それが後世に残された私たちの使命であり,このようにご高著としてまとめられた森本先生への恩返しになるのではないだろうか。
著者
鈴木 伸也 矢野 正
出版者
奈良学園大学
雑誌
奈良学園大学紀要 = Bulletin of Nara Gakuen University (ISSN:2188918X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.39-50, 2020-03

近年、子どもの体がかたい・バランスが悪いなど、運動機能が低下した状態を「運動機能不全」または「子どもロコモ」と呼ばれている。今回は、前回に引き続き「子どもロコモの予防に関する教育実践研究(Ⅰ): 小学5年生1年間の実践を振り返って」の研究を継続し、報告するものである。本研究の目標として、「①C小学校は、けがの発生件数が非常に多い。そのため、ロコモティブシンドロームを予防する体操(以下、ロコモ予防体操)を通してけがをしにくい身体にする。②けが予防についての関心をもち、けがが少なくなったと実感し、ロコモ予防体操に進んで取り組もうとする。③身体を動かす楽しさ、気持ち良さを知り、自ら運動に親しもうとする。」という3つを設定した。今回も、A県B市の公立C小学校第4学年33名(男子19名、女子14名)に対し、1年間にわたり、「朝の会」と「体育の授業時」にロコモ予防体操を実践した。また、この学年は1年生時から毎日宿題として、家庭でもロコモ予防体操を実践している。2018年4月~2018年12月に行った教育実践では、クラス別けが人数は6件と、他のクラスと比べても顕著に少ない結果となった。これは、学校全体で通しても一番少ない結果であった。また、教育実践(Ⅰ)との比較では、学年が違うことも考慮する必要があるが、4年間継続してロコモ予防体操を行っている4年生の方が、顕著にけがの発生件数が少ないことが明らかとなった。2015年4月~2019年3月(4年間の短期縦断コホート研究)に行った教育実践では、クラス別けが人数は他クラスと比べると圧倒的に少ないことが明らかとなった。これにより、毎日家庭で行っているロコモ体操に加え、学校での実践を組み合わせることによって、けがの発生頻度がより減ったものと推察される。さらに、ロコモ体操の実践の効果以外にも、普段から児童にヒヤリハットなどについての声かけ指導を行った。また、週明けや連休明けの過ごし方や雨の日の過ごし方などを丁寧に説明し、周りの環境に左右されずに落ち着いた学校生活を送ることができるよう、子どもたちに意識づけを促すことも、ロコモ予防に関しての手段の一つと考えられる。
著者
筒井 昭仁 瀧口 徹 斎藤 慎一 田村 卓也 八木 稔 安藤 雄一 岸 洋志 小林 秀人 矢野 正敏 葭原 明弘 渡辺 雄三 小林 清吾 佐久間 汐子 野上 成樹 小泉 信雄 中村 宗達 渡辺 猛 堀井 欣一 境 脩
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.329-341, 1994-07-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
35
被引用文献数
4

