著者
西田 知博 原田 章 中西 通雄 松浦 敏雄
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.26-35, 2017-02-22

筆者らは,10年にわたり初学者向けプログラミング学習環境であるPENを用いてプログラミングの入門教育を行ってきた.本論文では,情報科学を専門としない学部の全6クラスの情報リテラシ科目のなかで実施した,90分 × 4回のプログラミング演習について述べる.当初は,キーボードから数字を読み込んで計算結果をディスプレイ画面に出力するような例題から始めて逐次・条件分岐・繰返しを学び,最後に図形を描画する単一のコースウェアを用いていた.その2年後,図形描画の例題から始めるタイプのコースウェアも開発し,クラスごとにどちらかのコースウェアを用いて演習を行ってきた.本論文では,2011年度から4年間の授業におけるアンケートおよび試験成績を統計的に分析した.その結果,図形描画をともなう例題を扱う方が,繰返しのようなつまずきやすい学習内容でも,理解度や楽しさを下げることなく学習できていることが分かった.
著者
中西 渉 辰己 丈夫 西田 知博
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.75-82, 2015-12-09

プログラミング教育では,テキストでソースコードを記述するテキスト型のプログラミング環境だけでなく,画面上の部品を組み合わせてプログラムを作成する環境も使われている.本研究では,テキスト型の初心者用プログラミング学習環境であるPENで実行できるソースコードを,ドラッグ&ドロップで作ったフローチャートから生成するPenFlowchartを開発し,これを用いて高校生を対象にプログラミング教育を行った.その結果を,PENだけで学習を行っていたときのものと比較して検討を行ったところ,授業の進行(特に序盤の演習)がスムーズになった.また,期末試験におけるプログラミングとフローチャートの変換を行う問題についても点数の向上が見られ,その傾向は成績下位者において顕著であった.
著者
中野 由章 久野 靖 佐久間 拓也 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
第57回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.155-169, 2016-01-08

わが国の初等中等教育における情報教育は多くの問題を抱えているが,その中に「どのような評価を行うのがよいかの合意がない」「大学入学試験において情報の内容が出題されることが少ない」という点が挙げられる.筆者らは情報入試研究会として2012 年からこの問題に取り組み,シンポジウムなどを通じて各大学に情報の出題を促すとともに,望ましい情報入試の問題について探究し,公開模擬試験を通じてデータを収集してきた.本発表では,情報入試研究会の活動について紹介するとともに,作題に関する考え方,公開模擬試験で使用した問題や試験結果について紹介し,望ましい情報入試のあり方について議論する.
著者
西田 知博 原田 章 中村 亮太 宮本 友介 松浦 敏雄
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.2736-2747, 2007-08-15

制御構造などのプログラミングの基礎を短時間で習得することを目指したプログラミング学習環境PEN を開発した.本論文では,PEN の実装とその評価について報告する.PEN では,大学入試センターなどの入試で用いられている言語を用いているので,付加的な説明を行わなくても容易にプログラムが理解できる.また,プログラムの入力補助機能を備えることで,プログラム作成時の誤りの混入を減らすことに寄与している.また,ステップ実行機能,スロー実行機能,変数表示機能などにより,プログラムの動作を観察しやすくしている.授業実践のアンケート結果から,PEN は初学者におおむね好評であることを確認した.また,JavaScript を用いた授業との比較では,自己評価と試験による分析の結果,双方ともPEN を用いたクラスの方が理解度が高くなり,プログラミングの入門教育環境としてのPEN の有用性が示唆される結果が得られた.
著者
中西 渉 辰己 丈夫 西田 知博
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.75-82, 2015-12-09 (Released:2015-12-04)

プログラミング教育では,テキストでソースコードを記述するテキスト型のプログラミング環境だけでなく,画面上の部品を組み合わせてプログラムを作成する環境も使われている.本研究では,テキスト型の初心者用プログラミング学習環境であるPENで実行できるソースコードを,ドラッグ&ドロップで作ったフローチャートから生成するPenFlowchartを開発し,これを用いて高校生を対象にプログラミング教育を行った.その結果を,PENだけで学習を行っていたときのものと比較して検討を行ったところ,授業の進行(特に序盤の演習)がスムーズになった.また,期末試験におけるプログラミングとフローチャートの変換を行う問題についても点数の向上が見られ,その傾向は成績下位者において顕著であった. Programming environments used in programming education may be text-based or use visual objects. In this study, we developed and evaluated PenFlowchart, which generates codes for PEN (a text-based programming environment for novices) by making flowcharts using objects manipulated by a mouse being used for programming education for high school students. The results of learning using PenFlowchart were compared with results using PEN alone. Also, we found that students' grades are improved (particularly in the case of poorly performing students) on the reference questions in term-end examinations, which ask conversion from text-based programs to flowcharts or vice versa.
著者
中野 由章 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.11-17, 2014-08-17

