著者
Uranishi Yuuki Sakata Muneyuki Arai Ismail MANABE Yoshitsugu SUNAHARA Hideki CHIHARA Kunihiro
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.411, pp.405-410, 2008-01-07

This paper proposes a system for managing users and books in a room using various sensors. The proposed system consists of an RFID (Radio Frequency Identification) sensor, a non-contact IC card sensor and camera sensors. When a user enters a room, he/she is identified using IC card, and a tracking process by camera sensors starts at the same time of the identification. Users in the room are tracked by multiple camera sensors. Each book has an RFID tag, and an RFID sensor is attached to a bookshelf. An existence of the books is observed by the RFID sensor. In addition, a user who takes out or returns the book can be recognized by the camera sensors. A prototype was implemented, and the system has demonstrated that the users and books were observed without cumbersome procedures.
著者
小林 亜樹 吉田 俊之 酒井 善則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.306, pp.19-24, 1998-09-25
参考文献数
3

コンピュータ上で画像を扱うことが一般化する中、画像データベース上での検索要求が高まっている。われわれは、比較画像の提示と類似度高低による選択入力という、利用者が容易に操作可能なインタラクションを通じて画像検索を行う方式を提案してきた。本稿では、特徴量空間における目標画像との距離分布(類似度分布)にマハラノビス距離を想定し、このパラメータを推定する手法について述べる。本方式による画像検索は、順位付けした検索結果提示、および特徴量間にある一定の相関までも表現可能といった特徴がある。まず、特徴量と特徴量空間について説明した後、本方式における画像検索の概要と、各パラメータの推定原理について述べる。その後、実際の検索システムに応用するにあたり、インタラクティブな操作に必要な比較画像についての条件やパラメータの推定手順を提案する。最後に、想定類似度分布にパラメータ推定手順を適用したシミュレーション結果を示し、本手順の機能を確認する。
著者
坂本 龍哉 多田 昌裕 大村 廉 納谷 太 野間 春生 鳥山 朋二 小暮 潔 佐野 睦夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.45, pp.43-48, 2008-05-15

従来の人物位置推定手法の大半は,(1)観測対象領域内に遮蔽物や仕切りがほとんど存在しない環境,(2)壁などの遮蔽物によって観測対象領域が空間的に完全に分離されている環境,のいずれかを観測対象領域としていた.しかしながら(1),(2)のいずれにも該当しない環境,例えば大型ショッピングモールのように,商品棚や背の低いパーティションといった仕切りは存在するものの,空間的には完全に分離されていない環境(半開放型環境)も少なからず存在する.そこで本研究では,従来考慮されていなかった半開放型環境においても,高い精度で人物位置推定可能な手法を提案する.提案手法は,複数のパーティクルフィルタを取捨選択的に用いることによって,半開放型環境において頻発する人物検知センサの誤反応・検知漏れを逐次検出・修正し,従来手法よりも10%以上高い人物位置推定精度を実現した.
著者
エルバドラウイ ジャマル 山田 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.30, pp.31-36, 2005-04-15

悪条件(Ill-condition)の線形逆問題に「(出力誤差の2乗平均値の最小化を指導原理とする)線形最小2乗法」を適用すると, 「パラメータ推定値と真値との2乗平均誤差」は, 線形モデルの係数行列が持つ"非零特異値"の逆数の2乗のオーダとなり, 満足のいく結果を与えない。1970年にMarquardtは, 雑音モデルが加法性白色雑音と仮定できるとき, 係数行列の低階数最良近似行列の「(Moore-Penrose型)一般逆行列(注 : この行列も低階数行列となる)」を推定行列に用い, 推定精度の大幅な改善に成功している。Marquardtの結果は, 低階数行列の中に最小2乗法に優る推定法の存在を示した点で注目されるが, 『低階数行列全体の中で, Marquardtの推定行列の(統計学的な最適化規範に基づいた)"位置付け"』については, 明確な議論が見当たらない。小文では, 「低階数行列は不偏推定行列にならない」という基本事実に注目し, 低階数行列の「擬似不偏性」という概念を定義する。更に「擬似不偏性」を満足する全ての低階数推定行列の中で「最小の分散値」を達成する推定行列(『最小分散低階数擬似不偏推定行列』)を定義し, その代数的構造を明らかにしている(主定理)。「擬似不偏性」は「不偏性」の自然な一般化であり, 「最小分散低階数擬似不偏推定行列」は, 「最小分散不偏推定行列(Gauss-Markov estimator)」の自然な一般化となっている。主定理は, 加法雑音が白色となる場合に, Marquardtの推定行列が「最小分散低階数擬似不偏推定行列」として位置づけられることも示しており, 「最小分散低階数擬似不偏推定行列」がMarquardtの推定行列の非自明な一般化であることを明らかにしている。
著者
北野 尚吾 春山 真一郎 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.649, pp.1-6, 2005-01-28
被引用文献数
3

