著者
伊藤 康雅
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.226-234, 2002-06-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
18

2 0 0 0 OA 病人の心理

著者
牛島 定信
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.182-187, 1996-04-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
5
著者
李 雅次 渡部 一雄 吉田 ひかり 吉田 知之 舩坂 宗太郎
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.657-662, 1993-10-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11
被引用文献数
4

慢性副鼻腔炎患者20例に対してクラリスロマイシンを1日朝1回200mg内服投与した。投与開始後1ヵ月目ですでに後鼻漏および嗅覚障害が60%以上改善した。投与開始後3ヵ月目では, すべての評価項目で改善がみられたが, 自覚症状の鼻閉および他覚所見の鼻汁の性状の改善が著しかった。腹痛を訴えた1例が本剤による副作用と思われたが, 投与中止により症状はすみやかに消失した。本剤に対して感受性のない検出菌を認めた症例でも治療効果がみられ, 本治療の効果は単なる抗菌作用ではないことが推察された。
著者
大森 一弘
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.9, no.Supplement1, pp.1-21, 1966-04-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
32
被引用文献数
2
著者
山口 宏也
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.561-566, 1996-10-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11

音声治療の目的は1) 音声障害の予防, 2) 音声外科との連携治療, 3) 機能性発声障害に対する治療, 4) 喉摘後の代用音声の指導などである。音声治療には声の衛生の指導と音声訓練がある。声の衛生の指導は, 患者の生活様式や行動様式を変える事によって声の問題点を解消する必要がある。その指導は押しつけがましくならないように相談相手になると言う形が望ましい。内視鏡で喉頭を観察する際に, 色々な発声をさせ, その時の声帯の形や動きに注目し発声法上の問題点を矯正する。あるいは喉頭を両側から圧迫したり押し下げたり頭位を変化させてその際の声帯位の変化を観察, 訓練する方法について述べた。
著者
木村 恭之
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.364-368, 1998-08-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
9

鰓原性奇形 (側頸瘻, 耳瘻孔, 外耳奇形など) に聴力障害 (内耳奇形, 中耳奇形など), 腎奇形 (形成不全など) を特徴とする常染色体優性遺伝と考えられる疾患はBranchio-oto-renal syndromeと呼ばれているが, すべてを兼ね備えた症例は本邦では今までに4例である。われわれは, 右側頸瘻・右感音性難聴・腎奇形を呈した15歳男性の症例を経験し, 右側頸瘻に対し手術を施行した。側頸瘻の症例にはbranchio-oto-renal syndromeが含まれている可能性があるので常にこの疾患を念頭におく必要がある。この疾患に対する遺伝子的な解析が進み常染色体8番の長腕の遺伝子に問題があるところまでわかっている。
著者
北原 糺
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.64-74, 2015-04-15 (Released:2016-04-15)
参考文献数
48
著者
水之江 義充
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.199-203, 2013-08-15 (Released:2014-08-15)
参考文献数
7
著者
小田 恂
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.162-171, 2006-08-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
41

耳鳴に関する臨床的事項を比較的最近の文献をまじえながら総説的にまとめた。耳鳴の発生頻度については母集団の選び方によって数値がかなり異なるが, 耳鼻咽喉科外来を訪れる患者のなかの耳鳴患者の頻度, 耳疾患患者のなかの頻度について示した。正常な日常生活を送る人のなかでの耳鳴を自覚している人の頻度を年齢別, 性別にまとめて示した。耳鳴の分類については今まで多くの先人が報告しているが, これらをまとめて実地臨床で利用しやすいかたちの著者の分類を示し, 耳鳴の病態生理についても箇条書き程度に記述した。耳鳴の診断については標準耳鳴検査法1993に基づき, その要点を解説した。耳鳴の治療については薬物治療, マスキングを応用した治療, 心理療法を導入した治療などについて示した。
著者
冨田 善治
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.31-54,2, 1974-02-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
79

