著者
白幡 雄一 深見 雅也 大西 俊郎
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.537-543, 1986-10-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
9

A case of dysmorphobia that developed after submucous resection of the nasal septum is reported. The patient presumed that his dysphonia had developed due to a perforation of the nasal septum that developed after submucous resection 15 years ago. Rhinologic examination revealed pieces of chopsticks in the nasal cavity and also several perforations in the eardrum. The patient had been trying to close the septal perforation by inserting various materials into the nasal septum. The perforations of the eardrum had also been incurred by himself as he tried to relieve discomfort in the ear, that he believed also due to the perforated septum. Neurosis and personality disorder were suggested as diagnoses on psychiatric consultation. His complaints have been alleviated by cooperative treatments by rhinologists and psychiatrists.
著者
中井 義明 大橋 淑宏 江崎 裕介 石塚 洋一 松下 隆 伊藤 博隆 馬場 駿吉 平川 勝洋 原田 康夫 菊屋 義則 岡崎 英登 黒川 道徳 二宮 優子 村上 譲 伊東 一則 深水 浩三 大山 勝 松根 彰志 飯田 冨美子 小川 敬 大堀 八洲一 花田 武浩
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.33, no.Supplement5, pp.655-673, 1990-10-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

漢方製剤である麻黄附子細辛湯の通年性鼻アレルギーに対する効果を検討した。漢方の古典の記載に忠実に基づいた製法により得られたエキスを含む細粒剤と, それまでの経験に基づいた製法により得られたエキスを含む散剤の比較試験を実施した。有効率 (著効+有効) は散剤投与群で63.5%, 細粒投与群で76.7%と, 両群とも良好な結果であり, 統計学的に差は認められなかった。各症状の改善率において, 細粒投与群が散剤投与群より鼻汁, 鼻閉症状に高い効果を示したが, 統計学的な差は認められなかった。細粒剤といわゆる抗アレルギー剤の有効率を比較すると, くしゃみ発作および鼻汁は同程度の効果が, 鼻閉については優る効果であったと考えられる。副作用については, 散剤投与群で6.2%, 細粒剤投与群で5.1%の症例に認められたが, いずれも症状は軽微であり, また臨床検査値にもなんら異常は与えなかった。
著者
浦島 充佳
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.330-334, 2018-12-15 (Released:2019-12-15)
参考文献数
8
著者
高橋 良 森山 寛 吉見 充徳 浜田 雅之
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.417-426,3, 1976-08-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
8

Reported here are the results of our study on septal deviation, sella turcica angle and shape of skull in 35 artificially deformed skulls of old Maya people.It has been known that gradual enlargement of the skull vault due to development of the brain during human evolution has caused deviation of the nasal septum in man.The authors studied the artificially deformed skulls and concluded that artificial deformation of the skull also influenced the shape of the nasal septum in various ways.
著者
田中 大貴 森 恵莉 関根 瑠美 鄭 雅誠 鴻 信義 小島 博己
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.157-162, 2021-06-15 (Released:2022-06-15)
参考文献数
11

本邦では家庭用洗剤として次亜塩素酸塩がよく用いられ, 複数の会社で製品化されている。 使用の際には酸性洗浄液との併用禁忌や換気, マスクや手袋・ゴーグル等の着用の推奨などの使用上の注意が記載されている。 しかし, 防護や換気をしたのにも関わらず健康被害を呈することもあり, その一つに嗅覚障害を呈したというソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) 上の書き込みが散見されるが, それを詳細に報告した論文はない。 今回, 塩素系洗浄剤の使用後に嗅覚障害を呈した2例を経験した。 次亜塩素酸や代謝産物である有機塩素化合物が嗅裂炎を起こし, 気導性嗅覚障害を呈する可能性や, 繰り返す次亜塩素酸の曝露が嗅上皮の再生能・恒常性の障害や炎症細胞浸潤による神経障害を引き起こして神経性嗅覚障害を呈する可能性がある。 塩素系洗浄剤を使用する際には, 使用上の注意を遵守すること, また嗅覚障害出現時には同洗浄剤の使用を直ちに中止し, 専門の医療機関を受診することが重要と考えた。

