著者
高岩 義信
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.72, no.8, pp.588-592, 2017-08-05 (Released:2018-07-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

変わりゆく物理学研究の諸相―日本物理学会設立70年の機会に日本における物理学研究の転換点をふりかえる― (歴史の小径)『研究の民主化』とは何だったのか
著者
高岩 義信 九後 太一 早川 尚男 棚橋 誠治 金谷 和至 五島 敏芳 小沼 通二 伊藤 憲二 伊藤 和行 九後 太一 受川 史彦 平田 光司 小長谷 大介 田中 希生 田中 正 難波 忠清 西谷 正 吉川 直志 坂東 昌子
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

日本の素粒子論研究が世界的に評価される礎を築いた湯川秀樹・朝永振一郎・坂田昌一の遺した資料を活用してその学問の系譜を研究することを目標とし、その資料の利用環境整備を行った。史料データベースを充実させネットワーク上のサーバーを介して一般に公開している。このサーバで稼働するオープンソフトウェアの検討およびカスタマイズ、さらにその後継ソフトウェアの検討を行った。またこれらの資料を科学史研究に利用するのに有益な史料作成者データのデータベースを、史料カタログと連携するものとして構築することによって、史料の有効利用に資することができるようにすることを検討した。また今後へ向けての課題の検討を行った。
著者
平田 光司 高岩 義信
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.59, no.293, pp.38-52, 2020 (Released:2021-01-24)

Inter-University Research Institutes (IURIs) are supposed to be shared properties of the researchers of corresponding disciplines. The Institute of Nuclear Study (INS) affiliated to the University of Tokyo was the first IURI equipped with large scientific facilities. A newly found set of records, collected and archived by Hiroo Kumagai, a former professor of INS, gives us new insights and interpretation of the history of the INS and its successors. INS was designed to be managed democratically on the sole basis of the common will of all nuclear physicists in Japan (the autonomy of the research community). It conflicted with the principle of the autonomy of the university. It is shown that the conflict of the two different kinds of autonomy was one of the motivations to create a new, larger physics institute, the Laboratory for High Energy Physics (KEK). Because of this historical background, KEK and other newer IURIs could provide “virtual” autonomy for researchers, though they are formally the institutes operated by the government.
著者
平田 光司 出口 正之 関本 美知子 柴崎 文一 安倍 尚紀 高岩 義信 伊藤 憲二 湯川 哲之 横山 広美 高岩 義信 湯川 哲之 伊藤 憲二 柴崎 文一 安倍 尚紀 瀧川 裕貴 横山 広美 加藤 直子
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

個人情報や第三者に関する情報も含むオーラルヒストリー記録を多数収集し、共有資産として研究者に提供するシステムについて検討し、方法を確立した。実際に高エネルギー加速器研究機構における巨大科学プロジェクト関係者に対してインタビューを実施し、記録をアーカイブし、公開した。
著者
久保田 明子 青木 睦 高岩 義信 飯田 香穂里 兵藤 友博 小沼 通二 後藤 基行 清原 和之 菊谷 英司
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2017-06-30

日本学術会議所蔵の歴史的資料について、(A)資料を用いた研究(日本の学術体制史研究)と(B)アーカイブズ学にのっとった資料整備を行うことが研究の計画であるが、本研究は特に(A)と(B)を別々に行うのではなく、日本の科学史等当該分野の研究者とアーカイブズ学を専門とする研究者が互いの知見や成果を相互に活用しながら共同で実施する試みである。
著者
高岩 義信 九後 太一 伊藤 憲二 五島 敏芳 金谷 和至 棚橋 誠治 小沼 通二 坂東 昌子 受川 史彦 伊藤 和行 田中 正 山脇 幸一 難波 忠清 西谷 正 吉川 直志
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

日本における素粒子物理学の発展への道を開いた湯川秀樹・朝永振一郎・坂田昌一の遺した資料を保存する記念史料室等で、その資料を近年のアーカイブズ学の知識によってカタログ情報を国際標準に準拠する史料記述の形式で統一的にデータベース化することにより、史料整理と保存の体制整備と利用促進を図った。それにより、未整理であった資料を含め記念史料の全体について把握が可能になり、その管理について見通しが良くなった。さらにそのデータベースは、ネットワーク経由で相互参照(横断検索)が可能なオンライン検索システムを採用して一般向けに提供するための環境づくりを行ったので、当科研費事業の終了後にもその整備と運用の継続が可能になり、様々な研究課題に利用できるようになり、現実にこれらの史料の参照の要求にこたえることが可能になった。
著者
高岩 義信
出版者
日本アーカイブズ学会
雑誌
アーカイブズ学研究 (ISSN:1349578X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.11-29, 2010

<p>自然科学の研究記録のアーカイブズは研究者の社会への説明責任を担保するのに必要であるといわれるがその意味を論ずる。また研究記録をその生成される状況から考察しアーカイブズの観点からの特徴をみる。また研究記録のうち観測・実験データをアーカイブする場合の課題を論じ、それが研究における不正の追及でどのように機能するか事例によって考察する。</p>