著者
石橋 俊實 太田 清之 中川 秀三 近藤 宗一 内村 訪之 秋元 波留夫
出版者
日本民族衛生学会
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.237-294, 1942-08-31 (Released:2010-11-19)
被引用文献数
1

本研究は日本學術振興會第8小委員會に提出したものの一部である (内村)
著者
秋山 雄次 鈴木 輝彦 田中 政彦 小林 厚生 片桐 敏郎 石橋 俊子 北川 秀樹 今井 史彦 原 清 土肥 豊
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.542-547, 1990

混合性結合組織病(MCTD)として経過観察中に強皮症(PSS), 全身性エリテマトーデス(SLE), 多発性節炎(PM), シェーグレン症候群(SjS)の重複症候群に進展した1例を経験したので報告する.症例は42歳の女性で18歳より日光過敏症があった.昭和61年レノイー現象, swollen hands, 関節痛が出現し, 抗RNP抗体81920倍, 抗Sm抗体陰性, 血清CPK値上昇を認めたため, MCTDとして経過観察を開始, 昭和63年多関節痛, 節痛の増強を主訴に入院.理学所見では開口制限, 皮膚硬化, 筋力低下, ラ音を認め, 検査所見では節原性酵素の上昇, LE細胞, 抗核抗体, 抗DNA抗体, 抗ENA抗体, 抗SS-A抗体を認めた.又, 皮膚生検でPSSに一致した組織所見, 節電図で節原性変化, 口唇生検で慢性唾液腺炎像, 腎生検にてメサンギウムの増殖性変化を認めた.MCTDの概念, 殊に重複症候群との差異は明確でなく, さらなる症例の蓄積・検討が必要である.MCTDの経過中にPSS, SLE, PM, SjSへ移行した報告は見当たらず, MCTDの研究上, 貴重な症例であると思われた.
著者
栁田 浩己 安藤 明彦 岡田 健太 長坂 昌一郎 石橋 俊 小谷 和彦 長谷川 修 谷口 信行
出版者
自治医科大学
雑誌
自治医科大学紀要 = Jichi Medical University Journal
巻号頁・発行日
vol.38, pp.27-39, 2016-03

神経伝導検査は,糖尿病神経障害を含めた末梢神経障害の評価に極めて有用である。その測定値は年齢や身長の影響を受けやすいとされるが,こうした影響に関する本邦の健常者での検討は少ない。今回,健常者ボランティアで年齢・身長・性別と,神経伝導検査各指標との関連を検討し,併せて当院での神経伝導検査基準範囲の設定を行った。神経伝導速度のほか,振幅・潜時・持続時間及びF波に関する各指標の基準範囲を求めた。年齢は上下肢の活動電位振幅と負の相関,身長は上下肢の活動電位振幅と負の,潜時と正の相関を認めた。F波に関しては,身長と最小潜時との間に正の相関(相関係数:正中0.79,脛骨0.78),平均潜時との間に正の相関(相関係数:正中0.76,脛骨0.72),最大潜時との間に正の相関(相関係数:正中0.66,脛骨0.64)を認めた。性別において多指標で有意差を認めたが,性別間の身長差・体格・解剖学的特徴に伴う差異が考えられた。軸索障害の指標として振幅の評価は重要であり,年齢・身長・性別の影響に関する留意が必要だが,今回の基準範囲設定により今後の診療への寄与が期待される。
著者
稲葉 利敬 六角 久美子 板橋 直樹 井手野 順一 長坂 昌一郎 本多 一文 岡田 耕治 横山 水映 石川 三衛 齊藤 寿一 内潟 安子 岩本 安彦 石橋 俊
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.787-790, 2003-10-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
12
被引用文献数
4