著者らは, 日本における飲料水中フッ素濃度とエナメル斑の発現状況の関係を明らかにすることを目的に, 1978年以来, 東北, 関東, 甲信越地方で飲料水中フッ素濃度の測定を継続的に行ってきた。その結果, フッ素濃度の変動が少なかった7つの天然フッ素地域を確認した。水道給水系は26あり, フッ素濃度は0から1.4ppmの範囲に分布していた。フッ素濃度を確認してきた地域に生まれ, 当該の水道水を利用して育った小学5, 6年生1,081名を対象に, 1987年歯牙フッ素症検診を行った。歯牙フッ素症の分類にはDeanの基準を使用した。また, 非フッ素性白斑についてもDean基準の白濁部面積算定基準を準用して分類した。確認された歯牙フッ素症はいずれもmild以下の軽度のものであり, very mild以上のフッ素症歯所有者率と飲料水中フッ素濃度との間に有意な正の相関関係 (r=0.485, p<0.05) が認められた。また, 非フッ素性白斑歯所有者率と飲料水中フッ素濃度との間には有意な負の相関関係 (r=-0.429, p<0.05) が認められた。全エナメル斑発現状況と飲料水中フッ素濃度の間には特別な傾向は認められなかった (r=-0.129, ns)。CFIは0.04から0.30であり公衆衛生上問題のない地域と判定された。この度の研究結果は, わが国の歯牙フッ素症に関する疫学研究において不足しているとされていたデータ部分を補うものであり, わが国の至適フッ素濃度研究に寄与するものであると考察した。
著者
枡田 隆利 矢野 正剛 重盛 大輔 外間 志典 長岡 正子 大垣 昌之
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0599, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】O'Brienらは65歳以上の高齢者において転倒経験者と非経験者ではFunctional Reach Test(以下,FRT)のリーチ距離(以下,FR値)に有意差があり,大腿骨近位部骨折の既往がある高齢者は再骨折のリスク群にあると報告している。しかし相反する報告もあり,JonssonらはFR値とCenter of Pressure(以下COP)の変位相関は低いとしており,FR値だけで立位の安定性限界を述べるには弱く運動戦略やCOPとの関係を明らかにする必要があると示唆している。本研究では,立位姿勢における動的バランス能力と運動戦略をより詳細に把握することが重要であると考え,二次元動作解析装置と重心動揺計を用いて左右FRT施行時の運動戦略と動的バランスの関係性を分析したのでここに報告する。【方法】対象は当院回復期病棟入院中の歩行が自立している大腿骨近位部骨折患者10名(男性0名,女性10名)。平均年齢79.5±8.2歳,平均身長1.49±0.05m,平均体重49.8±9.7kg。測定方法は,Duncanらの方法に準じFRTを左右施行しFR値,COP前後移動距離,運動戦略について記録した。COP前後移動距離は,多目的重心動揺計測システム(Zebris社製WinPDMS)を使用し,FRT測定開始時からFR値最大到達点時において測定した。運動戦略はFRT測定時において矢状面より肩峰,大転子,腓骨頭,外果,第5中足骨頭をランドマークとしてビデオカメラで定点撮影し,二次元動作解析装置(DARTFISH Pro5.5)を使用して股関節と足関節角度を解析した。統計処理はWilcoxonの符号付順位和検定を用いFR値,股関節角度,足関節角度,COP前後移動距離の骨折側と非骨折側を比較した。有意水準は1%未満とした。【結果】FR値は骨折側20.4±8.6cm,非骨折側22.5±7.7cmで有意差を認めなかった。股関節角度は骨折側が屈曲20.3±16.7°,非骨折側が屈曲31.5±16.6°で非骨折側股関節角度が有意に大きかった(p<0.01)。足関節角度は骨折側が底屈3.0±2.4°,非骨折側が底屈3.1±2.6°で有意差を認めなかった。COP前後移動距離は骨折側60.8±18.1cm,非骨折側78.8±27.2cmで非骨折側が有意に大きかった(p<0.01)。【結論】本研究の結果より,骨折側リーチ時のCOP前後移動距離が有意に短いことは骨折側転倒リスクに繋がるのではないかと考えた。また,高齢者におけるFRT施行時の運動戦略は股関節戦略有意であり,足関節戦略に依存しにくい傾向にあると示唆された。足関節戦略が見られない要因として,藤澤らが多くの高齢者の特徴として足関節機能は加齢に伴い優位に低下する傾向にあると報告しており,今回の結果もそれに起因しているのではないかと考えた。このことから大腿骨近位部骨折患者は骨折側立位時に股関節屈曲角度が低下していることで,COP前後移動距離が短縮し動的バランス能力が低下する傾向にあると考えられた。本研究は症例数が少ないため今後も継続して調査を行い,より信頼性高い結果を示していきたいと考える。
著者
矢野 正昭
出版者
岡山大学国際センター, 岡山大学教育開発センター, 岡山大学言語教育センター, 岡山大学キャリア開発センター
雑誌
大学教育研究紀要 (ISSN:18815952)
巻号頁・発行日
no.9, pp.51-60, 2013-12

オレゴン州はアメリカ合衆国本土太平洋岸の3つの州のうち中間に位置する州である。日本との経済的な結びつきも強く、仕事や観光あるいは留学といった目的で同州を訪れる人は多い。目的がそのいずれであっても、オレゴン州についてある程度の予備知識を持って現地入りした方が、そうでない場合と比べ、より実り多い結果を期待できるであろう。しかし日本では、アメリカ合衆国に関する情報は大量に流通しているようにみえるが、個々の州や地方に関する情報、ことに日本語で書かれたものとなると意外に限定される。その空白を埋める試みとして、オレゴン州の地理・歴史、政治・経済、社会・文化などについて、公的機関やメディアの情報と独自取材をもとに概要を紹介する。(その2)
著者
矢野 正
出版者
奈良学園大学人間教育学部
雑誌
人間教育 = Online Journal of Humanistic Education (ISSN:2433779X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.105-109, 2020-05

