著者
河村 貴弘 舘村 純一 坂内 正夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.177-178, 1996-03-06
被引用文献数
5

AR(Augmented Reality,拡張現実感)という研究分野が注目を集めはじめている。ARは狭義では、シースルー型の頭部搭載型ディスプレイ(HMD:Head Mounted Displat)を使って、コンピュータが生成する画像を現実の背景にオーバラップさせるシステムを指すが、最近では、コンピュータがモノやユーザの行動を観察し、それに基づいて情報検索などの処理を実行するシステムも包含するようである。前者の例^1)では、トラッキングシステムを利用することで、実映像と3次元CG(Computer Graphics)の3次元的な合成を行なっており、現実感に注意が払われている。しかしトラッキングシステムは手術室のような限られた空間の中でしか利用できない。後者の例^2)では、被写対象物に添付したカラーコードを認識することによってデータベースの検索を行ない、結果を実映像に重ねて表示しており、現実を拡張することに注意が払われている。しかし、このような人為的な指標を建築物などの大きな対象物に添付することはできないし、前者のような3次元的な合成を念頭においていない。以上のような考察から、両者の目的を共に満たすには立体認識が必要があると考え、より広範な範囲で利用するために実映像中のランドマーク情報を利用したARシステムの構築を行なった。この方法だと、謂わばテント式(Wherever You Want)の利用が可能になり、キャリプレーションを行なえばどこでもARシステムを構築できる。
著者
〓 怡虹 鳥海 有紀 大沢 裕 坂内 正夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.86-93, 1991-01-20
被引用文献数
1 2

8色または16色程度を同時表示可能な, 簡易型のルックアップテーブル形式のディスプレイを対象とした限定色カラー画像の作成法について述べる.本方式の特徴は, 画像上で多くの色を割当てたり, 色の割当てを少なくする部分を会話的に指定し, 作成者の好みに合致した画像を作成可能な点にある.処理は次の3つのステップで行われる.まず, (1)システムは標準的な限定色画像を自動的に生成し, それを提示する.(2)作成者は好みに合わせ, 画像上で割当てる色の数を制御する部分を矩形領域で指定し, 併せてその部分の重視の程度と色割当てのタイプを指定する.(3)システムは指示に合わせて, 指定部分に多くの色を割当てたり, 少ない色を割当てるなどの制御を行う.この(2), (3)のステップを繰り返して好みに近い画像を得ようとするものである.これを実現するため, 色空間中で同一色を割当てる範囲の大きさ(D)をパラメータとし, 多くの色を割当てる部分には小さなD値, 少ない色を割当てる部分には大きなD値を設定するという手法を提案している.
著者
張 文利 柳沼 良知 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.707, pp.69-74, 2000-03-16

TVドラマや映画はシナリオ文書によって制作されている。シナリオ文書よりロケ場所、人物名及び個々の台詞の抽出が簡単のため、検索などの操作はシナリオ文書を基づいて行うことができる。しかしながら、シナリオ文書に対応するの映像部分を見つけ出すようなより複雑な検索は難しい場合もある。なぜなら、映像に付随したり関連したりする音声や文書といった複数のメディアが最初から対応付けているわけではないためである。このため、DPマッチング法を用いた複数メディアの対応付けに基づいたドラマ映像記述システムを開発している。この手法により、複数のメディアの認識を協調し互いに助け合うことで、より高次な構造化・データベース化が実現できる。ここでは、このドラマ映像記述システムの紹介に併せてシステムの評価を述べる。
著者
武 小萌 張 文利 上條 俊介 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.207, pp.41-46, 2003-07-10

近年,映像情報システムの構築を目的とする研究が盛んに行われてきたのだが,このようなシステムに基づいて提案された実用的なアプリケーションはまだ少ないのが現状である.本稿では,映像内のオブジェクトに注目し,ドラマ登場人物人気投票システムと呼ばれるオブジェクト記述を利用した対話型映像情報利用システムを提案する.提案システムにより,ネットワーク上で複数のユーザが同じ放送映像を見ながら,登場人物に対して好感度に分けて投票する.投票情報がサーバ側で収集・蓄積・利用される一方,異なった登場人物の人気度,そして異なった映像時間帯の投票率等に関する統計量を提供することが可能である.
著者
柳沼 良知 和泉 直樹 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

