著者
中條 利一郎
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.603-607, 2007-08-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
19

中尊寺金色堂(岩手県平泉町)に保存されている三体の遺体は藤原清衡,基衡,秀衡のものである。これらの遺体が納められている棺の中にあった絹の13C固体高分解能NMRから,絹を構成しているアミノ酸のモル分率とスピン格子緩和時間を求め,それらと当時の気温(年輪考古学による)とを比較し,遺体は須弥檀の側から見て,左から順に基衡,清衡,秀衡のものであることを明らかにする。これは, 現在お寺で採用されている帰属とは反対である。
著者
小林 昭
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.155-161, 1960-02-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
9

1 0 0 0 OA 研究所だより

出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.7, no.9, pp.483-484, 1958-08-20 (Released:2011-09-21)
著者
奥山 健二 川口 辰也
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.229-247, 2010 (Released:2010-04-23)
参考文献数
98
被引用文献数
5 9

Triple helix は,すべてのコラーゲンで見られるタンパク質のユニークな構造モチーフである. コラーゲンらせんにおいては,そのアミノ酸配列中で Gly が必ず 3 残基ごとに存在し,イミノ酸含量が多いという厳密な制約が必要である.繊維状コラーゲンの X 線回折パターンは,1920 年代から研究されてきたが,回折データが少ないために繊維回折像だけからではユニークならせんモデルは得られていない.一方,最近 15 年間に,多くのコラーゲンモデルペプチドの単結晶解析が行われ,平均のらせん対称,水素結合ネットワーク,triple helix 周りの水の分布,ヒドロキシプロリンによる triple helix の安定化に対する構造論的な知見など,物理化学的に重要な情報を提供してきた.
著者
淵野 桂六 温品 恭彦 岡田 晃
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.8, no.77, pp.291, 1951

固態の變形を力學的に取り扱う場合縦断性係數と剛性率とは重要な恒数である。今日迄新しい織維が出現すれば其強伸度, ヤング率が第一に問題視されることは繊維の評價として最も重要な性質であるからである。しかし繊維の摩擦に對する抵抗性や結節強度になると簡單に強度や伸度との關連のみにおいては論じられない別な因子が存在する。本報告はかゝる因子の一つとして剛性率に關して行つた研究の一部である。
著者
吉村 三枝
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.826-828, 2003-11-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
5
被引用文献数
1

干渉発色繊維“モルフォテックス”は,精密成形コンジュゲート技術・ポリマー技術を駆使して,モルフォ蝶のナノメートルオーダー羽根構造を1本の繊維断面内に再現した“究極のバイオミメチック=生体模倣繊維”である。透明感のある鮮明色とカットファイバー技術により,衣料素材および塗料・印刷・化粧品素材に展開中で,無染色・有機系塗料剤などの環境負荷軽減素材としても注目が大きい。
著者
古川 柳蔵 石田 秀輝
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.70, no.7, pp.341-350, 2013-07-25 (Released:2013-07-25)
参考文献数
38
被引用文献数
3 1

心豊かに生きるという人の本質を担保しつつ,この人間活動の肥大化をいかに停止・縮小させることができるかということが,厳しい環境制約下における暮らしの最重要課題である.現在,人間活動の最小単位である個人のライフスタイルを革新的に変えることができるのかどうかが問われている.崩壊しつつある自然の循環のメカニズムやシステムを持続的なものに戻すために,自然を基盤としたテクノロジーに改めて着目し,心豊かなライフスタイルに転換するシステムであるネイチャー・テクノロジー創出システムの構築が急がれる.そのシステムの第一ステップに用いられる,バックキャスティングを用いたライフスタイル・デザイン手法に求められる要件について論じ,ライフスタイル・デザインの実証を試み,課題を抽出した.この手法を用いて技術開発が進む事例に基づき,企業を主体としたイノベーションの可能性を論じる.
著者
古川 淳二
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.514-520, 1980-07-01 (Released:2011-09-21)
著者
福永 俊晴 永野 啓 金谷 利治 水谷 宇一郎
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.665-669, 1996
被引用文献数
1

機械的に試料を叩くというメカニカルミリング法を用いて, これまで完全な非晶質にならなかったポリビニルアルコール (PVA) を非晶質化させた, その結晶相を表すブラッグピークはミリング時間とともにその強度が減少し, 完全な非晶質相を表すハローパターンとなった. 密度の減少ならびに非弾性散乱データにおける「低エネルギー励起」の増大も観察された. この結果によりメカニカルミリングによりPVAも非晶質単相となることが分かった. さらに, 構造因子<I>S</I> (<I>Q</I>) をフーリエ変換し求めた相関関数を種々の相関距離で逆フーリエ変換することにより, 実空間上の乱れの距離を明らかにした. ミリングの練り込み効果により, <I>S</I> (<I>Q</I>) を再現できる相関距離は短くなり, 乱れが増大することが明確となった.
著者
味岡 直己 横山 明弘 横澤 勉
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.907-921, 2007

