著者
斎藤 和夫 斎藤 光夫
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.337-342, 1967-11-30

ワモンゴキブリPeriplaneta americana L.とチャバネゴキブリBlattella germanica L.の雄性生殖細胞の染色体を観察した.使用した虫は三共株式会社農薬研究所系の成虫と老熟幼虫の雄である.染色体数はワモンゴキブリが2n=33, n=17(I), 17, 16(II), チャバネゴキブリが2n=23, n=12(I), 12, 11(II)で, 共に雄へテロ(XO)の性染色体構成をもつと考えられる.ワモンゴキブリでn=33の第2精母細胞が観察された.
著者
天川 映子 鎌田 国広 斎藤 和夫 鈴木 助治
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.304-308_1, 1999-08-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
6

TLC及びHPLCを用いた食品中のアリテームの分析法を検討した. アリテームは水-アセトニトリル (8:2) 混液で食品から抽出した. 糖分の多い試料の場合は, DEAE-セファデックスカラムを用いたクリーンアップが必要であった. TLCでアリテームが検出された場合は, HPLCにより定量した. TLC条件: TLCプレート, RP-18F254S (5×10cm); 展開溶媒, 0.02mol/Lリン酸二水素カリウム溶液 (pH 4.6)-メタノール (4:6) 混液; 発色液, 0.3%ニンヒドリン溶液. HPLC条件: カラム, Lichrosorb RP-18-5; 移動相, 0.02mol/Lリン酸二水素カリウム溶液 (pH 4.6)-アセトニトリル (8:2) 混液; 検出波長, 210nm; カラム温度, 45℃; 流速1.0mL/min; 注入量, 10μL. 市販食品での回収率は99.0~104.2%, 検出限界は20μg/gであった.
著者
斎藤 和夫 蓮尾 徹夫 蓼沼 誠 秋山 裕一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.69-72, 1983-01-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

インド北東部のキネマー及びタイのトウァ・ナァーと呼ばれる大豆を原料とする発酵食品と日本の市販ナットウについて, 主として成分面からの比較を行うとともに, 日本のミソとの相違を明らかにした。キネマー及びトウァ・ナァーは食塩の含量, アミノ酸組成, 顕微鏡による微生物相の観察結果より, 日本のナットウに類似する発酵食品であると考えた。
著者
阿部 東 工藤 貢次 近藤 格 斎藤 和夫
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.179-186, 1969

青森県内で採集されたクワガタムシ科(Lucanidae)の4属5種について雄の染色体を調べた.それらの種名, 染色体数および性決定様式を一括して第1表に示したが, 観察結果は次のように要約される.ミヤマクワガタLucanus maculifemoratusは染色体数がn=13(I, II)であつて, 第1分裂でXY対を識別できる(第1, 2, 3図).ノコギリクワガタProsopocoilus inclinatusは2n=19, n=10(I), 10, 9(II)である(第4, 5, 7, 8, 19, 20, 21, 22図).この結果は利岡・山本(1937)の観察と一致する.第1分裂では, 一極に向つて先行する性染色体(X染色体)が認められる(第6, 19, 20図).アカアシクワガタNipponodorcus rubrofemoratusは2n=10, n=5(I, II)であつて(第9, 10, 11, 12図), 大型のV型染色体が精原細胞には一対, 第2精母細胞に一ケ含まれている(第9図のV, 第12図のV).またこの種でも第1分裂でXY対を識別できる(第11図).コクワガタMacrodorcas rectus(第13, 14, 15図)とスジクワガタMacrodorcas binervis(第16, 17, 18図)は染色体数は同じであつて共に2n=18, n=9(I, II)である.性染色体構成は雄がXYと推定される.従つてXO型であるノコギリクワガタはこれらのうちでは特異な種である.なお, 第1分裂でのXY対を比較すると対合様式はミヤマクワガタとアカアシクワガタがrod型であつてneo-XY型であるDorcus parallelopipedusと異つている.またアカアシクワガタとコクワガタおよびスジクワガタの染色体数の関係が注目される.
著者
蓮尾 徹夫 斎藤 和夫 寺内 敬博 蓼沼 誠 佐藤 信
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.966-969, 1983-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
10
被引用文献数
3

