著者
都甲 潔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.80, no.8, pp.805-811, 1997-08-25
被引用文献数
4

快・不快や好き・嫌いといった感情は生物の生存にかかわる本質的応答である. 「感性」とは五感を総動員し, しかも過去の体験等も考慮して生じる感覚, 感受性である. 来るべき21世紀では, 感性に立脚した, 人に優しい技術について再考する時代であろう. 本稿では, 感性の中でも最もあいまいな感覚である味覚と嗅覚に客観的物差しを与えるセンサについて紹介する.
著者
葉原 耕平
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.191-192, 1992-02-25
著者
安田 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.92, no.5, pp.347-350, 2009-05-01

私は1980年代後半から1990年代のすべての時期,JPEG/MPEGと呼ばれる画像ディジタル符号化方式の国際標準化作りで,世界中を駆けずり回っていた.本稿では,最初の外国滞在で何を得たか,どうして標準化の世界に入り込んでいったのか,また多くの方々の御支援御協力を頂きながら,そこで何をしたのか,どのようなことに留意しながら標準作りを進めたのか等について述べている.
著者
広瀬 秀顕 井上 謙一 一條 宏 小金澤 紀子 大場 健嗣 大原 慎也 筧 慎治 飯島 敏夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.4, pp.265-271, 2004-04-01

脳神経細胞集団の動態をいかにとらえ,どこまで解析できるかが今後の高次脳機能研究展開の成否を左右するといってもよいかもしれない.現在,種々の手法を用いてその取組みが精力的になされている.方法はおおむね2群に分かれる.すなわち神経の膜電位や膜電流変化などの計測により,神経活動そのものをとらえる方法と,神経活動に伴う脳内の代謝性シグナル変化を計測して,脳活動を間接的に測定するものである.短時間のうちに時間的,空間的に大きく変動する神経活動のダイナミックスをとらえ,解析するには前者の,脳活動の一次シグナル計測が主体となる.
著者
上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.633-638, 2002-07-25
被引用文献数
28
著者
二瓶 瑞久 粟野 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.3, pp.189-193, 2008-03-01

従来LSIに用いられてきた銅(Cu)配線は,今後更なる微細化に伴い,配線抵抗の増大と許容電流密度耐性の面で限界が訪れる.これらの課題を解決する次世代配線材料の候補としてカーボンナノチューブ(CNT)を用いた配線ビアの研究を行っている.MIRAIプロジェクトでは,配線帽が32nmとなるhp32nm世代(実用化時期2013年以降)でのCNTビア応用を目指して,多数本のCNT束内でのバリスティック伝導を観測した.これによって,従来用いられているCu配線を上回る低抵抗・高信頼性を有するCNTビアの実現が期待される.
著者
伊藤 泰宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.7, pp.583-588, 2004-07-01
被引用文献数
7

我が国の地上ディジタル放送方式であるISDB-T (Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)方式は,ハイビジョン番組,移動受信用番組,音声番組の放送やデータ放送などに対し,柔軟な帯域利用が可能で,欧米の方式に比べ多くの利点を有する.ここでは,関東・近畿の2大広域圏において2003年10月10日よりVHF帯で実用化試験放送が開始された地上ディジタル音声放送と,関東・中京・近畿の三大広域圏においてUHF帯で2003年12月1日より本放送が開始された地上ディジタルテレビ放送に関する最新の技術を解説する.
著者
白井 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.173-175, 2006-02-01
被引用文献数
2
著者
高橋 努
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.95, no.1, pp.27-32, 2012-01 (Released:2012-01-31)

近年, 電子ジャーナルのアクセス環境は急速に向上した. しかし, 大学の厳しい財政状況のなかで, 学術雑誌の価格高騰やビッグディールのもたらす問題が深刻化している. これらに立ち向かうため大学図書館はコンソーシアムの活動を積極的に進めてきた. 平成23(2011)年4月には大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)が設立され, 取組みの一層の強化が図られている. 電子ジャーナルの保存と恒久アクセスの保証に関わる問題のほか, オープンアクセスに関わる動向についても言及する.
著者
水落 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.2, pp.79-82, 2011-02-01

多値変復調による100Gbit/s伝送が実用化されつつある今, シャノン限界に迫る強力な訂正能力を有する誤り訂正(FEC)技術を求める声が高まっている.本稿は, 光通信用FECのこれまでの進展と, これからのディジタルコヒーレント時代に向けた最新の100Gbit/s級FECの研究状況をレビューする.
著者
杉森 勝宣 平尾 敬幸 瀬谷 秀俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.310-312, 1994-03-25

無停電電源システムの小形化に向けてその技術動向を解説する
著者
坪田 知己 生貝 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.90, no.5, pp.388-392, 2007-05-01

インターネットの普及に伴い,文字系,画像系,動画系など様々な形態のディジタルコンテンツがネット上を流通し始めている.コピーが簡単で品質が劣化しないディジタルコンテンツは,不正コピーが横行するとして,著作権上の問題が指摘されできた.しかし,二次流通・二次創作を促進し,多くの人が創造行為を楽しめるようにすべきという意見が強くなっている.本稿では,日本を「創造大国」にするためのコンテンツ流通のあり方に関する「処方せん」を述べる.
著者
阿部 威郎 石橋 豊 吉野 秀明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.82-86, 2008-02-01
被引用文献数
26

インターネットの社会インフラ化が進んでいる.品質要求条件が異なる多種多様なサービスを提供するため,通信ネットワークは品質を保証しないベストエフォート形から,必要に応じて品質を確保するマネージド形へと移行しつつある.これらのサービスを快適な品質で提供するためには,ユーザが体感する品質(QoE: Quality of Experience)に基づき,ネットワークや端末等における品質(QoS: Quality of Service)を適切に設計・管理することが重要である.本稿では,サービス品質技術に関して,QoE評価・設計からQoE管理・制御への技術の流れと,ネットワークQoS評価・測定に関する技術動向を概観するとともに,サービス品質技術の今後の方向性について提言する.
著者
岡 政秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.174-178, 2009-03-01
被引用文献数
3

NTT東日本では大規模な災害に備え,平時から設備・回線の冗長化や設備の耐災性の強化等による通信ネットワークの信頼性向上,各種災害対策機器の配備や復旧マニュアルの準備,訓練等によるサービスの早期復旧対策に努めている.また,災害発生時には速やかに災害対策本部を設置するとともに,ネットワークを制御することによって重要通信を確保し,被災住民の安否確認のための手段を提供している.更に首都直下地震対策として,災害対策本部の代替拠点の設置,当該被災地外の支店による支援体制の確立等に取り組んでいる.
著者
村瀬 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.252-258, 2002-04-01
被引用文献数
16

パラメトリック固有空間法は1993年に開発された汎用的な画像認識手法であり,その後,物体認識,動画像認識,ロボットの視覚制御など様々な分野に応用されている.また画像以外への拡張も可能な手法である.この手法は,物体の向きなど連続的に見かけが変化する画像を,固有空間上の軌跡で表現する手法である.固有空間とは,元の画像の特徴をよく表現している空間のことで,例えば画像ベクトル集合の固有値展開等により得られる空間などがそれにあたる.パラメトリック固有空間法により,アドホックで複雑な特徴を用いることなく,多様な見え方をする画像を認識することができる.