著者
北村 四郎
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.142-147, 1983-11-29
被引用文献数
1
著者
武素 功 光田 重幸
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.22-26, 1985-06-29
被引用文献数
1

ヤブソテツ属Cyrtomiumとテンチョウシダ属Cyrtogonellumの新種を報告する.この仲間は中国の南西部,とくに貴州・云南・四川の三省に種数が多く,また,一部の種は石灰岩域とも関係が深い.ここで報告した二新種も石灰岩域のもので,Cyrtomium latifalcatumは有性生殖をおこない,ヤブソテツ属では,ミヤジマシダ,ホソバヤブソテツ,オニヤブソテツについで4番目の有性生殖種となる.オニヤブソテツ2倍体(ヒメオニヤブソテツ)とのちがいは本文を参照されたい.Cyrtogonellum xichouenseはこの属の多種と同様に無配生殖をおこなうが,葉脈は遊離しており,形態的に最もイノデ属に近い点が注目される.新大陸中南部に産するPhanerophlebiaは,一般にはヤブソテツ属に最も近縁とされているが,Ching(1938)も述べているとおり,葉脈の走り方や葉質の点でむしろテンチョウシダ属に似た点が多い.これまであまりこの点に注目する人がいなかったのが不思議なほどである.それは,この属のほとんどの種が中国南西部とベトナムの一部の石灰岩地に稀産し,あまり人々の眼にふれることなく来てしまったという事情によると思われる.南米のアンデスに産するCyrtomiphlebium dubiumと,今回発表したCyrtogonellum xichouenseはともにイノデ属に近い形態を持ち,これら数属の系統関係を解明するうえで重要な種となることだろう.
著者
井上 浩
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.140-142, 1982-04-20
被引用文献数
1

A new locality of Takakia lepidozioides HATT. et INOUE was found in the Shiga Highlands, Nagano Pref., where this species was found on more or less moist andesite rocks along small valley, at about 1700 m. alt. The forest vegetation around the habitat of Takakia lepidozioides is dominated by Abies mariesii, Tsuga diversifolia, and Betula ermanii, and the habitat condition was markedly different from that in the previously known localities in Japan. Another new locality was found on Mt. Iide, Yamagata Pref., where this species was found on most granite rock at 1810 m. alt., in alpine vegetation zone ; the present new locality will fill up the gap between Mt. Daisetsu in Hokkaido and high mountains in central Honshu, and it may suggest that this species will distribute in more several other mountains in Tohoku district, northern Honshu. When cultured in moist chamber in the laboratory (at room temperature and diffused sun right), several leaves of Takakia lepidozioides produced mucilage hairs just like those previously known on leafy-stem and rhizomatous stem. This fact may indicate that the leaves are physiologically or histologically undifferentiated from the stem, thus showing very primitive nature of Takakia lepidozioides.
著者
中村 俊之 植田 邦彦
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.125-137, 1991-12
被引用文献数
3

カンサイガタコモウセンゴケDorosera spathulata ssp, tokaiensisの分類学的再検討を行った結果,コモウセンゴケD. spathulataとモウセンゴケD. rotundifoliaの雑種起源の分類群であり,独立種として認識されるべきものであるとの結論に達した。従って,学名をDrossera tokaiensis (Komiya & C. Shibata) T. Nakamura & Uedaとし,通称名であったカンサイガタ(関西型)コモウセンゴケを改め,標準和名としてトウカイコモウセンゴケを提唱する。トウカイコモウセンゴケは種子の形態,大きさ,腺毛の発達する部分の葉長に対する比,托葉の形態,裂片数においてコモウセンゴケとモウセンゴケの中間型を示す。また核型は,トウカイコモウセンゴケが2n=60=20L+40Sであり,モウセンゴケの2n=20=20Lとコモウセンゴケの2n=40=40Sの双方のゲノムを有している。なお,これまで葉形についてコモウセンゴケはヘラ型,トウカイコモウセンゴケはスプーン型とされてきた。東海地方では通常確かにそうであるが,近畿地方の集団に顕著にみられるように後者にもヘラ型的な個体が多く,両者の識別点にはならない。形態上の識別点として有効なのは托葉の形態である(Fig. 10)。さらに,トウカイコモウセンゴケは核型と托葉の形態を除けば,東海地方と近畿地方の集団では形態上かなりの点で異なっていることが判明した。この差異がトウカイコモウセンゴケが分類群として成立してからの分化なのか,異なった起源によるのかは今後の課題である。トウカイコモウセンゴケがコモウセンゴケの関西型として認識されだしたのは1950年代後半ごろからのようであり,新分類群として記載されたのは1978年である。しかし,東海,近畿地方の植物誌などでは本種には言及されず,どちらもコモウセンゴケとして扱われてきた。現在の分布状況から判断すると,そのほとんどはトウカイコモウセンゴケであると思われるが,判断は不可能である。湿地が急速に失われていく現状では標本が保管されていない産地にどちらの種が生育していたのか調べようがなく,不明のままであることが多い。改めて,公的機関での永続性のある標本の蓄積の重要性を認識した次第である。
著者
織田 二郎 永益 英敏
出版者
日本植物分類学会
雑誌
分類 : bunrui : 日本植物分類学会誌 (ISSN:13466852)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.121-130, 2007-08-20
被引用文献数
2