1 0 0 0 OA ケースノート

出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.401-416, 1985-08-15 (Released:2011-08-10)
著者
高野 頌 北里 翔大 村山 史秀 進藤 千代彦 楠澤 英夫 伊藤 正行
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.55, no.Supplement1, pp.s49-s55, 2012 (Released:2013-08-29)
参考文献数
8

上気道感染症としての季節性インフルエンザ治療に, ドライパウダー吸入剤として製剤化された抗インフルエンザウイルス吸入剤が臨床適用されている。吸入剤の気道局所送達率が薬剤の粒子径分布と吸気条件に依存することから, 本報ではこの最適吸気条件を検討した。実験には, 吸入剤として, ザナミビル水和物製剤およびラニナミビルオクタン酸エステル水和物製剤を用いた。製剤の粒子径分布の測定結果および気道粒子沈着解析の結果から, 上気道局所への製剤送達率は吸気条件により変化し, 最適吸気条件は正座位での正常時吸気であることを明らかにした。
著者
鵜飼 幸太郎 雨皿 亮 坂倉 康夫
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.519-532, 1995-08-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
18

通年性鼻アレルギーの患者21例を対象に, 甜茶エキスキャンディー (甜茶エキス120mg/日) を4週間連続経口投与し, その有効性, 安全性および有用性について検討を行った。全般改善度は, 投与2週目, 4週目で「中等度改善」以上が35.0%, 最終全般改善度は,「中等度改善」以上が47.6%を示した。副作用は認められず, 有用度は「有用」以上が47.6%であった。症状別改善度では, くしゃみ発作, 鼻汁, 水性分泌量, 鼻誘発試験および鼻汁中好酸球数で, 統計学的に有意な改善が認められた。以上の結果より, 甜茶エキスキャンディーは通年性鼻アレルギーに対して有用であると考えられた。
著者
近藤 律男 平田 佳代子 谷垣 裕二 堀内 長一 佃 守
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.46-52, 2005-02-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
7
被引用文献数
2

レボフロキサシン (LVFX) はニューキノロン系抗菌薬であり, postantibiotic effect (PAE) を有し抗菌作用は濃度依存的である。この事実より肺炎や急性上気道炎に対しレボフロキサシン1日400mg分2投与法の有用性が報告されている。急性上気道炎については大部分がウイルス感染であり, 自然治癒することも多いため, 本研究では急性上気道炎の中でもより細菌感染の頻度が高いと考えられる急性扁桃炎に対し, レボフロキサシン1日400mg分2投与法による臨床効果および有効性について, 1日300mg分3投与法と封筒割付け法により分別し比較検討した。対象はレボフロキサシン1日400mg分2投与群25例.レボフロキサシン1日300mg分3投与群25例である。解析方法はデータの質に応じ, X2検定, t検定, Wilcoxon順位和検定をそれぞれ用いた。なお有意水準は5%とした。臨床効果, 治癒率, 平均治癒日数などすべての項目で有意差は認めなかったものの, 400mg分2投与法の有効性と安全性が確認された。また服薬コンプライアンスの点では400mg分2投与法は300mg分3投与法と比較し, より優れた投与法であると考えられた。
著者
景山 茂
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.369-371, 2001-10-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
1
著者
太田 修司 吉川 衛 庄司 和広 谷藤 泰正
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.360-364, 2006-12-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
23

