- 著者
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飯野 智子
- 出版者
- 実践女子大学
- 雑誌
- 実践女子大学短期大学部紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
- 巻号頁・発行日
- no.36, pp.37-48, 2015
ジェンダー、セクシュアリティの意識の変化とともに、性的サービスの需要や消費形態も多様化している。男性が作り、買い、女性が売るという構造にも変化の兆しが見える。女性向けのアダルトビデオや恋人を貸し出すデート産業などの利用者は、特別な存在ではなくなりつつある。このような現象は女性のセクシュアリティの自由な表現を意味しているのであろうか。あるいは女性に娼婦役割と母役割を求め、売りつつ買わないことを期待する性の二重規範が揺らいでいるのであろうか。本稿では、女性向けセクシュアリティ産業の調査を通して、「女性が買うこと」の意味を考える。 With changes in awareness of gender and sexuality, demand and consumption patterns of sexual commercialization have also diversified. There are signs of change in the structure (women to sell and men to buy). And some women watch adult videos for women. Some women use the dating industry. Is this a free expression of women's sexuality? Or is the double standard about sex changing? This is a Study of sex industry for women.