著者
尾崎 純平 宇戸 寿幸 大上 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.485, pp.7-12, 2009-03-09
参考文献数
7

ディジタル画像は,修正が容易であり,修正されても痕跡が残らないという特徴がある.そのため,証拠写真としてディジタル画像を利用する際,改ざんが行われたか否かを検出できなくてはならない.そこで,本論文では,複素スミア変換と位相を用いた画像改ざん検出法を提案する.提案法は,複素スミア変換の拡散係数を鍵情報として透かし情報を埋め込むため,第三者による透かし情報の特定が困難である.また,複素インパルスの位相を透かし情報として埋め込むことにより画質の劣化を抑え,高い改ざん検出率をもたせた.計算機実験により,コピー&ペーストによる改ざんに対して正確な改ざん検出が行えることを示す.
著者
池谷 健佑 冨山 仁博 岩舘 祐一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.611, pp.165-170, 2006-02-14
参考文献数
6
被引用文献数
10

スポーツ放送においてボールなど3次元空間中の物体の動きを2次元のテレビ画面で視聴者に正確に伝えることは難しい.そこで,我々はスポーツシーンからボールなどの円形物体を抽出する「円形抽出フィルタ」を考案し,それを用いてボールの移動軌跡をCGで表し,多視点映像表現することで,ボールの動きを擬似立体的に表現する映像表現法を提案する.また,併せてボールのスピード,位置,カーブのかかり具合など放送では伝わりにくい情報をCGで付加する手法についても述べる.本稿では,本手法のアルゴリズムと,撮影したサッカーのフリーキックシーンに本手法を適用した実験結果を報告する.
著者
山崎 俊彦 福島 悠介 徐 建鋒 酒澤 茂之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.486, pp.119-122, 2015-02-24

筆者らはインターネット上に存在する大規模プレゼンテーション動画を対象に、視聴者らが受けるであろう印象を推定する試みを行っている。本稿では、新たにword2vecを用いた文書特徴、および音の強さやテンポの取り方と言った音声特徴を用いた印象推定について報告する。これにより、従来の内容・構文分析よりも高い精度で印象推定が行えることを確認した。
著者
小林 亜令 高木 悟 井ノ上 直己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.627, pp.245-250, 2002-01-23
参考文献数
16

本文では, ラスター画像データからSVG(Scalable Vector Graphics)データへの変換手法を提案する.SVGとは2001年9月にW3Cで策定完了した2次元ベクトルグラフィクスのWWW標準データ仕様である.ラスターイメージデータはCG, 自然画像を問わず, 高圧縮可能な方式が数多く提され, PNG, JPEG, MPEGなどWWW標準データ仕様も既に策定されている.しかし解像度依存性, 拡張性, 対話性の点など, ベクトルグラフィクスの方が優れている点もあり, ベクトルグラフィクスに対するニーズも大きい.そこで本文では, ラスター動画像データを対象として, それをSVGデータに変換する手法を提案する.本手法により, CGベースのラスター動画像をベクトルグラフィクスとして処理可能なため, 本来SVGが持つメリットを利用することが可能となる.本文では, SVGの概要, 評価実験結果にも合わせて言及し, SVGへの変換技術の有効性, 今後の方向性を考察している.
著者
三部 靖夫 渡辺 真太郎 干 冬 中村 太一 若宮 直紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.468, pp.13-18, 2002-11-14
被引用文献数
1

高ビットレートで高品質にMPEG-2符号化されたファイルから,分散処理によって,様々な符号化方式や符号化レートのファイルへ同時に多数のビデオトランスコードを行なう方式について報告する.まず分散処理方式の概要について述べ,次にビデオトランスコードを分散処理する際の分割点でのトランスコーディング処理の課題と,その解決方法として,もとのMPEG-2の符号化データから求めた分割点のピクチャの複雑度を用いて再エンコードする方式を提案する.ここで提案する方式は分散処理を行なう上での処理待ちが生じるのを避けて,分割せずにトランスコードした結果とほぼ同じ画質が得られることを示す.さらにこの方式を拡張して,GOP間で符号量の再割当てを行なった実験結果について報告する.
著者
岡本 秀輔 鎌田 賢 米倉 達広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.129, pp.43-47, 2007-07-02