鼻内処置ならびに経鼻挿管治療において, 出血予防目的でエピネフリンが一般的に用いられている。しかしながら, 現在までに鼻内塗布血管収縮薬について有効濃度についての報告は少ない。今回我々は, 出血予防で鼻内処置に使用するエピネフリンおよびフェニレフリンの使用至適濃度について比較検討したので報告する。対象は鼻, 副鼻腔疾患の既往がなく, 1週間以内に上気道炎を罹患していない24-32歳 (平均 : 26.3±3歳) の健常成人ボランティア9名 (男性5名, 女性4名) 。測定は0.02%-0.001%エピネフリン, 0.5%および0.1%塩酸フェニレフリン, 及び対照用生理的食塩水を用い, 各濃度別薬剤2mlを染みこませたガーゼを被験者の右鼻腔内に3分間挿入した。その後内視鏡による貼付処置前後の色調及び粘膜収縮の観察と, 通気度計による通気度 (圧・流量曲線) 測定を行った。結果は, 内視鏡による粘膜色調, 収縮変化観察において, 対照を除く各群において収縮および下鼻甲介粘膜に貧血様の蒼白色調変化を認めた。通気度改善率の検討では対照群 (生食) との比較において0.02%, 0.01%エピネフリン群及び, 0.5%フェニレフリン群問に有意な通気改善を認めた。経鼻挿管に使用する出血予防血管収縮薬至適濃度は0.01%エピネフリンおよび0.5%フェニレフリンで効果があると考えられる。
著者
上出 文博 滝元 徹 古川 仭 作本 真 竹下 元 梅田 良三
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.25-30, 1988-02-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

The patient was a 42-year-old female whose chief complaints were headache and unilateral hyposmia for 2 months. There was no unusual finding in her nasal cavities. Roentogenography of the olfactory clefts and paranasal sinuses revealed no abnormality. Standard olfaction test using T & T olfactometer revealed right side severe hyposmia. Olfactory discrimination test carried out at the right nasal cavity showed hyposmia due to intracranial disorders. Intravenous olfaction test (Alinamin 10 mg) with bilateral nasal cavities indicated normal duration time, but the same test with right nasal cavity indicated redution of the duration time due to intracranial disorders. As we could set the electrode and the odorous stimulation while observing the olfactory portion with Olympus selfoscope SES 1711D, we recorded the typical slow negative potential similar to those in normal olfaction cases.RI angiography, computed tomography and right carotid angiography done at neurosurgery were useful in this case and showed a typical frontal fossa tumor.Total removal of tumor was performed by neurosurgeons under general anesthesia. Histological examination revealed a typical meningioma with psammoma body and micronecrosis.Unilateral olfactory disorder is one of the important symptoms not only in nasal and paranasal sinuses diseases but also in intracranial diseases however unilateral olfaction test is not yet a routine test even for ear-nose-throat specialists at present.
著者
高橋 良
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.233-253, 1983-06-15 (Released:2011-09-13)
参考文献数
78

The paranasal sinuses can be seen in animals higher than reptiles, and 13 different types of paranasal sinuses are known to exist in various animals. There is, however, no generally accepted concept regarding its entity and function.The author proposes the following view concerning the advent of the paranasal sinuses in animals and man.The maxillary sinus and the frontal sinus appear around the ethmoturbinate which is essentially an olfactory organ.In order to adapt to the erect position and to obtain a secure foundation for strong muscles of mastication, the facial bone has been gradually transformed, during which process secondary sinuses have come in to existence. The paranasal sinuses had been beneficial for lightening the weight of the head and for obtaining a buffer effect on impacts. Due to the advancements of visual organs in primates, the ethmoid bone had regressed to a smaller cavity.In man, further enlargement of the maxillary sinus occurred due to retraction of the facial cranium and enlargement of the molar teeth.In the process of hominization even further enlargement of the frontal and the sphenoid sinuses took place.The paranasal sinuses therefore seem to have developed during the process of advance of animals per se and particularly the advance of the olfactory organ, respiratory organ and the brain by means of both the allometry and the preadaptation phenomena.
著者
西山 暁
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.196-204, 2017-08-15 (Released:2018-08-15)
参考文献数
26
著者
岡本 俊宏
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.243-252, 2017-10-15 (Released:2018-10-15)
参考文献数
26

歯牙の構成組織から発生する歯原性嚢胞と歯原性腫瘍は, 比較的類似した臨床像, 画像所見を呈するものが多い。 これらの病変の多くは無症状で経過し, 病変部の膨隆や顔貌の変化, 何らかの機能障害をきたして発症することが少なくない。 また, 患者が歯科治療の際の X 線検査によって偶然に発見される場合も多くみられる。 歯原性腫瘍の多くは若年者に好発し, 稀に再発を繰り返すものや悪性転化する症例もあることから, 早期に診断し適切な治療がなされるべき疾患である。 上顎に生じた病変は上顎洞, 鼻腔, 頭蓋底へと進展する症例も散見されている。 そのため, 隣接領域である耳鼻咽喉科において診断・治療が必要となる症例に遭遇する可能性がある。
著者
内田 亮 千葉 伸太郎 徳永 雅一 森脇 宏人 森山 寛
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.473-478, 2002-12-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
7

