著者
渕 圭吾
出版者
神戸大学
雑誌
神戸法學雜誌 (ISSN:04522400)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.173-296, 2016-03
著者
渕 圭吾
出版者
神戸大学
雑誌
神戸法學雜誌 (ISSN:04522400)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.81-172, 2015-12
著者
中山 貴弘
出版者
神戸大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2015

ラーニング・コモンズ(LC)は、もともと北米の大学図書館において、情報機器の普及と、インターネット化時代に対応した情報リテラシー能力の養成に重点を置く、学習支援の場としてのインフォメーション・コモンズ(IC)から発展してきたものである。しかし、日本においてLCは、それとはやや異なる文脈で捉えられ、設置されてきたと言える。本研究では、その相違が何に起因するかを調べるため、次の調査およびワークショップを行った上で、日本の現状との対照を行った。①米国大学への訪問調査2015年初秋、カリフォルニア大学ロサンゼルス校およびサンディエゴ校、そして南カリフォルニア大学の図書館を訪問し、LCの運営担当者に聞き取り調査を行った。②北米におけるIC/LCに関連する学説の概観IC/LCに関連する国内外の文献を調査し、北米においてICの基本要件とされているものは何か、またICからLCへの移行がどのような場合に起こるかを概観した。③研究者招聘によるワークショップ開催北米におけるIC/LC研究の第一人者であるBarbara Tierney氏(中央フロリダ大学)を神戸大学へ招聘し、「日米LCの比較」をテーマとして、教職員を対象としたワークショップを開催した。その結果、米国においてICの基本要件とされている「テクノロジーとコンテンツとサービス」について、日本での捉え方に相違があること、またグループ学習の捉え方について日米の相違があることを明らかにした。本研究は、日本において北米とは違った発展経路をたどってきたLCの、日本の大学教育における存在理由を明確にするための基礎的な研究としての意義を持つ。
著者
市原 季一
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.33-50, 1955-09
著者
寺本 時靖
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

日本におけるURA組織は黎明期から定着期にある中でURA組織自体のマネジメントは非常に重要な位置付けである。URA組織の管理・運営モデルの構築を目指し、現在の管理・運営に関して分析を行った。個人のモチベーションと業務、組織における価値提供のアンケートの分析を行ったところ、約半数近くがモチベーションと業務、組織のギャップを感じており、仕事に対しての満足度が低かった。組織マネジメントにおいては、業務管理システムは定着してきているが、個人評価において評価の難しさと資源配分における難しさがあることを抽出した。米国の成熟組織の分析からは、継続的な組織学習が次の課題になることが明らかになった。
著者
小林 哲郎 高 史明
出版者
神戸大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、ヘイトスピーチの温床となる誤った信念が検索エンジンの利用によって強化される可能性を明らかにすることを目的として、2つのオンラインフィールド実験を行った。まず、平成27年度の実験では在日コリアンに関する客観的に誤ったデマ命題を検索することによって、デマ命題を正しいと考える人の割合は有意に低下することが明らかにされた。しかし、検索行動は同時に韓国人に対する感情温度を低下させることが示された。平成28年度は検索時の動機を操作する手続きを追加して実験を行った。本研究の成果はInternational Congress of Psychologyなど複数の国際会議で発表された。
著者
江口 浩二 大川 剛直
出版者
神戸大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

