- 著者
-
窪田 悟
大倉 元宏
- 出版者
- 一般社団法人 映像情報メディア学会
- 雑誌
- テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.12, pp.1245-1251, 1986-12-20 (Released:2011-03-14)
- 参考文献数
- 28
- 被引用文献数
-
1
CRTディスプレイの表示モード (陽画表示と陰画表示) について, 視作業のパフォーマンス, 視覚負担などの点から比較検討した.実験1では, さまざまなコントラスト条件を設定し, 両表示モードを比較した.結果は, コントラストが極端に低い場合は, 陽画表示の方が陰画表示よりも作業パフォーマンスが良い.しかし, 適正なコントラストが確保された条件では, 表示モードの違いによる作業パフォーマンスの有意な差は認められない.瞳孔径は, 発光部分の輝度およびコントラストが等しい条件で比較すると, 陽画表示の方が陰画表示よりも0.2~0.3mm小さい.両表示モードとも, 管面外光反射輝度が2~21cd/m2の範囲では, 適正コントラストはおおむね5 : 1~20 : 1の範囲にあると考えられる.実験2では, 表示モードと視覚負担の関係を検討したが, 適正なコントラストが確保された条件では, 表示モードの違いによる視覚負担の有意な差は認められなかった.