ミヤマカンスゲの有花茎の着く位置を調べたところ,極内分類群ごとにまとまった相違があることが分かった.有花茎には側生のものと中央生のものがあり,その特徴により,大きくAタイプ(株単位は中央生の有花茎で終わらない,すなわち有花茎は側生のみ)とBタイプ(株単位は中央生の有花茎で終わる)の2つが認められた.さらにAタイプには,側生の有花茎が葉腋に常に単生するA-1タイプ(ミヤマカンスゲ,コミヤマカンスゲ,マルミノミヤマカンスゲ)と,しばしば複数の有花茎を持つA-2タイプ(アオミヤマカンスゲ),Bタイプには,有花茎は常に中央生かつ側生のB-1タイプ(キンキミヤマカンスゲ),通常は中央生のみだが時に側生の有花茎も持つB-2タイプ(ニシノミヤマカンスゲ),常に中央生で側生の有花茎を特たないB-3タイプ(ツルミヤマカンスゲ)という違いがあることが分かった.これらの事実は分類学的に有意であると考えられる.
著者
菅原 敬 中村 文子 神林 真理 星 秀章 三上 美代子
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.23-31, 1994-09-30
被引用文献数
2

エゾカワラナデシコ(ナデシコ科)には両性花をつける株に混じって雌花のみをつける株が見られることが知られている。しかし, このような雌雄性の分化(雌性両全性異株性)にともなって, この植物の両性花と雌花との間で花の形態や開花習性, 送粉や交配にかかわる特性にどのような差異が生じているのか, また野外での種子や果実の形成, 花粉媒介者はどのようなものか, などについてはほとんど知られていない。そこで, 性型の異なる二つの花の基本的特性を明らかし, 野外での送粉や繁殖の様子を探ることを目的に, 青森県内の2つの集団を用いて調査を進めてきた。両性花と雌花との間には, 花の付属器官(花弁やがくなど)における大きさの違いが認められるが, 開花習性の上でもいくつかの興味深い違いが認められた。その一つは, 花柱発達時期(雌性期)のずれである。雌花では, 開花時にすでに花柱を高く伸ばして柱頭組織を発達させ, 受粉可能な状態にあるが, 両性花では雌性期が開花から2,3日後であった。もう一つは, 開花期間における雌性期の長さで, 雌花では両性花よりもかなり長い雌性期をもっていることが明らかになった。これらは, 雌花の受粉の機会を高めているように思われる。しかし, 野外での果実あたりの種子の生産数は必ずしも両性花より高くなく, 同様な性型を示す他の植物とはやや異なる状況であった。
著者
永友 勇 赤井 重恭
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.48-55, 1953-10-30

1.本論文にはエビウラタケ(Gloeoporus dichrous (FR.) BRES.)に就いて行った實驗結果を記載した。2.本菌はアジア、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、アフリカ等に亘って廣く分布し、我が國に於ては北海道、宮城、福井、京都、大阪、愛媛及び九州等に産する。3.本菌は我が國に於ては、廣葉樹の枯枝幹に生ずることのみが知られているが、海外に於ては針葉樹10種以上、廣葉樹21種以上の寄生植物が知られている。筆者等は本菌をソメイヨシノ(Pruns yedoensis)、シダレヤナギ(Salix babylinica)、クヌギ(Quercus acutissima)及びサクラの1種(Prunus sp.)の枝幹上で採集したが、前の3種は本菌の新寄生植物と認むべきものである。4.本菌菌糸の發育と培養温度との關係に就いて、乾杏煎汁寒天、〓芽煎汁寒天、馬鈴薯煎汁寒天の3培養基を用いて實驗した結果では、其の發育最低温度限界は6°-11℃.に、發育最高温度限界は40°-43℃.にあって、發育最適温度は28°-30℃.にあるものと思われる。5.本菌のBAVENDAMM氏酸化酵素反應、並に寄主材料の腐朽型等から見て、本菌はリグニン溶解菌に屬するものと認めた。6.本菌に封する各種樹木材片の比較抵抗力を針葉樹4種、廣葉樹7種に就いて實驗した結果によると、針葉樹は一般に抵抗力が強く、就中スギ(心材)は最も強大で僅かに1.0%の重量減少率を示したに過ぎなかった。これに反し、廣葉樹は一般に抵抗力が弱く、就中センノキは全供試材片中最も激しく腐朽し、24.5%の重量減少率を示した。針葉樹中、アカマツ(心材)は稍、抵抗力が弱く、6.9%の重量減少率を表した。
著者
荻沼 一男 ギレルモ イバラーマンリケス 戸部 博
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.135-137, 1992-12-30
被引用文献数
14