本報では置換基効果を利用した連鎖縮合重合法によって合成できる分子量分布の狭い縮合系高分子を含むさまざまな高分子アーキテクチャーの合成およびその自己集積化について述べる.芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリエーテルを一成分とする一次構造の制御された AB, ABA, BAB, ABC ブロック共重合体やスターポリマー,スターブロック共重合体,ミクトアームスター共重合体をポリマーどうしのカップリング反応,リビング重合末端を利用した方法,末端修飾を行うマクロ開始剤法,オルソゴナル開始剤を用いたマクロ開始剤法で合成した.それらの自己集積では特異的な集積構造が形成された.<br>
著者
古谷 進
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.13, no.138, pp.420-424, 1956

ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂が熔融状態にあるとき, シリコン油によって膨潤するかどうかを検討した。膨潤そのものを測定することは難しいので, シリコン油の吸収星を測定した。測定には3種の樹脂を用い203ないし298℃の間で, 30分間シリコン油に浸した後の重量増加を秤量した。油の吸収量は0.8重量%まで大体温度とともに直線的に増加する。Freyらの実験結果に対する考察より, シリコン油による膨潤に際しては, 容積の加算性が存在することを推定した。
著者
日野 常稔 持田 晃一 岡村 誠三
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.225-233, 1983-04-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
7
被引用文献数
5 7

固定化材料や組織適合性材料などいわゆるバイオマテリアルとして, ポリビニルアルコール (PVA) とケイ酸との複合体について検討を行った. ゾル状の複合体がPVA水溶液中でテトラエチルオルソシリカート (TES) を加水分解することによって合成することができた. このゾルは中和によって水不溶性のゲルに変り, 又乾燥すればキセロゲルとなる. PVAとケイ酸との問の結合には化学結合の存在が推定され, これは水による溶解度と膨潤度の測定を含めて赤外吸収スペクトルや結晶化度の測定結果から指摘された. 微生物菌体・酵素・タンパク質・その他の高分子がこの複合体の中和の際に容易に固定される. また生体組織適合性は十分に良好であり, 組織との固定の状態も強いことが見いだされた.
著者
山田 明宏 幡野 健 松岡 浩司 照沼 大陽 江角 保明 左 一八 鈴木 康夫 西川 喜代孝 名取 泰博
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
ポリマー材料フォーラム講演要旨集 第13回ポリマー材料フォーラム
巻号頁・発行日
pp.161, 2004 (Released:2010-03-29)

生体内の細胞表層上には、糖タンパク質や糖脂質などの複合糖質中の糖鎖が外側に向かってアンテナ状に存在している。生体内に侵入してきたウイルスや細菌は、これらの糖鎖をマーカーとし、感染することが知られている。近年、糖鎖のもつ生理活性を高効率で発現させる糖鎖クラスター効果が注目を集め、様々な支持体を用いた糖鎖クラスター化合物の構築が盛んに行われている。これまで我々は有機ケイ素化合物であるカルボシランデンドリマーを支持体として液晶など様々な機能性基の集積化および物性評価を行ってきた。カルボシランデンドリマーは世代の拡張や分岐数・鎖長の制御が容易であるなどの特徴がある。この為、カルボシランデンドリマーを用いて糖鎖を集積化した場合、標的とするウイルス・毒素の糖鎖結合部位に適した分子設計がナノオーダーで可能であり、新たな糖鎖製剤となることが期待できる。
著者
西岡 篤夫 安藤 勲 井上 義夫
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.30, no.335, pp.139-143, 1973
被引用文献数
2

ポリアクリロニトリルのモデル化合物メソおよびラセミ2, 4-ジシアノペンタンのプロトンデカップリングを行なったパルスフーリエ変換<SUP>13</SUP>C NMRスペクトルを室温で25.15MHzで測定した。各炭素原子の化学シフトの順序は低磁場からCN, CH<SUB>2</SUB>, CH, CH<SUB>3</SUB>の順で, またCN炭素の場合メソはラセミより低磁場に現われるが, CH炭素の場合メソはラセミより高磁場に現われた。この結果はポリアクリロニトリルの場合低磁場からCN, CH<SUB>2</SUB>, CHの順に現われ, またトリアッド (I, H, S) につきCNはIがSより低磁場に現われるのに対し, CHはその逆になることと一致する。このモデル化合物の<SUP>13</SUP>C化学シフトの理論的計算をPopleの理論に基づきCNDO/2法で行ない, 実験値と比較した。
著者
藤巻 正生
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.302-307, 1975-05-01 (Released:2011-09-21)
著者
甘利 俊一
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.382-385, 1985-05-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1
著者
岡村 誠三 坂口 康義 近藤 二夫
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.116-127, 1945-04-01 (Released:2010-10-14)

ヂェチルペンゾールの脱水素に依りヂヴィニルペンゾールを, またアクリル酸メチル及メタクリル酸メチルとエチレングリコールとの反應に依り夫々エチレングリコール, ヂアクリル酸エステル及ヂメタクリル酸エステルを合成し此等のヂヴィニル化合物とスチロールとの共重合に就て重合率, 溶劑への重合物の溶解性及熱に依る軟化性等を調べた。
著者
松原 清
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.660-663, 1983-09-01 (Released:2011-10-11)
参考文献数
17
著者
岡本 奨
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.8, no.12, pp.671-676, 1959-11-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
31