睡眠時のいびき, 無呼吸を主訴として受診した患者のうち, 精査にて舌扁桃の著明な肥大がその原因と考えられた5症例 (男性4例, 女性1例) に対し, 舌扁桃切除術を施行した。そのうち2症例 (男性) は両口蓋扁桃摘出術も同時に施行して改善し, 残る3症例は自他覚所見とも改善が得られた。全例で睡眠時無呼吸低呼吸指数 : AHI, 及び動脈血酸素飽和度 : SaO2の改善は認められたが, うち1例は睡眠時無呼吸指数 : AI, 睡眠内容や日中過眠の改善には至らなかった。舌扁桃肥大による睡眠呼吸障害はその程度のわりには睡眠障害が強く出現する傾向にあり, 努力性呼吸のパターンになると考えられた。舌扁桃切除術は, あらかじめ気管切開を行う方が安全と思われるが, 超音波メスを用いることで, 出血や術後の腫脹も軽減でき, 気管切開を行わないなど侵襲が少なく, 患者にとって利点が多いと考えられた。
著者
飯村 慈朗 蒲 伸泰 平林 秀樹 春名 眞一
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.404-409, 2007-12-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
17
被引用文献数
2

後部副鼻腔 (後篩骨洞と蝶形骨洞) 嚢胞による視器障害を起こし, 緊急手術を施行した6症例について報告した。症例1~3は視力障害を起こしており, 症例4~6は視力障害を伴わず視器障害は外眼筋麻痺のみであった。視力障害を起こした3症例のうち, 発症から手術までの期間 (罹患期間) が24時問以内であった1症例の視力は完治した。しかし, 罹患期間1ヵ月以上であった他2症例の視力は軽度改善するも完治とはならなかった。そして外眼筋麻痺のみを起こした3症例は罹患期間にかかわらずすべて完治した。今回われわれは, 後部副鼻腔嚢胞による視器障害の予後・緊急性の有無について検討をし, 視神経障害と比較して外眼筋麻痺のみの障害の場合は緊急性が低いと考えた。
著者
北村 正樹 景山 茂
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.688-692, 1996-12-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
4
著者
廣瀬 肇 望月 高行
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.274-282, 2005-10-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
22
被引用文献数
2

最近経験したWallenberg症候群の1例を中心に耳鼻咽喉科医としての立場から嚥下障害とその対策について考察した。今後, 脳血管障害の頻度の増加が予想されWallenberg症候群に直面する機会も稀ではないと考える。本症の病態をよく理解し, 適応があれば積極的な手術的治療に踏み切る必要があり, その手技についての知識と経験を備えていくことが耳鼻咽喉科専門医に求められるところである。嚥下障害の病態は複雑であり, その対策にあたっては, 学際的アプローチに加え患者の家族の理解と協力が不可欠である。各医療施設においても, 耳鼻咽喉科医をはじめ, 各科の医師およびコメディカル専門職員の協力に基づくチームアプローチによって嚥下障害診療の実をあげていくことが肝要である。嚥下機能の改善は患者のQOLの向上に直結するもので, 耳鼻咽喉科医として今後ますますこの問題に積極的に取り組んでいくべきである。
著者
馬場 一泰 柴田 清児ブルース 古川 昌幸 友田 幸一
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.395-399, 2009 (Released:2010-10-15)
参考文献数
2

Various surgery supported equipments have recently advanced remarkably. The possibility of the navigation system as the tool for surgical skill improvement was evaluated in 30 cases between January, 2006 and September, 2008. The 28 cases was assessed as “Useful” of the navigation system, and the 8 cases was assessed as “Necessary” of the navigation system. It was concluded that the usefulness of navigation system had being changed by the surgeon's experience from the first stage to the present and it will play an important role in the surgical skill improvement and safe operation.