最近コスタ・リカとメキシコからの新属として発表された Tuxtla の唯一の種 T.pittieri(Greeman in W.W.Jones)Villasenor and Strotherについて, 染色体数と核型が初めて明かにされた。 染色体数は2n=34(x=17)で, 間期核は"diffuse-complex type"であった。34本の染色体のうち, 30本は中部に, 2本は次中部に, 残り2本は次端部から端部に動原体を持つ。染色体基本数(x=17)が一致することから, TuxtlaがVerbesinaと近縁であることが示唆された。
著者
北村 四郎
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-19, 1968-08-31

東南アジアおよびヒマラヤのキク科植物の研究のうち,日本に関係の深い植物について,摘要する.ヤマノコギリソウ Achillea alpina L. var. discoidea (PEGEL) KITAMURA が北ベトナム,チヤパに産することがわかった.従来印度支那植物誌ではセイヨウノコギリソウ A. Millefolium L. にあてられていたが,セイヨウノコギリソウは葉が3回羽裂し,葉が2回羽裂するヤマノコギリソウとちがう.セイヨウノコギリソウは,ヨ-ロッパからシベリアに広く分布するが,ヒマラヤでは西からクマオンまであるがネパ-ル以東と東南アジアには野生していない.ヒマラヤのセイヨウノコギリソウは葉に綿毛が多く,日本で時に野生化しているセイヨウノコギリソウとは少し異なる.セイヨウノコギリソウは変異が多いので,綿毛の多いものも同一種に含むべきものと思う.北ベトナムのチヤパは高地で,ヤマノコギリソウのほかにヤマニガナ,ムラサキニガナも日本と同じものがあり,この高地は日華区系の中に含まれるのであろう.然し北ベトナムの低い所は勿論東南アジア区系である.これらは,早田文蔵博士が1917年に当時の仏印で採集された資料にもとずく.ヤマノコギリソウの学名は従来 Achillea sibirica var. discoidea REGEL であったが,ソ聯の APHANASEV (1961) によると,それより古い A. alpina L. (1753) があるので,A. sibirica LEDEB. (1811) は用いられないという.私は A. alpina L. の type は見ていないが,IDC の micro-edition の type 写真で見るとノコギリソウである.Type locality は Siberia であるし,原記載も短いがノコギリソウに一致するので,ノコギリソウの学名に,A. alpina L. を用いるのが正しいと思う.それにもとづいて,ヤマノコギリソウの学名を変更し,また,シュムシュノコギリソウ A. alpina subsp. camtschatica (HEIMERL) KITAMURA,アソノコギリソウ A. alpina subsp. subcartilaginea (HEIMERL) KITAMURA,ホロマンノコギリソウ A. alpina subsp. japonica (HEIMERL) KITAMURA,アカバナノコギリソウ A. alpina subsp. pulchra (KOIDZUMI) KITAMURA その他の学名を更新した.
著者
山中 三男
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, 1993-08-30
著者
永益 英敏
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.169-170, 1992-12-30
著者
横川 水城 堀田 満
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.165-183, 1995-01-28
被引用文献数
6

