著者
大木 裕子 根木 昭
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
長岡技術科学大学研究報告 (ISSN:03885631)
巻号頁・発行日
no.23, pp.45-53, 2001

Many Japanese orchestras have difficulty thriving due to the lack of adequate subsidies, the abundance of competition or the inability to attract new patrons In order to grasp a common problem in Japanese orchestras, we investigated fiom the viewpoint of organization and management, having used mainly eight Japanese orchestras as the case study We conclude the solution of their problems on three levels, governance, business and management In governance, we insist on the necessity of increasing subsidies for art and a taxation system with good tieatment to donations In business, since income and expense is not well balanced, income increases and cost reductions must be carried out In order to increase income, they have to aim at not only ticket sales but the income expansion of those other than a mam business, symphony gift shop It is also necessary to cut down the personnel, especially artists' expenses with the heaviest burden in orchestra for cost reduction Finally in management, the big issues are marketing and consistent perfoimances Japanese orchestras have performed marketing foi new customers eagerly However, marketing is indispensable in order to survive For consistent and high quality performances to attract the audiences, executive director will become more important, who has the responsibility for strategic management to solve organizational dilemmas between economics and professional artists
著者
和田森 直
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

振動として可聴信号を耳周辺軟骨に加えるとその可聴信号を知覚できる現象を利用して、断続光の吸収に伴う発熱により、試料内部で振動が発生する光音響効果を応用した骨導音声情報提示装置を開発した。耳周辺軟骨に類似したゴム・シートから発生したPA信号の力のレベルは、日本工業規格に示されている骨導受話器を乳突部に装着した場合の基準等価いき値の力のレベルを最大47dB程度下回った。生体内の主な光吸収物質である水やヘモグロビンは、軟骨に比べおよそ100倍の吸光度を持つ。水やヘモグロビンの吸収波長付近の光源を断続光に用いることにより、基準いき値以上にPA信号の力のレベルを向上できる。
著者
早川 典生 河原 能久 後藤 巌
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
長岡技術科学大学研究報告 (ISSN:03885631)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.35-41, 1985-09-20

The overturning of a motor vehicle passing along Route 8 at Yoneyama along the Japan Sea coast is reported to have occurred on 29 October, 1976, due to a strong onshore wind. This paper reports a model study aimed to elucidate the mechanism of this incident. The model terrain and vehicle were scaled down to one to 30. Wind velocity, pressure distribution along the terrain as well as model vehicle are measured, and the drag and lift force and the overturning moment of the model vehicle are calculated. The result of the study points to the possibility of studying the mechanism of overturning accident.
著者
石橋 隆幸 塩田 達俊
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

ナノ領域での磁気特性を評価するため、アパーチャーレスプローブを用いたSNOMの構築と、偏光特性の調査をおこなった。その結果、約10 nmの空間分解能と良好な偏光特性を実現するとともに、アパーチャーレスSNOMにおいて問題であった背景光と信号光の分離に成功した。FDTDシミュレーションでは、実験で得られた偏光特性をほぼ正確に再現することに成功し、プローブ周辺の電場分布を理解することができた。さらに、時間分解測定を実現するための装置の構築を行った。
著者
古谷 千里
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
長岡技術科学大学言語・人文科学論集 (ISSN:09139745)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.43-66, 1999-02-10