交通事故の削減を目標とするITS(Intelligent Transport Systems)において, ACC(Adaptive Cruise Control)システムの開発が進んでいる.現在, LEDを用いた可視光通信の研究が行われており, さらに次世代ヘッドライト光源としてLEDヘッドライトの研究開発が進められている点に着目をする.本稿ではLEDヘッドライトを用いた車車間通信及び測距システムシステムを提案する.まず, LEDヘッドライトを用いた車車間通信を提案し, 次に測距システムを提案する.このシステムにおける特性を評価し, 車車間通信及び測距システムとして利用することが可能であることを示し, 次世代の車車間通信及び測距システムとして期待できると考えられる.
著者
Noji Suma Saito Takashi Nagata Akira
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.411, pp.77-80, 2007-12-31

This paper proposes a simple method for realizing a multi-screen immersive display using one PC with dual graphic cards and workflow on which CG creators can create animation movie. This method realizes a multi-screen immersive display without any special hard ware and engineering technology. We implement the non-interactive, non-stereo projection system which projects the integrated movie consisting of front, right, left, and bottom screen. The camera setting technique for each image sequences using multipurpose CG application "maya" is also realized. So creators can easily create animation on this multi-screen immersive display. In this paper, we also discuss the creation of effective animation movies.
著者
Kanai Taiki Makino Mitsunori
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.411, pp.65-70, 2007-12-31

This paper presents a visualization and interactive manipulation system of 3D digital map, formally provided for 2D display systems, on immersive display such as CAVE. There have been many 3D digital maps, which contain information on elevation of ground, shape of roads and buildings, etc. Visualizing such information clearly helps us understand the whole information in the maps. However, 3D representation has been displayed on 2D display. Although the representation may impress us photo-realistically at most, it can not immerse us in the CG-generated world. Therefore in this paper, extending features of 3D digital map, a visualization system of such maps on immersive display is presented. Calculating and displaying binocular vision for the maps in real-time, the system can give us stereoscopic sense from any viewpoint. Furthermore, the proposed system equips a pointing interface, which can grab, move, delete and add obj ects (buildings) in a virtual scene in consideration of "Level of Detail".
著者
北村 純一 西村 敏博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.358, pp.93-96, 2007-11-22

イメージセンサで撮影した際に,撮影画像にノイズが混入する.ノイズには大きく分けて固定パターンノイズとランダムノイズが存在する.前者はフォトダイオードやトランジスタの感度やしきい値のバラツキで発生するが,半導体製造技術の向上によって減少している.今後はランダムノイズが支配的になると予測されている.本研究はランダムノイズの一種であるフォトンショットノイズに注目している.フォトンショットノイズは低照度の環境で撮影した際に特に支配的になる.このフォトンショットノイズを,ウェーブレット変換及び適応的フィルタ処理を用いて低減する.提案手法は従来手法と比較して効果的に画像復元できることが示唆された.
著者
松田 幸大 池田 聖 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.537, pp.5-10, 2007-02-16