本書は,同志社女子大学大学院生活科学研究科生活デザイン専攻に在籍した,古性摩里乃さんが提出した修士論文を,加筆・改稿したものである。古性摩里乃さんは,同志社女子大学現代社会学部社会システム学科に学び,天野太郎教授の歴史地理学ゼミで「姉妹都市」に関する卒業論文に,熱心に取り組んだ。その際,「姉妹都市」の観点から,姫路市立動物園も取り上げた。この学部時代の動物園に対する着眼点をさらに深化させるために,特別推薦入学生として同大学院生活科学研究科生活デザイン専攻に進学され,彼女は,動物園の魅力高揚の諸問題について,諸井克英教授のもとで社会心理学的観点から格闘・奮闘し,この度,素晴らしい修士論文として世に送り出すことになった。本書は,大学院での2年間の勉学の取り組みを細切れの論文のままではなく,加筆・改稿し「ひとまとまりのかたち」にされたものである。
著者
矢野 正次
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.17-20, 1973-01-15 (Released:2011-11-04)
被引用文献数
1

味噌の品質はよくなってきたといわれているのに消費は停滞だという。味噌の需要喚起が叫ばれて久しいが, その対策となると妙案もないようだ。新春にあたり味噌を愛し, 味噌と共に歩んできた著者に味噌の今昔を語っていただいたが, 本稿は需要喚起の方向指示とも受け取ることができよう。時代が変ったということだけでは済されない。慌しい現代生活の中に日本の四季を取り戻し, 食生活の中で味噌のバライティーと味噌の季節料理の楽しさとを重んじていくようにすることは生産者の務めでもある。国鉄の宣伝する「私の中の日本」は観光と限ったことではない。著者はDiscover Misoといいたげである。
著者
矢野 正 金谷 末子 市川 一夫
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.296-303, 1993-06-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
15
被引用文献数
7 7

It is well known that older people are more sentitive to discomfort glare than young people. This sensitivity is one of the visual problems that go with aging. On the relationship between discomfort glare and an observer's age, Bennett has already reported that older people produce lower BCDs (Borderline between Comfort and Discomfort) than young people. It is also known that the discomfort glare is affected by the color temperature of the light sources used, but this effect has not been clarified quantitatively.In order to clarify the quantitative relationship between the discomfort glare and the color temperature of light sources, we conducted a series of experiments on the discomfort glare for light sources with different color temperatures. The results are as follows (1) Both old and young observers are more sensitive to discomfort glare for the light sources with high color temperatures than for those with low color temperatures.(2) The effects of the color temperatures on the discomfort glare are about the same for both old and young observers.(3) The spectral distribution of light sources has no effect on the discomfort glare, if these color temperatures are constant.
著者
矢野 正隆
出版者
日本画像情報マネジメント協会
雑誌
月刊IM (ISSN:09132708)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.12-16, 2008-02

東京大学経済学部図書館に所蔵される企業資料群の由来を辿ると、法科大学時代、大正2(1913)年に設置された商業資料文庫に遡る。以来、数多のコレクションが収集整理され、これらは当館蔵書の重要な一角を占めている。このたび、この企業資料群の中でも一二の規模を誇る『山一證券資料』が、本学部、伊藤正直教授の監修のもと、マイクロフィルムとして公開されることになった。隠蔽体質が命取りとなった山一證券の、平成9年11月の自主廃業から10年という節目の年に、こうした形で内部資料を公開するというのも、何かの縁であろう。以下、ごく簡単ではあるが、当館に資料が寄贈された経緯と、マイクロフィルムの内容を紹介する。
著者
吉田 岳人 矢野 正基 堀川 健一郎 佐藤 啓太 南 翔太 繁野 麻衣子
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2018-MPS-117, no.3, pp.1-6, 2018-02-22

近年,ライドシェアリングは広く注目を集めているが,その中でもタクシー相乗りは効果が高いことが期待されている.本研究では,イベントへの参加などで共通の目的地のある乗客のタクシー相乗りの可能性を探る.タクシー相乗り問題では通常移動コストの最小化を扱うが,ここでは,タクシーの総走行距離が長くならない中で,乗客の総移動距離を最小化することを目的とする.この問題を混合整数線形計画問題として定式化するとともに,乗車人数に制限がある場合に対する厳密アルゴリズムと制限がない場合に対するヒューリスティックアルゴリズムを提案する.そして,数値実験により,ヒューリスティックアルゴリズムの解が適切であることを検証し,さらに,得られた解の相乗り方法と支払料金から評価して妥当性を示す.
著者
矢野 正
出版者
大阪教育大学実践学校教育研究講座
雑誌
実践学校教育研究 (ISSN:13439758)
巻号頁・発行日
no.8, pp.69-82, 2006

