著者
石田 寛明
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.819, 2017 (Released:2017-08-01)
参考文献数
2

銅触媒を用いたアジド–アルキン環化付加(CuAAC)反応は,2001年にK. B. Sharplessによって提唱された「クリックケミストリー」で中心を担う反応である.本反応は基質選択性と反応性が高く,生体直交型反応として応用され,生物学的プロセスの研究を可能にする有用な手法である.一方で,in vivoへの適用は銅触媒の毒性が問題になるうえ,様々な生体分子が複雑に存在する細胞内で,高い選択性で反応を進行させることが課題となる.この背景のもと Clavadetscherらは,新たに開発した不均一系触媒を用いて CuAAC反応を行い, 抗腫瘍活性化合物の初のin vivo合成を達成したので紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Kolb H. C. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 40, 2004–2021(2001).2) Clavadetscher J. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 55, 15662–15666(2016).
著者
北野 哲司 小島 清嗣 永田 茂 大保 直人 石田 寛
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.393-396, 2001

名古屋市及びその周辺地域には, 都市ガス供給設備の地震安全性確保を目的として103台の地震計が設置されており, 1997年愛知県東部地震 (M5.8), 1998年岐阜県美濃中西部地震 (M5.4) 及び2000年三重県中部地震 (M5.5) の地震動が観測されている.本論文では, これら高密度地震観測網で得られた地表観測記録と対象地域内の数箇所で実施した地質調査データを用いてせん断波速度Vsが500m/s程度の工学的基盤における広域の地震動予測を行った. さらに, 地表の観測記録及び工学的基盤における推定地震動から, 中小地震時の表層地盤を対象とした加速度応答スペクトル (5%減衰) の増幅倍率 (以下では応答スペクトル比と呼ぶ) の広域評価を行った.
著者
石田 寛
出版者
東京農工大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

ザリガニは口元にある3対の顎脚を動かし、自ら水流を起こす。小触角にある嗅覚受容細胞に向けて周囲から匂いを集めることにより、水の流れが淀んだ環境でも高感度に餌の存在を検知する。昨年度は、顎脚を模倣したアームを2対備えた水中ロボットを作製し、水流で引き寄せた化学物質を辿って発生源の位置を突き止める実験に成功した。しかし、実際のザリガニの歩行速度に比べ、ロボットの移動速度を遅くしなければ、化学物質源の探知に成功しなかった。そこで今年度は、餌を探して歩き回っているザリガニが実際にどのような流れを作っているか、海外共同研究者であるハル大学(イギリス)のThomas Breithaupt講師と共に再調査した。餌を探すザリガニの行動をビデオカメラで撮影して観察した結果、ロボットに搭載したセンサに比べてザリガニの嗅覚の方が高感度であるだけでなく、ザリガニは状況に応じて顎脚の振り方を変えている可能性があり、その効果を検討する必要があるとの結論に至った。しかし、ザリガニの顎脚と同程度の大きさで、高い自由度を有するアームを作製するのは困難である。そこで、ポンプで生成した水流を様々な方向へ噴出し、ザリガニが作る水流を模倣することを目指した。数値流体力学シミュレーションを行って噴流の噴出方向を検討し、水平方向および斜め45度後方に噴流を生成できる装置を実際に作製した。噴流の向きを変えると、噴流に引き込まれて形成される流れ場が変化する。これにより、化学物質を引き寄せてくる方向や速さを制御できることが示された。さらに、流れがある環境でも化学物質源の探知が可能となるようにロボットを改良することを試みた。ザリガニは、流れがある環境で餌の匂いを検知すると、流れを遡る方向に向かい餌の所在を突き止める。この行動を模倣するため、化学物質を含む流れの方向を判定可能な電気化学センサを開発した。
著者
石田 寛 吉田 仁 中本 高道
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.128, no.12, pp.472-477, 2008-12-01 (Released:2008-12-01)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

An olfactory display is a device that delivers various odors to the user's nose. It can be used to add special effects to movies and games by releasing odors relevant to the scenes shown on the screen. In order to provide high-presence olfactory stimuli to the users, the display must be able to generate realistic odors with appropriate concentrations in a timely manner together with visual and audio playbacks. In this paper, we propose to use computational fluid dynamics (CFD) simulations in conjunction with the olfactory display. Odor molecules released from their source are transported mainly by turbulent flow, and their behavior can be extremely complicated even in a simple indoor environment. In the proposed system, a CFD solver is employed to calculate the airflow field and the odor dispersal in the given environment. An odor blender is used to generate the odor with the concentration determined based on the calculated odor distribution. Experimental results on presenting odor stimuli synchronously with movie clips show the effectiveness of the proposed system.
著者
石田 寛 遠山 茂樹 佐藤 令一 遠山 茂樹 佐藤 令一
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

