著者
為永 辰郎
出版者
三重大学
雑誌
三重大学教育学部研究紀要. 自然科学 (ISSN:03899225)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.39-45, 1981

星食観測の新しい方法と予備的結果・問題点を報告する。高感度TVカメラによる望遠鏡像とデジタルタイムとJJY信号を同時に記録したビデオテ-プのスロー・ストップ画像解析により、一画面時間(約<special>1/60</special>秒)を分解能として食時刻を決定できることがわかった。今回のアルデバラン食(1980年9月2日)では、JJY信号とタイマーの同期不充分の為、食時刻決定精度は予備的に<special>1/20</special>秒であった。さらに星食進行状況のビデオによる再現は、天文教材として極めて効果的である事がわかった。
著者
谷口 耕輔
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

本文/三重大学大学院地域イノベーション学研究科 博士後期課程
著者
荒木 健太郎
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2018

内容の要旨・審査結果の要旨
著者
尾西 康充 岡村 洋子
出版者
三重大学
雑誌
人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要 (ISSN:02897253)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1a-15a, 2001-03-25

本研究で取りあげる梅川文男は,戦後,三重県議会議員(一期)・松阪市長(三期)をつとめ,革新の立場から手腕をふるった人物である。一九六一(昭和三六)年の就任から死去する六八年まで在職した松阪市長の時代には,文化行政の面で,いくつもの貴重な業績を遺している。『都市部落』・『農村部落』の出版(朝日文化賞受賞),三重県解放運動無名戦士の碑の建立,松阪市戦没兵士の手紙集『ふるさとの風や』の出版,本居宣長記念館の建設(完成したのは没後)などである。戦後半世紀を経た今日から見れば,もはやありふれたものに映るかも知れないが,当時としては,どれも時代に先がけた取り組みばかりであった。彼の取り組みの特徴を一言で述べれば,松阪が担っていたそれまでの歴史的な過去を,それらが持つ正の部分も負の部分も含めて正視しようという姿勢が貫かれている点にある。そのような行政上の実績を評価するうえで,忘れてはならないのは,梅川文男が戦前,農民組合の活動に携わりながら,プロレタリア詩を創作した詩人であったという事実である。戦前に活躍した三重県ゆかりのプロレタリア詩人として,四日市の鈴木泰治と並ぶ,きわめて貴重な存在である。雑誌「詩精神」は「プロレタリア詩雑誌の〈正系〉」(伊藤信吉)をうけ継ぐものであり,そこには,「堀坂山行」というペンネームで書かれた作品が毎号のように掲載されている。三四(昭和九)年一月から翌年十二月まで続けられた「詩精神」には,新井徹・後藤郁子を中心として,小熊秀雄・田木繁・遠地輝武・大江満雄・鈴木泰治など,すぐれた詩人が集まっていた。そのなかの一人として,「農民組合運動のさ中にある詩人」(新井徹)の立場から,梅川文男は農民運動および水平運動に直接関わる詩をいくつも寄稿していたのである。そこで本稿では,まず彼の文学活動について論及しようと考える(次号では,当時の農民組合運動について,淡路時代の記録を紹介しながら,彼の軌跡を明らかにしたい)。さらに巻末には,梅川文男に関わる研究資料として,大山とし氏から閲覧の許可をいただき,翻刻した書簡を紹介する。三・一五事件によって神戸で検挙起訴されていた梅川文男の様子がうかがえる貴重なものである。治安維持法違反の容疑で官憲に拘引されたのが二二歳,それから五年間も囚われの身となるのだが,その若さにもかかわらず,彼には「悟り切った人のようなユウユウたる御心境」がうかがえたという(書簡09 : 二九年六月一八日)。河合秀夫の妻いく子夫人が梅川の父辰蔵に宛てて記した書簡十六通,二八(昭和三)年七月一九日から三〇年九月二九日に至るまでの記録を,原文に従って掲載する。
著者
瑞樹 永祐
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2017-03

三重大学大学院 工学研究科 博士前期課程 電気電子工学専攻 量子エレクトロニス研究室
著者
渡邉 守
出版者
三重大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