情報爆発時代と呼ばれる今日、インターネット上に発信された情報は, 発信者にも制御不能な形で流通することが少なくなく、一旦流通したこれらの情報はアンドゥーすなわち発信される前の状態に戻すことは通常不可能である。また、これらは膨大な他の情報に埋没しがちであるため、既存の手段で探し当てるのは容易でない。本課題では、とくに、人物や組織等に対する誹謗中傷、ならびに、災害、事故、事件などの風評に着目し、それらの発見を支援するための技術基盤として、情報検索および情報追跡手法を開発する。平成20年度は主に以下の基本技術の開発に取り組んだ。1.逐次的に配信される文書系列に対するトピック追跡問題のため、情報理論に基づく語の重みづけ法を開発し、従来手法と比較して有意な改善を実現した。2.ブログポスト間のハイパーリンクとブログボストの潜在トピックに着目して、ブログ空間における情報伝搬を解析する手法を開発し、現実のプログデータを用いた評価実験によって有効性を示した。3.人物名や地名などのエンティティ(固有表現)がタグ付けされた文書の集合から、エンティティ間の関係を示すネットワークを推測する手法を実現した。4.タグで構造化された文書の集合から推定した潜在トピックに基づいて、構造化文書を効果的に検索する手法を実現した。Wikipediaデータを用いた評価実験によって提案手法の有効性を示した。5.マルコフ確率場モデルに基づく語間依存性のモデルにより、自然言語文で表現された質問から構造化クエリを構築し、高精度なWeb検索を実現した。
著者
前川 修
出版者
神戸大学
雑誌
美学芸術学論集 (ISSN:18801943)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-17, 2007-03
著者
芦谷 政浩
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

日本の公営賭博では、「各馬について一番割安な方法で単勝馬券を合成し、1着・2着・3着の着順がどうなったとしても払戻金総額が馬券購入費用を上回るように馬券を買う」という裁定取引が可能である。本研究課題では、荒尾競馬場の2011年9月30日から12月23日までの175レースを分析し、「馬券の最小購入単位」や「裁定取引による馬券購入が裁定利益を減らす方向にオッズを変える効果」を考慮しても、10月20日の第5競争と11月25日の第11競争で上述の裁定取引が可能であったことを発見した。この研究成果は、J. of Sports Econ.という当該分野を代表する査読付き学術雑誌に掲載された。
著者
金野 美奈子
出版者
神戸大学
雑誌
国際文化学研究 : 神戸大学国際文化学部紀要 (ISSN:13405217)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.29-49, 2007-02

ジェンダーに関する規範理論と実践はジェンダー平等の概念と不可分であるが、ジェンダー平等をどのように概念化するのがふさわしいかは社会の歴史的状況によって異なる。本稿は、とりわけ先進諸国において過去30年ほどの間に顕著に現れてきた様々な多元主義状況、なかでも近年重要性を高めてきていると言われるワーク・ライフスタイル選好にかんする個人間の多元性に着目し、現代にふさわしいジェンダー平等の概念はどのようなものかを検討するものである。まず、このような多元性についてのこれまででもっとも包括的な議論である、キャサリン・ハッキムの選好理論をとりあげ、日本においても近年、この選好理論を支持するデータが得られつつあることを見る。次に、このような現代的状況にふさわしいジェンダー平等の概念として、多元主義的ジェンダー平等の概念を素描する。ジェンダー平等の多元主義的概念化とは、人々のワーク・ライフスタイル選好の根幹にジェンダー関係をめぐる世界観があることに着目し、これらの異なったジェンダー的世界観を生きる人々の間の平等を構想するものである。これに対しては、従来のフェミニズムの立場からいくっかの批判が予想される。ここでは主な批判として、「選好」に基づく概念化に対する批判、および多元主義的概念化に対する批判(特定のワーク・ライフスタイルモデルの優越性や不適切性の指摘、および統計的差別問題の指摘)を取り上げ、それぞれ妥当性を検討する。最後に、多元主義を真に可能にする社会的意味世界の構築という観点から、本稿で素描されたジェンダー平等概念にもとつく規範的社会理論がとりうる方向性を展望する。
著者
添田 仁
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

近代日本は、近世の閉鎖的な「鎖国」を打開し、「開国」によって海外との「自由」な交通・取引を実現した国家として理解される。このような近世と近代との国際関係史が断絶したものであることを前提に議論する研究潮流を見直すために、近世・近代移行期の開港場における行政実務の構造的特質と、前近代の国際都市長崎で活躍した実務役人が開港場で果たした役割を分析することで、近代日本における国際関係の内実を近世的な到達点の上に解明した。