著者
西原 克成
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.940-942, 1996-12-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
19
著者
佐中 孜 葛西 浩美 早坂 勇太郎 鈴木 利昭 久保 和雄 須藤 尚美 阿岸 鉄三 杉野 信博 太田 和夫
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.88-91, 1983

腎の排泄機能不全によって、体内に蓄積する蛋白結合能阻害因子(PB-Ix)は、他の物質と競合して、アルブミンと結合すると考えられている。今回の研究によって、馬尿酸および2a, 2bと命名された中分子物質と同定したPB-Ixは、HD、HFよりHDFによって比較的容易に除去された。但し、PB-Ix活性という観点からみると、それらの血液浄化法では、その改善を計ることができず、CAPDのみが活性値を正常値の近くまで回復させることができた。
著者
神田 寛行 不二門 尚
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.202-206, 2012-12-15 (Released:2013-03-10)
参考文献数
15
被引用文献数
2
著者
葛西 眞一
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.1474-1480, 1989-08-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
33
著者
許 俊鋭 朝野 晴彦 田邊 大明 上田 恵介 鈴木 義隆 宮本 直政 横手 祐二 関口 敦 見目 恭一 尾本 良三
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.354-358, 1997-04-15
参考文献数
7
被引用文献数
1

VAS治療例で透析施行ユ3例(透析群)と透析非施行6例(対照群)を比較した。1ヶ, 月生存は透析群5例(38%)・対照群3例(50%)、VAS離脱は透析群4例(31%)・対照群1例(17%)、生存退院は透析群2例(15%)・対照群1例(17%)で差はなかった。血液透析(HD)7例、腹膜透析(PD)3例、PDからHDへの移行(PD+HD)は3例で1ヶ月生存はHD例3例(43%)、PD例0例、PD+HD例2例(67%)でこの2例は長期生存した。Cr最高値はPD中7.8±2.3mg/dl、HD中4.9±1.6mg/dlで、透析関連合併症はHD中に3例(43%)に出血傾向、1例(14%)にポンプ感染、PD中に1例(17%)に出血傾向を見た。 (1) 透析群の成績は対照群に比較して遜色はなかった。 (2) PDの透析効率はHDに劣るが、透析関連合併症は少なかった。 (3) 初期にPD、安定期にHDに移行する透析法が望ましい。
著者
早坂 勇太郎 高橋 公太 東間 紘 阿岸 鉄三 杉野 信薄 太田 和夫 小路 久敬 打越 由紀子 峰島 三千男 江良 和雄 星野 敏久 高橋 和雄 寺岡 慧
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.60-63, 1988

C/CA系のHD療法においてHD開始15-30分前後に補体活性化により患者白血球数が一過性に減少することが報告されてきた。一方、補体活性化作用のない抗OKT3モノクローナル抗体投与後も一過性の白血球減少を生じ、抗体結合後の荷電の変化によることも推察された。このため陽(陰)イオン交換樹脂を用いて白血球に対する吸着率を検討した結果、HD患者白血球では陰イオン交換樹脂に対する吸着率が高いだけではなく、正常白血球ではみられなかった陽イオン交換樹脂にたいしても80%以上の吸着率を示した。またHD患者白血球はHD開始15分前後に陰イオン交換樹脂に対する吸着率が低下し、この時期の患者血漿を正常白血球に添加、incubateすると正常白血球の陰イオン交換樹脂に対する吸着率が増加した。
著者
村上 達哉 奥出 潤 大滝 憲二 大場 淳一 郷 一知 松居 喜郎 酒井 圭輔 田辺 達三
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.1121-1124, 1988

先天性心疾患における右室-肺動脈間の再建に使用する目的で、グルタルアルデヒド処理ウマ心膜(Xenomedica®)を用いたvalved conduitを自作し、その水力学的特性についてin-vitroで実験を行なった。一尖弁・二尖弁・三尖弁を持った三種のconduitを作成し、これを補助人工心臓ポンプを中心とした実験回路に装着して実験を行なった。心拍数・駆動圧を種々に変化させるとともに、弁部分に対する圧迫や偏平化による弁機能への影響についても検討を加えた。三種のconduitのうち、一尖弁conduitは全般的に逆流が多く変形にも弱かった。また三尖弁conduitは逆流は少ないが、圧迫変形によって弁抵抗が増加した。これに対して、二尖弁conduitは各種条件下で比較的安定した性能を示し、圧迫に対しても弁機能が大きく損なわれることがなかった。したがって、本conduitは胸骨と心臓の間で圧迫されるような臨床例でも十分に機能を発揮しうると考えられた。
著者
石原 利員 稲垣 大 五十嵐 伊勢美 北野 知之 前田 憲志 新里 高弘 瀬崎 良三 臼田 正恒
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.724-727, 1984

血液ろ過中の循環血液量をヘマトクリツトを指標としてプログラム制御するため, 循環血液量連続測定装置, マイクロコンピコータ, 補充液注入装置から構成される循環血液量自動制御装置を試作した。ヘマトクリツトは, 血液および限外ろ液の電気抵抗率から, Geddes, Gramらの式を利用して計算し, これから循環血液量変化を求めた。制御アルゴリズムは制御対象の動作遅れを一次遅れ+むだ時間で近似し, フイードバツク制御とフイードフオワード制御を併用して設計した。本装置を用いて臨床試験を行なつたところ, 血液量を設定した値の3%以内に維持する事ができた。また, 一時的にフイードバック制御を停止して実際の血液量と設定値間に偏差を生じさせた後, 再びフィードバック制御を開始した場合に於ても血液量は速やかに設定値に収束してむり, 安定した循環血液量の制御を行うことができた。
著者
井手 博文 野中 健史 藤木 達雄 佐藤 政弥 遠藤 英仁 須藤 憲一
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.332-336, 2000-05-15
参考文献数
13

