- 著者
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林 利彦
都野 展子
- 出版者
- 日本衛生動物学会
- 雑誌
- 衛生動物 (ISSN:04247086)
- 巻号頁・発行日
- vol.49, no.4, pp.357-359, 1998
- 被引用文献数
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キノコ類より発生した日本産フンコバエ科(改称)7種を記録した。日本においてフンコバエ類がキノコより発生した例は従来知られておらず, 今回が初めての記録である。フンコバエ類と発生したキノコ種は以下のとおりである。アシマダラオオフンコバエ, 新称Crumomyia annulus (Walker), キララタケ;ヤマトオオフンコバエ, 改称(マダラオオハヤトビバエ)C. nipponica (Richards), アミガサタケ;アシジロツヤホソフンコバエ, 新称Minilimosina (Svarciella) furculisterna (Deeming), キララタケ;モリフンコバエ, 新称Paralimosina japonica Hayashi, アミガサタケ;ヒメフンコバエ, 改称(ヒメハヤトビバエ)Spelobia luteilabris (Rondani), キララタケ・ヒトヨタケ・オオイチョウタケ・シカタケ;ホソカドマルフンコバエ, 改称(ホソカドマルハヤトビバエ)Terrilimosina longipexa Marshall, キララタケ;コガタカドマルフンコバエ, 改称(コガタカドマルハヤトビバエ)T. nana Hayashi, キララタケ。なお本科の科名には従来ハヤトビバエ科という和名が使われてきたが, 飛翔力が非常に弱い本科には実体に合わないので, 英名Lesser dung flyにちなみ, フンコバエ科という和名を新たに提唱した。