著者
浜 夏樹 黄 炎 兼光 秀泰 大山 裕二郎 馬 強 羅 波 李 果 太田 宜伯 楠 比呂志 川上 博司 Tomas J. ACOSTA 奥田 潔 王 鵬彦 石川 理
出版者
Japanese Society of Zoo and Wildlife Medicine
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.119-123, 2009 (Released:2018-05-04)
参考文献数
13
被引用文献数
1

神戸市立王子動物園のジャイアントパンダにおいて2007年の発情時に新鮮および冷蔵保存した精液を用いて3日間連続で人工授精(AI)を行った。AIの適期は尿中エストロングルクロニド濃度の測定から推測した。人工授精後は尿中プレグナンジオールグルクロニド(PdG)濃度の変化を監視した。PdG濃度は妊娠後期に過去6年間と比べると異常な変動を示した。結果的に最終AI後137日目に破水し,さらにその9日後に死産した。
著者
西内 悠祐 上田 哲史 川上 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.186, pp.41-46, 2003-07-08
参考文献数
3
被引用文献数
1

トーラス(準周期解)はリミットサイクル(周期解)のネイマルク・サッカー分岐によって起こり,このネイマルク・サッカー分岐は3次元以上のシステムで存在する.しかし,3次元自律系システムでトーラスを実現することは非常に難しい.我々は変形BVP発振器という3次元自律系発振器でこのトーラスを発見した.本報告では,この発振器でみられたトーラスと分岐現象について説明している.
著者
高坂 拓司 川上 博 上田 哲史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題
巻号頁・発行日
vol.96, no.72, pp.27-32, 1996-05-24
被引用文献数
2

リズムを持つ生物の協調・協同動作は広く同期現象と呼ばれ, 身の回りに見られる興味ある非線形現象の1つである. たとえば, 合唱するコオロギやホタルの集団発光などの同期現象は良く知られている. われわれは, 2つの方形波発振器を用い, フォトダイオードとフォトトランジスタを組み合わせたフォトカップラーで相互結合した電子回路を構成し, ホタルの同期現象を模擬した. 2個の回路を接続した場合, 発光のリズムで同相で同期するホタル及び逆相で同期するホタルができる. そこで, 位相平面図を用いたPoincare写像を利用し, 発光のリズムが同相や逆相で同期することを導いた.
著者
川上 博士 鈴木 実平 藤原 正典 中嶋 純也
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.24-30, 2007 (Released:2006-12-25)
参考文献数
17
被引用文献数
2

The possibility and the mechanical properties of Al/Cu dissimilar bonding with liquefaction by the reaction diffusion in air were investigated at the temperature range between the melting point of aluminum and the eutectic temperature of Al-Cu system equilibrium diagram. The surface of each specimen was prepared by a simple preprocessing with the polishing and the cleaning by acetone. The Al/Cu dissimilar joint could be obtained by this bonding process in air. The bonding pressure is an important factor for this bonding process. The increment of bonding temperature and the decrement of oxygen concentration of air also promote solid state diffusion at Al/Cu interface. All bonded specimens in this study were fractured by the brittle fracture mode like cleavage fracture. The phases observed mainly in fracture surface is θ phase. The tensile strength of specimen bonded in air is similar with that of specimen by the diffusion bonding in vacuum.
著者
横田 哲士 中村 浩 多田 弘幸 菖蒲 敬久 片山 聖二 川人 洋介 近藤 勝義 吉田 悟 今井 久志 川上 博士 富沢 雅美 中島 裕也
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会全国大会講演概要
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.158-159, 2015

溶接における重大欠陥のひとつである割れの発生機構の解明は重要な課題である.大型放射光施設Spring8を用いてX線位相差法による透過観察およびレーザ溶接時における割れの発生過程の撮影を行い,割れの発生速度や割れ発生時に周辺で起こる溶融池の変化について報告する.
著者
上田 哲史 吉永 哲哉 川上 博 陳 関栄
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.83, no.10, pp.1141-1147, 2000-10-25
参考文献数
10
被引用文献数
5

自律系にみられるリミットサイクルにおいて,パラメータの変化により特性乗数が複素単位円を横切る場合,Neimark-Sacker分岐を生じる.本論文ではこの分岐パラメータ値を求める新しい計算方法を提案する.固定点条件,Poincaré断面条件に加えて,共役複素数の特性乗数を代入した特性方程式を実部と虚部に分離し,それぞれを独立した条件として採用する.これら条件式を連立させ,ニュートン法により解く.新たな独立変数として,共役複素な特性乗数の偏角を用いた.ニュートン法のヤコビ行列の各要素は,複素数演算,数値微分を用いることなく,変分方程式の解と行列操作によって求めることができるため,ニュートン法の収束性もよい.例として8次元自律系のリミットサイクルのNeimark-Sacker分岐の計算結果をあげる.
著者
小川 雄司 川上 博士 鈴木 実平 尾崎 仁志 沓名 宗春 井上 裕喜 齋藤 清隆
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
生産加工・工作機械部門講演会 : 生産と加工に関する学術講演会
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.265-266, 2014