ドラマ映像においては、映像そのものだけではなく、それに付随したり、関連したりする音声やシナリオ文書といった複数のメディアが存在し、これらは、比較的容易に利用できることが多い。このため、これら複数のメディアの認識を協調し、互いに助け合うことで、映像という単独のメディアを用いただけでは困難な、より高次なレベルの映像の編集、加工を実現できる可能性がある。本稿では、より高次なレベルの映像編集方式の一例として、特に、ドラマ映像にともなう台本やシナリオ文書といった文書情報のもつ、抽象度の高く、意味的内容を反映した記述に着目し、それらを編集する事による映像の編集方式について議論する。
著者
李 春暁 柳沼 良知 全 炳東 坂内 正夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.67-68, 1994-03-07

近年、移動カメラで連続的に撮影した画像から走行環境情報を獲得する研究は進んでいる。山本さんらは3次元時空間画像から検出した直線によって目標物体の3次元情報を獲得している。さらに、安野さんらはカメラの運動自由度を拡張するため、同心球時空間球画像から検出された曲線によって3次元情報を獲得するのを提案している。これらの方法では3次元時空間画像から直線あるいは曲線を検出しなければならない。それはかなり時間がかかる。Zhengさんらは移動カメラで撮影した各枚の画像にスリットを利用して一枚の平面画像に変換するのを提案した。さらにこの平面画像に3次元情報や時間情報を含んでいるのを証明した。本報告ではこの平面画像を平面時空間画像(PSI)と呼ぶ。目標物体として我々の生活の中に人工的なものは多く存在している。これらの物体は直線などの特定なエッジを多く持っている。これらのエッジ部分の3次元情報が獲得できたらこの目標物体が決められる。そこで、直線のエッジに対して我々は双曲線スリットによって平面時空間画像の生成と3次元情報の獲得を行なった。本手法は平面時空間画像から検出した目標物体のエッジの軌跡によって目標物体の3次元情報を獲得する。そのため、目標物体の3次元情報を持つエッジ部分をより認識しやすい形に変換するのは非常に重要である。目標物体のエッジの本来の形状、スリットの選択、カメラの運動など要素は平面時空間画像中の目標物体の形状に影響を与える。本報告では平面時空間画像の生成について一般的に論じる。さらに具体的な例をあげる。
著者
松下 康之 西野 恒 池内 克史 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. D-II (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.86, no.8, pp.1186-1195, 2003-08-01
参考文献数
16

天候の変化に伴う影の動き及び静的な影の影響は,ビデオ監視システムの物体追跡アルゴリズムや認識アルゴリズムの精度低下の要因として問題視されている.本論文では,このようなシーンの照明による影響を入力画像中から頑健に取り除くために,イントリンシック画像を用いた照度成分の正規化に関するフレームワークを提案する.これまでに提案された手法とは異なり,本手法ではシーンの照明変化に伴う反射成分の変化を考慮することにより,より正確な照明画像を推定することができる.この照明画像を用いた照明成分の正規化手法について述べると同時に,入力画像から直接的に照明成分を推定するために照明固有空間を用いる手法を提案する.最後に照明成分を正規化した画像において車両のトラッキング性能を評価することにより,本手法の有効性を確認した.
著者
柳沼 良知 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.747-755, 1996-05-25
被引用文献数
42

動画像という一つのメディアを用いただけでは, その自動認識, キーワード抽出や構造化には限界があるのが現状である. 一方, ドラマ映像には映像だけではなくそれに付随する音声やシナリオ文書といった複数のメディアが存在する. そして, これらは比較的容易に利用できることが多い. このため, これら複数のメディアの認識を協調し助け合うことで, ドラマ映像のより高次な構造化・データベース化を行える可能性がある. 本論文ではドラマ映像を対象とし, 映像, 音声, シナリオ文書のDPマッチングを用いた対応付け手法の提案を行う. また, その結果を用いたドラマ映像の意味的な分解, 特定人物の検索といったドラマ映像のデータベース化手法の提案を行う. 更に, 本手法の有効性を示すため実際に複数のドラマ映像を用いて行った実験および評価について議論し, 本手法がドラマ映像の構造化, データベース化に十分有効であることを示す.
著者
呉 〓 魯 偉 /唐 坂内 正夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.27-28, 1994-03-07

