著者
吉田 美幸 楢木野 裕美 鈴木 敦子
出版者
福井医療短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、検査・処置を受ける幼児後期の子どもの調整能力発揮への支援プログラムを開発し、その効果を明らかにすることを目的とした。文献検討および、医療処置のなかでも点滴・採血を受ける幼児後期の子どもの自己調整機能とその発揮に向けた関わりに対する看護師への面接調査結果を基にプログラムを作成した。プログラム研修を看護師に実施し、研修前後の看護師のケア実践について調査した。その結果、研修後の看護師は、幼児後期の子どもの自己調整機能の発揮に向けた意図的な観察や実践をし、子どもと共にケアを探求する姿勢へと変化していく一方、多忙な中でのプログラム活用方法への検討の必要性が示唆された。
著者
林 一也 鈴木 敦子 津久井 亜紀夫 高松 直 内藤 功一 岡田 亨 森 元幸 梅村 芳樹
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.589-596, 1997-07-15
被引用文献数
6

The characteristic anthocyanin, vitamin C, dietary fiber and sucrose contents of new types of colored potatoes were studied. The total dietary fiber level in the violet, red and yellow potatoes w[ere 0.75, 0.66 and 0.85o%, respectively. The total vitamin C contents of the violet, red and yellow potatoes were 25.3, 14.l and 31.5mg/100 g, respectively, while the anthocyanin contents of the violet, red and yellow potatoes were 142,148 and 17 mg/100 g, respectively. The main anthocyanin structures in the violet and red potatoes were determined to be petanin and pelanin by FAB-M S and ^1 H-NM R analysis. The red potato anthocyanin was very stable to heat and UV irradiation. Sucrose in the red and yellow potatoes increased during low-temperature storage.
著者
成田 円 畑瀬 智恵美 鈴木 敦子 神野 朋美 寺山 和幸
出版者
名寄市立大学
雑誌
市立名寄短期大学紀要 (ISSN:09165975)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.107-122, 2005-03

本研究では、静脈血採決の技術演習内容を改善し実施したことによる技術演習の実施内容の是非を問い、今後の技術演習をより良いものにすることを目的として質問紙調査を行った。質問紙調査は、初回演習後(初回後)、学生自身が反復演習した後(自己学習後)および学生同士での採決実施後(採決後)にそれぞれ実施した。演習内容が効果的であったかを検討するため、昨年度の質問紙調査のデーターとも比較して分析した。 初回後に比べ自己学習後では、「駆血帯の巻き方」など4項目で困難であると回答した者の割合は有意に減少し、自信が持てたと回答した者の割合が有意に増加した。初回後に比べ採決実施後では、「針の刺入角度」など7項目で困難であると回答した者の割合が有意に減少し、自信が持てたと回答した者の割合は有意に増加した。また、自己学習後に比べ採決後では、「針の挿入角度」など2項目で困難であると回答した者の割合は有意に減少し、自信が持てたと回答した者の割合は有意に増加した。これらは、演習内容を改善したことで、目に見えない静脈と針との状態をイメージしながら主体的に反復練習し、最終的に自信へと繋がったと思われた。 今後、さらなる工夫をし、効果的な演習内容を探求していきたい。
著者
岡本 明 鈴木 敦士
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.891-898, 2001-12-15
被引用文献数
1 7

凍結豚肉を高圧解凍した際に生じるドリップ量,外観,テクスチャーおよび筋原線維蛋白質の変化を研究した.<BR>(1) 豚肉の外観およびテクスチャーヘの影響<BR>解凍時に高圧力を荷すことによって,豚肉のドリップ量を減少させる,すなわち保水性を向上することができる.また,豚肉を軟化させることも可能であった.しかし,200MPa以上の高圧処理では処理圧力間で軟化効果にあまり違いが見られないこと,それに加えて外観の変化(特に肉色)などから,200MPaの高圧解凍が適当だと考えられる.さらに,高圧解凍は長時間加熱を伴う加工品よりも,生ハムやローストビーフ,タタキなどの比較的加熱時間の短い生に近いまたは半加熱食肉製品に適していると考えられる.<BR>(2) 微細構造および筋原線維蛋白質への影響<BR>高圧解凍によって筋原線維は圧力の増加に伴って大きな構造破壊を受けた.筋原線維は通常の高圧処理のように圧力の増加に依存して小片化が進むのではなく,ある粒径(大きさ,長さ)に筋原線維長の分布が収斂していくことが分かった.また,筋原線維蛋白質のSDS-PAGEにおいても,コントロールには見られない新たなバンドが出現した.これらの変化は,200MPa以上の高圧処理で生じた.
著者
鎌田 佳奈美 楢木野 裕美 石原 あや 吉川 彰二 通山 由美子 森 瞳子 鈴木 敦子
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、看護職が潜在的な虐待のリスクをもつ家族をアセスメントするためのツールを開発することを目的とした。小児病棟および救急病棟、小児外来、救急外来、保健センターに勤務する看護職12名の面接調査を行ない、虐待が起こるかもしれないと感じた子どもや家族の言動を抽出した。これらの項目の重視度について、子どもと家族にかかわりをもつ看護職を対象に質問紙調査を実施した。全国500床以上の病院および小児専門病院で、調査の協力に承諾の得られた72病院に勤務している看護職729人に質問紙を送付し郵送にて回収し、326人(回収率44.7%)より回答を得た。子どもと家族の観察項目で看護師が重要視する割合の高い内容をもとに、潜在的な虐待リスクをもつ家族をアセスメントするツールの試案を作成した。
著者
大沢 義明 鈴木 敦夫
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ リサーチ学会論文誌 (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.368-395, 1987-09
被引用文献数
2

本研究では、最近研究されてきた計算幾何学の一分野である地理的最適化問題の手法を用い、グループ利用施設の最適配置問題について、都市施設計画という見地から考察を加える。グループ利用施設とは、会議室、結婚式場、テニスコートのように、"複数地点の利用者から成るグループ"と"施設"とが対応するような施設で、その配置問題は、"一地点の利用者"と"施設"との対応に注目した既存の配置問題とは、根本的に異なる。本研究では、まず第一に、グループの移動費用が距離の二乗和に比例する場合、グループ利用施設の最適配置問題が地理的最適化問題に帰着することを示す。第二に、グループ利用施設の最適配置の特徴とその頑健性について論じる。具体的には、単位正方形上での一様な人口分布と、現実の都市地域での人口分布(宇都宮市、日立市、諏訪地区)とを考え、地理的最適化問題の解法プログラムを用いて、最適配置などの計算を行う。そして、数値結果から、グループ利用施設の最適配置では、施設が中央に集中するという事実を例証する。さらに、"アクセシビリティ"、"施設容量"という二つの観点から、グループ利用施設の最適配置のグループ構成人数に関する頑健性について考察を加える。