著者
田上 敦士 神代 敏之 馬場 洋 乗松 崇裕
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.1067-1071, 2001-09-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
9
被引用文献数
3 3

The postoperative results of the gamma nail for trochanteric and subtrochanteric fractures were studied in 74 cases from January 1999 to August 2000. Postoperative complications observed were postoperative femoral fractures in 5 cases, stable fractures in 3 cases, and unstable fractures in the remaining case. In stable fractures, the nail sometimes obstructs reduction, causing the postoperative fractures. To avoid fractures, it is nessesarry to study the appropriate surgical techniques and select the devices carefully.
著者
馬場 洋
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

成熟ラットから後根付き脊髄スライスを作成し、脊髄後角細胞からホールセルパッチクランプ記録を行った。そして、後根の電気刺激で誘発される単シナプス性興奮性シナプス後電流に対するプレガバリンやガバペンチンの作用を検証した。これらの薬物は単シナプス性興奮性シナプス後電流の大きさを減少させなかった。これらの結果から、プレガバリンやガバペンチンは臨床濃度において一次求心性線維終末からのグルタミン酸放出に影響しないことが明らかとなり、これらの薬物の鎮痛作用は従来言われていたような一次求心性線維終末の電位依存性カルシウムチャネルの抑制によるシナプス前抑制ではないことがわかった。
著者
高田 瞬 馬場 洋一 岡元 満 柿澤 広美 伊藤 武
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.40-44, 2017-03-30 (Released:2017-04-10)
参考文献数
15

筆者らは多数の食品従事者の糞便を対象に生物発光酵素免疫法(BLEIA法)に基づく高感度な全自動免疫測定システムと遺伝子検査法(RT-PCR法)の感度,特異性,検出率について検討し,本システムの有効性を評価した.今回対象とした2,427例中ノロウイルスの陽性率はBLEIA法が7.3%,RT-PCR法が6.3%であった.BLEIA法はRT-PCR法に対して,相対感度95.4%,相対特異度98.7%,一致率98.4%であったことから遺伝子検査法と同等の性能を有することが示唆された.BLEIA法は遺伝子検査法と比べて操作性と検査時間を大きく改善する方法であり,1検体あたり46 minでの迅速な測定ができ,処理能力は1 hrあたり120検体を可能としている.高いスクリーニング性能を有していることから,食品従事者の定期検査等の大量の検査に導入して,コスト,時間の削減につながることが期待できる.
著者
馬場 洋介 新田 泰生
出版者
一般社団法人 日本産業カウンセリング学会
雑誌
産業カウンセリング研究 (ISSN:18809669)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.15-26, 2020 (Released:2020-08-21)
参考文献数
13

本研究では,再就職支援会社のキャリアカウンセラーが失業者に対してどのようなプロセスで心理的援助をしているのかについて,仮説生成することを目的とした。研究者が所属していた再就職支援会社において,再就職支援歴5年以上のキャリアカウンセラー11名の調査対象者に半構造化面接を実施し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(以下,M-GTAと表す)によりデータを分析した。その結果,26個の概念,6個のカテゴリー,3個のコアカテゴリーが生成された。再就職支援会社のキャリアカウンセラーの失業者への心理的援助のプロセスとは,再就職について未体験で不安を抱える失業者の負の感情等を受けとめて【求職市場に一歩踏み出す準備を整える】ことを支援する段階を経て,応募しても何度も不合格を体験して自信を喪失している失業者に対して【再就職の厳しさを受けとめ,活動を促し続ける】循環的な支援をする段階を経て,【再就職実現に共にたどり着く】までの一連の再就職活動について,メンタル面とスキル面を統合的に支援するプロセスであることが示唆された。
著者
西村 直行 高岡 直子 馬場 洋一 林田 瑞穗 伊藤 武
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.86, no.6, pp.741-748, 2012-11-20 (Released:2014-10-06)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

混合糞便検体からの直接PCR で食中毒3 菌種(ベロ毒素産生菌,サルモネラ属菌,赤痢菌)の同時検出を試みた.蒸留水で約2.5%の濃度に調製した検便懸濁液を95℃5 分間熱処理した後の遠心上清5μLを45μL のPCR master mixture に添加してPCR を実施し,MCA(Melting Curve Analysis)で検出した.その結果,50 混合糞便検体に混入させた1 つの食中毒菌陽性糞便を個別培養法と同等の検出感度で検出することができた.本方法は大量の糞便検体から迅速,確実,さらに感度良く腸管系病原菌検出が行える方法であるので,食品取り扱い従事者からの検便検査など一度に大量の検体を処理しなければならない検査においては極めて有用な方法と考えられた.
著者
池田 香織 富田 雅彦 新堀 香織 尾股 丈 馬場 洋徳 高橋 奈央 佐々木 崇暢 堀井 新
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.121, no.10, pp.1279-1287, 2018-10-20 (Released:2018-11-21)
参考文献数
25

嗄声や嚥下障害など急性発症の下位脳神経麻痺が Ramsay Hunt 症候群の随伴症状として出現する場合があり, その診断や治療方法の決定は比較的容易である. しかし, 水痘-帯状疱疹ウイルス (varicella-zoster virus; 以下 VZV) が原因の下位脳神経麻痺の中には顔面神経麻痺を伴わない例もあり, 球麻痺や悪性腫瘍との鑑別など確定診断に時間を要し, 治療開始の遅れから後遺障害を残した例も報告されている. 今回われわれは血清抗体価および疱疹から VZV 再活性化が原因と考えられるものの, 顔面神経麻痺を伴わずに急性発症した下位脳神経麻痺2例を経験した. 渉猟し得た22例と合わせ, 考察を加え報告する.
著者
馬場 洋徳 相澤 直孝 土屋 昭夫 髙橋 姿
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.179-183, 2014-06-10 (Released:2014-08-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1

口腔底に発生する嚢胞性疾患として, ガマ腫や嚢胞性リンパ管腫のほかに表皮嚢腫・皮様嚢腫があげられる. 表皮嚢腫は MRI 画像にて T1 強調画像で低信号, T2 強調画像で高信号の内部均一の像を示すことが一般的である. 今回われわれは, 特徴的な画像, 病理所見を呈した口腔底皮様嚢腫の症例を経験した. 症例は35歳男性, 緩徐に増大する左顎下部病変を認めた. MRIT2 強調で低信号の無数の粒状結節が混在した, sack of marbles の所見を認めた. この所見は表皮嚢腫, 皮様嚢腫に特徴的であり, 他疾患との鑑別で重要な所見となる.
著者
村田 光二 小森 めぐみ 道家 瑠見子 桑山 恵真 埴田 健司 井上 裕珠 馬場 洋香 田戸岡 好香 渡邊 さおり
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、他者の感情を他者がおかれた社会的文脈情報から自発的に推論することを示す実証的証拠を得た。また、状況への注目や音声による情報提示など、この推論を促進する要因について示唆を得た。他方で、後悔感情の予測におけるインパクトバイアスの実証的証拠を示した。また、学業課題におけるポジティブおよびネガティブな感情予測が、後の達成動機づけを強めることをいくつかの現場実験で示した。