CADや、マルチメディアシステムなどのデータベースを自動的に獲得するための有効な手段として、図面理解システムに対する研究が盛んに行くわれてきた。認識推論、パターンマッチング手法といった研究分野の他に、認識対象のモデル表現方法も一つ重要な研究課題となっている。モデルの構造化表現、マッチングアルゴリズムの効率的な利用などの点について、数多く研究成果が得られた。しかし、これらの手法に対して、モデルの表現は応用目的、パターンマッチングアルゴリズムに強く依存しているといった問題点が指摘されている。もっと一般的なモデル記述方法が望まれている。本発表では、われわれが現在開発している多目的な汎用図面理解システムの枠組OO-Mudamsにおけるオブジェクト指向型モデルの表現方法に対して、多様な認識目的、認識対象への対応能力ついて検討する。
著者
上條 俊介 松下 康之 池内 克史 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.2597-2609, 2000-12-25
被引用文献数
51

画像上での車両のトラッキングは, 画像処理をITSにおける事故などの異常事象検出に適用するための基礎技術として重要である.しかし, 車両トラッキングでは, 従来から最も困難な課題の一つとしてオクルージョンの問題があり, 安定したトラッキングを実現することが困難な状況であった.特に, 我々の研究では大きな交差点を対象としているため, 平均20台程度の様々な大きさ, 形状の車両が様々な動きをし, オクルージョンも様々な条件で生じる.こういった状況でのトラッキングには, 従来の直線走行や空いている状況に適用していた.線形軌道予測や車両形状モデルを仮定するものとは異なるパラダイムが必要とされる.この問題を解決するために, 我々はMarkov Random Fieldモデルを時空間画像に拡張適用し, 1枚の画像中のみならず, 時空間画像中の隣接した画像同士でテクスチャの相関や移動物体軌跡の連結の確からしさを評価するアルゴリズムを考案した.更に, この時空間MRFでの表された画像のエネルギー分布を確率緩和過程で最適化した結果, 様々な状況でのオクルージョンに対しロバストなトラッキングが可能となった.この時空間MRFを混雑状況での約25分間の交差点画像に適用し, 3214台の通貨車両をトラックした.その結果, オクルージョンが生じていない車両に関しては99%以上の確率でトラッキングが成功し, オクルージョンを生じている541台に対しては95%程度の確率で複数台の車両を分離したトラッキングに成功した.このアルゴリズムでは, 車両形状モデルなども仮定せず, 濃淡画像から得られる情報のみを用いることで実現できるため汎用性が高く, また安定性も高いことから, 交差点における事故検出などへの応用が期待される.
著者
瀧本 政雄 佐藤 真一 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.2699-2709, 2006-12-01
被引用文献数
5

本研究は大容量のテレビ放送映像アーカイブからの,フラッシュのたかれる同一シーン映像の発見を目的とする.フラッシュは例えば記者会見や重大事件の一場面などの視聴者の興味を引くようなシーンにしばしば現れ,また,特に重要なシーンは様々な番組で繰り返し放送される.よって,放送映像の中から繰り返し利用される同一場面の映像を発見することで,アーカイブに保存される映像の内容的な解析につながると考えられる.また,本論文で述べる手法では同一場面であるかどうかの照合をフラッシュがたかれる時間的なパターン間の類似度によって行っており,撮影したカメラが違う,若しくはテレビ放送によくあるように付加されるキャプションが違う,などといった映像的な差異にかかわらず照合が行える.提案する手法はフラッシュの発生するフレームを検出する段階と,検出されたフラッシュの発生パターンを比較する段階に分けられ,前者はフラッシュという現象の特徴に基づいて検出を行い,後者は2値のパターン間での類似度を定義している.これらの手法は比較的少ない計算量で行えるように構成されているため大容量の映像に対しても適用可能である.
著者
武 小萌 張 文利 上條 俊介 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.205, pp.41-46, 2003-07-10

