著者
植田 康孝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

人工知能の進化により私たちの価値観や生き方が変わる。日本人は勤勉を尊ぶ価値観を根付かせて来たが、アニメ「おそ松さん」は6人兄弟が遊んで暮らす脱労働化生活を送る。「おそ松さん」的ライフスタイルとは、政府がベーシック・インカムを支給して物質的欲望を満たした場合、文化、芸術、旅行など「コト」についての関心を増やすことである。賃金が支払われるだけの労働を行う生き方に代わり、個性を大切にする生き方となる。
著者
江渡 浩一郎 沢田 洋平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

我々は、多数のデータを利用者が登録・編集可能にする集合知データベース「Wedata」を構築・運用している。ユーザはWebサイトの構造情報などのデータを抽出・登録し、日々変化する情報を統一的な手法で操作可能となる。現在125種類、総数41,000件以上のデータが登録されており、2010年12月に2427万件のアクセスを得ている。本論文では、Wedataの構築・運用及び利用状況についてまとめる。
著者
高畑 圭祐 星野 崇宏 柳 博俊 渋谷 友磯子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

既存のレコメンデーションシステムの問題点として、消費者に既知の情報を提示してしまうことや情報収集行動での閲覧内容と実際に購入したい内容が同一ではないことを無視した学習と提示を行う可能性があることにある。本研究では統計的機械学習のモデルに行動経済学的な知見を導入することでこの問題を回避するレコメンデーションシステムを開発し、中古車自動車情報提供サイトの大規模データに適用した解析例を報告する。
著者
荒川 直哉 山川 宏 市瀬 龍太郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

汎用人工知能とは,個別の課題に対して設計されるのではなく,さまざまなスキルを習得しうるように設計されるという意味で「汎用な」人工知能だといえる.人工知能の元来の目標の一つはヒトのような汎用性を持つ知能を実現することであった.近年,ロボットや機械学習など関連する技術の発展により汎用人工知能への関心が再び高まってきている.この発表では汎用人工知能へのさまざまなアプローチについて概観する.
著者
江間 有沙 長倉 克枝 田中 和哉 藤田 卓仙 工藤 郁子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

「技術が発達することでどういう社会になるか」ではなく「どういう社会を作りたいか」を考えるとき、倫理的、法的、社会的課題(ELSI)は一つの切り口となる。また、AIやロボットが普及する分野・時期、雇用や働き方への影響なども重要な論点である。本報告では、異分野・異業種の人たちからなるワークショップでの議論をもとに、人と人工知能・ロボットを取り巻く社会における論点と課題を整理・紹介する。
著者
伊藤 愼介 村井 翔 北虎 叡人 松村 真宏
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本稿では、大阪大学の待兼山に自生している竹林を阪大坂のブランディングに利用する試みとして行ったイベント「流しそうめん@阪大坂」について報告する。地域住民と一緒に竹林に入って竹の伐採、搬出、加工を行って約30メートルの流しそうめん台を阪大坂に設置し、そこに地元商店街が用意したそうめんを流した。地元商店街と地域住民と阪大生との交流、竹林の維持管理、阪大坂の有効活用が達成され、竹林の再価値化を実現した。
著者
平野 雄一 鳥海 不二夫 高野 雅典 和田 計也 福田 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

オンラインでの交流は便利である一方で、特に未成年を初めとしてネットいじめや性犯罪の被害に合う等の事件に発展するリスクがある。そのため、ユーザーが未成年者かどうかを推定する技術は未成年者をリスクから守るためには必要不可欠である。そこで、本研究では、年齢が分からないチャットデータから年齢層を推定し、年齢情報から未成年者と他世代の交流を分析し、特に大人との交流に危険性が高いことを示した。
著者
神嶌 敏弘
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

データ分析技術は社会の中で多方面で利用されるようになり,その分析結果が様々な意思決定に利用されるようになった.この意思決定に際し,情報の取り扱いの公正性や中立性に配慮が必要な場合が生じている.例えば,ローン審査などにおいて,性別や人種などの情報を決定にあたって直接的・間接的に利用してはならない.このような制約に配慮したデータ分析手法について俯瞰する.
著者
松田 英子 池上 高志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

生物は膨大な量の情報から、適応的な行動を自己組織的に学習する。一方ロボットの学習では、恣意的な教師信号が与えられ、センサー刺激も限定されていた。そこで生物の学習モデルとして、predictive codingに基づく脳を備えたロボットを構築・実験を行った。ここでは、センサー値を予測するために学習が行われる。複雑な環境における情報の構造が脳内に再構成され、生物が有用な情報を取り出す過程を議論する。
著者
松村 真宏 三浦 麻子 小森 政嗣 平石 界
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

東日本大震災の際、情報を得るためのインフラとして活用されたツイッターは、他メディアに流れた情報を共有する「メタメディア」としても機能していた。震災関連情報の中には真偽の明確でない情報、悪質なデマ、賛否の分かれる事柄など、議論や論争を呼び起こすものが多かった。本稿では、ツイートログを対象として、メディアが誘発した投稿者の感情を分析し、メディアが投稿者の心理的な側面に及ぼした影響について探る。
著者
寺島 裕貴 岡田 真人
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

複雑細胞という概念は大脳皮質視覚野で古くに確立されたが、皮質の均質性にも関わらず他の感覚野では未だ議論されていない。単純細胞については視覚野モデルの聴覚野への応用が実を結びつつある。我々は、視覚野の複雑細胞モデルを自然画像の代わりに自然音に適応させた「聴覚野版複雑細胞」の反応特性を調べ、その一部が近年サル一次聴覚野で発見されたピッチ細胞に酷似することを発見した。
著者
後藤 真孝 吉井 和佳 中野 倫靖 緒方 淳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本招待講演ではメディア処理におけるクラウドソーシング利用の先駆事例として、音楽理解技術によって音楽の聴き方を豊かにする能動的音楽鑑賞サービスSongleと、音声認識技術によって動画中の音声を書き起こせる音声情報検索サービスPodCastleを紹介する。いずれも自動理解誤りの訂正インタフェースをWeb上で提供し、不特定多数による自発的な訂正がユーザ体験の改善に結びつくことでさらなる利用を促していく。
著者
松尾 豊 安田 雪
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 = Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence : AI (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.531-541, 2007-11-01
被引用文献数
30 12

Our purpose here is to (1) investigate the structure of the personal networks developed on mixi, a Japanese social networking service (SNS), and (2) to consider the governing mechanism which guides participants of a SNS to form an aggregate network. Our findings are as follows:the clustering coefficient of the network is as high as 0.33 while the characteristic path lenght is as low as 5.5. A network among central users (over 300 edges) consist of two cliques, which seems to be very fragile. Community-affiliation network suggests there are several easy-entry communities which later lead users to more high-entry, unique-theme communities. The analysis on connectedness within a community reveals the importance of real-world interaction. Lastly, we depict a probable image of the entire ecology on mixi among users and communities, which contributes broadly to social systems on the Web.
著者
穂積 祥太 松井 孝太 沓掛 健太朗 宇治原 徹 竹内 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

試料表面の測定位置を変えて物理量の空間分布を求めるマッピング測定は、材料評価の基本的な方法である。通常、マッピングは等間隔な座標に沿って実行される。しかしながら、その場合、測定の目的に対して非効率的な測定点も含まれる。そこで、より少ない計測点からより確からしい物理量分布を得ることを目指した。本研究では、太陽電池用シリコンのキャリアライフタイムマッピングに境界位置を効率的に推定する手法であるLSEを適用し、低品質領域の推定を行った。