著者
大坊 郁夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.17, no.73, pp.33-40, 1993-11-25
被引用文献数
2

対人コミュニケーションの過程はメディア、個人属性、対人関係、状況など多くの要因からなる。社会的行動の中心的な要因であり、多くの機能を担っている。それは、情報伝達、相互作用調整、親密さの表出、社会的統制の行使、サービス・作業目標の促進などである。これまでのように、チャネルの用いられ方だけでなくその機能を把握していく必要がある。コミュニケーションは対人的な親密さを反映する。その親密さは発言や視線の直接性を高め、しかもそれは、親密さを意味すると解読される。しかし、親密さが結合段階に達すると、さらには増大せず、減退することにも見られるように、コミュニケーションの機能は関係の段階に応じて変化するものでもある。
著者
浜口 斉周 道家 守 金子 浩之 井上 誠喜
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.38, pp.95-98, 2008-09-25

TVML(TV program Making Language)とTVML Playerのインタラクティブ再生機能を用いて,キーボードでCG(コンピュータグラフィックス)キャラクタをリアルタイム動作させる"アドリブシステム"を開発した.アドリブシステムはリアルタイムで制御されるため,番組出演者と臨機応変に掛け合いをさせることができる.また,スクリプトベースなので制作現場で直接動作・演出を編集・加工することができる.さらに,声優の声を入力としてリアルタイムにCGキャラクタのリップシンクが可能である.ノートパソコン1台で動作するためコンパクトで,番組制作現場で使いやすいシステムとなっている.
著者
田窪 米治 竹田 守 田村 達彦 岩井 宏 高原 博司 小森 一徳 別所 芳宏 山下 一郎 宇喜多 謙二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.544-549, 1990-05-20
被引用文献数
1

ハイビジョン用液晶投写型テレビに応用できる高密度TFTアレイを開発した.高密度で高開口率を実現するために反射型構造を提案した.また, 対角約2,3インチの基板内に約136万画素を集積したTFTアレイを試作し, 画素ピッチ30(μm)×35(μm)で70%の開口率を実現した.同時に, 高密度化に伴って問題となるTFTアレイの寄生容量の画像への影響を抑えるために, TFTアレイ構成と駆動方法を組合わせた新方式を開発した.そして, 今回試作したTFTアレイを用いた液晶投写型テレビの画像評価により, その効果を明らかにした.
著者
竹内 龍人
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.24, pp.7-14, 2009-06-16

シーン(情景)がもつ意味的カテゴリーや空間レイアウト,シーンに含まれるいくつかの主要なオブジェクトを総称してシーンのgistという.本稿では,シーンのgistがいかにして検出,認識されているか,その視覚メカニズムの解明に向けた研究を概説する.たとえ見たことのない画像でも,そのgistは一目で認識される.gistの情報は,高次の意味的ネットワークを駆動することにより,オブジェクトの検出や認識を促進する.視覚システムはまた,シーンの情報を積極的に利用して視覚探索を行う.gistの認識過程や,シーン情報に基づくトップダウンの過程を組み込んだ視覚探索のモデルは,自然画像を探索する際の観察者の注視領域を精度よく予測することができる.
著者
長田 昌次郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.649-655, 1977-08-01
被引用文献数
28 13

本論文は奥行知覚をもたらす多くの視覚要因の効果を定量的に評価することを目的とする.まず, 評価量として各視距離とその距離における奥行弁別閾との比を奥行感度と定めた.つぎに静止状態での観察および体を左右に動かした状態での観察を4種の視距離について行い, 奥行弁別閾を測定した.その結果より各要因の奥行感度を求め, 距離10m以内では両眼視差がもっとも有効であり, 遠距離では運動速度が最適であれば運動視差が有効であることを確かめた.
著者
射手矢 賢 加藤 俊一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.19, pp.9-12, 2012-05-16