近年,映像情報システムの構築を目的とする研究が盛んに行われてきたのだが,このようなシステムに基づいて提案された実用的なアプリケーションはまだ少ないのが現状である.本橋では,映像内のオブジェクトに注目し,ドラマ登場人物人気投票システムと呼ばれるオブジェクト記述を利用した対話型映像情報利用システムを提案する。提案システムにより,ネットワーク上で複数のユーザが同じ放送映像を見ながら,登場人物に対して好感度に分けて投票する。投票情報がサーバ側で収集・蓄積・利用される一方,異なった登場人物の人気度,そして異なった映像時間帯の投票率等に関する統計量を提供することが可能である。
著者
武 小萌 張 文利 上條 俊介 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.209, pp.41-46, 2003-07-10

近年,映像情報システムの構築を目的とする研究が盛んに行われてきたのだが,このようなシステムに基づいて提案された実用的なアプリケーションはまだ少ないのが現状である.本稿では,映像内のオブジェクトに注目し,ドラマ登場人物人気投票システムと呼ばれるオブジェクト記述を利用した対話型映像情報利用システムを提案する.提案システムにより,ネットワーク上で複数のユーザが同じ放送映像を見ながら,登場人物に対して好感度に分けて投票する.投票情報がサーバ側で収集・蓄積・利用される一方,異なった登場人物の人気度,そして異なった映像時間帯の投票率等に関する統計量を提供することが可能である.
著者
柳沼 良知 和泉 直樹 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.547-558, 1996-04-25
被引用文献数
27

本論文では, ドラマの映像情報とそれに対応する文書情報であるシナリオとを結合することによって映像編集を行う方式を提案する. すなわち, 意味的内容を反映したシナリオ文書を従来のテキストエディタにより編集し, あらかじめ行っておいた映像, 音声, シナリオ文書間の時間的対応付け(同期)結果を用いて, 編集されたシナリオ文書に対応する映像, 音声の部分を選び出し, 並べ直すことで, 映像, 音声の編集を行う. これにより, 映像情報に比べて抽象度が高くデータ量の少ないテキスト情報を用いて映像の編集ができると共に, シナリオ文書に記述されている意味的内容に従って, より高次な映像の編集ができるという利点が得られる. 本論文では, 更に, 複数のドラマ映像を用いて行った実験および評価について議論し, 本手法がドラマ映像の編集, 加工に有効であることを示す.
著者
森山 剛 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1122-1131, 2001-06-01
被引用文献数
29

本論文では, テレビドラマ映像の心理的内容に基づいた要約映像の生成手法を提案する.従来の映像要約の研究では, カットなどの映像の構造を利用する方法やビデオ中のオブジェクトに基づく方法などがほとんどであった.一方テレビドラマに対しては, 映像コンテンツの心理的な展開(盛り上がりなど)を視聴者は重要視していると考えられるが, 映像の心理面に基づいた方法はまだ提案されていない.テレビドラマは, 物理的構成要素としてトラック構造(カッティング、登場人物のセリフ, BGM, 効果音)を有しているが, 演出家などは特定の心理的な印象を表現するために経験的知識に基づいてその時間的構造を巧みに操作していると考えられる.そこで本研究では, この経験的知識に基づき, 心理的に重要な箇所をそれに対応するトラック構造の時系列パターンとして検出し, 要約映像を生成する手法を提案する.実験において本手法をテレビドラマ映像に適用した結果, 約14分の1の時間長に圧縮でき, 更に主観評価実験の結果, 本編内容の保存性能及び切出しの自然性に関しても本手法の有効性が示唆された.
著者
高羽 洋樹 谷田部 智之 佐藤 隆 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.95, no.366, pp.1-8, 1995-11-16
被引用文献数
6

近年、爆発的な成長を遂げているWWW(World Wide Web)であるが、それとともに膨大な画像情報に対する検索方法が求められている。テキスト情報による検索システムは存在するが、画像情報を検索できるものはあまりない。この問題に対し、我々は画像の特徴量を用いた情報検索が可能な公開型画像検索システムGIRLS(Global Image Retrieval and Linking System)の開発を行なっている。本稿では、WWW上における画像検索およびフィルタリングに関する問題を考察し、その問題解決の手段として、検索部とフィルタリング部においてユーザの意見を反映する公開型画像検索システムを提案する。最後に、開発中の本システムでの検索例を示す。