著者
矢野 由起
出版者
滋賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

家庭科における学習内容は、子どもの日常生活と密接に関連しているため、日常生活経験は家庭科学習に大きな影響を及ぼす。したがって、家庭科学習内容にかかわる生活上の事象について、学習前に子どもがどのような考えをもち、どのような見方をしているのかを知っておくことは、家庭科の授業を展開する上でも、また家庭科カリキュラムを考える上でも重要なことである。そこで、本研究では、家庭科学習前の子どもたちが、日常の生活事象について、どのように理解し、どのような論理でそれを説明しようとしているのかを明らかにすることを目的とする。方法は質問紙によるアンケート調査で、小学校家庭科学習前の小学校4年生および学習後の6年生を対象とした。その結果、1.学習前の小学校4年生は学習後の6年生に比べ、自分との関わりから生活事象や生活行動を捉える傾向がみられた。2.小学校4年生は6年生に比べ、日常生活の中で具体的に直接観察される事実を基に生活事象や生活行動を理解していた。3.小学校6年生は4年生に比べ、生活事象や生活行動を客観的かつ科学的に捉えていた。4.小学校4年生は6年生に比べ、実際に体で感じることや自分の気持ちを中心に、生活事象や生活行動を説明していた。5.小学校6年生は4年生に比べ、家族との関係を情意的な面から捉えていた。6.小学校6年生は4年生に比べ、生活事象や生活行動の生活上の意味や、人間や人間の生活への影響についてまで考えが及んでいた。以上のことから、家庭科の学習の中では、子どものもつ理解の仕方や見方をふまえ、日常生活の中では獲得できない視点を重視する必要があると思われる。
著者
滋野 敬淳
出版者
滋賀大学
雑誌
Lotus : 日本フェノロサ学会機関誌 (ISSN:02883929)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.45-48, 1997-03-31
著者
大島 朋剛
出版者
滋賀大学
雑誌
Lotus : 日本フェノロサ学会機関誌 (ISSN:02883929)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.49-58, 1997-03-31
著者
井上 善之 窪島 務
出版者
滋賀大学
雑誌
滋賀大学教育学部紀要. I, 教育科学 (ISSN:13429280)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.53-61, 2008
被引用文献数
1

本研究は、発達障害に背景をもつ不登校に関する先行研究全体の動向を俯瞰し、全体を(1)症例研究(2)不登校全体に対する発達障害の割合を明らかにした研究(3)要因・病像・特徴に関する研究(4)不登校のタイプ分類に関する研究(5)実態調査に関する研究(6)不登校に対する援助、支援の在り方に関する研究に分類し、研究動向の概要を報告した。そして、発達障害を背景にもつ不登校への対応のあり方、不登校の予防について、先行研究の知見をもとに、教育現場における今後の課題を考察した。
著者
藤村 幸三
出版者
滋賀大学
雑誌
滋賀大國文 (ISSN:02866803)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.28-37, 1966
著者
大山 政光
出版者
滋賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、天体望遠鏡を用いた子どもへの天体観察会に関しての効果的な観察法と、太陽に関する教育用デジタルデータの開発と検証を行った。観察法では、子どもには屈折望遠鏡を使用し、観察対象が分かりにくい子どもと治安などの不安を抱える保護者のために、携帯電話による撮影を可能とするエリア、観察のみのエリアに分けて行う方法を考案した。教育用デジタルデータは、注目ポイントをしぼった教育用データを作成し、1)イメージしやすい、2)理解しやすい、3)興味・関心を高める効果があることが分かった。
著者
山口 博史 大久保 克己
出版者
滋賀大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1985

複素コークッド空間【C^n】の領域D(t)が複素助変数t(∈B)と共に、函数論的に自然に歪曲しながら、変化しているとしよう。今、各D(t)は原点0を常に含んでいると仮定しよう。このとき、D(t)の0に極をもつグリーン関数G(t,z)が、一意的に定まる。0のちかくではG(t,z)=1/(||Z||)+λ(t)+H(t,z)但し、λ(t)は定数項、H(t,z)はZの調和函数でH(t,0)=0と表わせる。このλ(t)はD(t)はロバン定数とよばれて、電磁気学での容量に対応するもので、重要な量である。我々は次の主定理を得た。直積空間B×【C^n】の領域{(t,z)∈B×【C^n】1t∈B,z∈D(t)}が擬凸状域ならば、λ(t)はtについてBでの優調和函数である。これを用いて、任意の滑らかな境界を有する擬凸状領域D(⊆【C^n】)に、函数論的なケーラー計量を具体的に作った。その応用は今後の課題である。次に、【C^n】を複素多様体Mに拡張した場合に、同様の考察を行った。そして、Mのケーラー計量【dλ^2】については、同様の結果が成立することを見た。このことは大きな展望を広げたように思える。例えば、一例として、等質空間でのレビの問題(ミッシェルの定理)に新たな視点を与えた。また、【C^n】での領域のロバン定数が古典電磁気学に関係した如く、Mでの領域のロバン定数は、電磁気学を量子論的に見たときのものに関係しているのではないかと思える。新しい研究問題を提供したように思う。
著者
板東 美智子
出版者
滋賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