Indirect laser peening is a new laser peening technique and modifies the mechanical properties of the surface of the substrate. Metal sheet protects the substrate surface from heat affect by a plasma with laser irradiation. Because the metal sheet absorbs laser energy and reduces the peening efficiency, the features of indirect laser peening for several aluminum alloys were investigated in this study. The changes of mechanical properties by indirect laser peening were discussed by the comparison to the mechanical properties of as-received state.
著者
ヌル サイフラ ビン カマルディン 鈴木 実平 川上 博士
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会全国大会講演概要 平成19年度秋季全国大会
巻号頁・発行日
pp.168, 2007 (Released:2007-10-23)

アクリル板のレーザ切断溝の形状におよぼす切断速度、レンズ焦点距離の影響を検討した。次に限界切断速度におよぼす焦点距離および板厚の影響を定量的に明らかにした。カーフの入口側の幅はほぼレンズの焦点距離によって決まり、切断速度の影響は少ない。全体のカーフ形状は切断速度によって変化する。
著者
鈴木 俊一 青木 広臣 川上 博人 畑 明仁 本島 貴之
出版者
一般社団法人 日本原子力学会 バックエンド部会
雑誌
原子力バックエンド研究 (ISSN:18847579)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.87-98, 2009
被引用文献数
3

本稿では, 多重バリアシステムを有する放射性廃棄物処分施設の安全性能評価手法について提案する. 本稿で提案する手法は, 我が国において既存の放射性廃棄物処分施設に対しておこなわれた安全評価で用いられている移行率モデルの概念に基づいている. 提案する安全評価手法の有利な点は, 複雑な数値シミュレーションを多用することなく, 廃棄体からの溶出率を考慮した人工バリアシステム (EBS) からの放出フラックスを算定でき, さらに, 人工バリアが有する遅延性能, 低透水性能, 及び低拡散性能の3つの性能指標からなる移行率を提案・採用している点である. また, 本稿で提案する安全性能評価手法を用いて, 人工バリアからの放射性核種の放出フラックスに対して感度解析を行い, 廃棄体からの溶出率, 移行率, 及び人工バリアからの放射性核種の最大放出率による相図を作成し各パラメータの影響度を整理した.
著者
青木 広臣 鈴木 俊一 川上 博人
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.500, 2007

放射性廃棄物処分施設の安全性能評価において,地下水移行シナリオ,隆起・浸食シナリオ等の被ばく線量に支配的な影響を及ぼすパラメータである廃棄体の溶出率と,処分施設の核種閉じ込め性能を示す指標である人工バリア部の移行率の関係について整理し,最大放出率に及ぼすそれらパラメータの相対的な位置づけを理論式に基づき分析した.
著者
川上 博士 西河 厚志 吉村 幸治 駒田 将樹 鈴木 実平
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.21-28, 2017
被引用文献数
1

The properties of rotating tool spot joining joints with different rotating tools by the combination between the shoulder diameter and the probe length were investigated in this study. The shoulder diameter of rotating tool affects the tensile strength of the joint significantly. An oversize shoulder diameter decreased the joint strength. The probe length affects more the fracture mode than the joint strength. Interface fracture mode occurred with a rotating tool of short probe length. Plug fracture occurred with a rotating tool of long probe length. Rotary motion of restricted area in the joining interface by the rotating tool was confirmed by displacements of the joining interfaces. Rankin vortex was observed on the joining interface by velocity distribution of rotary motion of joining interface. Al oxide film layers were formed spirally on upper joining interfaces
著者
南角 茂樹 川上 博行 小泉 寿男 福田 晃
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. C
巻号頁・発行日
vol.133, no.11, pp.2053-2061, 2013
被引用文献数
1

