著者
小林 武彦
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科学 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.ii-iib, 1979
被引用文献数
1
著者
松本 哲一 小林 武彦
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-12, 1999-03-05 (Released:2017-03-20)
参考文献数
12
被引用文献数
4

A systematic K-Ar age determination has been made on thirty-seven samples from the Older Ontake volcanic products, Ontake Volcano, central Japan, with analytical uncertainties mostly within ±5% (1σ level). The “Kuragoehara Lava”, which the previous researchers used as a key bed for stratigraphic correlation, gives significantly different eruption ages in each disthbution area, and some lavas classified into the same stratigraphic units among each area also show quite diffrent K-Ar ages. Hence, a revised volcano-stratigraphy is proposed based on the radiometric data obtained in the present study. The Older Ontake Volcano may be a compound volcano consisting of more than four stratovolcanoes with different vents. The first one, “;Tobu Volcano Group”, erupted at around 750-650 ka on the wide eastern side. The second one, “Tsuchiurazawa Volcano”, erupted at around 680-570 ka mainly in the western area. The third one, “Uetawarayama Volcano”, produced lavas at around 540-520 ka, and the products filled along valleys in the western area. The last one, “Mikasayama Volcano” erupted at around 440-420 ka in the southeastern area. The inactive period between the Older and Younger Ontake volcanic products continued for more than three hundred thousand years. The present study has revealed that the K-Ar age determination is effective for estimating a time gap between the Quatermary volcanic products whose stratigraphic relation can not be well defined in field.
著者
川田 邦夫 小林 武彦 船木 實 酒井 英男 広岡 公夫
出版者
富山大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1987

南極氷床などに見られる火山灰を含む汚れ層は、しっかりした自然残留磁化をもっていることが知られており、その磁化の獲得機構を明らかにしようとするのが、この研究である。このため一方で、雪粒子に磁性をもつ岩石粉末を混ぜ、低温室に保持しながら地球磁場による磁化獲得の過程を時間毎に磁化測定と顕微鏡観察を行って調ベ、他方、北アルプス立山にある比較的古い氷体を残す雪渓の雪氷試料について自然磁化獲得の実際を調ベた。実験室の研究では自然雪や人工的にふるい分けした雪などに各種磁性物質の粉末を混入したものを初期試料とし、約-20℃、-10℃、-2℃等の条件下で保持したものを調ベたが、磁性粒子を含む雪氷の磁場方向への磁化獲得の機構は雪氷の変態に伴って磁性粒子がある時期に向きの自由度を持ち、その過程で磁場方向に向いた状態で定着するものという結果を得た。乾雪の場合、雪粒子の結合が丈夫になっていく過程では焼結によって変態が進行するが、最初無方位に弱く付着していた磁性粒子は水分子の表面拡散や昇華による結合部への移動に伴い、雪粒から離れて向きを変える機会を得、外部磁場による力を受けた状態で再付着したり、結合部のくびれた部分などに集まり気味に固定される。このことは少し厚めに製作したアニリン固定法による雪氷試料の薄片観察により確認できた。湿雪の場合、ざらめゆきへの変態となるが、雪粒子表面にある水膜によって磁性粒子は容易に自由度を得る。そして凍結・融解のくり返される中で雪粒同士の結合部のくびれや凹部に強く集合した状態で磁場方向に配向気味に固定されることがわかった。野外の雪渓で採取された試料は中緯度にある氷河や雪渓で見られる湿雪の変態によって氷化に至ったものと考えられる。現段階で詳細な結論までには至っていないが、汚れ層の部位に磁化の集中化が現われていて、氷体の流動に関わる知見を得る可能性をもつ。
著者
宇井 忠英 隅田 まり 大学合同観測班地質班 荒牧 重雄 大島 治 鎌田 桂子 小林 武彦 小屋口 剛博 佐藤 博明 中川 光弘 中田 節也 藤井 敏嗣 藤縄 明彦 古山 勝彦 三宅 康幸 横瀬 久芳 渡辺 一徳
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.45-52, 1993-07-01
被引用文献数
2

Small-scale pyroclastic flows due to the collapse of the lava dome have been frequently generated during the 1991-93 eruption of Unzen Volcano. We have recorded video footages which show the generation of pyroclastic flows during January-March 1992. Two types of phenomena have been observed : deformation of the lava dome due to flowage ; and a sudden discharge of gas and ash through fractures and peeling-off of rock fragments from the surface of cooling lava blocks. Pyroclastic flows were generated only in places on the lava dome where these precursory phenomena were frequently observed.
著者
堀内 嵩 小林 武彦 定塚 勝樹 篠原 彰 日高 真純
出版者
基礎生物学研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2001

堀内らは、この研究領域の開始前までに、(1)大腸菌の複製フォーク阻害部位(Ter)において相同組換えの活性化が起こり、ホットスポット(Hot)となること、(2)出芽酵母のリボソームRNA遺伝子(rDNA)リピート内にある複製フォーク阻害部位(RFB)における阻害が、rDNA領域内の組換え、さらにコピーの増減に必須であることを見出していた。その後本研究により(1)大腸菌のTer近傍に見出した組換えのHotにおいても、遺伝子増幅が起こり、酵母とは異なりローリングサークル型複製により、菌集団の約10%の細胞でHot領域が約400倍に増幅することを見出した。(2)一方、以前から酵母のサイレンシングタンパクの一つSir2がrDNAリピート内発現の抑制(サイレンシング)と組換えの抑制に必須なことは知られていたが、機構は不明であった。我々はsir2欠損下では35SrDNA間に存在する両方向のRNAポリメラーゼIIプロモーターの発現の抑制(サイレンス)が解除され、転写が起こる結果、その領域に結合していたコヘーシンが外れ、その領域の姉妹染色体間の結合がゆるむ結果、非対称的組換えが活性化(コピー数変動)されることを見出した。(3)fob1欠損下ではrDNAのコピー数は凍結するが、高いコピー数は維持される。この未知の維持機構を明らかにしようと、fob1欠損下でコピー数維持不能変異株を多数分離し解析したところ、6株のコンデンシンの変異株を分離した。コンデンシンタンパクの局在化の解析から、コンデンシンはS期にrDNAのRFBにFob1依存的に特異的に結合することを見出し、rDNAのコピー数の維持に必須であることを明らかにした。一方篠原らは、減数分裂期に起こる相同組換えの分子機構を解析し、特にこの時期に働くことが知られているRecAホモログDmc1と共同して働く因子を探索することで、二つの新しい因子Mei5とSae3を見出し、3者の染色体への結合が相互依存的であることから、3者は複合体として働くと結論した。