著者
工藤 郁子
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

本報告では、プロファイリングなどの自動処理に関する規律形成について検討する。個人のある側面を評価する目的で利用されるパーソナル・データの取扱いについて、社会的課題を分析し、提言案を公表した。この実践を通じて、レピュテーション・マネジメントの観点から、プロファイリングの自主的規律形成に積極的に取り組む企業や業界団体があることがわかった。
著者
寺島 裕貴 古川 茂人
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

聴神経フィルタ特性を理解するための計算モデルとして、自然音の教師なし学習モデルが提案されてきた。本研究では、より自然な音として自然環境下における音の変調を考慮に入れると、教師なし学習よりも音響課題に最適化された深層ニューラルネットワークがより良いモデルであることを示す。
著者
高木 大生 佐藤 理史 駒谷 和範
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

我々は、既存の短編小説から会話文を抜き出し、その一部を他作品の会話文と置換することにより、新たな超短編小説を自動生成することに取り組んでいる。このプロセスを機械的に実行するための準備として、我々はまず、星新一のショートショートに含まれる会話文に対し、発話者を特定する方法を実装した。この方法は、発話者を特定する手がかりとして、会話文の文体的特徴と、会話文の前後の地の文を利用する。
著者
上野山 勝也 松尾 豊 大澤 昇平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

経済の成熟に伴いベンチャー企業への期待が高まっている. 一方で,ベンチャー企業の成功要因の分析はその重要性から多く行われてきたが,情報が限られていた. 本稿ではWeb 上に近年増加する人材情報を活用し成功の予兆を発見する新たな手法を提案する. Cruchbaseという人材データベースを活用し人材の転職履歴情報を元に2 万社に対し人材の転職情報を元にベンチャー企業の評価を行った
著者
福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

人は,どのように味わいを感じているのだろうか.舌で,鼻で確かに感じている日本酒の感覚を,我々はどのように言葉で表現しているのだろうか.複雑なワインの香りを的確に言語化していく一流ソムリエの例を待つまでもなく,味わうという行為は高度に知的な営みであり,それは身体知である.本研究では,日本酒の味わいを例題としてとりあげ,人が味わいを認知し言語化するプロセスを記号論的モデルとして示すことを目論む.
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

機械学習技術が様々なシステムに組み込まれて,社会に広がっている.それにつれて,高い精度が得られる一方,説明可能性(ブラックボックス問題),公平性(差別・偏見問題),安全性(品質保証・動作保証問題)の課題も指摘されるようになってきた.本企画セッションは,5件の講演により,これらの課題に対する取り組みの動向を解説し,これからの方向性・対策を議論する.
著者
西崎 絵麻 坂口 早紀 尾崎 知伸
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本研究では,簡易版人狼であるワンナイト人狼を対象とした投票行動の分析結果を報告する.10名の被験者による約100ゲームを対象に,投票先と投票理由を収集し,その変化やパターン,傾向について分析を行った.
著者
土井 樹 池上 高志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

社会性集団とこれを構成する個体或いは局所個体集団の間に生じる現象に関する研究は古くから存在するが,個体の個性を考慮した上での両者の関係性は明らかにされてこなかった.本発表では集団のダイナミクスにとって個体の個性というものが系に対してどの様に振る舞うのか社会性昆虫のひとつであるセイヨウミツバチを通して解析を行った。
著者
福島 良典 大澤 幸生
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

ソーシャルメディアにたまった個人ログ,集合知を活用し,その人が今まで気付いていなかったが重要だと感じるニュースの推薦を行う.従来の研究では,自分が今まで過去に見た情報に似たニュースを推薦する研究が多かった.本項では,そういった過去に見たものに似た情報ではなく,過去に見た情報のログに基づき,その人が次に興味を持ちそうな情報を予測して,推薦することを目的とする.
著者
上村 恵子 小里 明男 志賀 孝広 早川 敬一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

本研究では国内外における人工知能(AI)技術の倫理、法、社会的課題(ELSI)検討団体が報告したガイドラインや提言について、特徴や相違点を整理し、各国および地域の国民性と関連付けて考察した。日・米・欧の各地域で発行されたガイドラインを対象として、頻出する語句や項目に着目して特徴を整理すると、日本のガイドラインでは研究者倫理や技術面の原則が中心であることに比べ、欧州では人の権利や責任に重点を置き、米国では自律型兵器の長期的なリスクにも積極的に言及しているなど、特徴の違いがみられた。これは、各国の宗教観やルール作りに対する考え方などの国民性や価値観の違いから生じるものと推察される。今後、国際的な議論において協調が求められる中で、このような価値観や考え方の違いをふまえ、より深い相互理解が求められると考える。
著者
坂田 雄亮 馬場 雪乃 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

機械学習を行う為には入力となる特徴量が必要であるが、抽象性の高いデータを学習対象とすると機械的な方法では本質的な特徴量を得られない場合がある為、人による特徴抽出を行いたい。人間をアルゴリズムに組み込むには本来であれば多大なコストが必要となるが、クラウドソーシングの発展により安価にかつ大量に人的リソースを得る事が出来る様になったため現実的なコストで人間参加型のアルゴリズムを組む事が出来る。しかし人間の能力には個人差があるため成果物の品質にばらつきが出てしまう。よって頑健化の為に複数のワーカの意見を統合した物を成果とする手法が一般に行われている。本研究では特徴抽出にクラウドソーシングを用いて分類器の生成を行う過程で、分類器の精度向上を目的として複数のワーカの意見を適切に統合する手法を考察する。そのような手法として畳み込みニューラルネットワークを応用してワーカの能力と各ノードの重みを纏めて学習する事でより良く意見統合を行うCrowd Neural Networkを提案する。上記の手法の性能を確認する為に4つの抽象性の高いデータセットを用いて実験を行い、提案手法が既存手法に優る例を示した。
著者
後藤 優介 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