For embedded systems, concurrency is required to respond to various changes in real world. Real-time processing is required also, because the response typically has a time limit. The concurrency is implemented by processing Tasks or Interrupt Service Routines (ISRs) concurrently. And the necessity of mutual exclusion arises in concurrent processing, to maintain integrity of shared data. Task execution is scheduled by Real-time OS (RTOS), and mutual exclusion is serviced by semaphore. However approximately 30% of embedded systems do not use RTOS. These systems have no notion of Tasks, and are purely driven by ISRs. As the sole mutual exclusion method between ISRs, a pair of interrupt disable/enable instructions provided by CPU is used in these systems. This method enables a lower priority ISR to protect its critical section from higher priority ISRs, but it also defers execution of unrelated ISRs as it disables all external interrupts. We have resolved this timing issue with an ISR-callable semaphore, but that design was not priority inversion safe. Namely a middle priority ISR may indirectly block a higher priority ISR if this higher priority ISR waits for a semaphore from a lower priority ISR, because the lower priority ISR can be preempted by the middle priority ISR. Priority inheritance is an effective protection method against this priority inversion problem, and it is expected to improve real-time performance of OS-less embedded systems. This paper proposes an ISR-callable priority inheritance semaphore which protects ISRs from priority inversion using hardware interrupt mechanism.
著者
寺田雅之 川上博 岡島一郎 篠崎俊哉 坂下昭宏
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.35-42, 2015-01-15

携帯電話ネットワークの仕組みを使って日本全国の現在人口を継続的に推計できるモバイル空間統計について述べる.モバイル空間統計は人口の地理的分布を示す人口分布,地域ごとの現在人口の時間推移を示す人口推移,性別・年齢・居住地に基づく人口構成を推計することを通じ,社会や産業の発展に寄与していくことを目的としている.本稿では,モバイル空間統計の概要と,その実用化に向けたプライバシー保護や社会的説明,信頼性・有用性検証への取り組みを紹介するとともに,国内外の関連動向について触れる.
著者
関川 宗久 稲葉 直彦 吉永 哲哉 川上 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.213-222, 2003-03-01
参考文献数
19

本論文では,強制レイリー方程式の分数調波引込領域の分岐の構造を系の対称性と関連づけて解析する.系の対称性により,状態空間上において原点について対称な形状をしたアトラクタが発生する場合と,原点について非対称な形状をした二つのアトラクタが互いに原点対称な位置に発生する場合の2種類の分数調波周期解の引込領域が存在する.それらの分岐集合のパラメータ平面上での形状を調べたところ,前者と後者の分数調波引込領域は基本調波周明解のネイマルク・サッカー分岐曲線の近傍で異なった構造をもっていることが明らかになった.
著者
上田 哲史 川上 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.76, no.10, pp.1450-1456, 1993-10-25
被引用文献数
6

ジョセフソン接合素子を含む回路の回路方程式や,回転方向に弾性復元力の働く振り子の運動方程式などは,状態に関する三角関数の項と線形項の和を含んだ2階の常微分方程式で記述される.このような力学系は,平衡点の数がパラメータの値によって変わり,平衡点の位置に関して周期性をもたなくなるため解析が難しい.本論文では,この力学系の例としてジョセフソン接合素子を含む回路を取り上げ,平衡点の接線分岐による分類および相平面上に生じるヘテロクリニック軌道に着目した解析の結果を述べる.ヘテロクリニック軌道は,その構造不安定性により,相平面上での大域的な分岐を表す.この軌道の生じるパラメータを分岐の値として,パラメータ平面で分岐集合を求めた.その際,分岐曲線によって囲まれる一つのパラメータ領域に,唯一決まるまつわり数を定義した.これは,軌道の相平面での回転の指標として用いることができ,更に分岐集合と組み合わせることによって,安定平衡点の引力圏の分類を可能にした.
著者
金田 茂 池田 大造 川上 博 品川 準輝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.31, pp.67-71, 2008-05-08

携帯電話を始めとするパーソナルな通信デバイスの普及により,従来のあらゆるユーザを対象としたマス向けの情報配信ではなく,ユーザの属性や位置に応じ特定の個人やセグメントに対する情報配信が可能になりつつある.また,効率を高めるためにターゲットを絞った広告配信の方法として,ユーザの属性や位置に応じたプッシュ型の広告配信のニーズが高まっている.本論では,このような情報配信を用いたサービスを実現するために,ネットワークシステムや端末の負荷,プライバシなどの観点から,実現方式に求められる条件を明らかにする.更に,複数の方式を比較し,解決すべき課題を明らかにすると共に解決策について考察した結果を述べる.
著者
西内 悠祐 上田 哲史 川上 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.37, pp.13-18, 2003-05-01
参考文献数
4
被引用文献数
3

3次元自律系である変形BVP発振器ではダブルスクロールカオスやjack-in-the-box現象と呼ばれる特異な応答が存在する.このjack-in-the-box現象のbasin boundaryを調べたところ,basin boundaryの境界線がぼやけて消失するという現象が見られた.このときのbasin boundaryはriddle basinと呼ばれる状態となっていた.そこで,このbasin boundaryと既存のriddle basinとの性質の違いについて述べる.また,この発振器で起こる分岐現象について詳しく説明する.