著者
重川 弘宜 竹内 正明 近内 誠登
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.85-90, 1993-02-20

Effects of surfactants, polyoxyethylene nonylphenyl ether and the Silwet L-77, on penetration of propanil through Commelina adaxial epidermis were investigated in terms of concentration and EO molarity of the surfactants and stomatal condition of the epidermis. The initial penetration rates of propanil varied widely. In 70% of the epidermis they were below 70pmol/mm^2/hr. On microscopical observation, most stomata on the surface remained closed throughout the penetration experiment. There was no significant correlation between the initial penetration rates and the number of stomata. The promotive effect of surfactants was high when the initial penetration rate was low, approaching 1 as the rate increased. There was an exponential relationship between the initial penetration rate (X) and the penetration rate (Y) after surfactant addition. The relationship is expressed as, Y=e^a・X^b. Surfactant efficiency to promote penetration was evaluated by two approaches : (i) by substitution and (ii) by plotting coefficients a and b. There was a parabolic relationship between the EO molarity of surfactant and the promotive effect, and surfactant NP(8) was the most effective in enhancing. There was a linear relationship when coefficient b was plotted against coefficient a, and that showed a difference in effectiveness in enhancing penetration among the surfactants. The Silwet L-77 significantly promoted non-pore penetration.
著者
安部 治彦 河野 律子 竹内 正明 近藤 承一
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、反射性失神を中心に失神の原因と頻度、就労に関すること、長距離バス運転手の失神状況を分析し、更には失神の治療としての薬物治療と非薬物治療の効果、及び原因疾患の鑑別診断に関する植込み型心電計(ILR)の有用性を調べ、欧州での成績と比較検討した。就労中の失神が原因で辞職する患者は少なくないことが判明した。長距離バス運転手の事故の多くは運転中に失神発作を来していることが原因であることは判明した。ストレスが原因と考えられた。反射性失神の治療として起立調節訓練法は極めて有効性の高い治療法であり、患者自身は自宅で行うことができるため非常に有用な治療法であることが判明した。植込み型心電計は、原因不明の失神患者の鑑別診断に高い有効性を示し、その成績は欧州に比し本邦ではより高い原因疾患の診断率があった。今後本邦での多施設前向き研究が望まれる。
著者
水木 信久 河越 龍方 大野 重昭 目黒 明 竹内 正樹 REMMERS Elaine F.
出版者
横浜市立大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

ベーチェット病を対象としたゲノム解析により、HLAクラスI分子に提示前のペプチドのトリミングに関与するERAP1(endoplasmic reticulum aminopeptidase 1)が、ベーチェット病の発症リスクに対して、ベーチェット病の強力な遺伝要因であるHLA-B*51と遺伝子間相互作用を示すことを見出した。サルコイドーシスを対象としたゲノム解析では、日本人のサルコイドーシス患者と相関を示すHLA-DRB1アリルおよびHLA-DQB1アリルを明らかにしたとともに、HLA-DRB1およびHLA-DQB1の近傍に位置するBTNL2遺伝子と疾患の相関性も明らかにした。
著者
竹内 正顕 鈴木 学 黒崎 晏夫 一色 尚次
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.49, no.443, pp.1493-1502, 1983-07-25

有風時の衣服の保温性低下に関する研究で,0.082m径の発熱円柱を使い4種の衣料(パンスト,タイツ,ラクダ,毛牝下)を実験した.接触層係数α*を考えた理論は,この実験の局所熱伝達率分布をよく表す.風が強くなると,身体に密着した薄いパンストやタイツが,むしろ毛靴下やラクダよりも保温性に優れる,理論的な計算結果はこのこともよく予想し得た.
著者
小幡 憲郎 児玉 省二 半藤 保 竹内 正七
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.413-421, 1980-04-01

異なった免疫能を持つだウィスター系ラット(無処置群,胸腺摘除群,プレドニゾロン投与群)の腎被膜下に,妊娠5〜11週の正常遊離絨毛を移植し,移植絨毛の変化を形態学約に検討した.1)宿主(ラット)の移植絨毛に対する免疫学的応答としての小円形細胞浸潤は,無処麓群では移植後3日で認められ,以後増強し14日目には全例に認めた.胸腺摘除騨では18〜30%にしか小円形綱胸浸潤はみられず,免疫抑制が示唆された.2)絨毛細胞表面のアルシアンブルー染色陽性物質の有無と小円形細胞浸潤の関係を無処置群について検討した.本染色陽性物質陰性例の66%,陽性例の36%に小円形細胞浸潤がみられ,本染色陽性物質の免疫保護作用が強く示唆された.3)移植絨毛生着率は移植後5目,7日目で胸腺摘除群では他群に比べて有意に高率であった.しかし生着期間の延長は胸腺摘除群,ブレドニゾロン投与群に認められなかった.4)移植絨毛細胞の増確は,胸腺摘除群が他の2群に比べ,移植後5日,7日目で有意に大であった.5)増殖絨毛細胞のpopultionはラングハンス細胞が主体であり,核の大小不同,核分割像,核小体がみられた.またblood space,syncytal lacunae 島=状構造および浸潤部位ではProteolysis 作用がみられた.絨毛構造の新生はなかった.今回の実験は人絨毛組織の異種移植という非生理的なシステムを用いているものであるが,人絨毛細胞の旺盛た増殖力とそれに及ぼす宿主の移植免疫のかかわりを強く示唆するものと解された.さらに絨毛細胞の増殖,分化におよぼす胎児の存在の影響を示唆する成績であり,これは胞状奇胎発生における絨毛細胞の増殖と関連して,極めて示唆に富む成績であった.
著者
竹内 正男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.79, no.12, pp.1213-1218, 1996-12-25
被引用文献数
8

生体粒子のような壊れやすく微小な粒子を非接触で操作する技術は,バイオテクノロジーやマイクロマシンなどの分野における次世代の重要な要素技術になるものと期待されている.最近,音の放射力を駆動力として,溶液中の微小粒子の移送・捕そく・分類・濃縮などを行うマニピュレーション技術が盛んに研究されている.このような超音波マニピュレーション技術の原理,具体例などについて述べる.