嗅覚センサを搭載し、匂い・ガスを辿って危険物の所在を突き止める犬型ロボットの開発を目指した。ナノスケールの周期構造を持つ金属薄膜に光を照射すると、化学物質の吸着に敏感に応答し、反射光強度が変化する。これを利用して小型嗅覚センサを実現した。また、くんくんと匂いを嗅ぐ犬の鼻の構造を模倣した測定装置を開発した。能動的に気流を操作し、左右の嗅覚センサの応答差を拡大することにより、匂い・ガスの発生源を容易に見つけ出すことができる。
著者
石田 寛 中本 高道 森泉 豊榮
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.116, no.10, pp.429-434, 1996-11-20 (Released:2009-04-01)
参考文献数
9

A new method for localizing an odor source by mimicking the behavior of silkworm moths is proposed. A male silkworm moth is able to track airborne sexual pheromone to its female counterpart. During the search, a moth draws air from its front to its two antennae by wing vibrations, and turns toward the antenna more strongly stimulated by the pheromone. An artificial system with this mechanism has been realized using a small fan and plural gas sensors instead of the moth's wings and antennae, respectively. The system is called an 'odor compass' since it continuously points to an odor source by rotating the probe to the sensor with the largest response. The capability of its directional probing is successfully demonstrated by the results of estimation of the odor-source direction in a clean room. Furthermore, the improvement of the system to realize the three-dimensional localization, which is often required in a practical environment, is reported, and its feasibility is demonstrated.
著者
中本 高道 石田 寛
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では小型嗅覚ディスプレイを開発し、香るバーチャル空間の実現を目指した。まず、電気浸透流ポンプと弾性表面波デバイスを組み合わせた超小型嗅覚ディスプレイを開発した。この嗅覚ディスプレイはクレジットカードより小型で鼻元で最大8成分の香りを調合できる。低揮発性香気成分で残香の評価を行い、良好な結果を得ることができた。また、広範囲の香りをカバーできる要素臭の検討を行った。質量分析器データを用いてNMF(Nonnegative Matrix Factorization)法で基底ベクトル探索を行い、その基底ベクトルが得られるように要素臭調合を行う。精油に関して30要素臭を用いて香り近似の実験を行いオレンジ、ミント、ブラックペッパーの近似臭を約9割の確率で正しく識別できることがわかった。さらにNMFで用いる距離指標を検討し、IS(Itakura-Saito)-divergenceを用いればKL-divergenceやユークリッド距離よりも広範囲の検出器強度に渡って良好な近似性能が得られることがわかった。それから、流体シミュレータを用いて、障害物がある環境で任意の位置の香り濃度を計算させる方法を開発した。与えられた室内環境の幾何学的形状をレーザスキャナで計測しさらに壁面温度分布をサーモグラフィにより計測して、それらの結果を利用して流体シミュレーションを行った結果、室内に広がる匂いの分布を計算により求めることができた。また、風感を導入するために匂いと気流を同時に体験者に提示する装置を製作し、モニタから風や匂いが出てくるような感覚を与えることができ、仮想的な発生源の位置を制御できることがわかった。さらにヒータを追加し、温かい食べ物や飲み物から匂いが立ち上る様子を再現できるように改良し、学会で実演を行い、多くの人々に体験してもらうことができた。
著者
石田 寛
出版者
福山大学
雑誌
福山大学経済学論集 (ISSN:02884542)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.38-66, 1990-11-25

