著者
高瀬 真理子 能地 克宜 山口 みなみ
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.1-57, 2013-03-19

馬込文士村に関わる資料整理を終えて、概説、時代背景から、文士の生活や彼らの人間関係、時代との向き合い方、主たる文士に焦点を当てたものや再評価すべき文士(特に吉田甲子太郎)のことなどを5人の筆者がそれぞれにテーマを設けて考察し、報告している。
著者
舘野 美鈴 大久保 洋子
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学生活科学部紀要 (ISSN:13413244)
巻号頁・発行日
no.49, pp.33-43, 2012-03

Japanese confectionery has changed in various ways over a long time. Many different kinds of confections have been made, from simple and familiar ones of daily life to luxury ones. Connected and refined especially with traditional events, certain of these confections have beenpassed down by people who consider their origin important. Among these, some are characterized by using natural leaves of tree. In this study, we examined the historical background and the actual conditions of transmission. As a result, wecount 34 kinds of leaves used in making confectionery. For making Kashiwa-mochi, in some regions, people use smilacaceous leaves instead of oak leaves and they eat Kashiwa-mochi not only for a seasonal festival but also at ordinary times. As annual events, the Boy's festival is well inherited and the custom of eating Kashiwa-mochi remains as well as Chimaki. Sakura-mochi is also popular but Tsubaki-mochi, which has a long history, has become less popular today.
著者
高城 弘一
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.109-119, 2013-03-19

今日の平仮名と片仮名の字母・字形(五十音図)に統一したのが、明治33 年の「小学校令」の「施行規則第十六条」および「第一号表」といわれる。明治初年の教科書で、仮名の表記が特徴的である『旁訓單語篇』、『幼童初學』、『学校童子訓』をもとに、平仮名および片仮名の表記に新しい見解を見出した。特に、『幼童初學』、『学校童子訓』の平仮名五十音表記では、現行の平仮名と字形に異同があるものは、「お」(「於」の変体仮名)のわずか1例のみであり、字母に関していうならば、すべてが現行の五十音と一致しているのを見出し、『幼童初學』と『学校童子訓』との関係を考察するに及んだ。
著者
三浦 宏文
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The Bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.23-36, 2015-03-21

本稿では、日本の刑事ドラマである『相棒』と『踊る大捜査線』という二つを取り上げ、そこに現れるインド思想について考察した。『相棒』の主人公杉下右京はインドの古典『バガヴァッドギーター』の義務(dharma)の遂行という倫理にのっとった行動を示していた。また『踊る大捜査線』の室井慎次は、『ギーター』のクリシュナのように捜査員の苦しみや迷いを受けとめる神としての存在であった。すなわち、この二つのドラマには『ギーター』と同じ主題が流れていたのである。
著者
林 哲也
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The Bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.57-61, 2015-03-21

図書館の本への書き込み被害への対策として、利用マナーやモラルに訴えるよりも、個人の私有物か公共の財産かにかかわらず、そもそも本はノートではないのだから、書き込みする対象物とは始めから全く思ってもみないような人が増えるよう誘導したほうが、被害予防に効果的ではないか。そのために、身近な日常生活からの比喩やアナロジーを用いて有害無益をアピールすることを試みる。
著者
武笠 朗
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学美學美術史學 (ISSN:09122044)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.49-69, 2013-03-05
著者
松村 洋一郎
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:21896364)
巻号頁・発行日
no.39, pp.139-156, 2018

筆者は、明治・大正期に様々な雑誌に掲載された西洋クラシック音楽の作曲家の伝記情報に関する調査を継続して行っている。本稿はその一部であり、大正期の音楽誌(『音楽界』をはじめとする10 誌を対象とした)に掲載された、作曲家の伝記情報を扱った記事情報をまとめたものである。今後、大正期の音楽誌全体に関する調査を終えた際に、ここに収録した記事情報も加えて分析を行う予定である。
著者
松村 洋一郎
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The Bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:24344583)
巻号頁・発行日
no.40, pp.95-113, 2019-03-09

筆者は、明治・大正期に様々な雑誌に掲載された西洋クラシック音楽の作曲家の伝記情報に関する調査を継続して行っている。本稿はその一部であり、大正期の音楽誌(『音楽新潮』など14誌を対象とした)に掲載された、作曲家の伝記情報を扱った記事情報をまとめたものである。今後、大正期の音楽誌全体に関する調査を終えた際に、ここに収録した記事情報も加えて分析を行う予定である。
著者
飯野 智子
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:21896364)
巻号頁・発行日
no.37, pp.45-62, 2016

オタク文化とカフェが融合したメイド喫茶は、若い女性の商品化という意味で、従来のジェンダー役割を逸脱するものではない。しかし、執事に扮した男性がサービスするカフェでは、女性客が男性を鑑賞する。さらに男装の女性がサービスするカフェは、男女ともに利用する。メイド喫茶のような女性性を商品としたものに対して、市場規模は小さくとも、多様な需要に応えるべく、様々なコンセプトカフェが存在するのである。本論では、ジェンダー役割を超えるものとしての「異装」に着目し、「異装」を取り入れたカフェにおいて、ジェンダーやセクシュアリティがどのように受容されているのかを分析した。男性向けセクシュアリティ産業において圧倒的に買われる側であり、男性の期待する女性像を提示されてきた女性が、ジェンダーを超える「異装」とその物語世界を楽しむ現象は何を意味するのか。女性が「異装」をどのように捉えているのかを見る事で、セクシュアリティにおける男女の非対称性という問題を考える。 The maid café, which is otaku culture and café is fused, in the sense that the commercialization of young women, do not depart from the traditional gender role. However, in the café men acts as butlers, female customers look at the men. In addition, the café women wearing men's clothes to work, are available to both men and women. As compared to the maid café, even market size is small, to meet the diverse demand, there are many kinds of concept café. In this paper, I will focus on "The concept café" to analyze how to accept the gender and sexuality there. And I will especially investigate the phenomenon in which women enjoy the story world and "to wear men's clothes." Women, who are the side that is overwhelmingly bought in men's sex industry, have been presented the female image that expectations of men. The purpose of this paper is to think about equality in sexuality.