著者
河北 真宏 岩澤 昭一郎 ロペス ガリバー ロベルト 牧野 真緒 近間 正樹 テヘラニ メヒルダド パナヒプル 石川 彰夫 奥井 誠人 井ノ上 直己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.24, pp.25-28, 2013-06-03

我々は、あたかもその場にいるかのような臨場感の高い超多視点裸眼立体映像を提示することで、人と人とのより豊かなコミュニケーションの実現を目指している。この目的のために、約200台のハイビジョン(HD)プロジェクタからなる200視点大画面裸眼立体ディスプレイを開発し、人や車などの実物大表示を可能とした。また、小型HDカメラユニットからなる撮像システムも開発し、実写の立体撮影も可能とした。2013年4月より、これら超多視点裸眼立体映像システムを大阪駅北のうめきたに導入し、超臨場感通信のための社会実証実験を開始したので紹介する。
著者
石橋 賢 Luz Toni Da Eynard Remy 北 直樹 姜 南 瀬木 宏 寺田 圭介 藤田 恭平 宮田 一乘
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.J11-J16, 2012-01-01
被引用文献数
1

In our entertainment VR application, the user can move freely through a virtual city by using a web like SpidermanTM. In this application, the user wears a web shooter, which is a device to shoot webs, and takes aim at a target building. Then, when the user swings his/her arm ahead, a web is launched and it sticks to the target building on the screen. After the web sticks to the building, the user's arm is pulled in the direction of the target building by a pulling force feedback system, which gives the feeling of pulling to the user directly and smoothly, as if he/she were attached to an elastic string. Finally, the user moves to the target building. In three exhibitions, we surveyed the effectiveness of the application by questionnaire. We were able to confirm that a lot of users had enjoyed and were satisfied with our VR application.
著者
〓 怡虹 鳥海 有紀 大沢 裕 坂内 正夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.86-93, 1991-01-20
被引用文献数
1 2

8色または16色程度を同時表示可能な, 簡易型のルックアップテーブル形式のディスプレイを対象とした限定色カラー画像の作成法について述べる.本方式の特徴は, 画像上で多くの色を割当てたり, 色の割当てを少なくする部分を会話的に指定し, 作成者の好みに合致した画像を作成可能な点にある.処理は次の3つのステップで行われる.まず, (1)システムは標準的な限定色画像を自動的に生成し, それを提示する.(2)作成者は好みに合わせ, 画像上で割当てる色の数を制御する部分を矩形領域で指定し, 併せてその部分の重視の程度と色割当てのタイプを指定する.(3)システムは指示に合わせて, 指定部分に多くの色を割当てたり, 少ない色を割当てるなどの制御を行う.この(2), (3)のステップを繰り返して好みに近い画像を得ようとするものである.これを実現するため, 色空間中で同一色を割当てる範囲の大きさ(D)をパラメータとし, 多くの色を割当てる部分には小さなD値, 少ない色を割当てる部分には大きなD値を設定するという手法を提案している.
著者
陳 延偉
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.1773-1777, 2009-12-01
参考文献数
20

近年,新しい多次元信号解析手法として独立成分分析法が注目されている.従来の主成分分析法に比べると,独立成分分析法は2次以上のモーメントの非相関化を行うので,非直交的な成分分離も可能である.画像認識分野にも応用され,大きな成果をあげている.本講座では,ICAの基礎理論および画像認識への応用例について解説する.
著者
瀧口 吉郎 大川 裕司 宮川 和典 小杉 美津男 鈴木 四郎 久保田 節 加藤 務 設楽 圭一 谷岡 健吉 Park Wug-Dong 小林 昭 平井 忠明
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.57, pp.13-18, 1998-10-22
被引用文献数
1

高感度固体撮像素子を目指して、a-Seのアバランシェ増倍現象を利用したHARP光電変換膜とMOS型トランジスタからなる固体走査部とを多数のInの柱で接合した固体HARP撮像素子の研究が進められている。この固体撮像素子では走査回路の耐圧が60Vであることから、HARP膜の印加電圧が60V以下に、すなわち使用できる膜の厚さが制限される。そこで、この条件下においてもっとも良好な特性の得られるHARP膜の膜厚についての検討を行った。その結果、0.4μmの膜厚とすることで、印加電圧60Vにおいて目標とする4倍の増倍率を暗電流が抑制された状態で実現できることが明らかになった。また、HARP膜のさらなる感度向上を目的として、Te添加による光電変換効率の改善を検討し、シミュレーションと試作の両面からTe添加により緑色光に対する光電変換効率を従来の2倍以上に向上できることを確認した。
著者
相澤 清晴
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.445-448, 2009-04-01
被引用文献数
7 2

