著者
高木 敏
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.184-195, 1979-02-05 (Released:2007-12-26)
参考文献数
49
被引用文献数
2

アルコール中毒者における免疫異常の状態を,肝障害との関連において,多角的に検討した.アルコール中毒者の免疫グロブリン値は,とくに血清IgAの上昇が著明であるが,肝硬変になるとIgA, IgM, IgGいずれも上昇してきた.細胞性免疫能はPPD反応,DNCB反応,Tcellの数,PHAに対する幼若化現象いずれも高率に低下がみられた.特にDNCB反応では肝障害のないアルコール中毒者でも高率に異常がみられた.エタノールと肝特異抗原の存在下でLMITを行うと50%に陽性がみられ,アルコール性肝障害では一部エタノールに対する細胞性免疫異常が成立し,それによつて肝障害が進展することが示唆された.アルコール性肝障害のHBウイルスの関与については,HBs抗原,抗体陽性率が健康人のそれと差異がなかつたことから積極的に支持できなかつた.
著者
大林 沙泳子 八幡 昌紀 仲條 誉志幸 藤井 明子 向井 啓雄 原田 久 高木 敏彦
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.407-412, 2009 (Released:2009-10-25)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

ニホンスモモ‘貴陽’の結実不良の原因を解明するために,いくつかの基礎的な調査を行った.‘貴陽’は‘太陽’より早期落果が激しく,満開56日後の落果率は‘太陽’が80.4%であるのに対し,‘貴陽’では95.5%であった.不完全花の発生頻度と花柱内での‘ハリウッド’花粉の花粉管伸長には両品種に差がなかった.一方,‘貴陽’の花粉は‘太陽’よりも大きさにばらつきがみられた.花粉稔性は,‘太陽’の染色率と発芽率がそれぞれ91.6%と47.6%であったのに対し,‘貴陽’のそれらは70.4%と3.2%であり,‘太陽’と比較して著しく低かった.さらに,‘貴陽’では種子の大きさにもばらつきが認められ,完全種子の出現率(71.3%)は‘太陽’(93.0%)より低かった.最後に,‘貴陽’の倍数性を解析した結果,染色体数24本を有する三倍体であった.
著者
大石 惇 高木 敏彦
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.215-219, 1990-09-01 (Released:2010-03-19)
参考文献数
12
著者
河本 敏孝 高木 敏伸 國武 祐一郎
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.524-538, 2019-07-15

近年,「API(Application Programming Interface)」を通じて,外部企業との連携や協業を図ろうとする取組みが増えている.外部のサービスとシステムを連携するためのプログラムやインタフェースを公開することによってデータのやりとりを可能にするオープンAPIという仕組みにより,オープンAPI公開元の企業は自社製品の付加価値が向上するような拡張機能や新サービスの開発を促進することができ,ビジネスチャンスを増やすことが可能である.特に,FinTechの台頭により金融機関では,さまざまな金融サービス創出に向けた取組みが始まっている.銀行口座と連携した「家計簿アプリ」のようなヒット作が生まれ,今後も新たなサービスの創出が期待される.本稿はこうしたオープンAPIが世の中に根付いてきた現在までの経緯と課題,および今後のオープンAPI拡充へ向けた<みずほ>の取組みについて記載する.
著者
森 仁 八島 建樹 小助川 博之 出江 紳一 高木 敏行
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.79-88, 2018 (Released:2019-09-01)
参考文献数
18
被引用文献数
2 2

現在, 多くの脳血管障害患者や高齢者が, 嚥下障害により食物の経口摂取に困難を抱えている. 著者らは, 末梢神経磁気刺激により舌骨上筋群を反復的に収縮させることが, 嚥下機能の回復につながると考えている. 現在, 市販されている磁気刺激コイルは, 刺激範囲が広範なため, 舌骨上筋群刺激時に下歯槽神経などの不要な部位まで刺激してしまう問題がある. そこで, 著者らは, 磁性体コアを用いた構造を採用することにより, 磁気刺激時に局所的な渦電流分布が得られる狭い範囲の刺激に最適化したコイルの設計・試作を行った. また, 試作されたコイルを用いた磁気刺激により, 下歯槽神経を刺激することなく大きな舌骨上筋群の収縮が得られることを確認した.
著者
八島 建樹 高木 敏行 出江 紳 一 永富 良一 浅尾 章彦 森 仁 阿部 利彦
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.103-109, 2016 (Released:2017-01-15)
参考文献数
24
被引用文献数
4 5

著者らが開発した末梢神経を刺激することを目的とした磁気刺激装置を用いて,健常者の橈側手根伸筋を刺激し,これ によって誘発される手関節の背屈運動と刺激条件との関係を調べた.磁気刺激の条件として,磁場強度を3 段階,刺激周波数を10 ~ 50 Hz の5 段階,刺激時間を0.5 ~ 2.0 s の4 段階に変化させ,前腕を刺激した.この時に誘発される手関節の運動角度を電子角度計を用いて計測した.刺激条件に応じて,手関節の背屈角度はごくわずかな動きから100 度を超える大きな動きまで誘発できることが明らかになった.
著者
高木 敏雄 タカギ トシオ Takagi Toshio
出版者
龍南會
雑誌
龍南會雜誌
巻号頁・発行日
no.70, pp.22-46, 1899-03-10
著者
長岡 亜紀子 中澤 明尋 酒井 直隆 竹内 良平 高木 敏貴 斎藤 知行 岡本 連三 腰野 富久
出版者
Japanese Society for Joint Diseases
雑誌
日本リウマチ・関節外科学会雑誌 (ISSN:02873214)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3-4, pp.197-202, 2001-02-25 (Released:2010-10-07)
参考文献数
10