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013 年と2014 年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した。2014 年に試行した試験は,920 人が受験し,その内容について分析した。その結果,全体としてみれば,得点分布,解答時間,問題数などは極めて良好であり,出題範囲や難易度についても問題はなかった。ただ,「情報の科学」領域,とりわけプログラミングについては,問題点が明らかになった。これはすなわち,大学側が求める内容と,高校側で行なわれている内容の乖離を意味する可能性がある。入試問題という狭い範囲ではなく,教育内容まで含めて,今後,総合的に検討を要する内容である。
著者
西田 知博 植原 啓介 角谷 良彦 鈴木 貢 中山 泰一 香西 省治 高橋 尚子 中西 通雄 松浦 敏雄 増澤 利光 萩谷 昌己 萩原 兼一
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.28, pp.182-187, 2017-08-10

我々は,文部科学省委託事業 「情報学的アプローチによる 「情報科」 大学入学者選抜における評価手法の研究開発」 の中で,これまで情報入試研究会として実施してきた大学情報入試全国模擬試験を出発点とし,「思考力 ・ 判断力 ・ 表現力」 を評価するという視点も加えて 「情報科」 大学入学者選抜を CBT システム化するためにはどのような機能が必要かを検討している.ここではその検討経過と,今年度実施する試行試験用システムおよび,新しい出題フレームワークなど現在検討している出題方式を紹介する.
著者
谷 聖一 佐久間 拓也 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介;中野由章 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.7-14, 2016-08-15

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013年と2014年に引き続き,2015年と2016年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した.「大学情報入試全国模擬試験」の目的は,「どのような試験方法、どのような範囲・内容・水準の問題が適切であるかについて意見を交換し、その成果として具体的な入試問題の試作を行い世の中に公開すること」ことであった.2015年実施の模試には約2000名の高校生が,また,2016年実施の模試には約750名の高校生が参加した.本報告では,その実施概要と結果について報告する.適切な範囲・内容・水準を確立するためのの議論の素材となりうる具体的な入試問題を提示したという点で,目的をある程度達成できたといえる.
著者
中野 由章 久野 靖 佐久間 拓也 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
第57回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.155-169, 2016-01-08 (Released:2016-12-22)

わが国の初等中等教育における情報教育は多くの問題を抱えているが,その中に「どのような評価を行うのがよいかの合意がない」「大学入学試験において情報の内容が出題されることが少ない」という点が挙げられる.筆者らは情報入試研究会として2012 年からこの問題に取り組み,シンポジウムなどを通じて各大学に情報の出題を促すとともに,望ましい情報入試の問題について探究し,公開模擬試験を通じてデータを収集してきた.本発表では,情報入試研究会の活動について紹介するとともに,作題に関する考え方,公開模擬試験で使用した問題や試験結果について紹介し,望ましい情報入試のあり方について議論する.
著者
中野 由章 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.11-17, 2014-08-17 (Released:2015-02-03)

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013 年と2014 年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した。2014 年に試行した試験は,920 人が受験し,その内容について分析した。その結果,全体としてみれば,得点分布,解答時間,問題数などは極めて良好であり,出題範囲や難易度についても問題はなかった。ただ,「情報の科学」領域,とりわけプログラミングについては,問題点が明らかになった。これはすなわち,大学側が求める内容と,高校側で行なわれている内容の乖離を意味する可能性がある。入試問題という狭い範囲ではなく,教育内容まで含めて,今後,総合的に検討を要する内容である。 The working group in IPSJ and the study group for “exam for university entrance on information study” carried out nationwide trials of “exam for university entrance on information study” in 2012 and 2013. 920 senior high school students, most of who were the 1st graders participated in these trials and the authors analyzed the result. As a result, the score distribution, answering time and the number of questions in the trials were all so appropriate, and no problems were seen on the degree of difficulty or the range of the questions actually set. However, some issues about its contents have been revealed; especially the theme of programming skills in “scientific understanding of information” is judged to have a problem. That is, there may be the perception gap between the university side and the high school side; the contents a university requires this subject don’t meet with those high school students are to learn in class of information study. This is not the issue only the exam for university entrance on information study involves, but that we have to deal with after considering “educational contents” comprehensively, high school through university, and from various angles.
著者
谷 聖一 佐久間 拓也 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介;中野由章 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.7-14, 2016-08-15 (Released:2016-08-05)