我々は,実店舗において一人一人の消費者に適した情報推薦を行うことを目指しており,実店舗空間(Smart Shop)を構築し,消費者がどのような商品に興味を持っているかを購買行動から推定し,デジタルサイネージを用いることで情報推薦を行う研究を行ってきた.本研究では,商品への興味度は購買行動中に変化していると考え,商品への興味度変化を考慮した情報推薦をすることを目指し,商品への興味度と脳血流などの生理的指標の関係を明らかにすることを目的とした.商品に対して興味がある場合と興味が無い場合では,右側前頭葉に有意差が多く見られ,そのときのoxy-Hb値の増加は興味がある場合の方が大きかった.またLaterality Indexを行ったところ,商品に興味がある場合と興味が無い場合では有意差は見られず,時間が経つにつれて左の反応が強くなる傾向が見られた.
著者
戀津 魁 石川 圭一 菅野 太介 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.17, pp.181-182, 2013-03-08

ゲーム等に用いられる表現として,プレイヤーの選択に応じ異なるエンディングを迎えるマルチエンディングシナリオがある.通常のシナリオと異なり,執筆する際にプレイヤーに提示する選択肢及びその選択に応じた複数のストーリーを制作する必要があり,情報量が肥大化する.本研究では既存のゲームシナリオ分析から,分岐点となる選択肢の形式及び分岐後のストーリーの構造を抽出し,これを用いた情報管理による執筆支援を行う.
著者
菅野 太介 青山 優也 戀津 魁 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.17, pp.175-176, 2013-03-08

シナリオは映像コンテンツのシーンの構成、登場人物の動きや台詞などを文章で表したもので、映像コンテンツの設計図である。本研究ではシナリオを構成するメインストーリーとサブストーリーが含まれるシーンを分析し、その結果に基づいてシーンを視覚化するシステムを開発し、シナリオ制作を支援した
著者
杉原 康正 伊藤 富夫 洞口 祐
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.270-279, 1965

色切換格子つきの単電子銃カラー受像管カラーネトロンを開発し, 色再生方式に線順次式のカラーネットシステムを用いた新しいカラー受像機を実用化した.回路はすべてトランジスタ化し, ポータブルカラーテレビとしてまとめた.ここにその動作原理, 各回路の設計概要, 構造, 特長について紹介する.
著者
北野 智也 菊池 眞之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.17, pp.69-72, 2009-03-18
参考文献数
4

世の中にはさまざまなデザイン(図)があり,それらの知覚のしやすさは,ウェルトハイマーが提唱したゲシュタルト心理学(Wertheimer,1923)で定義されるゲシュタルト要因によって決定される.近接の要因と閉合の要因が複合した際については閉合の要因が強く働きやすいことがすでに研究されているが,近接・閉合の要因に類同の要因などを含む他の要因を複合させてその強弱を調べた先行研究は少なく,両眼立体視(左右眼網膜像のずれに基づく奥行知覚)のもとでゲシュタルト要因が複合する場合の知覚について調べた先行研究はない.本研究では,以下の2点について実験を行った.第1の実験では,前額平行面の水平・垂直方向や,奥行方向に関して知覚的な距離に差異があるか否かについて調べた.第2に残りを生じさせない要因を含ませない刺激を使用し,幾つかの要因の3次元的な側面について調べるべく,両眼視差による3次元刺激を用いて実験を行った.その結果,第1の実験よりX軸方向,Y軸方向,Z軸方向の知覚的距離はほぼ同一であることが導かれた,第2の実験より,閉合の要因に3次元的な凹凸を持たせるとグルーピング力が強くなることが示唆された.
著者
今村 弘樹 藤村 誠 黒田 英夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.550-554, 2007-04-01

In conventional methods of dividing peakes in histograms, in advance, we have to know the number of peaks in a histgram. By using the weighted sequential fuzzy cluster extraction whose condensation is redefined for dividing peaks in histograms, we can divide peaks when the number of them is unknown.