著者
佐藤 恵子 白木澤 佳子 高木 利久 藤 博幸
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.782-789, 2014-02-01 (Released:2014-02-01)
参考文献数
5

科学技術振興機構バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)では,バイオインフォマティクスに関する人材育成のための新たな仕組みを検討するにあたり,2013年1月にアンケート調査を行った。この分野の人材を取り巻く現状や,必要とされている人材像,ならびに人材育成を進めるうえで留意すべきことを把握するためである。回答者のほとんどが人材が不足していると回答した。また,必要としている人材像については,「自分で生物実験系(ウェット)の研究開発を行い,新しい情報技術などを開発できる人材」が最も多い回答となった。また,人材不足の理由として,キャリアパスの未確立が指摘された。
著者
水口(深瀬) 智晴 扇田 隆司 斎藤 博幸
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.224-227, 2022 (Released:2022-09-25)
参考文献数
18
被引用文献数
1

アミロイドーシス変異アポA-Iやパーキンソン病αシヌクレインのアミロイド線維化反応に対して,核形成-自己触媒線維伸長モデルに基づく速度論的解析ならびに核形成と線維伸長速度定数の温度変動解析を行うことで,これらアミロイドタンパク質の凝集・線維化過程の熱力学的特性を明らかにした著者らの研究を紹介する.
著者
佐田富 道雄 川原 顕磨呂 佐々木 祐一 工藤 博幸 加野 敬子
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.250, 2005

稠密三角格子サブチャンネル内の空気_-_液系気液二相流の圧力損失に及ぼす表面張力の影響を実験的に調べた結果を報告している.なお、液には常温の水と表面張力がその約60%である界面活性剤水溶液を使用している.
著者
佐藤 博幸
出版者
新潟医療福祉学会
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.23-35, 2019-03

障害者差別解消法施行下における障害者福祉に関する市民意識調査を実施し、障害当事者71人を含む180人から回答を得た(回収率70.59%)。この結果、市民の間で法律や制度に関する理解は一定の理解が進んでいるものの、近所づきあい等地域生活の場面や社会参加の機会に障害に根差した差別を体験したことのある障害当事者が60.56%に及び、障害の種別により被差別体験に差があることが明らかになった。障害当事者の地位向上を図るために、厳しい雇用環境の改善と併せ日常生活における合理的配慮の提供の理念が広がっていくことが望まれた。合理的配慮の提供を感じる人の割合は、直接的なコミュニケーション場面で高く、文書による連絡など間接的なコミュニケーション手段では低い傾向がみられた。一方、ノーマライゼーションが進展していると考える者は全回答者の36.67%にとどまり、法律や制度に対する認知度と障害者福祉の充実度に対するとらえ方に開差がみられた。今、障害者福祉は、障害者差別解消に向けノーマライゼーション理念の浸透を実感できる共生社会の実現に向けた取り組が求められている。障害当事者の活動を制限し、社会への参加を阻んでいる社会的障壁を取り除くことは、障害者福祉の直面してきた大きな課題である。障害の社会モデルを土台にした合理的配慮の提供の広がりは、この課題解決に向けこれからの障害者福祉を進展させていく大きな力になるものと考えられる。
著者
佐藤 博幸
出版者
新潟医療福祉学会
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.23-35, 2019-03

障害者差別解消法施行下における障害者福祉に関する市民意識調査を実施し、障害当事者71人を含む180人から回答を得た(回収率70.59%)。この結果、市民の間で法律や制度に関する理解は一定の理解が進んでいるものの、近所づきあい等地域生活の場面や社会参加の機会に障害に根差した差別を体験したことのある障害当事者が60.56%に及び、障害の種別により被差別体験に差があることが明らかになった。障害当事者の地位向上を図るために、厳しい雇用環境の改善と併せ日常生活における合理的配慮の提供の理念が広がっていくことが望まれた。合理的配慮の提供を感じる人の割合は、直接的なコミュニケーション場面で高く、文書による連絡など間接的なコミュニケーション手段では低い傾向がみられた。一方、ノーマライゼーションが進展していると考える者は全回答者の36.67%にとどまり、法律や制度に対する認知度と障害者福祉の充実度に対するとらえ方に開差がみられた。今、障害者福祉は、障害者差別解消に向けノーマライゼーション理念の浸透を実感できる共生社会の実現に向けた取り組が求められている。障害当事者の活動を制限し、社会への参加を阻んでいる社会的障壁を取り除くことは、障害者福祉の直面してきた大きな課題である。障害の社会モデルを土台にした合理的配慮の提供の広がりは、この課題解決に向けこれからの障害者福祉を進展させていく大きな力になるものと考えられる。
著者
早川 雄貴 滝沢 穂高 工藤 博幸 岡田 俊之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.77-80, 2016

本報告では,腹部X線CT画像の位置合わせ手法について述べる.はじめに空気領域の非対応の問題に対応するため,粘性流体力学に基づく非剛体変形により2枚の画像の空気抜きを行う.次に撮像範囲の異なる2枚の画像間においても柔軟に同一組織の位置合わせを行えるようにするため,CT画像から骨領域を抽出し,その構造情報を基に大まかな位置合わせを行う.最後に,マクスウェルの悪魔アルゴリズムと局所的なアフィン変形のモデルに基づく変形場近似のアルゴリズムを用いて非剛体の位置合わせを行い,より詳細な位置合わせを行う.本報告では,本手法を実症例画像に適用した結果を示し,本手法の有効性を検証する.
著者
楊 凱 工藤 博幸 斎藤 恒雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.78, pp.67-72, 1997-12-12
参考文献数
10