同一樽内に入れたエチルアルコール水溶液を温度15℃ 湿度を46%, 61%, 93%の3つにかえた1年間の貯蔵試験を行った結果, 湿度の低い場合には樽内のアルコール濃度は高くなり, 湿度の高い場合には樽内のアルコール濃度は低くなった。酢酸, 酢酸エチル, アセトアルデヒドは貯蔵中に増加するが湿度による影響は少なかった。フェノール化合物, 紫外部吸収, 着色度は時間とともに増加するが, 揮散量を補正した条件では, 湿度の低いところで最も少なかった。官能検査では条件Aが最も良く次いでB, Cの順となった。特にCは良好とはいえなかった。このことより熟成によるウイスキーの良化にはある程度の揮散を伴う条件が必要であることがわかった。最後にMOラクトンの合成をはじめとし, 本研究遂行に当り種々御教示いただきました大阪国税局鑑定官室吉沢淑室長に深謝いたします。
著者
蓮尾 徹夫 斎藤 和夫 藤川 茂昭 吉沢 淑
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.962-965, 1983-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5

温度を30℃と15℃, アルコール濃度を60%と50%にした場合, 貯蔵中の樽からの成分の揮散, 成分の変化について以下のことがわかつた。1) 総揮散量については温度の影響が非常に大きく, アルコール濃度は小さかつたが60%の方が多く揮散した。2) エチルアルコールー水の揮散量は30℃ではエチルアルコールの万か多く15℃では逆に水の万か多かつた。3) アセトアルデヒド, 酢酸ならびに酢酸エチルは30℃の方で多く生成され, 揮散量も多く, 50%の方が生成量, 揮散量とも多くなつた。特に酢酸エチルは温度の影響を受けやすい成分であつた。4) アセタールは温度, アルコール濃度の影響の比較的小さい成分であつた。5) 貯蔵中に増加してくるフェノール化合物, 着色度, 紫外部吸収は温度の高い方が, アルコール濃度の低い方が多く生成された。6) 指標として添加したイソアミルアルコールの揮散は温度の影響は受けたがアルコール濃度の影響はなかつた。
著者
蓮尾 徹夫 中野 浩 飯村 穣 斎藤 和夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.11, pp.1082-1086, 1971-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
11

1.清酒に銅が混入した場合, 著るしく着色したり, 濁るという現象が当局管内の2製造場でみられた。2.清酒への銅の混入経路につき, 醸造中, 清酒移動中, 製成火入工程中と, 原料から製品までの銅を調査し, その混入経路をある程度はあくできた。3.消毒, 殺荷剤による銅製器具からの銅の溶出効果について検討した。4.銅混入酒の矯正方法について, 活性炭素, 各種イオン交換樹脂を用いて, その除銅効果を検討した。
著者
佐々木 恵一 Tiglao Noriel Christopher C. 田村 亨 斎藤 和夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.225-230, 1999

マニラ首都圏の人口は地方部からの人口流入によって、1980年の592万人から1995年には945万人へと増加した。現在、この人口増加はスコッター地区やスラム街の拡大を引き起こし、深刻な環境問題となっている。土 地利用政策による人口誘導のための既存の都市モデルは、開発途上国特有のデータ欠如への配慮が為されていなかった。そ こで本研究はマニラ首都圏の1986年、96年における土地利用データを用いて土地利用と人口の空間的分布について分析する。
著者
石崎 彰 柴田 幸也 渡邉 勝之 斎藤 和夫
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.111, no.9, pp.785-793, 1991
被引用文献数
20 11

The application of the direct drive system is increasing in the field of robot and factory automation because of controllability with high accuracy. However, it requires the motor high torque at low speed.<br>Although the vernier motor, presented by C. H. Lee in 1963, could produce the reluctance torque in low speed, it involved many problems to be solved. In this paper, the authors have studied the reluctance torque of vernier motor using the finite element field analysis. As the increase of rotor slot number is effective to produce high torque, in our model there are not only winding slots but also small slots on the stator teeth surfaces and the rotor slots are provided in the periphery of the core more than the total number of stator slots by the pole number. The calculated torques have agreed very well with the experimental results.<br>A prominent feature of the control scheme is to control the armature current phase based on the detected rotor slot position, so there is no problem such as pull-in or pull-out in the vernier motor of C. H. Lee. And then the instantaneous torque is controlled by the amplitude of armature current. The experimental results on both the speed control and the position control were also shown in the paper.