著者
香原 志勢 茂原 信生 西沢 寿晃 藤田 敬 大谷 江里 馬場 悠男
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.119, no.2, pp.91-124, 2011-12-01
被引用文献数
4

長野県南佐久郡北相木村の縄文時代早期の地層(8300から8600 BP(未較正))から,12体の人骨(男性4体,女性4体の成人8体,および性別不明の幼児4体)が,1965年から1968年にかけての信州大学医学部解剖学教室を中心とする発掘で出土した。数少ない縄文時代早期人骨として貴重なもので,今回の研究は,これらの人骨の形態を報告し,従来明らかにされている縄文時代早期人骨の特徴を再検討するものである。顔高が低い,大腿骨の柱状性が著しい,歯の摩耗が顕著である,など一般的な縄文人の特徴を示すとともに,早前期人に一般的な「華奢」な特徴も示す。脳頭蓋は大きいが下顎骨は小さく,下顎体は早期人の中でもっとも薄い。下顎骨の筋突起は低いが前方に強く張り出している。上肢は華奢だが,下肢は縄文時代中後晩期人と同様に頑丈である。他の縄文時代早前期人と比較検討した結果,縄文時代早期人の特徴は,従来まとめられているものの若干の改定を含めて,次のように再確認された。1)顔面頭蓋が低い。2)下顎は小さいが,筋突起が前方に強く張り出す。3)下肢骨に比べて上肢骨が華奢である。4)下顎歯,特に前歯部には顕著な磨耗がある。<br>
著者
石井 恵理子 安藤 康宏 山本 尚史 小藤田 敬介 浅野 泰 草野 英二
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.1417-1422, 2004-06-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
14
被引用文献数
6 3

血中ANPはDWの指標として用いられているが, DW設定のための体液量の定量的な基準値, 特にhypovolemiaに関しては明確ではない. 今回われわれは, HD患者のANPとDWの関係について検討し, DWの適否判断のためのANP基準値を設定した. 主に心胸比によってDWが設定されている維持HD患者58名のHD後でのANP値 (RIA固相法) を測定し (n=110), その時点のDWの適否を自他覚所見に基づいてDW過小群・適正群・過大群の3群に分類し, ANPとの関係を検討した. その結果, 3群間においてHD後ANP値は有意差を認めた (DW過小群: 35.5±6.0pg/mL, DW適正群: 57.4±4.4pg/mL, DW過大群: 137.8±22.8pg/mL). 適正DW群の透析後ANP値の10-90パーセンタイルは25-100pg/mLに分布しており, ANP値が25-100pg/mLの間にあれば, DWが適正である確率は69.4%であった. さらに適正群のANP中央値付近 (40-60pg/mL) であれば, DWが適正である確率は95.8%と極めて高くなった. また, ANP 25pg/mL以下, あるいは100pg/mL以上ではそのDWが適正である可能性は低く, 25pg/mL以下では57.1%の症例でDWは過小であり, 100pg/mL以上では70.8%の症例で過大であった. ANPをDWの指標とする場合, 40-60pg/mLを至適DW目標とし, 25pg/mL以下, 100pg/mLはそれぞれDW過小・過大の可能性を考えるべきと思われた.
著者
藤田 敬三
出版者
経済資料協議会
雑誌
経済資料研究 (ISSN:03853586)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.29-34, 1974-11-15
著者
西村 凌 中山 愛也 坂内 遼太郎 田坂 陽 藤田 敬悟 鈴木 大志 関谷 翠帰 袖 美樹子
雑誌
第83回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, no.1, pp.559-560, 2021-03-04

新型コロナウイルスの流行により、国内での人の移動が萎縮した。この状況下で、人々が石川県に旅行するだろうか。そこで私たちは、アニメーションの経済効果に着眼し、愛好者が訪れたいと思うようなコンテンツ作成を試みた。先行事例として、コミック原作のテレビアニメ「ゴールデンカムイ」の舞台を巡る、デジタルスタンプラリーが北海道で実施されていた。これは期間を開け、3度実施するほどの盛況ぶりである。そこで、本研究はアニメーション愛好家が石川県に観光する動機付けとして、キャラクターと写真を撮影することができるAR機能を搭載したiOSネイティブアプリケーションの開発をしており、プロトタイプを作成した。
著者
藤田 敬 波部 忠重
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌 (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.23-26, 1991