Webアプリケーションとして複数プレイヤー参加型RPGを簡易に作成するためのプログラミングツールについて述べる.このツールの設計目標は単純な指定でさまざまなRPGを作成できることである.プログラミングの初心者や小学生などもこのツールの対象ユーザに含めている.ツールはGUIエディタとコードジェネレータからなる.GUIエディタはRPGのキャラクタの動作を規定する状態遷移図を作成するためのものである.コードジェネレータは,ゲームを構成するためのC,PHP,JavaScript,HTMLなどのコードを状態遷移図から生成する.生成されたRPGは,Firefox,Safari,IEといったよく使われるWebブラウザで操作できる.RPGのプレイヤーがWebブラウザ上でクリックやキー入力を行うと,その結果がWebサーバに送られデータベースに記録される.その結果,プレイヤーの入力が,他のプレイヤーのアバタやプレイヤーと関連を持たないゲームキャラクタに影響を与えることができ,さらにそれが他のプレイヤーの画面に反映される.状態遷移図は特定のプログラミング言語には依存せずに動作を規定するための道具である.そして,その構造は単純なために簡単に学習できるとともに,ゲームキャラクタの振舞指定に適している.本報告では,ツールを用いて容易にWeb用のRPGを作成できる可能性について述べる.
著者
松田 優樹 包 躍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.291, pp.7-12, 2012-11-08

近年,ディスプレイの高解像度化などにより,画像を高精細化する研究が盛んに行われており,特にフラクタルを用いた手法が研究されている.従来技術としてのフラクタル超解像処理は,補間式による拡大画像を復号初期画像として扱い,フラクタル復号を行うことで処理時間を短縮する方法や,画像を回転することで近似に用いるドメインブロックの数を増やし,さらにドメインブロックの検索を注目するレンジブロックの周辺に絞ることで処理時間を向上する方法がある.しかしこれらはエッジの連続性は保つことができるが,本来緩やかであるべき濃淡の変化が拡大画像で再現できない場合がある.そこで本稿では,画像をドメインブロックよりやや大きい細かい領域に分割し,領域ごとに異なる拡大処理を行う手法を提案する.領域にエッジが多く含まれていれば輝度分散によるフラクタル超解像処理を行い,濃淡が緩やかに変化する領域は補間式による拡大を行うことで,両者の利点を活かした拡大ができる事を確認した.
著者
酒井 英昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.290, pp.43-47, 2007-10-19

補聴器への入力が正弦波信号の場合に対してフィードバック抑制のための適応アルゴリズムの解析を行う.このアルゴリズムは二つのLMS形の適応フィルタから成っている.一つは正弦波信号に対しノッチフィルタとして動作するものであり,もう一方はこのノッチフィルタを通した信号を用い,フィードバック経路のインパルス応答を推定するためのものである.本提案アルゴリズムの停留点は望ましいものであることを適応フィルタに対する因果性の条件を用いて示す.最後に,理論的解析結果の妥当性をシミュレーションにより示す.
著者
宮森 恒 粕谷 英司 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.95, no.582, pp.1-8, 1996-03-15

本稿では, 画像構造化モデルVDAの概念に基づいたデータ構成をとることにより, 任意形状の映像コンテントを編集加工機能の対象として扱える符号化方式を提案する. 本方式では, 符号化されるデータ列が, 映像情報の符号化データである素材データと, 各素材データを指定された表示属性をもつ出力情報に変換するための記述を行なう加工用データから構成される点が特徴である. ここでは, 任意形状に対応した直交変換に関する比較実験を行ない, SADCTに対するスキップスキャニングを用いた場合, 境界部分を含むブロックの係数に要する符号量を境界部のブロック数の割合に応じて70〜80%に抑えられることを確認した. また, 映像コンテントの編集加工機能は従来方式の問題点を解決し意図した基本性能が実現されていることを確認した.
著者
米澤 将 藤瀬 雅大 夏目 季代久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.473, pp.301-304, 2013-03-04