1.霧島山系におけるミヤマキリシマ, キリシマツツジ, ヤマツツジの形質変異と訪花昆虫相について調査を行った。2.諸形質の解析と生育地域の空間構造からキリシマツツジ集団はミヤマキリシマ集団やヤマツツジ集団からは, 区別する事が出来る。3.ヤマツツジ(南九州型)は標高800mまでの低地の林縁沿いに生育し, ミヤマキリシマは火山性山岳の標高1000m以上の比較的開けた斜面に生育する。一方, キリシマツツジはヤマツツジとミヤマキリシマの中間ゾーンに分布し, 形態的にはややヤマツツジに近いながらも花色に著しい変異をもつ自然雑種起源と推定される集団である。4.キリシマツツジ集団の成立にはミヤマキリシマとヤマツツジの交配親和性の高さが原因となっていると推定される。5.ヤマツツジ集団とミヤマキリシマ集団の訪花昆虫相は, 送粉者として適合的な種では, 互いに異なっており, 自然状態では両種間の生殖隔離は一応保たれている。6.一方, キリシマツツジを含む2集団間, あるいは3集団間に共通する訪花昆虫も存在し, これらによってヤマツツジ集団とミヤマキリシマ集団間の遺伝的隔離が部分的に破られ, 雑種集団のキリシマツツジが成立し, この集団を通してさらに遺伝子の浸透性交雑が進行していると推定される。
著者
三中 信宏
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.151-184, 1993-12-30

歴史生物地理学におけるvicarianceの概念について, それがたどってきた概念史を概観した。もともと生物地理学で用いられてきたvicarianceは近縁種の空間的な「代置」(substitution)という分布パターンを意味しており, Hennig理論に基づく系統生物地理学はこの用法に準拠していた。一方, Croizatに始まる汎生物地理学もまた代置の意味でこの言葉を用いているが, 「代置的生物進化」(vicariant form-making)という進化理論を背景にしている点に特徴がある。これらの用法に対し, 分断生物地理学では同所的に分布する複数の生物群に対する共通原因すなわち生物相の「分断」(fragmentation)の意味でvicarianceを用いた。共通原因/個別原因としての分断/分散は, 分岐分析における共有派生形質/ホモプラシーに相当する関係にある。次に, 分断生物地理学が解こうとしている地域間の近縁性の問題を「居住地/居住者問題」(the "habitation-inhabitant"problem)として一般化した。居住者の系統関係と地理的分布の情報に基づいて居住地の系統関係を推定するというこの居住地/居住者問題は, 生物地理学だけでなく分子系統学・共進化解析などとも共通する問題である。これらの問題の共通点は, 「形質」それ自身が「系統」を持つという点である。最後に, 分断生物地理学の観点からこの居住地/居住者問題を解決するためのいくつかの解析的手法-成分分析法・ブルックス最節約法・群整合性分析法・三対象分析法-について議論した。種分岐図における欠損地域・広域分布種・重複出現がこれまで分断生物地理学において論議の的となってきた一つの理由は, それらを含む分岐図が通常の分岐分析で生じる分岐図の性質を満足していないことにある。半順序理論などの離散数学を用いることによりこれらの問題にアプローチできるだろう。
著者
北川 尚史
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.179-189, 1982-04-20
被引用文献数
2

1) Conocephalum supradecompositum, annual species restricted to the northern part of East Asia, is considered to be derived from C. conicum, perennial species widely distributed throughout temperate regions of the Northern Hemisphere. 2) C. supradecompositum produces in autumn numerous gemmae endowed with a strong resistance to cold and dryness. The gemmae are modified branches of the thallus ; prior to formation of gemmae, the thallus performs frequent dichotomous branching, and the terminal dichotomy itself is transformed into a gemma. Thus, each gemma has two growing points covered with scales, and it exhibits a strong, inborn dorsiventrality in germination. 3) C. supradecompositum is unique among bryophytes in cylindrical, sausage-shaped spore mother cells, linear spore tetrads, and dimorphic spores. 4) The genus Conocephalum is very characteristic in elaters ; elaters in a capsule are 2-3 times as many as spores (in other genera of the Hepaticae, the number of elaters is far smaller than that of spores) ; and they show an extremely wide range of variation in size, shape, and number and orientation of spiral thickenings-and there occur rarely elaters with dextrorse spiral thickenings (so far as examined by the writer, the spiral thickenings of elaters are universally sinistrorse in other genera of the Hepaticae). The exceptional dextrorse elaters are assumed to be induced from the originally sinistrorse ones through conversion of the axis as shown in Fig. 3, x-z'.
著者
ODA JIRO NAGAMASU HIDETOSHI
出版者
日本植物分類学会
雑誌
Acta phytotaxonomica et geobotanica : APG (ISSN:13467565)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.145-150, 2011-02-21

Carex noguchii J. Oda & Nagam. is described as new to science. It is similar to C. biwensis Franch. in having irregularly trigonous to pentagonous culms, many-flowered (ca. 30) spikes, and short (1.8-2.0mm long) perigynia. Carex noguchii is distinguished from the latter, however, by the dark brown basal leaf sheaths, wider and longer leaves, orbicular-ovoid perigynia, and achenes loosely enclosed by the perigynia, and micromorphologically by the absence of satellite bodies.