I研究目的: 近年微生物学的に注目をあびているマイコプラズマは,(1) 家畜, 鳥類で, 慢性気道炎をしばしばおこすこと,(2) 感冒様症状をおこす多くの諸因子の中の1っであり, 慢性気道炎の増悪をきたすこと,(3) 気道粘膜より比較的長期にわたり排菌され, 炎症を遷延せしめるのではないかと考えられていることなどより, 著者はマイコプラズマの慢性鼻副鼻腔炎の病態におよぼす役割について検索した。II研究方法:(1) 鼻副鼻腔よりのマイコプラズマの分離。正常人, 慢性副鼻腔炎手術患者および慢性副鼻腔炎急性増悪症患者の上顎洞ならびに中鼻道よりマイコプラズマの分離をこころみ, 分離株は標準家兎血清で同定した。(2) 血清疫学的研究。慢性副鼻腔炎急性増悪症患者および対照正常人血清にっいて, 補体結合反応 (C.F.), 間接赤血球凝集反応 (1.H.A.) を用いM.pneurnoniaeの抗体価を測定した。III研究結果および結論:(1) 副鼻腔炎手術患者98例の中鼻道より4例4.1%に, 上顎洞粘膜48例中1例2.1%にマイコプラズマを分離しえた。但しいずれも寄生性非病原性とされているM.salivarium, M.orale typeIであつた。(2) 慢性鼻副鼻腔炎急性増悪症患者108例の中鼻道より7例6.5%にマイコプラズマを分離した。但し病原性のあるM.pneumoniaeは分離されずM.salivarium, M.oraletypelであり, 分離された症例はいずれも口腔咽頭よりも同じ種のマイコプラズマを分離した。慢性炎を有する鼻副鼻腔の粘膜にマイコプラズマは定着しやすく, おそらく口腔咽頭よりのContaminationと考えられた。(3) 気道疾患のみられない正常人168例の中鼻道よりの検索では全くマイコプラズマは分離されず, 正常な鼻腔の細菌叢としてはマイコプラズマはみとめられないと思われた。(4) 非病原性とされるM.salivariurn, M.orale typeIにもLow virulenceを暗示する種々の毒性表現が知られており宿主の局所の感染防禦機構の減弱や抗生剤の使用により, Opportunistic mycoplasmal infectionの可能性も考えられた。(5) 昭和44年度に測定した慢性副鼻腔炎急性増悪症患者血清のC.F.抗体では同時期の対照正常群血清に比して高レベル抗体保有率は高く統計学的に有意差がみとめられた (X2testp=0.05)。すなわち鼻副鼻腔炎群11.5%に対し対照群4.0%であつた。I.H.A.抗体保有率は高レベル抗体で正常群2.4%に対し患者群11.5%で統計学的に有意差がみとめられた (X2testp=-0.01)。(6) 対照正常群の年令別抗体分布では有意の差はみとめられなかつた。昭和44年度および昭和46年度の正常人の抗体価分布を対比すると高レベル抗体が46年度は成人に全くみられず, 44年度のみにみとめられ, 44年度の東京近郊でのM.pneumoniaeの局地的流行を推定せしめた。(7) 血清疫学的調査より, M.pneumoniaeは局地的流行がみられれば, 慢性鼻副鼻腔炎の急性増悪因子としてかなりの役割をしめるのでないかと推定された。

2 0 0 0 OA 掌蹠膿疱症

著者
上出 良一
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.355-364, 1994-06-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
36
被引用文献数
1

掌蹠膿庖症は手掌, 足底に限局する再発性の膿疱形成と, それに続く落屑性紅斑性皮疹を特徴とする疾患である。本症の10-15%に胸肋鎖骨異常骨化症を伴うが, 骨シンチグラムを行うと更に高頻度に潜在性の骨関節炎が見出される。大多数の患者では扁桃や歯肉などの細菌感染を基盤とした病巣感染が病因として考えられ, また扁桃上皮と掌蹠皮膚の角層で交差反応を示す抗ケラチン抗体が検出されている。少数の患者では歯科金属除去により軽快する。今後スーパー抗原の関与やサイトカインネットワークの乱れなどについて検討すべきである。治療の第一選択としてステロイド剤の外用が最も行われているが, PUVA単独あるいはレチノイドとPUVAの併用 (Re-PUVA) も用いられる。シクロスポリン内服 (5mg/kg日以下) は極めて有効で難治例に試みてよいであろう。完治には基盤となる病巣感染を扁桃摘出, 歯科処置などで除去することが推奨されているが, 信頼性のある術前の評価法が未だ確立されていない。皮膚科, 耳鼻咽喉科, 歯科, 整形外科その他関連科の密接な連携が本症患者にとって診療上大切である。
著者
平林 源希 武富 弘敬 安藤 裕史
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.281-285, 2017-12-15 (Released:2018-12-15)
参考文献数
20

