1 0 0 0 OA ワインの味

著者
笠原 信松
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.8, pp.631-634, 1980-08-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
32

1 0 0 0 OA 食塩について

著者
橋本 壽夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1, pp.7-15, 2004-01-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
25

塩の専売法が廃止されてから, 様々な塩が販売されるようになった。しかし, 現在でも, 製塩や塩に関する情報は少なく, マスメディアや特殊製法塩の製造業者の多くは, 科学的根拠が乏しかったり, 無いにも拘らず, ある種の塩を誇大に宣伝して, 消費者に誤った認識を与えていると言われる。塩についての判断基準となる「塩の科学」の著者であり, 前に本誌に「食塩と高血圧との関係」についての解説もいただいた著者に, 改めて今回は, 製塩法と塩の品質, 食塩の安全性, ナトリウム以外のミネラル, 食塩と健康問題等について詳細に解説いただいた。
著者
中田 久保 坂井 劭 竹田 正久 塚原 寅次
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.9, pp.761-764, 1980-09-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

1.こうじ菌の生産する抗菌性物質“Yeastcidin”は, Aspergillus oryzaeのある種の菌株をこうじ汁に静置培養した時のみ生産する清酒酵母以外の醸造酵母の増殖を抑制する抗菌性物質である。2.合成培地や市販糖化酵素剤による蒸米の糖化液にこのこうじ菌を培養しても“Yeastcidin”は生産されない。3.本物質“Yeastcidin”を生産させるためのこうじ汁に用いるこうじ米の精米歩合, 製きく時間, こうじ汁濃度等に差異をもうけても生産量に影響はない。4.こうじ汁のpHは5.0~6.5の間が最も抗菌力を強く示し, 通常のこうじ汁ではpH調整の必要はなかった。5.培養温度については27~30℃の間が最も強く生産し, 培養日数は15~20日間を要した。

1 0 0 0 OA 粕漬について

著者
小川 敏男
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.500-503, 1979-08-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
3

甘くて辛くてコリコリと歯切れもよく, これでお酒も進むしご飯もいくらでも食べられるという結構なのが奈良漬に代表される粕漬。しかも一般には「酒屋で造った奈良漬は旨い」と信じておられる。副業として推奨されるゆえんである〇伝統の粕漬に科学の光を当ててみた。
著者
木村 進
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.766-769, 1970-09-15 (Released:2011-11-04)

乾燥味噌を造ってみたいという願いは「味噌の技術」の夢であったといえる。これに関する特許も明治, 大正, 昭和にかけて60件にもおよぶという。その間, 生味噌との品質差は著しく縮まり, 近年ようやく市販にこたえる品質にまで達したのは乾燥技術の進歩のおかげである。食品の乾燥技術開発に貢献されてきた著者によって, 味噌の粉末化の技術をわかり易く解説願ったので, 現在の水準について理解していただければ幸いである。
著者
松本 武一郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.321-325, 1973-05-15 (Released:2011-11-04)

本誌1月号の「日本民族と醸造食品」に関する座談会にのぼった話題に関連して和歌山県酒造史編纂委会より遠く大和時代にさかのぼることができる紀州と朝鮮との酒造技術の交流のあかしとして百済渡来の酒神・鳴武大明神, 朝鮮からの帰化人である村主にまつわる考証がよせられた。景行天皇の第5王子といわれる酒神神櫛ノ王も紀の国の酒部をひらいており, そこに日韓の酒造技術の隔合があったにちがいない。

1 0 0 0 OA アイヌの酒 (5)

著者
加藤 百一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.1247-1253, 1968-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
8

アイヌの祭リにもいろいろあって, それぞれに酒が用いられる。さらに祈願酒もある。これらの飲酒作法等興味ある解説が著者特有の筆法で記される。
著者
宮田 悟
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.8, pp.585-588, 1994-08-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
1

米の品種と醸造特性はもとより, 最近は栽培条件と醸造特性に関心が払われるようになってきた。米作に携わる人々にとっては何よりも収穫量の確保が最優先課題と思われるが, 過去に例をみない平成5年の不作のときでさえ, 周辺が壊滅状態の中で平年並みに近い収穫をあげた農家があるという。それほど栽培技術はいろいろな可能性を秘めているが, 今後醸造特性との関連を究明していくうえで興味ある体験であったと言える。酒造家が稲作も兼業するケースがみられるようになって, 今後ますますその分野の研究が進展することが期待される。
著者
矢野 正次
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.17-20, 1973-01-15 (Released:2011-11-04)
被引用文献数
1

味噌の品質はよくなってきたといわれているのに消費は停滞だという。味噌の需要喚起が叫ばれて久しいが, その対策となると妙案もないようだ。新春にあたり味噌を愛し, 味噌と共に歩んできた著者に味噌の今昔を語っていただいたが, 本稿は需要喚起の方向指示とも受け取ることができよう。時代が変ったということだけでは済されない。慌しい現代生活の中に日本の四季を取り戻し, 食生活の中で味噌のバライティーと味噌の季節料理の楽しさとを重んじていくようにすることは生産者の務めでもある。国鉄の宣伝する「私の中の日本」は観光と限ったことではない。著者はDiscover Misoといいたげである。
著者
蓮尾 徹夫 斎藤 和夫 藤川 茂昭 吉沢 淑
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.962-965, 1983-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5