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013年と2014年に引き続き,2015年と2016年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した.「大学情報入試全国模擬試験」の目的は,「どのような試験方法、どのような範囲・内容・水準の問題が適切であるかについて意見を交換し、その成果として具体的な入試問題の試作を行い世の中に公開すること」ことであった.2015年実施の模試には約2000名の高校生が,また,2016年実施の模試には約750名の高校生が参加した.本報告では,その実施概要と結果について報告する.適切な範囲・内容・水準を確立するためのの議論の素材となりうる具体的な入試問題を提示したという点で,目的をある程度達成できたといえる. The working group in IPSJ and the study group for "exam for university entrance on information study" held nationwide trials of "University entrance examination on information study" in 2015 and 2016. The number of senior high school student participants in the trial in 2015 is about 2000, and the number in 2016 is about 750. We report the outline of implementation of the trials.
著者
竹村治雄 西田知博
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.139-148, 2015-04-15

情報通信技術が教育に及ぼす影響は大きい.ここでは,eラーニングの学習環境やコンテンツの作成にかかわる3氏に話を伺った.今,注目されているMOOCを始め,それを支えるプラットフォームの翻訳,コンテンツのディレクションや標準化などについて,各氏の経験に基づくノウハウなどが語られた.
著者
松浦 敏雄 中西 通雄 西田 知博
巻号頁・発行日
2011 (Released:2011-08-05)

本研究では,中学校の「技術」分野で必履修の『プログラムによる計測・制御』を学ぶための学習支援ソフトウェアおよびその教材を開発した.我々が既に開発していた初学者向けプログラミング学習環境PENを拡張し、PEN上でハードウェア制御プログラムを開発できるようにした。また、ここで開発したプログラムを、PEN上で動作させることで、パソコンから直接、入出力制御用ハードウェア(Arduino)を制御できるようにした。また、この学習環境を用いたコースウェアを開発した。実験授業の結果、多くの学生の興味をひくことができ、理解度も高かったことを確認した。
著者
松浦 敏雄 西田 知博 石橋 勇人 安倍 広多 吉田 智子 西田 知博 石橋 勇人 安倍 広多 吉田 智子
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

プログラミングを容易にかつ短時間に体験的に習得できるプログラミング環境PENの機能拡張として, 図形描画機能, ファイルI/O機能, 関数呼出機能を設計・実装し, PENを用いた実験授業を繰り返し実施し, その有効性を明らかにした. また, PENの中国語版, 台湾語版, 韓国語版, 英語版を実装した. さらに, 授業中の個々の学生の課題進捗状況を教員が概観するためのモニタ機能を実装した
著者
西田 知博 都倉 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.431, pp.1-8, 1996-12-14
被引用文献数
7 or 0

学生と教官の間の講義外でのコミュニケーションを行うために,電子メールとWWWというインターネット上の基本ツールを用いた講義補助システムを運用した結果について報告する.今回の運用では,特に各講義前に学生に対して毎回,動機付けのための電子メールを送ることと,他の学生のレポートを読むことによって各自のレポート作成の刺激にしてもらうことを目的として,提出されたレポートをWWW上で公開するという試みを行った.学生のアンケート結果などからシステムの評価を行い,期待通りの効果が得られていることが確認できたが,同時にシステムを改善すべき点もいくつか表面化してきた.そこで,これらの対応策についても紹介する.
著者
齋藤 明紀 中西 通雄 安留誠吾 重弘 裕二 西田 知博 馬場 健一 阿部 広多 松浦 敏雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.71, pp.61-66, 1997-07-25
被引用文献数
6 or 0

教育用の計算機システムは、一般に利用者数、および、管理すべき計算機の台数の両方が多いために、システム管理の負荷が大きい。さらに、利用者のうち初心者の占める割合が高いこと、利用者が必ずしも善意の利用者ばかりでないことなどの理由から、不注意や故意によってシステム運用に支障を与えるようなことも起こりうる。本稿では、このような多人数が利用する、多数の計算機をネットワークで接続したシステムの維持・管理を省力化するための方法として、多数の計算機の初期設定や設定変更等を集中管理で行なうパッチシステム、異常検出と再起動の自動化など、いくつかの方法を示し、その有効性を明らかにする。As computer networks have come into wide use, distributed systems, in which many personal computers or workstations are connected via networks, become popular for campus wide education. However maintaining such systems imposes heavy workload to keep systems well-managed, such as initializing home directory, changing passwords, gethering and analizing statistical information, monitoring network status,...and so on. We have shown several methods for reducing such workload on system administration for campus wide educational systems.