著者
新井 俊希 安江 俊夫 北村 和也 島本 洋 小杉 智彦 ジュン スンウク 青山 聡 HSU Ming-Chieh 山下 雄一郎 角 博文 川人 祥二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.21-24, 2016-03-04

サイクリック系3段ADCを用いた画素サイズ1.1μmの3,300万画素240枚/秒3次元積層構造CMOSイメージセンサを開発した.裏面照射型で3次元積層構造を,ハイブリッドスタッキング技術を用いることで,画素部とアレイ状に配置したAD変換器を画素エリア内部で接続した.3段パイプラインのサイクリック-サイクリック-逐次比較AD変換器により,変換時間周期を0.92μsに高速化した.3段AD変換器の構成とハイブリッドスタッキング技術により,3,300万画素において240枚/秒の高フレームレートを初めて実現した.画素速度7.96ギガ画素/秒の高速読み出しを実現しつつ,ランダムノイズ3.6電子とセンサ消費電力3.0ワットを達成した.
著者
長友 京子 奥田 正浩 池原 雅章 高橋 進一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.54, pp.1-4, 2002-07-25

コンピュータ、及び、情報技術の急速な発展に伴って、3次元モデリングやレンダリングは、多くのアプリケーションにおいてますます重要になっている。3次元メッシュは莫大な量のデータを持っているので、保存や、ネットワークからダウンロードする際に時間がかかる。大部分の3次元モデルを表示する為のアプリケーションは、ユーザーが低解像度モデルのみ欲しいときさえも、3次元モデルの全てのデータを獲得しなければならない。従って、プログレッシブ性を持つこと(3次元モデルの多重解像度伝達を可能にする)が、望まれる。本論文において、我々は、イレギュラーなメッシュをテクスチャ上でマッピングし、セミレギュラーに変えることで、3次元メッシュのプログレッシブな符号化法を提案する。その際圧縮には、2次元画像符号化アルゴリズムをメッシュ圧縮に適用する。ウェーブレット変換を使うので、符号化されたビットストリームは、プログレッシブ性を持つ。我々は、高圧縮率においても、オリジナルのモデルと視覚的に同等なモデルを得ることが出来た。
著者
伊藤 毅 岡 俊雄 高須 昭彦 中島 平太郎 林 謙二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.32-38, 1979-01-01

本稿は小特集"PCM録音"の一環として, 昭和53年8月18日機械振興会館で行った座談会を収録したものである.約2時間に亘る話の中から紙面の都合で半分以上を削ってここに掲載した.当日の話題の内容が失なわれないよう配慮したが, かなりの省略を行ったため, 座談の雰囲気および内容について意を充分尽くせない部分もあると思われる.ここに出席者の方々ならびに会員諸兄の御寛恕をお願いする次第です.
著者
首藤 晃一 入江 一成 熊谷 智浩 西尾 弦一 辻 久雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.77, pp.9-14, 1997-12-11
参考文献数
4

ホームユーザ、中小ビジネスユーザに対しオフィスと同様なLAN環境を提供する地域情報ネットワークシステムにおけるグループ管理サーバ(GMS)とローエンドカード(LEC)の開発について述べる。地域情報ネットワークシステムは、今後の普及が見込まれるパソコン通信サービスのためのアクセス系通信基盤としての役割を担い、地域社会に新たなコンピュータ通信の利便性を生み出すことを目的としている。本稿ではセンタ側に設置され情報の一括管理とネットワーク監視を行うGMSと、ユーザ宅に置かれインタフェースの変換と接続パソコン端末の自動検出を行うLECについて基本設計と評価結果を報告する。さらに、実用化に向けシステムの保守運用性向上のため必要なGMSにおけるパケットフィルタリングテーブルのダイナミック更新について述べる。
著者
小川 恭孝 徳田 英 佐々木 正巳 大宮 学 伊藤 精彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.503-508, 1985
被引用文献数
1 2

スポラディックE層伝搬による外国電波の混信などのように, テレビ信号を受信する際には, 混信による受信障害が発生することがある.本研究は, LMSアダプティブアレイアンテナを用いてテレビ信号の混信波を抑圧することを目的としたものである.アダプティブアレイアンテナは, 混信波の到来方向にアレイ指向性のヌルを自動的に形成し, 混信波を抑圧するものである.本研究では, 2素子のLMSアダプティブアレイアンテナのシミュレータを作製し, 実験的に混信波抑圧効果を明らかにした.実験においては, 所望波として第1チャンネルのテレビ信号, また, 混信波としては, 帯域の中心である93MHzの無変調正弦波を, それぞれ用いた.混信波抑圧効果は, シミュレータ出力のDU比と画面の主観評価試験結果を用いて評価した.その結果, パラメータの値によって良好な混信波抑圧効果が得られることが明らかになった.
著者
金子 隆芳
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.519-525, 1963

カラーテレビジョンの色信号空間が1つのUCS系をなすことは, 電子工学系と生理心理系との同形的対応という意味で興味深い.しかし心理的色彩空間にもいろいろな形があり, それぞれにUCS系が考えられねばならないが, それらに一般的に適用されうる適当な座標軸がありとせば何かを考えてみるとき, いわゆる<I>IQ</I>軸は必ずしも一般的ではない.かわりに可視スペクトル軌跡の両波長端を通るように定義された別の座標軸が示唆される.
著者
宮沢 篤
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.73, pp.49-52, 2002-11-13
参考文献数
7

