著者
高橋 睦子 小川 富之 メルヴィオ ミカ 立石 直子 片岡 佳美 藤田 景子 渡辺 久子 酒井 道子 平井 正三 中島 幸子 栄田 千春 岡田 仁子 手嶋 昭子 長谷川 京子 吉田 容子 可児 康則
出版者
吉備国際大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

面会交流に関する取決めや判決は、当事者たちの生活に長期にわたって影響をおよぼす。司法は申立てに対して調停や判決を下すが、その後の親子関係の状況や展開についてのフォローアップの機能は備えていない。子どもの最善の利益を保証するためには、司法のみならず、中長期にわたり子どもの成長・発達を把握し、必要に応じて専門家(臨床心理や児童精神科など)につなぐ社会制度の構築が重要である。幼児も含め子どもの本心に真摯に寄り添いつつ、面会交流について適切に判断し当事者らが必要とする支援を行うためには、乳幼児や子どもの発達に関する最先端の知見や情報を専門領域の境界を超えて共有することが重要である。
著者
立石 直子
出版者
岐阜大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

諸外国の立法においては、DV事案での離婚手続や子どもの処遇について、さまざまな配慮がなされている。それは、一方配偶者のDV加害が、他方配偶者に与える影響は大きく、また子どもへの被害・影響も少なくないとの認識からである。日本では、離婚後の共同親権制の導入や面接交渉が評価される傾向にあるが、諸外国にならい、とりわけDV事案における離婚後の共同親権やDV加害者との面接交渉については、子どもの福祉の視点から、検討すべき課題が残されている。
著者
二宮 周平 田中 通裕 村本 邦子 渡辺 惺之 櫻田 嘉章 中野 俊一郎 佐上 善和 渡辺 千原 山口 亮子 松本 克美 立石 直子 松村 歌子 廣井 亮一 酒井 一 織田 有基子 長田 真理 高杉 直 北坂 尚洋 黄 ジンティ 加波 眞一 樋爪 誠 中村 正 団 士郎 佐々木 健 松久 和彦
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

家事紛争の中でも未成年の子のいる夫婦の紛争は、当事者の葛藤の程度に応じて3段階に分けることができる。葛藤が低い場合には、情報の提供や相談対応で、合意解決の可能性があり、中程度の場合には、家裁の家事調停において、調停委員や家裁調査官の働きかけによって合意解決の可能性がある。DVや児童虐待など高葛藤の場合には、家裁の裁判官が当事者を説得し、再度の和解や付調停により合意解決を図るとともに、監視付き面会交流など公的な場所、機関によるサポートや養育費の強制的な取り立てなど裁判所がコントロールする。当事者の合意による解決を促進する仕組みを葛藤の段階に対応して設けることが必要である。
著者
二宮 周平 立石 直子 金 成恩 嘉本 伊都子 高田 恭子 梅澤 彩 松久 和彦 松村 歌子 佐々木 健
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

3つの研究チームを設け、第1に「子の養育保障システム」として、①離婚後の親権・監護権の共同化、②面会交流の継続的実施を保障する仕組み、③養育費の分担と履行確保の仕組みを取り上げ、第2に「子の意思反映システム」として、④子の意見表明の保障、⑤子への情報提供、⑥子どもの手続代理人の活用を取り上げ、第3に「合意解決促進システム」として、⑦協議離婚、家事調停各段階の合意解決の促進、⑧DV事案への対応、⑨国際離婚とハーグ条約への対応を取り上げ、実務や隣接諸科学等からの検証を受け、現実的な「親の別居・親の離婚における子どもの権利保障システム」を構築する。