私のレキシコンは「研究分野概要の表示」(第1部) と「辞書形式のレキシコン」(第2部) からなり、第二部は見出し語数約3千、第2次収録語 (第6次までを含んで) を合わせると約1.5万に及ぶ語彙を収録している。まずこれら収録語を第1部に示した類、部門、亜部門との関連から論ずる。新 (日本語) 訳語だけでなく新合成英語用語、新造英語をも提案している。そしてまた、私の仮説、新知見、主張を示す用語、分類 (狭義語NT)、用語階層 (TH) をも提案し、これらを中心に議論を展開している。見出し語を数えあげてまず驚くことは、クラスII (第2類) 人間領域ことに要因、クラスIII (第3類) 自然過程とくに有機領域に多いことである。私は長年、地理学にこだわらずに調査研究してきたつもりである。しかし、よくみるとそれらは人文地理学的方法とのかかわりの多い用語であることが分る。行動地理学の用語、自然的背景とくに地貌、有機領域の用語が多いことが知られ、私の研究はやはり地理学的あり、広義的には地域研究であったと改めてうなずかされる。農業地理、集落地理、文化地理の用語が多いのは、私の研究の反映として尤なことである。第2次収録語 (第2次、第3次以下全部を含む) 20以上を含み用語組織が整備されているものにだけをみる (第1図)と、第1位は農業 (15語)、第2位生活 (6語) となっており、十分納得できる。最も多段階に用語組織が整備充実している用語のなかに、牛 (cattle)、牝牛など放牧・山村関係のものが多い。私は日本の放牧山村の調査研究に取り組み、野草地放牧、耕牧輪換、刈跡放牧、作付強制、輪換放牧、薪炭林、村落共同体、蔓牛、系統牛、牧童、牛取引、牛小作などを鍵語として研究をすすめた。米、潅漑についても用語組織に注意を払った。そして19世紀から20世紀への移行時に、技術的・社会経済的変化・発展があり、小農民農業は資本主義的・個人主義的農業へと発展していったことを関連用語を示しながら論述している。もう一つ、新用語を提案収録し私の主張を全面に押し出したものに、農家区分がある。日本の官庁統計が採用している専業農家・兼業農家とその内訳に対して、次のごとく提案する。専業農家を大規模経済農家と低位雇用農家に二分し、兼業農家を農主兼業、農副兼業の外に、趣味農業家を入れて3つに分けることの必要性を強調する。これを見て分るように、用語の下位概念、狭義語 (NT) として何を採り入れるかは、レキシコン編纂者の見識が問われるところといえよう。魚・漁業用語 ; コミュニティ・村落用語 ; 近代化用語などの節 (本論文の) において、私が研究過程において重用した鍵語を提示し、批判を仰ぐことにしている。講義において、折にふれ、機会を捉えて、私は時局の論点と季節の課題を学生とともに考えることにしてる。それらについての用語的枠組、鍵語を示した。そしてまた、人生観・世界観について私が大切にしている用語を示し、私個人の処世・生活の関係の術語を示して結んでいる。このように、二ケ国語思考でレキシコン整備に自己実現の歓びを見出している次第である。さらなるご批正、ご協力を期待してやみません。
著者
中本 高道 石田 寛 長濱 雅彦 蓮見 智幸
出版者
東京工業大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

本研究では、匂い再生システムを用いて動画や音声に合わせて匂いを発生させて、芸術作品を創作する。昨年度は香り付きアートアニメーションを2編制作し、アンケート調査により香りの効果を調査した。本年度はインタラクティブ嗅覚ディスプレイを製作し、料理ゲームコンテンツを作った。ユーザからもアクションを起こしてインタラクティブにコンテンツを体験することで、臨場感の向上が期待できる。また、多くの人に体験して楽しんでもらうことを考えて料理ゲームを制作することにした。また、誰にでもわかりやすいコンテンツにすることを目指しそ、料理の題材としてはカレーを選んだ。中心に置かれたなべに、バターをしいたり、ニンニクや、たまねぎ、肉やカレーのルー、スパイスなどカレーの素材を入れていって、ユーザが操作しながらカレーを作っていく。これらの素材を加えていくと対応した香りが発生しく香りも序々にカレーに近づく。また、これらに合わせて"ジュージュー"といったような効果音により、さらにリアリティを高める。この中で、ニンニクと肉の場合は好みに合わせてその量もユーザが調節することができる。プラットフォームとなるソフトウエアを選択し、動画像の制作、画像の制御ソフトは芸大側が担当し、東工大側は匂い調合装置とのインタフェース、匂い調合装置のソフトウエアの開発を行った。そして、制作した料理体験コンテンツをCEATEC JAPAN(10/3-7,千葉・幕張メッセ)、産学官技術交流フェア(10/11-10/13,東京・東京ビッグサイト),東京工業大学大学祭(10/28-29)でデモ公開を行った。前2の展示会では168名、大学祭では163名の人に体験してもらいアンケート調査を行った。その結果、匂いの種類が大きく変化するところでは印象が強く、9割以上の人が臨場感が匂い無しに比ぺて増加したと回答した。さらに英語版のコンテンツを制作して米国で開かれた学会IEEE Virtual Reality 2007にても公開実演を行ない、好評を博することができた。
著者
中本 高道 長濱 雅彦 石田 寛
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

