- 著者
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川崎 浩司
下川 信也
村上 智一
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
- 巻号頁・発行日
- vol.72, no.2, pp.I_211-I_216, 2016 (Released:2016-11-15)
- 参考文献数
- 4
- 被引用文献数
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1
2
近年,地球温暖化による台風の強大化と海面上昇が危惧されており,過去最大級の伊勢湾台風を上回る巨大台風の襲来が及ぼす影響について検討することは重要である.つまり,襲来する可能性がある台風の規模と台風襲来によって起こりうる高潮災害の規模を予測することが必須となる.そこで,本研究では,伊勢湾湾奥部を対象に,室戸台風級の超巨大台風時,および現在/将来気候から予想される最大高潮条件における高潮浸水計算を行い,超巨大台風による浸水特性について検討した.その結果,海抜ゼロメートル地帯である伊勢湾湾奥部では,一旦,高潮によって溢水すると,人的・物的被害が一気に拡大することがわかり,甚大な高潮災害を軽減させるためには早期避難が重要であるとことがわかった.