著者
松沢 秀二
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.283-287, 1963-03-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
52
著者
小川 和郎 藤原 麻由 近藤 好美 水下 義信 小野 慎 吉村 敏章
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.341-345, 2004-06-25 (Released:2010-03-15)
参考文献数
15

さまざまなデンプンをアセチル化することにより, 置換度の増加に伴うアセチル基の分布を検討した. アミロース含量の高いハイアミローススターチは, 低密度のアミロース部分からアセチル化が起こり, 低置換体ではアミロース部分にアセチル基が多く導入される. 一方, アミロース含量の低いデンプンは, アミロペクチンの構造によってアセチル基の分布が異なった. B型の馬鈴薯デンプンのアミロペクチンは分子鎖が長いため, アミロース分子とからみ合った部分が存在し, アセチル化はアミロースとアミロペクチンに同時に起こる. A型のコーンスターチはアミロペクチンの分子鎖が短いため, アミロースとアミロペクチンが単純な混合物として存在し, アセチル化はアミロース部分から進行する. しかしながら, アセチル化機構が異なっても, アセチル化デンプンの結晶構造には影響を与えなかった.
著者
浦山 真衣奈 岡村 慎太郎 西峯 准 末永 勇作
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.184-189, 2015-04-25 (Released:2015-04-24)
参考文献数
19

スチレン(St),グリシジルメタクリル酸エステル(GMA),ジビニルベンゼン(DVB)を原料に無乳化剤乳化重合法にて,単分散型高分子微粒子を調製した.この高分子微粒子表面にRAFT剤を化学的に固定化するためにまず,リンカー分子としてエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル(EGAE)を導入後,ジチオエステル系RAFT 残基がリンカー末端にアミド結合したRAFT-1粒子を調製した.RAFT剤の導入量(Loading Capacity (LC))は,硫黄原子Sの元素分析値から200 µmol/gと見積もった.RAFT-1粒子存在下アクリル酸モノマーをもちいて,RAFT重合を行い,ポリアクリル酸が表面グラフト重合した粒子径333 nmの単分散型高分子微粒子(SG-PAA-1)の合成に成功した.同様にトリチオ炭酸エステル系RAFT剤を表面固定化したRAFT-2粒子では,RAFT剤の導入量は40 µmol/gと低く,アクリル酸を重合した後の粒子径は448 nmとなった(SG-PAA-2).SG-PAA-1粒子の水分散溶液は,pH 2以下の酸性領域では,微粒子が凝集沈降したが,中性に戻すと再び均一分散した.
著者
山本 明夫
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.459-461, 2002-06-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
9
著者
梶原 篤 蒲池 幹治
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.62-65, 1998-02-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

ラジカル重合の生長末端を生長カチオンやアニオンに変換して特異なモノマー配列をもつような高分子を合成したり, 生長反応を制御して分子量や分子量分布のそろった高分子をつくったりすることは永い間,高分子合成化学の夢の一つであった.この分野では近年,大きな進歩があり,これまでラジカル重合では合成できなかった精密に制御された高分子がつくり出されるようになってきた.
著者
鍵谷 勤
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.29, no.9, pp.667-674, 1980-09-01 (Released:2011-09-21)
参考文献数
68

1 0 0 0 OA 若い肌の秘密

著者
石畠 さおり 島田 明美
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.362-364, 1995-06-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1
著者
清宮 龍文
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.379-383, 1961-03-20 (Released:2011-10-11)
参考文献数
22

1 0 0 0 OA デキストラン

著者
藤原 脩雄 篠田 晃
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.1192-1196, 1967-10-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
34
被引用文献数
4 4
著者
甲田 優太 寺島 崇矢 澤本 光男
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.72, no.12, pp.691-706, 2015-12-25 (Released:2015-12-25)
参考文献数
66
被引用文献数
1 1

近年筆者らは,一般的な親水性や疎水性とは異なる「フルオラス性」に着目して,リビングラジカル重合によりパーフルオロアルキルモノマーで機能化したミクロゲル星型ポリマーと両親媒性ランダムコポリマーを合成し,これらを用いて有機溶媒あるいは水に可溶なフルオラス性ナノ機能空間を創出した.フルオラスミクロゲル星型ポリマーは,有機溶媒や水中にてフルオラス性のフッ素多置換化合物を選択的に捕捉し,溶媒や温度の変化により捕捉ゲスト化合物を放出するナノカプセルとして作用した.また,ポリエチレングリコール鎖とパーフルオロアルキル鎖をもつ両親媒性フルオラスランダムコポリマーは,水中で動的なフルオラス性空間をもつ一分子折りたたみポリマーまたは多分子会合体を形成した.このポリマーは,細胞毒性が低く,タンパク質を固定化することも可能であり,新たなバイオマテリアルとしての応用が期待される.
著者
岡本 時子 山﨑 有香
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.290-292, 2018-05-25 (Released:2018-05-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1