視嗅覚情報の同時記録再生システムは、ビデオカメラによる映像と匂いセンサによる匂い記録を同時に行い、ディスプレイで映像を再生するのと同時に匂い調合装置により映像に同期させて匂いを再生させる装置である。視嗅覚情報に嗅覚情報を加えることにより臨場感が増し、五感情報通信への可能性が広がる。画像に匂いをつける試みは数例あるが映像とともに匂いセンサで匂いを記録し両者ともに同時に再生するのは初めての試みである。本研究では、匂い調合装置の検討、水晶振動子ガスセンサの成膜手法、感応膜材料の検討、ロバスト匂いセンシングの検討、オートサンプラを用いた匂いの記録再生等を研究した。本研究では水晶振動子ガスセンサを用いたが、素子間バラツキの問題を霧化器を用いた方法で低減し、リポポリマ及び自己組織化リポポリマにスペーサ分子を導入しその上に物理吸着層を設ける方法を用いて数十ppbの匂いを検出できるセンサを開発した。また、濃度変動、温度、湿度変化等環境変化にロバストな匂いセンシングシステムを実現するために、短時間フーリエ変換導入し特徴的な周波数を複数選択してそれをパターン認識する方法を開発しロバスト性の向上を確認した。さらに、匂いの記録再生システムの記録範囲を拡大するためにオートサンプラを用いて大規模な匂い調合を行うシステムを開発し、りんご、バナナ等の果実臭の記録再生に成功した。最後に動画と同時に匂いセンシングを行い、映像と共に匂いを再生するシステムを実現した。ジュース缶にセンシングプローブを近づける様子を視嗅覚の同時記録再生することに成功した。そしてインターネットを介して遠隔地で視嗅覚のリアルタイム同時再生実験を展示会で実演し、センシングした匂いが遠隔地で正しく認識できることがわかった。
著者
石田 寛
出版者
福山大学
雑誌
福山大学経済学論集 (ISSN:02884542)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.1-48, 1992-07-15

日本では米ならびに稲作関係用語は豊富であるが、麦作ならびに牧畜用語は貧弱である。稲作は日本農業の根幹たるのみならず日本人の生活のバックボーンをなすものである。最近20年間、農業技術・耕作体系に大きな進歩があった。なにより大きな変革は1968年以来減産、減作に迫られ、米作中心の日本農業の仕組に批判が加えられつつある。そして、昔からの稲作関係用語、農耕儀礼も失われつつある。本論はヘラルド・ウーリッヒ教授の『米作の術語』を参照することによって、世界的展望の下に日本の稲作用語を検討し、米作文化に新しい光をあてようとするものである。本報告は三つの意義を持つ。第1は日本稲作用語を地理学の観点に立って、世界の農業システム・土地利用の立場から、確定・組織化したという点である。そして日本語術語に的確な英 (米) 語を提示し、さらに中国語を初めとしその他アジア諸言語をも関連的に付している。第2は本研究を地理学用語委員会で発表 (ドイツのギーゼン、1970) したのは20年以上昔のことであるが、それまでの重要術語を採り上げ、日本稲作文化の基本的なもの、歴史地理的なものは十分論ぜられている。本論を利用することによって四半世紀間の日本農業の激変を、より深くよりグローバルに考察することができる。第3は日本稲作・米作文化の日英二ヶ国語による専門用語 (論) 集としては最初のものと自負するものである。そして筆者の A Bilingual Cross-Cultural Lexicon for Area Studies (in prep.) (『地域研究のための二ヶ国語による通文化レキシコン』、刊行準備中) へと展開する。
著者
石田 寛
出版者
福山大学
雑誌
福山大学経済学論集 (ISSN:02884542)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.30-70, 1996-03-25

A general discussion of the Empire Regional Geography was presented by R. Ishida in 1966. Some 6400 volumes of Village Topographies were presented to the Geography Bureau, Ministry of Home Affairs towards the end of the 1880's, but most of them have been scattered and lost due to the Kwanto earthquake disaster of 1923. As a result of this disaster, a book named the Empire Regional Geography, the compilation of these topographies, has never been published. However, having outlined village topographies, several editions including Regional Geography of Japan : A Summary and A Handbook of Local Administrative Divisions were published in the 1880's. While some series of duplicates of the village topographies of Tokyo and Kanagawa Prefectures were discovered and compiled for publication, few village topography-dupulicates of this enterprise were published in a series or discussed in Western Japan. It is truly significant that all of the 39 duplicates of the topographies covering the area of the present Kasaoka City and a series of the topography duplicates of all 67 villages comprising pre-Oda County were discovered. It is very rare that, in all, as many as 70 duplicates of village topographies (together with a duplicate of county topography) of the continuous region were presented as early as 1876 to the Prefectual Governor.