小学校高学年児童352名を対象として、夏休みの過ごし方の違いによる生きる力へ及ぼす効果を測定した。測定にあたっては「こどもIKR(生きる力)評定用紙」を用い、子どもたちの夏休みの過ごし方を、どちらかといえば外で遊ぶことが多かった(戸外遊び群)、屋内での勉強が多かった(室内勉強群)という二群にわけて調査を行った。その結果、夏休みの過ごし方は戸外遊び群と室内勉強群は約半々に分かれた。そして、両群とも、夏休みの間に子どもたちの「生きる力」は向上し、特に「身体的能力」の向上が明らかとなった。しかしながら、「生きる力」を構成する「社会的心理的能力」には戸外遊び群が、「徳育的能力」には「室内勉強群」にそれぞれの向上がみられたものの、意味のある差とまではいえなかった。よって、どのような夏休みの過ごし方が児童の活きる力の向上に効果的なのかということについては、今後の課題である。Measuring the effect of how the summer holiday was spent on the IKIRU CHIKARA for 352 upper grade elementary school children. The IKIRU CHIKARA evaluation paper for children was used for the measurement. The children's ways of spending the summer holidays were divided into two groups : "playing outside group", children who played outside more, and "studying inside group", children who studied inside more. As a result, playing outside group and studying inside group on how spending summer holiday were almost halved. It became clear that in both groups, children improved their IKIRU CHIKARA, especially physical ability, during the summer holiday. The playing outside group and the studying inside group improved their social-psychological ability that composes IKIRU CHIKARA and their moral education ability, respectively. However, there was no meaningful difference. Future challenges are to investigate how children can spend the summer holiday to effectively improve their IKIRU CHIKARA.
著者
安形 麻理 小島 浩之 上田 修一 佐野 千絵 矢野 正隆
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.129-147, 2014-12-31

本稿の目的は,4年生大学図書館,大学院大学図書館,国立国会図書館,都道府県立図書館に悉皆質問紙調査を行うことにより,日本の図書館におけるマイクロ資料の保存の現状を把握することである。902件(回収率62.8%)の有効回答と予備調査4件の合計906件を分析した結果,回答館の52.3%にあたる474館がマイクロ資料を所蔵していた。マイクロ資料を所蔵している回答館のうち,47.5%がマイクロ資料を長期保存の媒体と位置付け,30.0%が1年に1回程度以上の頻度で受け入れを続けていること,11.4%の図書館で所蔵数が把握できていないこと,44.3%の図書館で代表的な劣化であるビネガーシンドロームが発生しているが,24時間の空調管理は31.6%,湿度設定は22.7%のみで可能であることなどが明らかになった。ビネガーシンドロームは加水分解により発生,進行するため,湿度の管理が非常に重要となるが,根本的な対策である環境改善が進んでいない現状が確認された。
著者
矢野 正 橋本 健次郎
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.895-901, 1998-11-01
被引用文献数
3

A woman's complexion color is an important and familiar factor in the evaluation of preferred color appearances under illumination. For this reason, a new method of estimating preference for Japanese complexion color under illumination is proposed is the present study. T clarify the relationship between preference for Japanese woman complexion under illumination and the chromaticity coordinates of the complexion on the CIE 1976 u' v' chromaticity diagram, we analyzed subjective evaluation data obtained by evaluating the color appearance of 40 complexions by using seven evaluation categories in detail. A new preference index PS for Japanese complexion color under illumination was derived from the experimental results. It was clarified that the new index PS correlated well with not only the experimental data but also with preference for Japanese woman complexion color under illumination produced by various kinds of light sources adopted. The new index PS can evaluate the preferences concerning Japanese woman complexion color related to light sources better than the standard illuminant D_<65>, which can not be evaluated by the present index R_a proposed by CIE and JIS. The preference index for the complexion color PS proposed in the present study will be useful related to a practical estimation index of the color rendering properties of light sources from the viewpoint of preference of complexion color.