"Computing is not about computers any more. It is about living"(Negroponte, 1995). Computing is bringing drastic changes to our lives and communities as well to research and education. These changes will only accelerate in the future. It is absolutely essential for language teachers to keep pace with this new technology and develop their teaching and research according to the new paradigms. The Japan Association of College English Teachers (JACET) set up a digitization project to promote electronic systems among JACET members in 1995. There were two aims for this project. One was the introduction of electronic technologies into JACET daily activities. The other was the application of these technologies to preparations for the World Congress of AILA'99 in Tokyo hosted by JACET and the Science Council of Japan. Wed pages, mailing lists, and e-mail communications are being used for the first time for online collaboration among the AILA '99 preparation committee members. These new types of communication are expected to provide an efficient and economical means for decision-making. The project also has a group which analyses and evaluates the project. It has done two surveys on the state of the application of electronic technologies among JACET members in 1996 and 1997. The results showed that more and more members were applying electronic technologies to their research and educational activities. The survey will be done every year to watch how this technology influences English education researchers in Japan. The present paper describes how the new communication technologies are being introduced into the AILA'99 preparation committee work and presents the results of the two surveys on the application of electronic technologies among JACET members in 1996 and 1997.
著者
根木 昭 大橋 敏博 神部 一男
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
長岡技術科学大学研究報告 (ISSN:03885631)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.61-67, 1996-12

Cultural administration in Japan matured in the 1980' s. It was partly because people had begun to seek not only material affluence but spiritual and personal fulfilment after going through the experience of environmental pollution, and partly because a rapid increase in interest among Japanese in culture and cultural pursuits expected much of measures concerning cultural affairs to the government and the local authorities. The key words that promoted the cultural administration in those days were "Age of Culture" (Bunka-no-zidai)and "Age of Local Areas" (Chiho\^^^-no-zidai). There two words are significant and meaningful in cultural policy of today. In this paper, I want to make clear why these key words had been professed in the 1980' s and how those had functioned on cultural administration.
著者
上村 靖司 高橋 徹 松澤 勝 佐藤 篤司 上石 勲 千葉 隆弘 渡邊 洋
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

数値地理情報システム(GIS)を活用して「中越地震と平成17年豪雪の複合被害」を数値地図上に統合, 避難行動および避難空間のシミュレーションをするシステムを開発した. また「地震-豪雪複合災害の被害想定アンケート」を被災地住民に対して実施し, 積雪期地震の場合に被害想定を行った. これらより建物倒壊数の増加, 火災発生数の増加に加え, 避難空間の不足, 移動の困難が深刻であることが明良になった.次に, 積雪期地震の建物被害想定のため, 積雪を加載した建築物模型を振動台上で加震し, 建物の振動応答および積雪の破壊状態を観察する実験が行われた. またこのモデル実験を計算機上で再現できる個別要素法に基づくシミュレーションプログラムも作成され, 積雪の破壊現象などが再現され, プログラムの有効性が明らかになった.積雪期に斜面上の雪に加震力が加わった時, 雪崩が発生するかどうかの積雪不安定度の理論的検討が進められた. また積雪層シミュレーションモデルSNOWPACKによる面的雪崩危険度予測の手法が, 地震による加震力を加えた問題について適用されその有効性が確認された.
著者
三上 喜貴 リー飯塚 尚子 永野 建二郎 永野 健二郎
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、科学技術に関する専門語彙の形成がどのように行われてきたかの分析を通じて、当該社会における技術移転の姿を明らかにすることができるのではないかとの仮説に基づく研究である。本研究を通じて、7つの基本語彙を対象に、またアジア、アフリカ、ヨーロッパの25言語を対象として比較研究を行うことができた。訳語形成パターンの解釈や、訳語の正確性や出典などについての追加調査など不十分なものではあるが、今後、訳語形成の過程を社会的歴史的文脈の中において理解することにより、当該社会においてその訳語の持つ意味合いがより明確に把握されるであろうことについてひとつの見通しが得られたことは本研究の成果である。
著者
久曽神 煌 磯部 浩已 福島 忠男
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