A new method to observe transmission electron microscope (TEM) images for the core-shell structure of emulsion particles was established. The TEM image for the cross section of the emulsion particles could be obtained by cryo-ultramicrotomy of the gelated emulsion with gelatin. Structural information of the emulsion particle with a core of epoxy-novolak resin and a shell of acrylic resin was thus obtained which had not been obtained before by conventional negative staining and cryo-ultramicrotomy.
著者
西尾 嘉之
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.434-437, 2008-06-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
33
被引用文献数
1 1

リニューアブル・エコ素材であるセルロースは,側鎖反応性,水素結合能,キラリティー,半剛直性などの分子特性と,ゲル・錯形成,ナノロッド(ミクロフィブリル)形成,液晶相発現などの集合体特性を有しており,高機能化用のポリマー素材としても魅力に富む。本稿では,セルロースおよび関連多糖を基軸とした先進的機能材料の創製に関する最近の進展研究について概説する。
著者
近藤 愛子 佐藤 尚弘
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.452-457, 2007 (Released:2007-10-01)
参考文献数
15

0.1 M NaCl 水溶液中,pH=7,タンパク質濃度が約 10-3 g/cm3 の条件で,球状タンパク質である β-lactoglobulin(β-LG)を 75℃ で熱変性させた後に冷却させて形成される会合体の構造を,円二色性,粘度,および多角度光散乱検出器を有するサイズ排除クロマトグラフィー(SEC-MALS)により調べた.円二色性測定の結果は,この熱変性タンパク質が冷却しても元の天然状態の二次構造には戻らないこと,そして粘度測定の結果は,このタンパク質が熱変性によりランダムコイル状の形態をとり,冷却により小さく収縮した形態をとることを示した.さらに SEC-MALS により,熱変性後に冷却して形成された β-LG の会合体に関して次の結果を得た:(1)β-LG の会合体は大小 2 種類に大別できる;(2)「小会合体」は平均して 5 個の β-LG 分子から形成され,各 β-LG 分子は天然状態に近いコンパクトな形態をとっている;(3)「大会合体」は 100 以上の β-LG 分子の集合体であり,その高モル質量域での回転半径のモル質量依存性は,分岐鎖状の接触ビードモデルにより説明できる.
著者
岡島 三郎
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.412-418, 1963-04-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
17
著者
五十野 善信
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.736-737, 1999-09-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
13
被引用文献数
2
著者
松本 章一 久野 美輝 山本 大介 山本 大貴 岡村 晴之
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.243-260, 2015-05-25 (Released:2015-05-22)
参考文献数
84
被引用文献数
11 9

優れた耐熱性,光学特性,および機械的性質を有する高性能透明ポリマー材料を設計するため,N-置換マレイミドと種々のスチレンおよびオレフィンモノマーの交互ならびに2:1定序配列制御型ラジカル共重合を行った.まず,これらシークエンス制御された共重合系の反応挙動を明らかにするため,末端モデルならびに前末端基モデルを用いて共重合組成曲線を解析し,モノマー反応性比を決定した.定序配列制御の発現には前末端基効果が重要な役割を果たし,前末端基効果の大きさはコモノマーの構造や重合溶媒の種類に依存した.これら交互および2:1定序配列制御型のマレイミド共重合体の熱的性質,光学特性,ならびに機械強度などの物性評価を行い,いずれの共重合体も高い熱分解開始温度や優れた透明性を示すこと,マレイミド共重合体の側鎖置換基を設計することにより広い温度範囲でガラス転移温度や機械的性質を制御できることを見いだした.さらに,共重合体の側鎖に導入したアリル基と多官能チオール化合物ならびに表面チオール修飾したシリカナノ微粒子とのチオール–エン反応によって,高い熱分解開始温度や熱変形温度を有し,かつ透明性に優れた熱・光硬化性樹脂ならびに有機無機ハイブリッド材料が設計できることを示した.
著者
中村 秀
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.438-439, 1999-06-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
6
著者
内田 聡 冨羽 美帆 実平 義隆 伏見 恵典
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.62-67, 2006 (Released:2007-09-21)
参考文献数
23
被引用文献数
1 2

色素増感太陽電池にはヨウ素を含む電解質溶液が欠かせない. しかしながらポリマーの重合を阻害するため, あらかじめポリマーを添加してゲル化もしくは固体化した後から電解質組成を含浸させるしかなく, 大面積化に課題があった. 本研究では金属ヨウ素に代えてシクロデキストリンにヨウ素が包摂されたβ-CDIを用いることで, 初めて100mm角の大面積固体フィルム型色素増感太陽電池を実現した.