深層学習を用いた,対話文の自動生成が行われるようになってきた.対話文の自動生成においては,対話相手との話の繋がりが重要視されるとともに,対話相手のキャラクタ性によって,対話に魅力を感じさせたり,コンピュータの向こう側に人格を感じさせることが重要である.しかしこれまでの研究においては,文章をある地方の方言にや,侍風に変換するなど,変換先の語彙集合が定義しやすいキャラクタ性を対象としてコーパスを作成,特徴を学習し,変換が行われることが多かった.そこで本研究においては,文章に語彙集合の定義が難しいキャラクタ性をもたせる変換を行う.特に本論文においては,「かわいさ」をキャラクタ性としてもたせることを目的とした,任意の文章にかわいさを付与するための方法を検討し,かわいさを付与できる文と付与できない文を評価した.結果,かわいさを感じさせる要素を付与する事はできたが,かわいさは文の内容に大きく依存することがわかった.
著者
大道 博文 林 柚季 目良 和也 黒澤 義明 竹澤 寿幸
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

近年,インターネット上でCGアバターを介した他者とのコミュニケーションが普及しつつある.しかしアバターの表情・動作パターンを生成する際,複数の感情が混在する表情やある感情を抑圧しているような表情を表現するための典型的な特徴や統一された指標は無く,モデル作成者の経験や感覚に依るところが大きい.そのため,非熟練者や表情自動合成手法による表情モデルの作成は現状困難である.そこで本研究では,感情の部分的表出(Action Unit(AU))の組み合わせに基づいて複数の表情アニメーション動画を作成し,Shefféの一対比較法を用いて表出したい表情に対する各AUの効果について分析を行う.本研究では“ツンデレ”と呼ばれる「快感情の抑圧表情」を対象として,Ekmanの知見に基づき“中立化”と“隠蔽”の二種類の抑圧表現を用いる.実験の結果,中立化によるツンデレ表現に最も適しているAUの組み合わせは,AU6+12(幸福の目,頬,口の動作)が弱いか無い,かつ赤面が起こっている表情であった.また隠蔽によるツンデレ表現に最も適しているAUの組み合わせは,AU4(怒りの眉)かつ赤面が表出している表情であった.
著者
佐倉 統 福住 伸一 中川 裕志
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

この論文の目的は,人とAIが一緒に写っている写真を対象にしてそれらの構図を分析すること(図像分析)が,人−AI関係の文化的相違の解明に資すると示すことである.試行的に得られたインターネット上の画像から,日本由来の写真では人とAI/ロボットは横並びに位置してこちらを見ていることが多く,欧米由来の写真では人とロボットがお互いに向き合っている構図が多いことがわかった.共視論研究(北山,2005)によれば,日本の浮世絵の母子像は何か別の物(第三項)を一緒に注視していることが多く,西洋の絵画ではこのような共視は少ないという.このような“共視”は人では生後9か月から見られるようになる.浮世絵の母子関係と同じパターンが人−AI関係にも見られるのだとすると,それはAIやロボットが人間の子供と同じく何物か(第三項)を共同注視することのできる存在,それだけの認知能力をもった存在として日本では無意識に認知していることを示唆する.欧米ではAI/ロボットはもっと人に従属する存在として位置づけられているのではないか.今後より体系的な図像分析をおこない,東アジア内での国際比較(日韓台)をおこなう必要がある.
著者
中原 健一 島田 史也 宮崎 邦洋 関根 正之 大澤 昇平 大島 眞 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

株式市場における売買審査業務をより効率的かつ合理的に行うために,定量的に見せ玉を検知する手法を提案する.本手法においては,教師ラベルを使用せずに相場操縦行為中に見られる不自然な取引履歴を発見するため,密度比推定による異常検知手法を用いた.東京証券取引所の上場銘柄の中より無作為に選択され,専門家チームによってラベル付けされた118 件の半日単位の一銘柄取引履歴による検証結果によると,見せ玉が疑われる事例の80%は,モデルが予測した異常度順にソートした事例の上位50%に含まれ,実務で使用されている単純な規則によるスクリーニングの結果と比較して更なる精緻化が達成できていることが示された.
著者
緒方 健人 佐藤 理史 駒谷 和範
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

本研究では、既存の短編小説を模倣利用した、超短編小説の自動生成を目指す。最も単純な模倣は、完全な複製である。しかしながら、複製した文章の一部を改変することで、単純な模倣から脱却し、創作に近づけていくことができると考えられる。本発表では、星新一のショートショート作品からいくつかの文を抜き出し、その一部を変化させたり、置換したりすることで、新たなる超短編小説が生成できる可能性を示す。
著者
藤井 雄太郎 安藤 哲志 伊藤 孝行
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

近年,SNSが急激に発達してきている. SNS上には未成年ユーザにとって有害な情報を配信するユーザも存在し,問題となっている. そこで本稿では,効率的に未成年ユーザに対して有害な文章をフィルタリングする事を目的とし,それらの文章を2単語間の共起情報を用いた判別方法により自動的に判別するシステムを提案する. また,実在しているSNSの文章を用いて判定実験を行い,本システムの有効性を示す.