著者
吉川 周作
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.131-140, 1978-03-15
被引用文献数
1 2
著者
高橋 康 西来 邦章
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.9, pp.549-567, 2006-09-15
被引用文献数
5 4

本研究では,北八ヶ岳火山の北麓に分布する前期更新世火山岩類の層序を確立し,計60個の岩石試料について全岩化学分析を行った.北八ヶ岳火山は1.2Ma頃に活動を開始し,1.0Ma頃まで玄武岩質溶岩の噴出を繰り返して成層火山体を形成した.1.0Ma以降は安山岩〜デイサイト溶岩が噴出し0.9Ma頃に一旦活動を終了した.中期更新世に入り活動を再開して安山岩〜デイサイト溶岩が噴出し成層火山や溶岩ドームを形成した.北八ヶ岳火山噴出物の全岩組成は,更新世前期と中期以降に噴出したものとでMgO量が明瞭に異なり,近隣の諸火山の全岩組成と比較すると,北八ヶ岳火山の西方に分布する塩嶺火山岩類と主要元素組成が類似する.北八ヶ岳〜塩嶺地域では,前期更新世に約200km^3におよぶマグマが噴出している.このような大量のマグマ噴出は,当地域を通る糸魚川-静岡構造線の横ずれ断層活動に伴って生じた局所的な引張応力場のもとで行われた可能性がある.
著者
大石 三郎 藤岡 一男
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.49, no.584, pp.180-182, 1942-05-20
被引用文献数
1

Some fossil samarae(text-fligs., 2, 3, 4) belonging to the genus Ailanthus were discovered from the Kunnui Series(Kawabataian; Miocene) of Abura, Prov., Siribesi., This is the first fossil occurrence of the genus in Japan, and palaeophytogeographically very interesting, because The genus does not exist in wild state in the Japanese Islands., Ailanthus now distributes rather widely in Asia and Australia, but its section Euailanthus of the subgen., Ailanthopsis, to which our fossil is belonged, grows only in Chjna.,Our fossil may be comparable to the living Ailanthus altissima(MILL.,) SWINGLE(fig.,1) of China and A., Confucii UNGER from the European Tertiary., The writers wish to suggest a new specific name, yezoense, for the present specimens.,
著者
濡木 輝一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.11, pp.251-281, 1974-09-30
被引用文献数
4

筆者はこの論文で,すでに角閃岩相に達していた領家片麻岩類が,領家変成作用後に貫入した滑花崗岩(新期領家花崗岩類の1つ)によって接触変成岩化された過程を,泥質岩源片麻岩中のアルミニウム珪酸塩の共生関係を中心にして,岩石学的に記載し,接触変成作用の物理・化学的条件を推定した。岩石を記載する際に,針状の珪線石"フィブロライト"と本来の柱状の珪線石"シリマナイト"の産状にいくつかの違いがあることから,これらを区別して取り扱った。(1)フィブロライトは滑花崗岩と接触変成岩にしばしば出現し,常に白雲母や黒雲母の脱色された部分と密接に共生して産する。他方,シリマナイトは,稀な例を除げば,常に紅柱石の一部を交代した形で出現し,雲母類の交代・再結晶によって生じたとは考えられない。フィブロライトは紅柱石,シリマナイトと共生している。珪線石を含む岩石の分布を第12-a図に示した。(2)紅柱石はしばしば黒雲母などの小片を包有している。シリマナイトによって一部を交代された紅柱石には,包有黒雲母の周辺にフィブロライトを生じているが,シリマナイトに交代されていない紅柱石中にはフィブロライトが見いだせない。紅柱石は,フィブロライトが出現する温度下で,水蒸気圧が充分高ければ,容易にシリマナイトに交代されるが,水蒸気圧が低ければシリマナイトに交代されない,と考えられる。(3)接触変成帯中の泥質岩源片麻岩の大部分には二次的生成物と考えられる多量の無色雲母と黒雲母の集合体が出現している。これらの雲母類は紅柱石や望青石を交代して生じている場合もあるが,このように多量の雲母類の出現は滑化歯岩による交代作用を考えないと説明がむずかしい。この種の雲母類を多量に含む岩石の分布を第12-b図に示した。(4)フィブロライトやシリマナイトの出現は接触変成作用の早期の変成条件を,また,多量の無色雲母などの出現は同変成作用の晩期の変成条件を代表している。この接触変成作用は早期に約700℃±,水蒸気圧は3〜4キロバールに達しただろうと推定した(第13図)。しかし,とくに圧力に関しては,明らかな証拠があるわけではない。
著者
小林 文夫
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.85, no.10, pp.627-642, 1979-10-15
被引用文献数
3 7