超音波モータは,構造が単純で,磁界を発生せず,直接駆動で減速器が不要であるので静粛に駆動することから,その応用技術の開発が進められている.一方,一般的に空気案内機構は,非接触で高精度案内を実現できるが,減衰特性やロバスト性に乏しい欠点がある.ここでは,円筒状のステータの中に,わずかなすき間を介してロータを配置する非常にシンプルな構造のモータを構築する.そして,ステータに周方向に伝搬する超音波たわみ進行波を発生させることで,ロータを非接触支持すると同時に,ロータを非接触で回転させる超音波モータを試作した.さらに,ロータの半径方向運動誤差を動的補正するシステムを構築し,ロータの高精度案内を実現した.空気膜のばねや減衰特性,ロータの質量などから構成されると考えられるロータの振動系の動特性を,圧電素子にステップ上の印加電圧を与えた時のロータ位置の時間的変動から算出した.駆動周波数23.9kHzにおいて,周方向に伝播するたわみ進行波の変位振幅が0.3μm(実測値)となるステータで,軸受すき間10μmの場合,空気膜のばね定数0.028N/μm,減衰比0.38を得た.また,ロータの運動誤差をリアルタイムで補正する制御系を構築し,半径方向運動誤差補正を行い,周波数特性を測定した.その結果,周波数10Hz以下程度の外乱に対しては,補正可能であることが確認された.以上の結果,本機構を精密測定器などの回転数の低い機器に導入できる可能性を見いだした.
著者
村山 康雄 稲垣 文雄 DRIER Brian 前川 博史 大塩 茂夫 丸山 一典 高橋 綾子
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

本研究は中学校、高校で行われている簡単な科学実験で使用される表現を日常生活で頻繁に使用される表現に応用しようとするもので、視聴覚教材を作成する。平成21年度に作成した物理実験教材を授業で使用し、学生からの反応を見て、改良を図った。最初のバージョンは学生にとって英語がむずかしいようであったので、より容易な表現に書き換えた。実験で使われる表現を応用した教材として、21年度に作成した「煮込みラーメン」等の教材の改良を行った。同じ題材で表現を変え、また英語のナレーターを変えた複数のバージョンを作成した。アメリカ人、オーストラリア人に英語を読んでもらった。新TOEICではリスニングのセクションがこれまでのアメリカ英語だけではなく、オーストラリア英語等も加わったように、さまざまな種類の英語を学ばそうという流れがあり、本教材作成でもこの点を意識した取組みを行ったものである。実験、料理以外の教材として「万華鏡」の教材を作成した。万華鏡は日常生活において特別なものでなく、子供から大人まで誰でも経験するものであり、使用に際しての表現に実験で用いる表現が応用できる。実験、料理の教材として「弦の振動と波長」、「寿司の作成」を作成した。研究の成果の発表として、シルフェ英語英米文学会の年次大会で実験、料理の教材についての発表をした。
著者
重田 謙
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

後期ウィトゲンシュタイン(Ludwig Wittgenstein, 1889-1951)の言語の意味に関する洞察に基づいて,「意味のデフレーショナリー理論 (DMLW)」という意味に関する独自の理論を提唱し,①解釈の観点から,DMLWが後期ウィトゲンシュタインの意味をめぐる議論と整合的であるかどうかを検証し,②解釈とは独立した観点から,DMLWが意味の理論として妥当であるかどうかを検証し,それによって③DMLWがこれまで提唱されてきている意味論とどのような関係に立つのか,その位置づけを解明してきた.
著者
福嶋 祐介 中村 由行 早川 典生
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