何らかの電子的な手段で日常生活の有り様,活動をライフログとして取得することで,体験のディジタル化とアーカイブ化の道が開ける.そのようなディジタル体験ログを残すことで,今まで何気なく過ごし,見落としたり,忘れたりしてきた情報を活用することが可能になる.本稿では,ライフログに関してその概要を述べるとともに,われわれが進めてきた研究のうち,汎用目的指向のユビキタスホームでのライフログと特定応用指向の食事ログについて紹介する.また,現在,特定応用に特化したライフログは,さまざまなWebアプリケーションとして身近なところで始まっている.どのようにライフログの展望を描けばいいのかについても論じたい.
著者
及川 健一郎 堀田 政二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, no.32, pp.39-40, 2014-08-12

Facebookの話題にしている人(以下,話題指数)の数という数値を用いて,企業の株価の増減を予測する.話題指数とは,Facebookの個人ページに対して,他ユーザが行ったアクションの直近一週間の総和のことである.予測は,AdaBoostを用いて,9社について行った.話題指数の期間を変動させて学習を行ない,翌日の株価の増減を予測したところ,平均で58.8%という正答率を得た.また,他の企業の学習データも用いて学習させて予測を行ったところ,平均で67.7%という正答率を得た.
著者
松井 知子 古井 貞熙
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.41, pp.19-24, 1996-07-16
被引用文献数
4

話者認識は、発声者が誰であるかを自動的に判定する技術である。本論文では、話者認識の基本的な説明をするとともに、テキスト指定型話者照合方法について解説する。テキスト指定型話者照合方法は近年注目を集めている方法で、装置を用いるたびに装置側から新しい言葉を指定することによって、テープレコーダなどによる悪用を防ぐことができる。更に近年、高品質マイク、静かな環境で録音したデータに関しては、多くの研究機関が99%以上の高い話者認識率を報告するようになったが、背景雑音、回線歪み、事前閾値などに関する課題が残されていることを紹介する。最後に、話者認識研究の展望について述べる。
著者
白 文明 吉村 季織 高柳 正夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.33-38, 2014-01-21

近赤外分光光度計あるいは可視近赤外用ハイパースペクトルカメラでの測定結果にPLS (Partial least squares)回帰法を適用して,ブルーベリー果実の糖度,酸度,アントシアニン含量の測定が可能かどうかを検討した。透過測定と拡散反射測定のいずれが有利か,検量モデルの作成には品種の区別が必要か,測定部位を選ぶ必要があるか〔萼(がく)の部分で測定しても大丈夫か〕などを検討した。その結果,測定と解析を適切に行えば,十分に実用レベルの精度での分析が可能であることが明らかになった。
著者
中田 孝憲
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.8, pp.711-716, 1982-08-20

画像応答システム(VRS)は, 電電公社が開発を進めている会話形画像情報システムのひとつであり, 本稿ではこれまでの実験サービスを通じて確認された, 本システムの諸装置, ソフトウェアの特性および利用状況, 効用などサービス面での調査実施状況について紹介する.
著者
栗岡 辰弥 南 浩樹 藤澤 俊之 加藤 隆 奥田 治雄 沼澤 潤二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.55, pp.23-29, 1998-10-16
被引用文献数
13

ディジタル放送時代の家庭用記録装置は、視聴者の好みの番組を自動的に収録し、見たい番組をいつでも簡単に取り出せる"いつでも機能"が求められる。このような新しい機能をもった記録装置をホームサーバと呼んでいる。我々は、ディジタルハイビジョン放送を収録しながら再生できるホームサーバ実験装置を開発した。この実験装置は、階層的記録方式を導入することでハイビジョン番組を4時間以上収録でき、壁掛けテレビに内蔵できるハードウエア規模で実現した。本報告では、開発した実験装置の構成とその主な要素技術について概要を報告する。
著者
飯島 泰蔵
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.596-602, 1973-08-01

情報量の定量的表現法はシャノンによって確立され, すでに広く用いられている。しかしこの情報量なる概念は, 本来の情報のひとつの側面を定量化しているに過ぎないものであって, 他の側面から見た情報の定量化問題が未解決のまま残されてきた。本文は個々のパターンがそれ自体として持つ情報を定量的に表現する方法として, 空間情報量と呼ぶ新しい概念を定式化し, この問題を解決するひとつの糸口を示そうと試みたものである。