温度を30℃と15℃, アルコール濃度を60%と50%にした場合, 貯蔵中の樽からの成分の揮散, 成分の変化について以下のことがわかつた。1) 総揮散量については温度の影響が非常に大きく, アルコール濃度は小さかつたが60%の方が多く揮散した。2) エチルアルコールー水の揮散量は30℃ではエチルアルコールの万か多く15℃では逆に水の万か多かつた。3) アセトアルデヒド, 酢酸ならびに酢酸エチルは30℃の方で多く生成され, 揮散量も多く, 50%の方が生成量, 揮散量とも多くなつた。特に酢酸エチルは温度の影響を受けやすい成分であつた。4) アセタールは温度, アルコール濃度の影響の比較的小さい成分であつた。5) 貯蔵中に増加してくるフェノール化合物, 着色度, 紫外部吸収は温度の高い方が, アルコール濃度の低い方が多く生成された。6) 指標として添加したイソアミルアルコールの揮散は温度の影響は受けたがアルコール濃度の影響はなかつた。
著者
今井 泰彦 徳武 昌一 山次 信幸 鈴木 勝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.4, pp.296-302, 1997-04-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
12
被引用文献数
4 6

米麹中のα-グルコシダーゼ活性測定法について検討した。PNPGを基質とし, 反応pHを4.0で行うことにより, 最適な条件で測定することができた。添加回収試験の結果は99.4%, 再現性のCV値は2%未満と良好であった。この基質には麹菌のグルコアミラーゼおよびα-アミラーゼは作用しなかったが, 試料中に含まれるグルコース, G2により影響を受け, 見かけ上測定値が少し低下した。さらに, G2-PNPを用いた糖化力測定法と組み合わせて, 米麹抽出液中のグルコアミラーゼ活性とα-グルコシダーゼ活性を精度よく分別定量することができた。
著者
細井 知弘
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.98, no.12, pp.830-839, 2003-12-15
参考文献数
61
被引用文献数
2 4

プロバイオティクス (probiotics) とは,「宿主の腸内菌叢のバランスを改善することにより, 宿主にとって有益な作用をもたらす生きた微生物, 並びにそれらを含む食贔」と定義される。プロバイオティクスの効果としては, 腸内菌叢の改善, 腸管感染症下痢症の改善, 便秘の解消, 免疫機能向上, 血圧低下などが報告されている。ここでは, 腸内菌叢と腸管免疫システムについての概説と, 大豆発酵食品である納豆に関与する納豆菌や納豆のプロバイオティクスとしての作用について, 解説していただいた。

1 0 0 0 OA 日本酒 (その2)

著者
二瓶 孝夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.446-452, 1978-06-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
21
著者
高瀬 澄夫 姫野 国夫 冨部 忠篤
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.722-724, 1964-08-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
4

指定した1本の清酒もろみにつき, 製造過程にしたがって原料から製品まで系統的に鉄を定量した結果, 下記の諸点が明らかになった。(1) 原料処理過程における鉄の混入が, 洗米浸せき用水中の鉄の米への沈着というかたちで起っているうたがいがある。(2) 白米中の鉄は大体かすに移行すると思われ, もうみ液状部に溶出すると考えるには非常に無理がある。(3) 米の鉄が未消化部分と結合したままかすに移るのか, あるいは一たん酵母に摂取されて菌体と共にかすに移るのかについてはさらに検討の必要がある。(4) もろみ原料 (水十米) の鉄より製品 (かす十酒) の鉄が多いという前報で述べた事実を再確認した。
著者
木村 功 松原 保仁 柴崎 博行
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.7, pp.478-485, 1997-07-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
19
被引用文献数
1 2

大豆の蒸煮を伴う加工工程からは, 多量の有機物を含み処理困難な廃水が排出される。これまでその廃水処理方法について多くの報告が見られる。今回はそれを資源としての有効利用法について解説願った。
著者
赤田 圭司
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.10, pp.749-754, 2006-10-15
参考文献数
30

大豆はタンパク質, 脂質, ミネラル, ビタミンなどを含む栄養価の高い食品である。また, 大豆の機能性成分が最近は注目を集めており, 抗酸化作用, 血圧降下作用, コレステロール調節作用など生活習慣病の予防にも効果がわかっている。<BR>大豆の伝統的な加工食品である納豆は, 大豆の栄養・成分をまるごと摂取できるだけでなく, 納豆の機能性として, ナットーキナーゼによる血栓症予防, 骨代謝に必須なビタミンK2による骨粗しょう症の予防, ビタミンB, による疲労回復や成長促進の役割, 納豆菌による整腸作用などがある。最近, タカノフーズ株式会社では納豆のヒト皮膚に及ぼす影響について研究を行っているので, その効果についてお伺いした。