本論文では、ウェーブレットゼロッリーを用いたエントロピー制約付き画像符号化の一手法を提案する。ウェーブレット変換の特徴として、周波数領域のみならず、画像空間領域での局所的性質を記述することができる。本文では、その特徴を如何に画像符号化に適用するか、さらにレート歪みの意味での最適値は如何に達成できるかについて検討する。われわれはゼロツリー剪定のレート歪みの関係を評価した上で最適な量子器を設定する手法を提案した。提案した新しい符号化方式でシミュレーションを行った結果、EZW及びSFQ並みの性能が得られ、本手法の有効性を確認して.
著者
陳 銀児 工藤 博幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.319, pp.27-32, 2003-09-12

この論文では、ファンビーム投影データから時空間CT画像再構成を扱うため,スーパーショートスキャン再構成法とSWM(Sliding Window Method)を用いる新しいアルゴリズムを提案する。提案手法は従来のフルスキャン再構成法やショートスキャン再構成法と比べて、再構成の計算時間を大幅に改善することができる。また、最小の走査範囲のデー夕を用いるため,働きによるアーチファクトを減少させることができる。さらに、複数のX線源を用いたCTにこのアルゴリズムを拡張することができ、再構成画像の時間分解能を向上させることが可能となる。
著者
大野 亮仁 藤 博幸 山名 早人
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO)
巻号頁・発行日
vol.2013-BIO-34, no.11, pp.1-7, 2013-06-20

G タンパク共役受容体 (G-protein-coupled receptor,以下 GPCR) は,内在性リガンドと結合することで細胞外からの様々なシグナルを細胞内に伝達しており,新薬開発の重要なターゲットとして注目されている.しかし,GPCR と化合物の組合せは膨大であるため,計算機による正確な結合予測手法が求められている.先行研究として,GPCR を構成するアミノ酸配列全長が持つ化学的性質と化合物の化学的性質を用いて結合を予測する手法がある.しかし,GPCR には立体構造が既知のものがあり,その細胞外側の領域にリガンド結合部位が決まっている.よって,リガンド結合部位のアミノ酸が結合に強く影響を与えると考えたため,リガンド結合部位のアミノ酸に注目すべきと考えた.本研究では,全長配列を使用する代わりに,リガンド結合部位のアミノ酸のみを利用することで予測の改善を試みた.特徴量として結合部分のアミノ酸と化合物の化学記述子を用い,SVM により GPCR と化合物の結合を予測したところ,アミノ酸配列全長を用いた時に比べ Accuracy が 3.6%,F 値は 0.038,AUC は 0.002 向上した.
著者
工藤 博幸
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2009-2011
著者
山谷 泰賀 工藤 博幸 菅 幹生 羽石 秀昭 稲玉 直子 吉田 英治 錦戸 文彦 小畠 隆行 辻 厚至 稲庭 拓 吉川 京燦 河合 秀幸 小尾 高史
出版者
独立行政法人放射線医学総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

我々は、世界的な競争下にある次世代のPET装置開発において、開放化という全く新しい機能を備えた世界初の開放型PET装置「OpenPET」のアイディアを2008年に提案した。本研究では、OpenPETが可能にする診断治療融合システムにより、放射線がん治療の精度を格段に高める革新的コンセプトを提案し、小動物サイズのOpenPET試作機を開発し、ファントムおよび小動物レベルにてコンセプトの実証実験を行った。
著者
佐藤 哲也 山西 芳裕 金久 實 藤 博幸
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.004-011, 2007 (Released:2007-02-21)
参考文献数
6

A distance matrix is a set of genetic distances between all possible pairs of proteins under consideration, and is used to construct a phylogenetic tree by the distance matrix method. Pazos and Valencia (2001) have developed a method to predict protein-protein interaction by evaluating the similarity of the distance matrices, under the assumption that the phylogenetic trees of interacting proteins resemble each other through co-evolution. It is known, however, that the prediction includes many false positives. We postulated that the cause of the false positives is the background similarity of the phylogenetic relationship of the source organisms. We have developed a method to exclude such information from the distance matrices with a projection operator. The number of false positives was drastically reduced from the prediction by evaluating the similarity between the residuals after the projection operation.
著者
川内 道子 工藤 博幸 斎藤 恒雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRU, パターン認識・理解
巻号頁・発行日
vol.93, no.228, pp.73-80, 1993-09-16
被引用文献数
1

近年、統計的手法に基づくエッジ抽出が研究されており、特に画像モデルとして複合ガウス・マルコフ確率場(CGMRF)を用いた手法は優れた成果を挙げている。MAP推定では、弛緩法としてICM(Iterated Conditional Mode)やSA(Simulated Annealing)などが知られているが、それぞれ「最適解に収束しない」「膨大な計算量を必要とする」などの短所をもつ。そこで、本研究ではこれらの短所を改善する手法としてMFA(Mean Field Annealing)を提案する。また、エッジの形状を決定するモデルパラメータは一般に未知であるので、パラメータ推定が重要な課題となる。このため、観測画像のみを用いて、エッジ抽出を行いながらパラメータの自動推定を行う手法を提案する。
著者
斎藤 博幸 田中 将史
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

血中や脳内での細胞外脂質輸送を制御しているアポリポタンパク質の遺伝子変異や多型は、脂質異常症やアミロイドーシスなどの疾患発症を引き起こす。その構造的機序解明を目的として、ヘリックス型アポリポタンパク質であるアポA-I及びアポE変異体の高次構造、安定性、脂質結合性並びにタンパク質凝集性などを調査した結果、変異によるN末ヘリックスバンドル並びにC末ヘリックス構造の破壊が疾患発症の構造的基盤であることが示唆された。