PCPS装着時に, 左室後負荷軽減の為に併用される経大動脈弁的左室ベントカテーテルの挿脱着が可能な, 新しいIABPカテーテルを開発し, 臨床応用に向けて評価を行った。対応するベントカテーテルはthin wall, 外径12F, 全長95cm, テフロン製。IABPカテーテルの構造として, 容量35ccバルーンおよびバルーンガス給排管としてのカテーテル (外径7F, 全長65cm) に加え, 左室ベントカテーテルが通過可能な, 全長約20cm, 外径5mm, ポリウレタン製の挿通管を, バルーン部のみに有し, その先端にベントカニューラ抜去後閉鎖するシリコンゴム製弁を有する。ベントカテーテルは, 同挿通管を介して, 経大動脈弁的に左室に挿入される。ベントカテーテル操作向上の為, 同挿通管内面をシリコンコーティングすることにより, 滑り抵抗は約1/2に軽減した。ベントカテーテルは, モック試験にて, 最大流量, 約600m1/minが可能であった。
著者
磯村 正 久冨 光一 西見 優 平野 顕夫 川良 武美 諌本 義雄 大野 兼市 林田 信彦 松添 慎一 小須賀 健一 大石 喜六
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.717-719, 1992-04-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
7

最近1年間に施行された冠動脈バイパス術のうち、術前自己採血が不可能であった24例を対象とし、術中セルセーバーのみ使用したもの(C群n=9)、ヘモコンセントレーターのみ用いたもの(H群n=6)、および、両者の併用例(M群n=9)に分類し、術後出血、同種血輸血量の検討を行った。各群間の年齢、体外循環時間(ECC)には有意差は認めなかった。自己血回収量はC群620±176ml;H群530±148ml;M群779±287mlであり、M群が他の2群に比べ有意に増加していた。術後12時間の胸腔ドレーン出血量をみると、C群720±363ml、H群372±159ml、M群413±167mlと、C群で有意に出血量の増加を認めた。今回検討した開心術に際しての自己血回収法の中では、ECC前後の出血はセルセーバーで、人工心肺残留血はヘモコンセントレーターで濃縮返血した群で、自己血回収量が最も多く、セルセーバー単独使用群に比べ、術後の出血量は有意に少ないため、最も有用な方法であると考えられた。
著者
松田 光彦 坂田 隆造 伴 敏彦 曽根田 純一 西村 和修
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.1109-1112, 1986-04-15 (Released:2011-10-07)
被引用文献数
1

セルセーバーを用いて行われた心臓手術症例において、これを用いなかった症例との間で、術前後のヘマトクリット値、血中蛋白の変動について検討した。セルセーバー使用群では、時に術直後、ヘマトクリットが異常に高値をとったり、蛋白の改善が非常に遅い症例がみられた。特に、術後1日目のヘマトクリットが、セルセーバー使用群で高く、蛋白、特にグロブリンに低い値がみられ、これは術後の回復、感染に問題があると思われた。セルセーバーを心臓手術の症例全部に使用するには問題があり、使用する場合には一手術例あたりの使用回数(即ち、処理後の再利用血液量)に限界があると考えられる。
著者
C. JOHN M.D. NORMAN 高場 利博 桜井 靖久
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.197-203, 1975-08-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
1

我々は10年来原子力人工臓器の研究に携わってきたが, 原子力左室補助ポンプの 2種類のシステムがようやく仔ウシによる生体実験の段階に達した. 二つのシステムは120g, 1600キューリーのPu-238 (酸化プルトニウムの形) を含有する核熱源を用いている. 第一のものは, 電子的に制御された, 弁もシールもない蓄熱式往復エンジンで, 制御のための情報は, ホール効果型センサーによって得られる. 第二の左室補助システムはポンプ駆動用の高い水圧に変換されるガス高圧をつくるのに核崩壊によって生じる熱を利用している. エンジン効率は7~16%に達し,ポンプ効率の計測値は85%が得られているこの両システムを生体の左心室といかに同期するかが解明されてきた. 初期の短期間 (175時間) の埋込み実験によって本法の可能性が明らかにされ, ンステムの改良と平行した生体実験の長期間実施が期待されている. しかしなお, 効率向上, 信頼性向上, 性能の向上, 小型化など多くの懸案が残されている.
著者
黒柳 能光
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.24-35, 1999-02-15 (Released:2010-10-28)
参考文献数
137
被引用文献数
1
著者
酒井 康行 成瀬 勝俊 長島 郁雄 武藤 徹一郎 鈴木 基之
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.18-23, 1995-02-15
参考文献数
11
被引用文献数
2

体重10-15kgの肝不全ブタ用のハイブリッド型人工肝臓モジュールに必要とされる細胞数の1/4(2.5×10<sup>9</sup> cells)に相当する初代培養ブタ肝細胞スフェロイドを, 酸素供給用シリコンチュー・ブを装着した1-Lスケールのスピナーフラスコを用いて, 約1日で形成させることができた. このスフェロイドをディッシュレベルにおいて, さまざまな培養形態で10日まで培養した. スフェロイドをそのまま緩やかに浮遊培養(旋回培養)すると細胞数の減少が起こるが, 細胞当たりの機能発現は単層培養細胞の3-5倍であった. コラーゲンゲル包括スフェロイドは, 浮遊培養と比較して機能発現が低下する傾向にあった. 100%のブタまたはヒト血漿と直接接触させながら浮遊培養しても, スフェロイドのアンモニア除去能は合成培地中と比較しても, 全く低下が見られなかった.