Bow hunter 症候群は頸部回旋により椎骨動脈が狭窄し, 一過性の虚血症状を来す病態である。 今回われわれは前庭障害を来した Bow hunter 症候群の1例を経験したので報告する。 症例は50歳女性で, 回転性めまい, 歩行障害を主訴に受診した。 右向きの定方向性眼振を認めていたため左前庭神経炎の疑いで入院加療を行った。 入院時の頭部 MRI では梗塞などの病変は認めなかった。 また頭部 MRA では右椎骨動脈の低形成と Willis 動脈輪の正常変異を認めたが, 原因の関連はないと判断した。 めまい症状の軽快後に退院となり, 退院後に施行した温度刺激検査にて左耳の高度半規管麻痺を認めていたため左前庭神経炎と診断したが, 退院6週間後に頸部回旋に伴う一過性の意識消失発作が出現したことから Bow hunter 症候群の診断に至った。 治療は保存的加療とし, 頸部回旋を回避する生活指導のみで発症後2年経過観察しているが, 左耳の高度半規管麻痺は残存するも, 意識消失発作の再燃やめまい症状の出現は認めていない。 前庭神経炎と考えられた病態は, Bow hunter 症候群の本態である椎骨脳底動脈循環不全により, 前庭障害を来したものと推定された。
著者
高橋 良 岡田 諄
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.411-415,396, 1966-10-15 (Released:2011-08-10)

Since domestic air lines commenced their service in Japan, the department Otorhynolaryngogy, the Jikei University School of Medicine has been participating to the health controls of flight crews of the 'domestic air lines and students of the Aviation Academy.Highly developed airplanes, vastly increased number of flight crews and serial domestic air accidents prompted us to establish the details of medical standards in accepting new crews and students.The Otorhynolaryngological standards have been set to prevent individual health hazards in long duties, to eliminate the accidents due to human errors and to save resultant losses of the air line companies.The standards were prescribed based mainly on the experience and date in our dapartment, which were accumulated previously, in conjunction with the Japanese domestic flight rules and the medical standards of Air France and F. A. A.
著者
荻野 敏
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.204-210, 2002-06-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
7

予備校生802名を対象にアンケート調査を行い, ストレスとアレルギー疾患の関連について検討した。精神面, 身体面のストレスサインの検討から, 予備校生はストレスが高くなると, 感情面に逃避的になり, 筋緊張系にストレスがでやすい傾向があった。ストレスとアレルギー疾患罹患率の関係では, 4疾患ともストレススコアが高いほど罹患率も高かったが, 有意な関連がみられたのは身体面ではアレルギー性鼻炎と花粉症, 精神面では喘息とアトピー性皮膚炎だけであった。有症率は, 身体面ではくしゃみを除き, 鼻汁, 喘鳴など他7症状で有意にストレススコアが高いほど有症率も高く, 精神面でもすべての症状でストレススコアとの有意な関連が認められた。ストレスの有無は症状と有意な関係があり, ストレスが高まるほど症状を起こしやすいようであった。
著者
木山 秀哉
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.145-156, 2016-06-15 (Released:2017-06-15)
参考文献数
25
著者
石野 岳志 竹野 幸夫 西 康行 平川 勝洋
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.182-187, 2008 (Released:2009-10-15)
参考文献数
6

真菌の同定が困難であったために, 好酸球性鼻副鼻腔炎として診断されえたが, 細菌検査の工夫により真菌の同定が可能となり, 抗真菌薬が有効であったため, アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎 (AFRS) と診断した2症例について報告した。症例1, 2とも内視鏡下鼻内副鼻腔手術を施行したものの, 経過観察中に症状の再発が認められた。再発時, 院内の細菌検査では真菌感染を認めなかったものの, 培養方法の改善により真菌の同定が可能で, テルフェナビンの投与により病状の著明な改善が得られた。しかし2症例とも抗真菌薬投与終了後約3ヵ月後に再発が認められた。症例1は再発後に抗真菌薬投与を行ったものの病状の改善は不良であったが, 症例2は再度の抗真菌薬投与で寛解を得られることができた。抗真菌薬が有効であったことと上下気道の疾患の共通性から, 難治性副鼻腔炎のうちAFRSと真菌が同定されないため好酸球性鼻副鼻腔炎とされている症例の一部はアレルギー性気管支肺アスペルギルス症 (ABPA) と発症機序が共通していることが考えられ, 抗真菌薬の変更などABPAの診断, 治療方法を改変して導入することでさらなる診断方法, 治療方法の改善が得られる可能性が考えられた。
著者
浦島 充佳
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.280-285, 2018-10-15 (Released:2019-10-15)
参考文献数
5