現在、多くの若者がうつ病にかかっている。うつ病の症状には、自動思考、体系的推論の誤り、抑うつスキーマ、コミュニケーション不足、睡眠リズム障害が挙げられる。これら若者のうつ病治療のために、コンピュータゲームを用いた新しい治療方法が提案されている。しかし、ゲームをする事により、本当に治療効果が出ているかどうかを確認する手段が無く、プレイヤーのゲーム治療に対するモチベーション維持が問題になっている。また治療を開始しても病院に行かない若者が多く、医師が経過を診断する事が難しくなっている。また様々な精神疾患患者では、そのコントロール脳波及びある課題実行時に異なる事が明らかになっている。本報告では、うつ病治療を行うための、3次元ロールプレイングゲームシステム(3D-RPG)を開発した。またそのゲーム中に課題を行い、その時の脳波をインターネットを介して病院に送り、データペースに保存可能なシステムを開発した。本セルフメンタルリハビリテーションシステムにより、うつ病の若者患者を有効に治療する事が出来ると、考えている。
著者
長谷川 浩史 重田 和夫 高橋 秀也 志水 英二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.96, no.44, pp.31-36, 1996-05-17
被引用文献数
2

人間は正面顔や横顔, 種々の傾きを持つ顔や髪型を変えた顔からも個人を識別することができる. しかし, 顔画像識別の研究において提案されてきた手法は, 正面顔か横顔かのいずれかのみを主として利用したものであった. 本報告ではニューラルネットワークを用いて傾きを持つ多くの顔画像と少しの髪型を変えた顔画像からの識別とその顔の方向の検出を試みる.
著者
高田 さとみ 小山 貴之 町田 史門 宋 洋 嶋田 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.189, pp.69-74, 2012-08-20

最近,SNSへの画像投稿に伴うプライバシー侵害のトラブルが次第に増加している.そこで,4年間に及ぶ多量のSNSアーカイブを対象にしたテキストとそれに紐づく画像の分析を行い,プライバシー侵害要因を調査した.その結果,プライバシー侵害項目の抽出が投稿画像のみでは難しく,投稿画像と投稿記事に含まれたテキストの併用により,プライバシー侵害項目の抽出を行うことが可能となる.本稿では,プライバシー侵害項目抽出のための効果的な分析方法を検討した.
著者
金 ハンヨウル 前川 聡 苗村 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.478, pp.151-156, 2012-03-05

本稿ではミュージアムにおいて展示物に情報を重畳提示する複合現実感展示システムMRsionCaseの改良について報告する.これまでにハーフミラーを用いたシンプルな光学系を実装してきたが,ハーフミラーは虚像による提示になるため,結像の位置制御に限界があった.その制約を解消し,より自由な情報重畳の実現するためには実像で結像された空中像からの情報提示が必要となる.そのため,本稿では凹面鏡と実像鏡を用いたシステムを提案し,複合現実感展示システムとしての有効性を実証する.
著者
小林 寛征 高松 希匠 島村 和典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.519, pp.29-32, 2002-12-10
被引用文献数
5

ネットワークのブロードバンド化に伴い,基幹網内のIPパケット量は増加し,将来,ルータ等の中継機器の性能を超えてしまう.そこで,MTUの異なるアクセス網と基幹網の間でIPパケットを結合・分解し,経路選択にかかるプロセッサ負荷を軽減するパケットアセンブリ技術を研究している.この技術を非同期パイプラインを持つデータ駆動型プロセッサに実装し,課題の抽出と,解決方法について報告する.
著者
山内 仁 尾崎 公一 佐藤 洋一郎 福田 忠生 小武内 清貴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.20, pp.29-34, 2013-04-19
被引用文献数
1

画像の拡大・高解像化のために様々な画素補間手法が提案・利用されているが,より高精度な拡大画像を得る手法についての要求はいまだ根強い.本稿では,画素値をその局所領域のエネルギーとみなし,それを保存する新しい画素補間手法を提案する.まず,画素値が定義されている座標に対して,画像原点とその座標で決まる領域の画素値の積分を定義する.この積分値は,その座標における画素値とその近傍の3つの座標における積分値から決定できる.そして,各局所領域における積分値の分布を,その領域を規定する4座標における積分値を制御点として,B-Spline曲面で補間する.これにより,画素値は完全に保存され,局所領域内の任意の座標における画素値は,その補間曲面の偏微分として得られる.検証実験の結果,従来広く用いられている画素補間手法に比べて良好な画質の拡大画像が得られることを確認した.
著者
成田 長人 金澤 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.401, pp.29-36, 1999-10-29
被引用文献数
5