症例は69歳, 女性.1993年 (平成5年) 10月Graves病と診断されmethimazole (MMI) 投与を開始.1997年 (平成9年) 7月より夜間空腹感を自覚し, 低血糖症を指摘された.インスリン注射歴のないこと, 血中インスリンの異常高値, 高力価のインスリン抗体の存在からインスリン自己免疫症候群と診断.同年7月, 甲状腺機能低下を認めMMIは中止されたが, 低血糖症状が持続し2000年 (平成12年) 6月入院.75gOGTTは糖尿病型, 入院食摂取下の血糖日内変動では低血糖を認めず, 絶食試験で19時間後に低血糖を認めた.HLA-DRB1*0406を認めた.Scatchard解析の結果, 本症例のインスリン抗体はポリクローナルで, そのhigh-affinity siteのK1は2.35×108M-1, b1は1.32×10-8Mと計算された.本症例の血清は, 加えたヒトインスリンに対しての本症候群に特徴的とされる低親和性, 高結合能に比して高親和性でかつ低結合能を示した.本症候群では, 誘因となる薬物の開始後早期に発症し, 薬物中止後数カ月以内に低血糖発作が自然緩解する例が多いとされるが, 本例は, MMI開始4年後に診断され中止後も症状が持続する, 特異な臨床経過を示した症例であった.
著者
岩井 四郎 木下 房男 木内 一巳 小松 ★ 仁科 良夫 大木 正夫 島田 安太郎 千村 重平 梅村 弘 阿高 康行 遠藤 輝 藤田 敬 郷原 保真 石橋 俊明 石田 聖 小坂 共栄 熊井 久雄 三上 進 三谷 豊 水野 学 岡部 孝次 酒井 潤一 沢村 寛 下野 正博 新海 正博 杉山 茂 田辺 芳宏 田中 俊広 渡辺 晃二 山下 昇 矢野 孝雄 吉野 博厚
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.7, pp.297-304, 1972-12-25
被引用文献数
8

The Matsumoto Basin Research Group was organized in March, 1971, to clarify the geological history of the Matsumoto Basin. The results of studies obtained during the last year are as follows. 1) A geological map on the Quaternary of the Matsumoto Basin was constructed for the first time. 2) The crystal ash beds in the Nashinoki Loam Formation are correlated to the so-called biotite pumice beds (B_1, B_2, B_3) around Yatsugatake Volcano, while the crystal ash may had been erupted from the volcano around Kumonotaira to the north of Mt. Mitsumatarenge in the midst of the granitic rock area of the Japanese Northern Alps. 5) The Nashinoki Gravel Formation is the products of the first, large scale deposits filling up of the Basin with gravel. It shows that the formation of the Basin set out first in that age. 4) Simultaneously with the accumulation of the Nashinoki Gravel (or the subsidence of the Basin), the Northern Alps began to rise and the peculiar volcano (with the crystal ash) started its activity.
著者
谷田貝 利光 六角 久美子 草鹿 育代 中村 友厚 長坂 昌一郎 石川 三衛 斉藤 寿一 石橋 俊
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.325-328, 2002-05-30
被引用文献数
4

糖尿病の既往歴が無く, 分娩7日後に糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) で発症した1型糖尿病の症例を経験した. 症例は29歳女性, 2000年3月10日当院で第1子男児を満期産で正常分娩した. 14日から上気道炎症状を認め, 翌15日に尿糖陽性を指摘された. 17日朝から口渇, 多尿, 悪心, 嘔吐が出現し悪化したため入院. 血糖値835mg/d<I>l</I>, 尿ケトン体強陽性, 代謝性アシドーシスからDKAと診断された. HbA<SUB>1c</SUB>は67%と軽度上昇にとどまっていた. 血中・尿中CPRは低値で内因性インスリン分泌能は著しく低下しており, 経過中回復を認めなかった. 入院時Lipase, Elastase 1の軽度上昇を認め, また抗GAD抗体, 抗IA-2抗体などの自己抗体は陰性だった. 本症例を含めて過去に報告された分娩後にDKAで発症した1型糖尿病6例の臨床像は, 劇症1型糖尿病にほぼ合致しており, その成因を考える上で重要と思われた.