著者
宮崎 斉 高橋 桂太 金子 正秀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.55-58, 2013-02-09

本論文では、人間とロボットが円滑なインタラクションを行うための手法を提案する。同伴対象である人間に対し、ロボットから積極的に「手つなぎ動作」を提案し、つないだ手で様々な行動をとることによって、的確に人間にロボットの意図を伝えることを可能とする。さらに「手つなぎ」状態を人間からロボットへの意思伝達手段にも利用し、人間の手の動きや接触の状態などをセンシングすることで速度調節などの人間側からの要望を即座にロボットに伝達する。このように人間からロボットへの意思伝達機能、ロボットから人間への意図伝達機能をもって、人間-ロボット間の相互的な意図の伝達を実現する。手法の応用例として案内ロボットについて述べる。
著者
阪口 栄穂 内海 章 須佐見 憲史 近藤 公久 和田 健
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.5-8, 2016-03-01

人の注意を誘導し視覚的な気づきの誘発によって自動車運転などの人の行動を適切に支援するためには,注意誘導に加えて誘導による視覚的気づきの生起を検知する手段の実現が重要となる.本報告では,ディスプレイ上に表示した文字を探索する課題において注意対象に対する矩形枠の表示による誘導と,注意対象の動きと眼球運動の相関を利用した気づき検知について検討する.実験の結果,矩形枠表示による誘導効果および眼球運動を利用した気づき検知の有効性が示された.
著者
佐藤 源貞 野口 泰一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.155-163, 1964-03-01

筆者らはわが国におけるVHF帯テレビ放送の受像用空中線として, ch.1よりch.12までの全チャネルをカバーする, いわゆる複合オールウェーブ空中線を開発した.本稿はこの空中線開発の経緯, ならびにその諸特性について記したものである.
著者
石塚 光洋 塩崎 裕也 折口 貴彦 坂田 一朗
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.30, pp.13-16, 2010-07-23

3DフルHDプラズマディスプレイを実現するため、3D化に必要な技術として、パネル性能向上を目的としたセルデザインと材料を新規開発した。また併せて3D表示時のクロストークを低減する新たな駆動方法を開発した。これらの技術内容を紹介する。
著者
藤原 徹
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.62, pp.5-9, 2000-10-27

長編のCG映画を制作するにあたって、より高いクオリティと、より短い制作時間を要求される。これらを実現するために、ネットワークの高速化、ストレージの強化、制作スケジュール管理システムの導入、モーションキャプチャーシステムの導入、コストパフォーマンスの高いレンダリングサーバーの新規開発と導入といった技術的な工夫を行った。放送局内でこのような制作環境を作り、実際に映像制作を行うことによって、来たるべきデジタル放送時代へ向けて、デジタル映像制作のノウハウを蓄積することができた。
著者
高林 徹 本間 康文 武田 拓哉
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.42, pp.7-10, 2012-10-11
被引用文献数
1

赤坂サカス広場(TBSテレビ放送センター前広場)で実施した夏サカスイベントにおいて、コンテンツマネージメントシステムからIP回線で受けたサイネージ用コンテンツを他のサイネージ端末ヘエリア放送として配信するシステムの実施成果を報告する。このシステムは、通信とエリア放送を組み合わせて効率的にサイネージ用コンテンツを配信することができる。
著者
小川 将樹 妹尾 武治
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.43, pp.9-10, 2015-11-06

他者の言動や行動によって,我々の言動や行動が他者に同調するように変化することが知られている.これは社会心理学において同調効果と呼ばれ,様々な実験によって確かめられている.本研究の目的は,この同調効果がベクションにおいても同様に生じるか否かを確かめることであった.被験者は,強いベクションを報告する他者か,弱いベクションを報告する他者がいる状態,若しくは,他者がいない状態でベクションを誘起する刺激を観察し,ベクション強度を報告した.その結果,被験者は他者の報告に同調するようなベクション強度を報告する傾向が認められた.よって,ベクションに対しても同調効果が生じることが分かった.
著者
渡邊 睦 東 友紀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.280-289, 2002-02-01
被引用文献数
7 1

We developed a method for initial region segmentation based on the mixture Gaussian model. First, the distribution parameters corresponding to objects in a scene are estimated from intensity histograms by using the EM algorithm. Next, the range parameters for region segmentation are determined by using the estimated distribution parameters. Finally, that images are segmented by using these range parameters. Experimental results obtained by using real scenes from a PC program showed that the method was effective for the initial region segmentation task. This method can be used in a variety of object recognition systems applied for various industrial applications, including surveillance, in fixed ground sub-systems of intelligent transport systems (ITS), and in welfare support systems.
著者
島田 恭宏 塩野 充
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.1596-1604, 1990-11-20

本論文では, 小説等の日本語文(漢字かな混じり文)をかな点字に翻訳するパソコン上のシステムについて述べる.点訳処理は, (1)漢字に読みがなを振る, (2)かな文を点字の表記法に対応させる, の2つの処理から構成している.処理(1)では, 形態素解析アルゴリズムでよく知られている, 節数最小法を用いている.漢字かな変換では, 同字異語が問題となり, ことに1文字漢字の読み間違いが頻繁に起こるため, 音訓情報による読みの制御も1文字漢字に対しては行っている.処理(2)では, 分かち書き, 長音における長音符の使用, 助詞「は」「へ」などの処理を行う.これらの処理により, パソコン上で実験を行った結果, 漢字かな変換の正解率88.37%を得た.かな文の点字表記法への対応処理は, 一部の例外を除いては失敗はみられなかった.本システムは, (1)訂正作業が容易である, (2)ローコストなシステムを提供できる, などの特徴を持つ.
著者
生山 志乃 菊地 良子
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.27, pp.97-98, 2002-03-18

昭和初期を舞台にした姉妹の物語。毎日を穏やかに過ごしている姉さくらと妹すみれ。ある日すみれは、さくらが父の愛人だったのではないかということに気づく。ある日を坂井に消えてしまった両親。さくらは毎日、父の好きだったシューベルトの「野薔薇」を聴き続ける。さくらに頼って大人になることを拒否し続けていたすみれは、姉を通して少しずつ大人へと近づいていく。映画の中のある場面をとりあげ、初期段階のイメージから映像になるまでの過程を分析していく。その中で、登場人物の感情や制作意図などを解明していく。
著者
河原 敏文
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会年次大会講演予稿集 (ISSN:09191879)
巻号頁・発行日
no.30, pp.493-494, 1994-07-26

The computer graphics I'm pursuing are those that create an emotional sensation in everybody who sees them. I'll discus this theme in relation to my collective works, the laserdisc "XYZ".
著者
大向 一輝
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.1161-1165, 2011-08-01

近年,ユーザ同士の関係を第三者にも見える形で公開し,情報発信やコミュニケーションを行うソーシャルメディアが急速に普及している.明示化された関係情報は「ソーシャルグラフ」と呼ばれており,学際的研究の対象として注目されている.本稿ではソーシャルグラフの概要について述べ,基礎的な分析手法や応用事例,最近の技術動向を紹介する.
著者
中林 克己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.984-991, 1983-12-20
被引用文献数
14 1

テレビ映像とステレオ音像の相互作用は, 映像が音像の方向を支配するという形で存在すること, また方向支配に寄与する要因として映像の見込角, 映像への注目度が考えられることを示した.さらに, タイムコテドを必要しないテープロックシステムの概要を紹介した.