現在までに,世界中のさまざまな会社から,その時代の最も進んだコンピュータ技術を取り入れた,非常にたくさんのゲームが発表されてきた.今日のコンピュータゲーム機は,幾多の技術革新を経て進化してきた,全く新しいインタラクティブなメディアである,といえるかもしれない.最近になって筆者らは,技術的にもコストの面からも一番現実的な多眼式のリアルタイム立体視ディスプレイのシステムを,カラーの透過型液晶パネルとレンチキュラー平板マイクロレンズを組み合わせて,これを高集積エンベデッドPLD (programmable logic device)を用いたリコンフィグラブルなプロセッサから動作させることによって実現した.このディスプレイは,特にコンピュータゲーム機や,次世代の携帯情報機器が提供するであろう,モバイルマルチメディア環境で最も有効と考えられる.本稿では,リアルタイム立体視ディスプレイのシステムを構成するハードウェア,ソフトウェアの両面と,最終的な3次元映像のコンテンツ制作までを視野に入れながら,モバイル向け立体ディスプレイのさまざまな可能性について検討する.
著者
吉松 浩
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.150, no.12, pp.1903-1912, 1996-12-20
参考文献数
29
被引用文献数
6

ウェーブレッド解析を用いた, 注視時眼球運動(固視微動)の平滑化を提案する.これは, 固視微動波形からノイズと瞬目を低減し, 平滑化された波形を抽出し, 固視微動波形の時間微分を容易にする, 得られた加速度等は, 固視微動の微視的挙動の解明に応用可能性が示唆される.本研究では, ウェーブレットにより平滑化された波形を, FIRフィルタのそれと比較した.応用として以下の評価法を検討する.<1>固視微動の位置-加速度のカオス的アトラクタ表示, <2>視線軌跡上にその加速度をベクトル表示した固視微勤評価法, <3>固視時の眼球に作用する微小な加速度の検出を3次の統計量を用いて検討する.<1><2>により, ドリフトを分析した結果を示す.<3>による斜方固視の分析結果を示す.眼球運動波形の平滑化と同一処理による瞬目の低減・除去を検討する.これらは, 視線と関係する虚像や立体画像を用いた, ディスプレイの視覚疲労への応用可能性がある.
著者
山口 惣一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.121-126, 1976-02-01
被引用文献数
3 1

UHF, VHF帯のテレビ送信用アンテナとして正方形の1波長ループを4個はしご状に配列し, その後部に反射板を付加したアンテナを提案し, 電流分布と指向性について, 実験および近似理論計算の結果を示した.このアンテナは簡単な構造ではあるが, 指向性の周波数に対する変化が少なく, 垂直面内にヌル点が存在しない特徴があり, 比較的高利得なアンテナである.
著者
菊地 秀彦 片柳 幸夫 樋口 正史 福田 一郎 佐藤 孝子
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会冬季大会講演予稿集 (ISSN:13434357)
巻号頁・発行日
no.2006, pp."8-1-1", 2006-11-20

We carried out oversea real-time HDTV-IP transmission experiment of the NFL Super Bowl XL. We compressed the HDTV video into 60Mbps of IP stream and transferred it from N.Y. to Tokyo by using NTT communications' MPLS lines.
著者
東海 彰吾 安田 孝美 横井 茂樹 鳥脇 純一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.1305-1314, 1995-10-20
被引用文献数
5

近年の世界的な情報ネットワークの発達に伴い, 宇宙現象に関する最新の情報が提供されるようになったが, これらは様々な形式や内容のデータであり, これらを統合し, 理解しやすい形に加工・提供することが望まれている.我々は, 実際に目にすることが困難な宇宙現象に対し, インターネット上で時々刻々と更新されるデータを用い, CGアニメーションによる現象の可視化と, インタラクティブな操作による視点移動や, 時間経過制御による現象の様々な角度から観察可能なシステムを開発した.本システムにより, 世界中に散在する各種データに準拠したCG映像を生成可能であり, さらに, マウス等を用いた対話操作による視点変更などによる現象の多角的理解が期待される.また, 適用例として, 1994年7月の彗星の木星への衝突現象を取上げ, この彗星の挙動を可視化するCG映像を制作し, 本システムの有効性を検証した.

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著者
奥田 和雅
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.14, pp.101-102, 2011-03-04

大人向けの邪道ヒーロー物を目指して制作を行ったバイオレンスアクション映画。
著者
安田 浩
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.409-415, 1995-04-20
参考文献数
7
被引用文献数
9
著者
水野 哲 長谷山 美紀 北島 秀夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.79-86, 1996-01-20
参考文献数
7
被引用文献数
6

動画像データ編集の初期段階において, 重要なカット点を検出する手法が, 数多く提案されている.しかし, 数フレームにわたり生じるクロスフェード等の準カット点が対象とする画像データに含まれている場合, これらの手法では局所的な類似性をもとに検出を行うため, その検出は難しい.本論文では, 領域分割を行うことによってショット内に存在する領域クラスを生成し, 準カット点を検出する手法を提案する.本手法は, 準カット点で領域クラスが消滅することを利用し, その検出を可能としている.また他の手法では, カット点により検出の手がかりとなる評価値が異なるが, 提案手法では様々な準カット点でほぼ一定の値を示すことが実験により確認され, 閾値の設定が容易である.本文の最後では, 実データを用いた実験を行い, 提案手法が未検出のカット点の減少に役立つことを示す.