野外で活動中の蝶類の糖濃度選好性を調べるため、三重県津市周辺と長野県白馬地区でナミアゲハとキアゲハ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、モンキチョウを捕獲した。捕獲個体は、直ちに、あらかじめ成分・濃度を数段階に設定しておいた糖溶液を3分間与え、その間の吸飲量を測定した。アゲハ類では20%糖溶液が最も好まれ、蒸留水は少ししか吸飲されなかった。日令の進んだ成虫ほど吸飲量は多く、雌の方が雄よりも多く吸飲した。一方、シロチョウ類でも20%糖溶液が最も好まれていた。モンシロチョウは糖濃度の違いの感受性が低く、スジグロシロチョウが高かった。また、モンキチョウは蒸留水をかなり吸飲することが分った。しかしシロチョウ類では、日令の違いによる吸飲量の差は得られなかった。これらの結果をそれぞれの種の生息地選択の観点から考察した。室内ではナミアゲハの雌を羽化させ、濃度を数段階に設定した糖溶液をそれぞれ1日1回3分間ずつ与えて吸飲量を調べた。雌は室温で常時三角紙内に静置するか室内のケ-ジ、戸外の網室で飼育した。20%糖溶液を与えた雌の寿命が最も長くなった。また、実験に供した雌を様々な日令で解剖し、保有していた卵数を数えた。これらの雌はすべて未交尾のまま保ち、産卵をさせなかったところ、低濃度の糖溶液を与え続けた雌では日令が進むと成熟卵の再吸収が認められた。「水」のみを与えた個体は絶食させたが個体よりも寿命が延びることも分かった。脂肪体の減少傾向は糖摂取量の少ない個体ほど強く、多い個体ほど弱かった。保有している成熟卵数は高濃度の糖溶液を吸飲した個体ほど多かった。この傾向は日令が進むほど顕著となっている。これらの結果を比較すると、摂取された糖は成虫の体を維持すりばかりでなく、卵成熟のためのエネルギ-源として使われていたことがわかった。
著者
鵜飼 康史
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2007-01-01

三重大学大学院工学研究科博士前期課程機械工学専攻
著者
丹羽 千晴
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2007-01-01

三重大学大学院生物資源学研究科博士前期課程共生環境学専攻
著者
境 和臣
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2007-01-01

三重大学大学院生物資源学研究科博士前期課程生物圏生命科学専攻
著者
中村 重臣
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2016-01-01

三重大学大学院 工学研究科 博士前期課程 物理工学専攻
著者
徳田 迪夫 内迫 貴幸
出版者
三重大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

木構造の設計をより合理的に行うためには、釘接合のメカニズムを基本に戻って詳細に調べておく必要がある。そこでまず第一に、木材に特有の釘の保持能力を調べる過程として、釘打ちによる木材の割れと保持力の関係に注目をしてみた。木材を切ったりすることなしに、割れ全体が視覚化できる方法はないものかと思考錯誤した結果、浸透性の高い胃透視用のバリウム液を釘打ちによって生じた割れ内部に減圧後に浸透させ、X線撮影によって割れの形状を定量的に簡便にできる方法を考え出した。第二に、打釘による割れを利用して、逆に木材の材質を判定することを試みた。打釘による割れはほぼ木材の比重に比例するが、樹種、成熟材か未成熟材といったものが大きくきいてくる可能性がある。これらの因子を打釘による割れから推定した。次のような結果が得られた。1)バリウムを釘打ちによって生じた木材の割れ内部に浸透させることにより、木材内部に広がる割れについても、定量化できた。2)割れの形状は試験管型、楕円型、すり鉢型の3種類で、いずれも同一割れ面積の楕円で近似が可能であった。3)釘の打ち込み回数の木材の割れ量への影響は極めて大きかった。4)異形釘は、スムーズ釘に比べると割れ量は少なかった。5)先端角度が大きい(鈍い)釘程、木材の割れは少なかった。6)木材の含水率が割れに及ぼす影響は大きかった。7)釘の打ち込み面が板目か柾目ということの割れへの影響は少なかった。8)釘内による木材の割れ量は同一樹種間では、木材の比重と釘径の関数として表せた。このことを利用して、釘接合部の設計の際の最適釘配置方法を釘径および木材の比重をパラメータとして提案した。しかし、樹種が異なると、それぞれ樹種特性があり、単純に比重の関数として表すことはできなかった。9)ヒノキは他樹種より釘打ちによる木材のの割れが少なく、しかも、比重に比例した引抜き耐力を有する粘りのる材であることが、バリウム浸透法で明らかになった。10)未成熟材と成熟材では同一比重でも、釘打ちによる木材の割れ量は大きく異なったが、生長の遅いベイツガは、比重のわりに材がもろくて、割れ量が少なく、材のどの部分でも、未成熟材と同じ性質を有していた。11)釘打ちによる木材の割れは樹種や材質と深い関係にあり、今後さらに本研究手法を用いることにより、木材の新たな材質の評価が可能であると考えている。特に国産のスギ、ヒノキと北米産の針葉樹との違いが明らかになり、スギ、ヒノキを建築用材として用いる際の長所が引き出せるものと考えている。
著者
原田 誠一 岡崎 祐士
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