本研究の目的は下層密度流先端部の流動特性を乱流モデルにより解析し明らかにしようとすることである。下層密度流先端部の乱流構造、連行機構を明らかにするため、室内実験を行った。実験は淡水で満たされた水槽内に塩水を流入させて、下層密度流を形成させる。測定は密度流先端部に注目して行い、導電率計を用いて塩分濃度を測定した。また、流速の測定には水素気泡法を用いた。水路床勾配を変化させてこのような測定を行い、先端部の諸特性と水路床勾配、流入密度フラックスとの関係を調べた。このような室内実験により、代表的な密度フロントの一つである下層密度流先端部の流速分布特性と密度分布特性の変化を水理条件の変化と対応させて把握した。次に代表的な二方程式乱流モデルであるkーε乱流モデルを用いて下層密度流の非定常数値解析手法の開発を行った。数値解析手法としては、差分法、有限要素法等があるが、本研究ではこれらの手法に比べて数値的に安定であるとされ有限体積法を用い、基礎方程式である微分方程式を離散化する。数値解析はかなり複雑であり、その妥当性を検討するため、予備計算を行った。対象としたのは、下層密度流定常部である。この計算結果を下層密度流定常部の実験結果、及びkーε乱流モデルを用いた定常部の相似解と比較し、本解析手法の妥当性を確認した。この解析手法により、下層密度流先端部の数値解析を行い、その流動特性を調べた。計算結果として得られるものに流速分布と密度分布、先端部の形状が得られ、これらを実験値と比較し、解析結果が下層密度流先端部の流動特性をうまく説明できることがわかった。
著者
井原 郁夫 鎌土 重晴 MUKHOPADHYAY Subhas Chandra
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

高温に加熱されている物体内部の3次元温度プロファイルを計測・モニタリングするための新しい超音波手法(超音波サーモメトリ)を創製し、この手法を高温場の材料加工プロセスに適用し、その有効性を実証することを目的とした開発研究を行った。まず、開発した超音波サーモメトリーの有用性を検証するために1次元温度プロファイリングにおける同定精度を理論的、定量的に明らかにし、それらを実験により検証した。次いで、同定精度の向上の方策として横波計測の使用について検討し、その有効性を実証した。さらに、汎用性の高い温度分布モニタリングを実現するために、回転体の内部および表面の温度プロファイリングについて検討した。最後に、本手法の実用化の観点から、鋳造プロセスモニタリングへの適用について検討した。
著者
平田 研二
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

次世代の分散型エネルギー需要・供給ネットワークにおける供給家, 需要家を自身の利得確保を追求するエージェントと捉える. また, 社会としての公共の利得確保を目指す独立した行政機関に対応するユーティリーを想定する. 本研究では, ユーティリティーによる価格 (税金/補助金) の提示とエージェントの分散意思決定の相互作用により, エネルギー需要・供給ネットワークの最適な運転状態への誘導を可能とする. また提案する運用方策を太陽光発電システムにおける電圧変動抑制問題, 配電系統における電圧変動の抑制問題, 電気自動車の分散型充電管理といった実際的な課題への適用し, 有効性を検証する.
著者
大石 敬一郎 宝野 和博 メンディス チャミニ 鎌土 重晴 本間 智之
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

自動車用鋼板のような大型部材として用途のある展伸用Mg合金の開発を目指し、圧延・押出などの熱間加工後、時効処理により強化できるような時効硬化型Mg合金の研究を行った。時効析出型のMg-Ca合金はAlやInの微量添加により時効硬化性が改善される。Al添加合金では底面上にGPゾーンが形成され、In添加合金では柱面上に板状析出物の形成が確認された。この柱面析出物は析出強化に有効に働くとされており、新しい時効硬化型マグネシウム合金開発に期待される。さらに、これらの結果に基づいてMg-Al-Ca-Mn合金の熱間押出し材を作製し、400MPaを超える高い引張耐力を示す材料の開発に成功した。
著者
高橋 一義
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

レーザ計測による広域の水稲生育モニタリングでは、栽植密度、植付け方向、レーザ走査面の傾きが取得データに及ぼす影響の検討が必要である。本研究では、検討に必要なデータを効率的に取得する小型航空レーザ計測システムを試作した。また、地上実験データから前述した要因の影響を検討した。計測システムを試作したが,取得データに機体動揺の影響が残った。一方、地上実験により、走査面を鉛直から斜めにすることで、群落上部の反射点が多くなった。植被率40%以上では、栽植密度、植付け方向によらず田面が計測されない可能性がある。高い栽植密度の場合、植付け方向の影響を考慮した推定モデルが必要であることが示唆された。