高臨場感放送サービスの研究として,広視野・超高精細映像が観視者の心理に及ぼす影響をスライドプロジェクターを使用して検討した.まず,画面サイズ,観視距離,絵柄を変化させたとき,観視者が静止映像及びパンニング映像から受ける印象をSD法を用いて評価し,因子分析法により心理因子「力量感」,「快適感」,「大小・遠近感」を抽出した.次に,静止映像を対象に,画面サイズ,観視画角,絵柄の幾つかのパラメータについて,「力量感」と「快適感」を7段階尺度で評価し,観視者の"好ましい観視距離"が「力量感」と「快適感」の効果を最大限に引き出せる場所に相当することを示した.最後に,撮影画角の影響を検討し,広画角で撮影した映像の方が,近距離で観視する傾向が強いことを示した.
著者
中島 慶人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.285, pp.55-60, 2005-09-08
被引用文献数
2

電気所構内の充電部への不用意な接近は, 人身事故につながるため監視が重要である.しかし, 目視による監視は, コストなどの制約から作業時などの特別な場合に限られる.既に電気所構内には多数の監視カメラが設置されているが, 電気所の無人化などに伴いその数が増える傾向にある.そこで, 既存監視カメラの有効活用の一つとして, 充電部等への人物の接近を実時間で監視する画像処理方式を提案する.機械学習による人物判定を取入れた人物検知は, 一般に画像全体を検索するため高速な処理が困難である.本論文では, 充電部等の監視領域が既知であることに着目し, 処理する画素を限定することで高速に人物検知を実現する方式を示し, 実験結果によりその有効性を示す.
著者
吉澤 勇気 坂本 雄児
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.611, pp.121-126, 2006-02-14

似顔絵は個人の顔の特徴を端的に表現したものである。よって似顔絵から作成されたアバタは人それぞれ唯一のものとなり他と判別しやすく、また自分の分身のようなものなので愛着がもてる。そして、似顔絵を漫画的にすることにより感情の誇張表現や漫画符号を違和感無く使用できるので、多様な感情表現がアバタを用いたコミュニケーション上で可能となる。似顔絵において髪型は個人の特徴をよく表したものであるが、個人差が大きく形が様々であるため表現が難しい。そこで本研究では、漫画では髪の毛が領域の組み合わせであることが多いことに着目し、領域分割を利用した似顔絵に適した髪型の表現と髪型特徴の強調を行い、その結果について考察した。
著者
趙 延軍 長谷山 美紀 北島 秀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.631, pp.155-160, 2003-01-27

領域分割を行う手法の一つとして,Watershodアルゴリズムがある.この手法は,マークと呼ばれる領域の中心を隣接画素へと広げていくことによって領域を得るため,領域間における境界線の密閉性と連続性を保証することができる.しかしながら,領域の右分割や過剰分割を生じるという問題がある.そこで,本稿ではエッジ特徴を利用し,Watershedアルゴリズムのマーク設定の改善を行うとともに,領域間の輝度値差分に着目した領域合併を行うことにより,上記問題を解決する手法を提案する.実験では,本提案手法の有効性の検証として,人物正面対象を用いて髪型の抽出を行う.
著者
窪田 悟 澤 裕記 山川 正樹 中村 芳知 城戸 恵美子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.610, pp.65-70, 2006-02-13
被引用文献数
1 12

テレビの観視条件の実態調査結果に基づいて観視条件を設定し,テレビ映像に要求される黒レベルの輝度(黒輝度)と,まぶしさ感から見たピークの白レベルの輝度(白輝度)の上限値について,主観評価実験により検討した.テレビ映像に要求される黒輝度Lb(cd/m^2)は,画面照度Ei(1x)の関数として,Lb=0.112×Ei^<0.42>で表されることを示した.まぶしさ感から見た白輝度の上限値については,まぶしさを感じ始める輝度をLw(cd/m^2),順応輝度をLa(cd/m^2)とすると,Lw=k×La^α(kは定数)というべき関数で表現できることを示した.そして,べき数αを65歳以上の高齢者に対して0.26〜0.35,20歳前後の若齢者に対して0.35〜0.43に設定すると,それぞれの年齢層の視覚特性に応じた明るさ制御が可能であるとした.