著者
上原 泰 細井 淳 細野 哲 松中 仁 中村 和弘 牛山 智彦
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.60-62, 2009

レオメーターの圧縮試験によるゆであげ直後およびゆで上げ7分後の中華麺の硬さ(ヤング率)は食味官能評価と高い正の相関関係にあり,中華麺用小麦の選抜手法として有効であると考えた.また,品種により年次変動が大きく,さらなる検討が必要である.
著者
細井 淳 高松 光生 久保田 基成 牛山 智彦 新井 利直 酒井 長雄 吉田 清志 矢ケ崎 和弘
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.9-11, 2018 (Released:2018-06-04)
参考文献数
3

「美山錦」に換わりうる品種として,酒造好適米品種「山恵錦:さんけいにしき」を育成した.この品種は,「美山錦」よりも耐倒伏性に優れ,多収である.耐冷性といもち病抵抗性に優れる.心白発現率が高く,とう精時の砕米率が低い.麹製造適性に優れ,製麹時のアミノ酸生成量が少ない.清酒の官能評価では,バランスが良く味巾があり,なめらかさがある.
著者
細井 淳 天野 一男
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.8, pp.493-498, 2012-08-15 (Released:2012-12-19)
参考文献数
23
被引用文献数
1

海底噴火に伴う巨大軽石の種類は,海底火山活動の種類や形成環境に左右される.そのため巨大軽石の解析は過去の海底火山活動や噴火環境の推定に役立つ.今回,奥羽脊梁山脈に分布するグリーンタフ中から発見した巨大軽石は気泡が伸長した跡が残されており,グリーンタフ中で初めて材木状軽石と認定できた.材木状軽石は水深約1000 m以深で形成される気泡がパイプ状に伸長した巨大軽石である.本発見は本研究地域のグリーンタフを噴出した古海底火山活動の場を制約する重要な鍵になる.材木状軽石は琉球弧や伊豆・小笠原弧の背弧リフト帯から発見されている.現在の背弧リフト帯における材木状軽石と海底熱水鉱床の存在は,本研究地域の材木状軽石と黒鉱鉱床の存在という点で類似する.この事実は本研究地域が背弧リフト帯と同様のテクトニクスや火山活動下にあった可能性を示唆している.
著者
天野 一男 松原 典孝 及川 敦美 滝本 春南 細井 淳
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.Supplement, pp.S69-S87, 2011-09-01 (Released:2013-02-20)
参考文献数
46
被引用文献数
6

棚倉断層は新第三紀に日本列島形成に大きく関わって活動した大規模な横ずれ断層であり,断層沿いに多くの横ずれ堆積盆が発達する.その堆積盆内では断層の活動と海水準変動により堆積環境は,湖沼→河川→浅海→深海へと変化した.また,日本海の拡大と関連して活動したデイサイト質水中火山も存在する.本地域は日本列島の新生代テクトニクスを考える上での要の地域の一つである.本見学旅行では,横ずれ断層の運動に伴って形成された堆積盆内の堆積環境の変遷と火成活動を中心に観察する.
著者
細井 淳 天野 一男
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.9, pp.630-646, 2013-09-15 (Released:2014-02-07)
参考文献数
88
被引用文献数
4 5

グリーンタフの研究は1990年頃,層序に基づいて総括された.しかし近年,グリーンタフの模式地である男鹿半島の層序が大幅修正された.また,堆積学的研究があまり行われていないため,グリーンタフを形成した当時の具体的な火山活動や堆積環境は不明である.本研究は奥羽脊梁山脈に位置する岩手県西和賀町周辺のグリーンタフを対象とし,堆積相解析を行った.結果,具体的な堆積場とその変遷,古火山活動(非爆発的噴火を2タイプ,爆発的噴火を3タイプ)を解明した.これらの結果を総合して,本研究地域の堆積盆発達史を5つのステージに区分して議論した.本地域は約20 Ma頃にハーフグラーベンを形成し,堆積盆内では成層火山型の海底火山を形成した.その後泥岩が堆積する静穏な時期を挟み,約15~14 Ma頃にテクトニックな急激な沈降と連続的な爆発的噴火が起こり,最終的に溶岩ドームを形成した.
著者
天野 宏敏 原澤 彩貴 眞野 容子 細井 淳裕 古谷 信彦 藤谷 克己
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.339-346, 2019-04-25 (Released:2019-04-25)
参考文献数
16

尋常性痤瘡(ニキビ)は,90%以上の人が経験する一般的な疾患であり,角化異常および皮脂分泌の亢進などにより,Cutibacterium acnes(C. acnes)が増殖した結果,引き起こされる慢性炎症性疾患である。外見へ影響があるため,感情面での生活の質(QOL)への影響が大きい。本研究では,健常人におけるニキビ治療の実態把握やC. acnesの年代別保有状況を疫学的に調査,分析を行うことを目的とした。10代19名,20代20名,30代20名,40代20名の計79名を対象に,検体採取を行った後に,質問表式調査法による調査を行った。両頬におけるC. acnesの検出率は全体で82.3%であった。また検出率における年代および性別間では差が認められず,年代・性別を問わずC. acnesを保有していた。ニキビに対する対処法として,全体では洗顔をするが50.0%と最も多かったが,何もしないが16.4%であった。発症時期(自覚した時)は10代に最も多く認められた。治療を始めた理由として全体では,ニキビ痕が残ることが心配になった,人からの目が気になった,の2つが多く半分以上を占めていた。ニキビに関して,全体ではとくに関心をもっていないが最も多く,特に30代と40代で顕著であった。
著者
上原 泰 細井 淳 細野 哲 松中 仁 中村 和弘 牛山 智彦
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.60-62, 2009-03-31 (Released:2017-02-26)
参考文献数
4

レオメーターの圧縮試験によるゆであげ直後およびゆで上げ7分後の中華麺の硬さ(ヤング率)は食味官能評価と高い正の相関関係にあり,中華麺用小麦の選抜手法として有効であると考えた.また,品種により年次変動が大きく,さらなる検討が必要である.
著者
水越 美奈 及川 友恵 北口 めぐみ 細井 淳子 中村 有佳 関口 歩 中村 透
出版者
Japanese Society of Service Dog Research
雑誌
日本補助犬科学研究 (ISSN:18818978)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.17-22, 2009

盲導犬では子犬期の約1 年間、子犬飼育ボランティア(以下、PW )の家庭で育てられる。PW に対してより適切な指導を行うことを目的に、経験あるPW と新規PW の間で子犬の飼育初期におこる問題の相違について調査を行った。対象はPW 経験がある76 家族と新規PW 102 家族、計178家族とし、3 ヶ月齢時に「排泄の失敗」、「飛びつき」、「吠え」、「拾い食い」、「散歩時の引っ張り」の有無について二者択一、その他の問題については自由記述でアンケートを行った。PW経験者が抱える平均問題数は3 . 0 件(中央値3、最頻値0)、PW 未経験者では4 . 2 件(中央値4、最頻値5)であった( p< 0 . 01 )。また「排泄の失敗」、「飛びつき」、「破壊行動」、「甘噛み」では明らかに未経験者での出現率が高い( p< 0 . 01 )ことがわかった。出現率に差が認められた項目では以前のPW 経験が役立ったことが示唆された。つまり、これらの項目では以前のしつけの方法が他の犬にも応用できたと考えられた。「吠え」や「拾い食い」などでは出現率の差はほとんど無く、これらの問題ではその個体に合った具体的な指導が必要であると考えられた。