・日本語のテンス形態素の意味構造と過去時制を持つ使役文の意味構造の包括的記述結果状態をキャンセルできる読みをもついくつかの使役詞文が報告されているが、キャンセルの可/不可は、動詞の使役意味構造のどの部分に焦点が当てられているか(Event Headedness)という観点から説明がなされている。また、その結果状態をキャンセルする読みをテストするには文を過去形にする必要があることから、使役他動詞文のEvent Headednessと「た」の関連性を述べ、それぞれの意味構造を表すとともに、両者の関連性の形式化を行った。・日本語心理動詞のアスペクト的意味構造とその動詞を持つ文のアスペクト的意味構造の包括的記述日本語心理動詞と共起する「に」名詞句と「を」名詞句の使い分けと、その動詞および文のアスペクトとの関連性を指摘した。また、共起する名詞句の特徴によって同じ心理動詞でもアスペクトが異なる現象から、レキシコンには実現可能なアスペクトの候補が記載されていることを仮定した。・多義派生の仕組みとその形式化他動詞「締める」「絞める」「閉める」の意味的連続性が動詞の語彙概念構造と目的語名詞句の特質構造の組み合わせから生じていることを形式的に示し、レキシコンにおける「しめる」の多義性派生のメカニズムを提案した。・本研究の教育・語用論の分野への応用の試み附属養護学校中学部の国語の授業の会話から時間表現に関するコミュニケーションギャップを観察し、その要因を時間の理解の難しさから生じている可能性を検討した。また、劇中のユーモア分析から、時間をもった文脈の解釈をわざと取り違えることによって生じるユーモアがあることを指摘した。
著者
森 順次
出版者
滋賀大学
雑誌
彦根論叢 (ISSN:03875989)
巻号頁・発行日
vol.85, pp.62-81, 1962-01
著者
澤木 聖子 尹 錫任
出版者
滋賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

平成26年度は、日本国内の企業調査に加え、働く社会人を対象に「日本企業における社内公用語の英語化」に関するウエブ・アンケートを実施した。個々人のレベルでは、組織能力と英語力には正の相関があると認識しながらも、社内公用語英語化の導入に対する不安が高く示された。一方、調査対象となった企業の事例からは、外国人採用を含む国内のグローバル要員の育成方針を強化し、年功制の廃止や人材の評価尺度を統一化するグローバル人材データベース化によるグローバル・タレント・マネジメントを推進するなど、英語との親和性を伴う人事政策への転換を図る例も確認された。
著者
松田 繁樹 春日 晃章 花井 忠征 出村 友寛 香村 恵介
出版者
滋賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は裸足保育の効果を検証することであった.具体的には,幼児の浮き趾の発生状況および前後足圧荷重割合について,裸足保育を実施する園に通う園児および裸足保育を実施していない園に通う園児間で比較を行った.浮き趾の発生状況については横断的および縦断的データにより分析した.その結果,幼児期の裸足保育は男児の浮き趾および前後足圧荷重割合に影響を及ぼし,浮き趾を減少させること,および,後部の足圧荷重割合を少なくすることが明らかになった.
著者
神山 保 森村 卓也
出版者
滋賀大学
雑誌
滋賀大学教育学部紀要. 3, 自然科学 (ISSN:13429272)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.31-40, 2008

Within the frameword of complex network theory, we investigate the nature of the network composed of words which appear in textbooks of natural science used by students of junior high school. To compare the properties, the network composed of words in textbooks of social science is also analyzed. In both networks, the average distance between words is about 3.0, and the degree distribution follows a power law with slope about -2.0. We conclude that the two networks are small worlds with the scale free property. The words considered as hubs of the scale free networks correspond to kernel words which are used to explain higher level of concepts. The cluster coefficient of the networks and the degree dependence indicate that the correlation between words in the textbooks of natural science is stronger than that in the textbooks of social science.