The purpose of this study was to describe the clinical course of steroid induced osteonecrosis of the humeral head, and to investigate the relationship between radiological stage, pain, and range of motion (ROM) .Nine patients (16 shoulders) were examined directly at our out-patient clinic, with an average follow-up period of 4.2 years. There were 2 men and 7 women, with an average age of 42 years at the first visit. Correlation between radiological stage and both pain and ROM of the shoulder was evaluated with Spearman's rank correlation coefficient.At the first examination, 9 of 16 shoulders were evaluated as radiological Stage III or IV, and only 7 as II. During follow-up, the stage advanced from Stage III to IV in 2 of 5 shoulders, but no advance-ment from Stage II to III was observed. Thus, the radiological stage did not progress in a time-dependent manner. A positive correlation was found between radiological stage and pain grade (p<0.0001), and between that and limitation of active movement (p=0.0064) .
著者
高木 敏英
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.134, no.1, pp.24-27, 2009 (Released:2009-07-14)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

溶解性と膜透過性の高低によって,化合物を4つのクラスに分類するBCSの考え方を創薬に導入することにより,それらを経口投与したときに問題となる現象を整理し,その原因をメカニズムから理解することができる.また,それぞれの原因に対して,吸収改善のための有効な製剤的方策を示唆することも可能である.溶解性および膜透過性が良好なクラスに属する化合物の場合,その経口吸収性が優れているために,開発期間の短縮やコストの削減が可能となることから,創薬においてはこのような化合物を医薬品候補として選択することが重要となる.一方,溶解性と膜透過性の両方が低いクラスの化合物では,製剤的な対応は難しく,医薬品の候補化合物として好ましくない.創薬から臨床開発,さらには上市された後まで見通したBCS戦略を持つことにより,安全で有効な医薬品を,できるだけ早期に医療の現場へ提供することができるものと考えている.
著者
高木 敏彦 向井 啓雄 池田 竜司 鈴木 鐵男
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.733-738, 1994
被引用文献数
4 11

寒害によって生じたビワの種子枯死果の肥大発育と収穫果の品質に及ぼすジベレリンならびにホルクロルフェニュロンの散布処理の影響について調査し, 無核果生産の可能性について考察した.<BR>1.GAとKTの併用処理によって, 種子枯死果の果実肥大は有核果に相当する程度まで促進された. また, その果形は細長く, 果肉の厚い果実であった.<BR>2.寒害遭遇直後の処理による肥大効果は著しく,時間をおいて処理した場合には, 処理による効果が小となった. また, 年内に寒害に遭遇し, 種子の枯死した果実にKTの併用処理を行うと肥大効果はより大であった.<BR>3.寒害遭遇直後の処理果では, 着色の促進, 糖含量低下の傾向が見られ, とくに肥大の著しかったGAとKTの併用処理で果汁のBrixが著しく低下した.
著者
高木 敏之 木本 茂 牧野 由紀子 那須 正夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.197-201, 1997-06-30 (Released:2008-05-30)
参考文献数
2
被引用文献数
3 2

The recently abused substances called "legal drugs", such as Natural Ecstacy, Herbal Ecstacy and RUSH, were analyzed to confirm that they contain no controlled drugs using gas chromatography (GC) and gas chromatography-mass spectrometry (GC-MS). Seventeen samples were examined for narcotics, stimulants or other controlled substances. While none of them were detected, ephedrine and pseudoephedrine were found in five samples. Their concentrations were determined by high-performance liquid chromatography (LC) to be below ten per cent, within the limit regulated by the stimulants control law. Caffeine was also detected in seven samples. Therefore, the exciting effect of the "legal drugs" was considered to be caused by ephedrine, pseudoephedrine and caffeine.
著者
高木 敏 烏帽子田 彰
出版者
南山堂
雑誌
治療 (ISSN:00225207)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.449-453, 2004-03
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA 日本建国神話

著者
高木敏雄 著
出版者
宝文館
巻号頁・発行日
1912
著者
福岡 克弘 高木 敏行 小島 史男 相山 英明 橋本 光男
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

立体的な形状をした被検査対象物を高精度に非破壊検査する技術の確立を目的とし、磁粉探傷試験と渦電流探傷試験を組み合わせたハイブリッド電磁非破壊検査システムの確立を検討した。具体的には、磁粉探傷試験と渦電流探傷試験において、立体的な形状の強磁性体を探傷するため、三次元空間に均一且つ簡便に磁界を発生できる回転磁界型磁化装置の開発を行った。渦電流探傷試験により極微小な傷を探傷可能とするため、高感度な渦電流プローブを開発し、その特性を評価した。磁粉探傷試験により得られた探傷結果から、傷形状を定量的に評価する手法の確立を目的に、傷の形状と付着磁粉量および傷からの漏洩磁束密度の関係について評価した。