A valvatid snail found in the Lakes Kizaki and Nakatsuna, Nagano Prefecture, is the closest to Cincinna simusyuensis (Miyadi, 1935), but differs therefrom in having 60-65 ciliated growth lines. Thus, it is here described as a new species Cincinna kizakikoensis.
著者
岩井 四郎 木下 房男 木内 一巳 小松 ★ 仁科 良夫 大木 正夫 島田 安太郎 千村 重平 梅村 弘 阿高 康行 遠藤 輝 藤田 敬 郷原 保真 石橋 俊明 石田 聖 小坂 共栄 熊井 久雄 三上 進 三谷 豊 水野 学 岡部 孝次 酒井 潤一 沢村 寛 下野 正博 新海 正博 杉山 茂 田辺 芳宏 田中 俊広 渡辺 晃二 山下 昇 矢野 孝雄 吉野 博厚
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.7, pp.297-304, 1972-12-25
被引用文献数
8

The Matsumoto Basin Research Group was organized in March, 1971, to clarify the geological history of the Matsumoto Basin. The results of studies obtained during the last year are as follows. 1) A geological map on the Quaternary of the Matsumoto Basin was constructed for the first time. 2) The crystal ash beds in the Nashinoki Loam Formation are correlated to the so-called biotite pumice beds (B_1, B_2, B_3) around Yatsugatake Volcano, while the crystal ash may had been erupted from the volcano around Kumonotaira to the north of Mt. Mitsumatarenge in the midst of the granitic rock area of the Japanese Northern Alps. 5) The Nashinoki Gravel Formation is the products of the first, large scale deposits filling up of the Basin with gravel. It shows that the formation of the Basin set out first in that age. 4) Simultaneously with the accumulation of the Nashinoki Gravel (or the subsidence of the Basin), the Northern Alps began to rise and the peculiar volcano (with the crystal ash) started its activity.
著者
香原 志勢 茂原 信生 西沢 寿晃 藤田 敬 大谷 江里 馬場 悠男
出版者
日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
pp.1111180003-1111180003, (Released:2011-11-22)
被引用文献数
3 4

長野県南佐久郡北相木村の縄文時代早期の地層(8300から8600 BP(未較正))から,12体の人骨(男性4体,女性4体の成人8体,および性別不明の幼児4体)が,1965年から1968年にかけての信州大学医学部解剖学教室を中心とする発掘で出土した。数少ない縄文時代早期人骨として貴重なもので,今回の研究は,これらの人骨の形態を報告し,従来明らかにされている縄文時代早期人骨の特徴を再検討するものである。顔高が低い,大腿骨の柱状性が著しい,歯の摩耗が顕著である,など一般的な縄文人の特徴を示すとともに,早前期人に一般的な「華奢」な特徴も示す。脳頭蓋は大きいが下顎骨は小さく,下顎体は早期人の中でもっとも薄い。下顎骨の筋突起は低いが前方に強く張り出している。上肢は華奢だが,下肢は縄文時代中後晩期人と同様に頑丈である。他の縄文時代早前期人と比較検討した結果,縄文時代早期人の特徴は,従来まとめられているものの若干の改定を含めて,次のように再確認された。1)顔面頭蓋が低い。2)下顎は小さいが,筋突起が前方に強く張り出す。3)下肢骨に比べて上肢骨が華奢である。4)下顎歯,特に前歯部には顕著な磨耗がある。
著者
香原 志勢 茂原 信生 西沢 寿晃 藤田 敬 大谷 江里 馬場 悠男
出版者
日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.119, no.2, pp.91-124, 2011 (Released:2011-12-22)
参考文献数
75
被引用文献数
3 4

長野県南佐久郡北相木村の縄文時代早期の地層(8300から8600 BP(未較正))から,12体の人骨(男性4体,女性4体の成人8体,および性別不明の幼児4体)が,1965年から1968年にかけての信州大学医学部解剖学教室を中心とする発掘で出土した。数少ない縄文時代早期人骨として貴重なもので,今回の研究は,これらの人骨の形態を報告し,従来明らかにされている縄文時代早期人骨の特徴を再検討するものである。顔高が低い,大腿骨の柱状性が著しい,歯の摩耗が顕著である,など一般的な縄文人の特徴を示すとともに,早前期人に一般的な「華奢」な特徴も示す。脳頭蓋は大きいが下顎骨は小さく,下顎体は早期人の中でもっとも薄い。下顎骨の筋突起は低いが前方に強く張り出している。上肢は華奢だが,下肢は縄文時代中後晩期人と同様に頑丈である。他の縄文時代早前期人と比較検討した結果,縄文時代早期人の特徴は,従来まとめられているものの若干の改定を含めて,次のように再確認された。1)顔面頭蓋が低い。2)下顎は小さいが,筋突起が前方に強く張り出す。3)下肢骨に比べて上肢骨が華奢である。4)下顎歯,特に前歯部には顕著な磨耗がある。