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感,ロボットナビゲーションなど様々な分野で応用が可能である.従来提案されている,環境の特徴点の三次元位置や画像テンプレートが登録されたランドマークデータベースを用いたカメラの位置及び姿勢の推定手法は,物理的なインフラの整備を必要とせず,カメラの絶対的な位置及び姿勢が得られるという特長がある.しかし,ランドマークデータベースを用いた手法では,入力画像中の特徴点と登録されたランドマークをテンプレートマッチングによって対応付けることで各フレームのカメラの位置及び姿勢を推定するため,カメラが高速な回転を伴う場合に誤対応が生じ,カメラの位置及び姿勢の推定誤差が増大する問題がある.本稿では,ランドマークデータベースと姿勢センサにより得られる角速度情報を併用したカメラの位置及び姿勢の推定手法を提案する.提案手法では,まず角速度情報を用いてデータベース中の多数のランドマークから推定に用いるランドマークを効果的に選択する.次に,データベース中の画像テンプレートに対してモーションブラーを再現することで,カメラが高速に回転する場合に生じるモーションブラーによる誤対応を防ぐ.
著者
岩谷 周 中塚 正之 甲藤 二郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.129, pp.37-42, 2007-07-02

本研究では,今後の発展が期待されるユビキタスネットワーク社会において,ユーザが携帯端末を用いて近辺の環境情報の視覚化を行い,ユーザに対して効果的な提示を行うアプリケーションの設計とその要素技術について検討を行なう.アプリケーション設計に関しては,Webサービスの利用を想定し,汎用的なインターフェースの利用によって,開発を容易にすることを視野に入れている.要素技術に関しては,空間中に配置したマーカーの検出と拡張現実感を活用し,さらに無線技術を併用した混雑表現アプリケーションについても検討を進める.
著者
加藤 学 坂本 雄児
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.576, pp.19-24, 1999-02-03
参考文献数
7

人工現実感(Virtual Reality)を用いた, 仮想体験を得ることのできる手術シミュレーションを実現するためには, コンピュータ上で,筋肉や内臓などの柔らかい物体の変形や切断を表現する必要がある. そこで, X線CT, MRIなどから得られる3次元のボリュームデータを基に, 物体を質点-ばねモデルによりモデル化し, このばねモデルにより変形や切断を表現する方法を提案する. 本提案法では,ボクセルと質点を1対1で対応させることにより, ボリュームデータから直接, ばねモデルを生成することが可能となっている. また, 変形操作は, 外力, 移動, 固定, 切断などのオペレータを作用させることにより行う. これらの変形オペレータの組み合わせにより, 様々な動作を表現できる.
著者
高羽 洋樹 谷田部 智之 佐藤 隆 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.95, no.366, pp.1-8, 1995-11-16
被引用文献数
6

近年、爆発的な成長を遂げているWWW(World Wide Web)であるが、それとともに膨大な画像情報に対する検索方法が求められている。テキスト情報による検索システムは存在するが、画像情報を検索できるものはあまりない。この問題に対し、我々は画像の特徴量を用いた情報検索が可能な公開型画像検索システムGIRLS(Global Image Retrieval and Linking System)の開発を行なっている。本稿では、WWW上における画像検索およびフィルタリングに関する問題を考察し、その問題解決の手段として、検索部とフィルタリング部においてユーザの意見を反映する公開型画像検索システムを提案する。最後に、開発中の本システムでの検索例を示す。
著者
磯野 春雄 倉田 晃二 高橋 茂寿 山田 千彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.324, pp.25-30, 2003-09-18

本論文では色覚の加齢効果を明らかにするために60-75歳の高齢者を対象に視覚の色度空間周波数特性および時間周波数特性を測定し若年者と比較した。本実験では色覚の反対色メカニズムに対応させて、明るさが一定で色度のみが正弦波状に変化する赤-緑(主波長 : 495nmC-495nm)および黄-青(主波長 : 565nm-445nm)の色刺激パターンを用いて色度コントラスト感度を測定した。実験結果から高齢者の色度コントラスト感度は、空間および時間周波数に対して全周波数にわたって低下し、赤-緑の色刺激に比べて特に黄-青の色刺激パターンでの低下が著しいことがわかった。