研究代表者らは、幻覚妄想体験に対する新しい精神療法(認知療法)を考案した。気分障害・不安障害における認知療法の治療効果はすでに広く立証されているが、統合失調症の認知療法は国の内外を問わず十分確立されていないのが現状である。研究代表者らが認知療法の適応を統合失調症に広げる試みを行っている理由は、従来の治療法にあった以下のような重大な問題点・課題に対応するためである。(1)病識がなく通院・服薬を拒否する患者の治療導入を円滑にすすめる方法論の開発が不十分。(2)薬物療法抵抗性の幻覚妄想体験に対する治療法を開発する必要。(3)従来の治療では再発予防が不十分であったため、新しい再発対策が必要。(4)幻覚妄想体験によって生じるスキーマの変化への対応が必要。本年度は欧米における本分野の研究状況をレビューし、代表的な英国の専門書を翻訳・出版した(「統合失調症の認知行動療法」)。また、従来からある他の精神療法と認知療法の比較・検討を行い、認知療法が他の精神療法を補完する役割を果たしうることを示した(原田・臼井・岡崎:ことばの処方.岡崎編.統合失調症の診療学.中山書店、2002)。そして、以上の内容を学会誌に発表し(「都精協雑誌」2002)、初診の場における本法の利用法を述べ(「精神科」2002)、薬物療法との関連にも触れた(「精神科臨床サービス」2002)。加えて、認知療法の内容を当事者・家族に普及する啓蒙活動にも力を入れ、第35回全国精神障害者家族大会(2002.9)で教育講演を行い、家族会の機関紙(「ぜんかれん」2003)で内容の紹介を行った。
著者
上岡 広樹
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2019-03

三重大学大学院工学研究科 電気電子工学専攻 有機エレクトロニクス研究室
著者
WAN HUA
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2016-01-01

三重大学大学院 人文社会科学研究科 博士前期課程 社会科学専攻 地域経営法務専修
著者
小林 史生
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2015-01-01

三重大学大学院工学研究科 博士前期課程 電気電子工学専攻
著者
池防 太久磨
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2007-01-01

三重大学大学院生物資源学研究科博士前期課程共生環境学専攻
著者
古丸 明 河村 功一 後藤 太一郎 西田 睦
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

利根川河口域ヤマトシジミ漁場において、外来雄性発生種タイワンシジミCorbicula flumineaと両性生殖種ウスシジミCorbicula papyracea両種が分布していることが明らかになった。また、タイワンシジミは利根川だけでなく、幅広く日本の淡水域に見いだされた。両種の繁殖、遺伝に関する新知見が多く得られた。成果は以下の項目に集約できる。1)利根川で採集されたタイワンシジミは雌雄同体で卵胎生であった。ウスシジミは雌雄異体であった。2)タイワンシジミにおいて精子は減数しておらず、体細胞と同じDNA量を示した。3)タイワンシジミ受精卵の細胞遺伝学的な視察により、雄性発生過程を明らかにすることができた。第一分裂時にすべての卵由来の染色体が2個とも極体として放出された。その結果、卵内には雄性前核が一個のみ存在する状態となり、第一卵割期以降、精子由来染色体で発生が進んだ。4)利根川における移入種のなかに雄性発生タイワンシジミ2タイプが含まれていた。両タイプとも受精卵の発生過程の観察から雄性発生していることが明らかになった。5)雌雄異体種はウスシジミと判断された。ウスシジミとヤマトシジミの交配実験の結果、受精は正常に進行し、ベリジャー幼生までは発生することがわかった。産卵期や分布域が重複しており、両者の交雑がおこることが示唆された。6)ミトコンドリア遺伝子の塩基配列から、外来種と日本産のシジミの系統類縁関係を推定した。シジミ類は汽水種(ヤマトシジミ、ウスシジミ)と淡水種(タイワンシジミ、マシジミ、セタシジミ)の2つのグループにわけられた。淡水種において別種と判断された場合でも、塩基配列はほぼ一致する場合もあった。一方、ウスシジミは塩基配列から、韓国産である可能性が高いことがわかった。以上の結果から、利根川ヤマトシジミ漁場においてタイワンシジミ、ウスシジミが侵入しており、両種は餌、生息場所が完全にヤマトシジミと競合することは明かである。これらの種がヤマトシジミ資源に生態的に、遺伝的に悪影響を与える可能性が示された。
著者
北野 真示
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2015-01-01

三重大学大学院 工学研究科 博士前期課程 情報工学専攻